惑星バルボア――エルフィニアが発展していた時は開拓もされていない未開の星だったそうだ。
開拓されたのはここ130年ほど前だって話で、土と岩の鉱山の惑星って感じ。
今、目の前に映る様は、まさに茶色の星だ。
都市は1つでターミナルも兼ねている。
町とか村もコミュニティとして数多くあるそうだ。それに星間企業が鉱山を経営したりとかあると聞いた。
そして俺と虎鉄が驚いたのがこの星の人々。
まさに人種の坩堝。アンドロイドもいっぱいいるそうだ。楽しみだな!
そんなバルボア星を見ながら俺達は最後の会議をしていた。
今エルフィンⅡは徐行運転中だ。
何かというと目的のおさらいだ。
・俺達の目的
地球に帰るための情報収集
・ムギホシの目的
俺と虎鉄の目的を果たす
エルフを探す
・バトゥの目的
とりあえずターミナルがある星まで乗せていってほしい
こんな感じだと思う。
こんな感じでいいかなと3人に確認する。
「いいんじゃないかニャ」
「わたしの主目的はあなたとコテツのフォローよ。他のエルフは別にその後でもいいわ」
「そんなことを言ってると寿命が来てしまうぞ」
俺は笑いながら、それもあり得ると思ったのはヒミツだ。
「私からちょっといいでしょうか?」
他の3人はバトゥに顔を向ける。
「ここまでとは言いましたけど、よろしければこの後も付き合いますよ。
可能でしたらドワーフ本星まで行ってほしいと思います。
それにドワーフ本星は超空間エンジンの本場です。
いったら何か得られるはずです」
「いいわね。昔いた天才科学者のお墓を参ったりとか?」
ドワーフの天才科学者はムギホシが興味を惹かれるなにかがあるのだろうか。でも、この宇宙で「天才」と言われるとは俺も興味が湧いてきた。
「その人って超有名だったんだろ。だったら何かあるかも?」
「そうだニャ! 言ってみようミュ。で、その人の名前はなんていうニャ?」
「ドワーフ本星では皆が知っています。もちろん私も。天才科学者――レオグリムですね。では、ドワーフ本星に向かうということでお願いします」
立ち上がって、右手を前に真っ直ぐ出して、その後肘を直角に曲げたバトゥ。
「ドワーフ式の謝礼ね。昔一度見たことがあるわ」
「オイラも覚えたニャ。これでいつドワーフに会っても大丈夫ニャ」
虎鉄は本当に気に早いことだ。
「で、やっと情報収集の話をできるな!」
と言ったところで「それは私から」と、またバトゥの番が訪れた。
しかしバトゥはすげぇな!
もう色々と考えていたのだ。それこそ200年以上も「逃げるには」を考えていた人だ。あらゆる場面を考えていたそうだ。もちろんバルボア星も行ったことはあるみたいだ。
情報収集についても現地に行ってから話しますとのことだ。
そのあとバトゥの講義が始まって、終わったのが3時間後だった。
「それじゃあバルボアに降りるか!」
「ところであそこに近づいてきている宇宙船は何ニャ?」
赤いライトを点灯させた宇宙船が1隻こちらに近づいて来ている。
『そこの宇宙艇停まりなさい。こちらは連邦保安局です。身分証明書もしくは船の船体番号を言いなさい』
距離が比較的に近いため
「この場合はどうする、バトゥ!?」
「この段階で職務質問とは考えていませんでした……」
「なぜ接近アラームが鳴らないのよ!」
「壊れていたみたいですね……」
『なにをしている? 停まれ!』
向こうはイラつき始めているのか口調からわかった。
バトゥは解決策を捻りだしす。
「これだけの宇宙艇がここにいるのはおかしいと思われます。ここは一つ……」
「逃げるニャ!」
言うが早いかバトゥはレバーを倒そうとする。バトゥは焦るとヤバめなのかな。
「ちょっと待ってくれ。試したいことがある」
俺は視界を確認して言った。ちなみに視界の表示はこうだ。
『名称:保安官(2名)
性別:♂ 』
好感度は赤みがかった黄色。脅威度は青色だ。
「もうちょっと向こうに近づいてくれ」
「わかりました……タツロー様、おまかせしますね」
向こうの宇宙船と200メートルに近づいた。
視界を確認していた俺は……出していたオークスタッフを振るう。
緊縛と睡眠と麻痺――状態異常魔法の乱れ撃ちだ!
「やるニャ!」
虎鉄が褒めてくれる。いやぁそれほどでも。
『…………zzz』
『…………zzz』
レジストされずに全部通ったな。
今なら数分は行動不能だ。
「逃げるなら今のうちだ!」
すかさず惑星バルボアの大気圏に突入した俺達だった。
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