猫と俺の オブ ユニバース   作:滝ノ水ネロ

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40 鉱山の秘密

 

「そういえばこの層の地図って見たかニャ?」

 

「いや、そう言えばまだだったな」

 

俺がナビに確認しようとした時、ロブロイもまた疑問に思ったらしく口に出した。

 

「ここは10層って言ってたが、この鉱山は6層までしかないと思ってたぞ」

 

「7層からは鉱山というか広い洞窟だニャ。そこの一部の施設を作っているニャ。特の10層は滅茶苦茶に広いミャ」

 

俺もそれを聞いてからナビを見て驚く。

 

「なんだこれは……!? 虎鉄、こいつらに何か聞いてないか?」

 

奥の方を見つめる虎鉄は、敵に聞いたことを教えてくれた。

 

10層がだだっ広いのは、モンスターを調教していてその数500体いるそうだ。

 

ナビでも確認したが516体いる。しかもグローツラングが多数と同等のモンスターがそれこそ200体以上も存在した。俺達には弱いけども、この星では強いレベルだ。

 

この前、バルボアの牙を助けた時のグローツラングが3体いたのもひょっとして何か影響があったのだろうか。

 

「でもモンスター達がいるところは5つの分厚い扉で隔離されてるからひとまず大丈夫だニュ」

 

虎鉄はそう言ってこの話を締めた。

 

「まぁ、そうだな。とりあえず海賊の下っ端を捕えたあとにしようか」

 

「なぜアンタ達が平然としてるのかの方が不思議だ……」

 

このあとも不思議オンパレードになるから、ロブロイのはスルーしてくれとお願いする。

 

「ムギホシも聞いてるんだよね? それでいいかな? あと、今そっちはどこにいるの?」

 

質問ばっかになってしまったけどムギホシなら許してくれる。

 

『OK。今、9層に入ったからもうすぐ合流できるわ。下っ端リーダーと取り巻きがそっちに行くからよろしく』

 

「俺達もこの部屋から出て10層のエレベーターのところに行くよ」

 

ムギホシの返信は短く「OK」とだけ言って切れた。

 

「こいつらの手足を縛って外に出よう」

 

俺達にロブロイも加わって下っ端を縛る。その時、3人で黙々を縛るのもなんだか可笑しいな、と思った。

 

「あ、それでニャ」

 

「なんだよ。どうしたんだ?」

 

「ロブロイに向けてミャ」

 

「「??」」

 

ロブロイと俺は黙って虎鉄を見ながら続きを促す。

 

「こいつらを倒す前に言ってたけど、モンスターはもうすぐ出荷するって言ってたニャ」

 

「ってことは海賊シンジケートが取りに来るということか。だってロブロイ、なにかわかるかな?」

 

「実はある男を探してここまで来たんだ。名前以外は正体不明な男なんだが……ここにはいなかった。いた形跡はあった。それを見つけた瞬間に発見されたんだ。だから、ここのことは君達が知っているだけで、モンスターがいるなんて知らなかったよ……」

 

「そうニャのミャ。それで、この下っ端達がロブロイをモンスターの餌にするって言ってたニャ。生きたまま喰わせるってミャ」

 

ロブロイが笑いながら「……助かったよ。モンスターに喰われるのが死ぬときのワースト1だ」と言った。よく見たら手が震えている。

 

虎鉄が何も言わずにロブロイの足の膝に手を置いて、ぽんぽんと叩いた。

 

その時、ムギホシから連絡が入る。

 

『今からエレベーターで10層にご案内よ』

 

頷きあって5人の下っ端を置いて外に出る俺達だった。

 

 

********************************

 

 

10層のエレベーターが開く。

 

この鉱山のエレベーターは広いと思ってたのはモンスターを出荷するためだったのかとその時気付いた。なるほど。

 

エレベーターから降りた敵は下っ端リーダーを含めて39人だった。そいつらは目の前にいる俺達に気付いて愕然とする。

 

「お前! ロブロイ! 廃人同然だったのに、なぜ!?」

 

下っ端リーダーが叫んだ。

 

「俺達が助けてからだ」

 

ちなみに下っ端リーダーの名前も今知った。これだ。

 

『名称:メンザ(下っ端リーダー)

 種族:ゴブリン族

 職業:宇宙海賊 下っ端リーダー

 脅威度:黄 好感度:赤』

 

「上からお前達を追い立てた鬼役の仲間ニャ。もうわかってるかと思うけどエレベーターを壊しても鬼は降りて来るミャ」

 

そう言った途端にエレベーターの扉が粉砕される。

 

「お待たせ。ここがゴールよ」

 

ムギホシが粉砕された扉の向こうから告げた。

 

「俺達も彼女ほどじゃないけど、それなりに強いぞ?」

 

「お縄に着いた方が楽だニャ」

 

どうする? 俺もお縄に着いた方がいいと思うけど時代劇とかアクション映画の場合は最後の大立ち回りが入るかもしれない。

 

「10層に降りれば脱出用にシャトルがあったのによう。こうなったら破れかぶれだ! やってやれ!!」

 

メンザはそんなことをほざいて部下をけしかける。

 

あーあ、よりによってこの人の数で集まっていると魔法の餌食だぞ。

 

俺はメンザを除いた敵の全員に緊縛、睡眠、麻痺の魔法をかけて言った。

 

「お前の負けだぞ」

 

決まったな!

 

しかし虎鉄とムギホシがそれを許さないようだ。

 

「まだ早いニャ」

 

「というか遅いわね」

 

え、どういうこと? 俺はロブロイに意見を求めるが、そのロブロイがメンザを指差していた。

 

「みんな死ね! モンスターの餌食だ!!」

 

メンザの手にはスイッチが握られている。ナビを見ると――

 

『扉:全開錠・全オープン状態』

 

やられた!

 

「すみません……あとで反省します」




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