猫と俺の オブ ユニバース   作:滝ノ水ネロ

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34 大蛇と怪鳥

彼らハンターランク11の5人のいた場所は、渓谷よりもっと深部で足を踏み入れた砂漠だった。

 

この星は基本的に砂漠ばかりでその中にバルボア・シティと星の反対側にあるバルボア大砂海が一番大きい。俺達が今日行った山岳地帯ギロン地溝がバルボア大砂海の入り口に位置している。そして今、行くのが大砂海に入る直前のバルボア小砂漠だ。「小」と言ってもアフリカ大陸を同じくらいの広さだ。

 

でもギロン地溝とバルボア小砂漠は近いからエルフィンⅡなら5分以内で着くだろう。

 

その間に聞いておきたい情報としては――こんなところだ。

 

ターゲットは砂漠の巨大蛇「グローツラング」。当初は1体だけ狩れれば良いはずだったが途中で2体も戦闘に入ってきたということだ。体長10メートルはあるって話で推奨ハンターランクは13だ。

 

なんでハンターランク13もあるグローツラングにハンター10の奴らが喧嘩売ってるのかというと、彼らはそもそもハンターランク12に上がる直前だったそうだ。それが先日の騒動でハンターランクが降格されてしまって、本来はランク12くらい強いから、ランク13の相手にすれば早くランクは戻れるし……というわけ。

 

 

その戦いは始まってどれくらい経ったかというと、俺達が早く見つけたので2時間は経ってないだろう。

 

 

砂漠に入ってすぐに彼らを見つけた! 一か所に集まってお互いを守りながら3体のモンスターと戦っている。全員怪我はしているだろうが無事だ。前方500メートル、このあたりで着陸しよう。

 

あ、彼らは「旧ランク11の彼ら」と呼ぼうと思います。

 

 

*********************************

 

 

おお~デッケえ。

 

『名称:グローツラング(3)

 種族:モンスター

 脅威度:緑 好感度:赤  

 弱点:水属性       』

 

お。でも青でもない緑で弱いな。

 

とことは推奨ランクが13ってかなり弱いと言えるってことだ。

 

そんな巨大な蛇グローツラングと戦っている旧ランク11の彼ら。

 

助っ人として参上! 大船に乗ったつもりでいいYO!

 

ジャガーマン族Bが大声で助っ人が来たぞと教えている。

 

虎鉄とムギホシは、グローツラングを彼らから離れるように攻撃する。

 

俺はその間に旧ランク11の彼らの元に急いでとりあえず癒しの風だ。

 

「大丈夫だったか?」

 

「これは……? すまない。……助かった」

 

身体の傷がなくなり驚くリーダーのジャガーマン族Aは頭を下げると、他のメンバーも同様に頭を下げて挨拶をする。不思議だろうが今はモンスターを倒すことが先決だ。

 

「虎鉄とムギホシがいればあの相手なら安心だ。休んでいてくれたまえ」

 

兄貴分と思えるような言い方になってしまう俺。器小さいな!

 

虎鉄とムギホシを見ると、一人1体たおして、あと1体倒すのみだ。

 

「すげえ」

 

ベアマン族の男が感嘆の声を上げる。

 

「あの双剣、イカスな!」

 

お、虎鉄の双子猫又のナイフに注目するとは嬉しいねぇ。このヒューマン族は気にかけていこう。

 

2対1になったのでこれで終わりだ。サクっとやっちゃいましょう!

 

 

その時、空から舞い降りる影があった――。

 

その影はグローツラングなんて及びもしないほど巨大な翼を持っていた。

 

 

『名称:アイレーン

 種族:モンスター

 脅威度:青 好感度:赤

 弱点:雷属性     』

 

 

ええー! そんなフラグ立てたっけ?

 

この前のブリザード・ピーコックも大きかったけどさらに巨大な鳥のモンスターだ。

 

大きいけど空中の移動速度は早くマッハ2もあって催眠ブレスを吐くとのこと(ナビより)。

 

「でも、突然すぎるなあ!」

 

「グローツラングを空に持ってったニャ!」

 

「あれが幻のモンスター、アイレーンか! もっと砂漠の奥にいるはずだが……!」

 

ジャガーマン族Aも叫ぶ。

 

そうなのか。「幻のモンスター」は遭遇したら死を覚悟するからだという。もっと奥がテリトリーなのか……なぜ?

 

「ナビに追加情報が出てるニャ! グローツラングが大好物だってミャ!」

 

「今俺も見てるぞ。さらに今が子育てシーズンの真っ只中でグローツラングを狩りまくるって!」

 

ここにはあと2体のグローツラングの倒されてほっかほかの死体がある。

 

これは早くどうにかしないとアイレーンの別の個体が来るかも……。

 

「そうだってミャ! 仲間が来るってニャ!」

 

「じゃあ早く倒さないと……ね!」

 

ムギホシはそう言って、どこから取り出したのか長大なライフルを構えた。

 

「初めて見る武器ニャ!」

 

「ハンドガンは届かない相手に使うのか。さすがムギホシ!」

 

ミサイルはまだ使わないみたいだ。的は結構デカいが小回りが利く相手のは不利なんだろう。

 

「でも久しぶりだから当たるかしら」

 

スコープを除くムギホシは、引き金を引く!

 

バウウウンンンンッッ!

 

アイレーンの頭に掠ったようだ。

 

「惜しい!」

 

「いけるぞ!」

 

「ランク18推奨だけど倒せそうだ!」

 

旧ランク11の彼らも応援している。彼らもクエスト中はおふざけ厳禁でマジメな感じで俺達を歓迎しているようだ。ハンターランク11のハンターとはこういう人達になるのか。安心した。

 

これなら倒せるなと思ったら、アイレーンもまずはこちらから済ましてグローツラングを回収しよと考えたようだ。

 

それもムギホシを狙っている。

 

ジグザグに飛びながら徐々に近づいてくるアイレーン。

 

ムギホシはスコープを見ている。

 

ムギホシとアイレーンに一騎打ちだ。

 

みんなもムギホシの一挙手一投足に注目する。

 

 

その時、またもや乱入者が!

 

 

それも睡眠ブレスを伴って入ってきたのはもう1体のアイレーンだった!

 

ムギホシを狙うもう1体のアイレーンが催眠ブレスを吐く。

 

狙いは当たり彼女に睡眠ブレスの効果が!

 

「でもムギホシなら大丈夫。俺の魔法もなかなか聞かなかったし……」

 

彼女を見ていた俺はそこに表示された内容に驚愕する。

 

「催眠ブレス【激強】だって出てるニャ!」

 

「え……本当だ! じゃあひょっとして……あ、ムギホシが眠ってる!」

 

立ったまま眠るムギホシ。迫るアイレーン×2体。盛り上がって来たな!




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