花帆side
さやかちゃんとの配信をやった日の夜、寮の部屋でのんびりしていた
「配信しながらライブするのって、もっと緊張するかと思ってたけど……でもいろんな人に見てもらえるのって、楽しいなぁ…梢センパイも、あたしには配信の才能があるかもって言ってくれたし…えへへ…あたしの気持ち…ちょっとずつみんなに、広がって……スクールアイドル始めて良かったなぁ……」
守谷くんや相花くんも手伝ってくれるし……それにしてもソロアイドル……ネットとかで調べたら出るかな?
そんなことを思っていると、着信が入った
「またお母さんかな?もしもし?」
『もしもし、お姉ちゃん?』
電話に出ると相手は妹のふたばだった。
「あれ?ふたば?どうしたの?」
『んー……なんとなく、お姉ちゃんの声が聞きたくて…』
『みのりもいるよ!』
「ふたりとも、あたしがいなくても、ちゃんとお利口さんにしてる?おうちのお手伝い、できてる?」
『してるよ!いまはふたばが毎日、お風呂掃除してるんだから!』
『みのりも、お花の手入れできてるよ』
「ええーっ、偉い!ちゃんとやっているんだね。そっかそっかー」
『当たり前だもん。お、お姉ちゃんこそ、ふたばたちがいないから、寂しがってないかなーって思って!電話してあげたんだよ!』
「ありがとう。ふたば、みのり。お姉ちゃんもね、新しいこと始めたんだ。可愛い衣装を着て、歌を歌ったり、踊ったりしているんだよ」
『それって、お姉ちゃん』
『まるでスクールアイドルみたい』
「えっ、二人は知ってるの?うん、そうなんだ。スクールアイドル始めたの!」
『お姉ちゃんが!?』
『お姉ちゃん、すごい』
「えへへ」
『あのね、お姉ちゃん。ほんとは離ればなれになって、少し寂しかったんだけど。でもね、なんだかお姉ちゃんが楽しそうで、みのり嬉しい。ね、ふたば』
『う、うん……お姉ちゃんがスクールアイドルって聞いてちょっとびっくりしたけど、でも、似合ってると思う』
「あはは、そっかなぁ」
『ライブって見れないの?
』
「あ、それじゃあ、スクールアイドルコネクトっていうアプリがあって……」
二人にはスクコネのことを教え、電話を切り……
「ふたば、みのり。お姉ちゃん、長野にも伝わるぐらい、おっきな花を咲かせてみせるからね」
自分の気持ちを引き締めていると、窓の外に守谷くんが誰かといるのがまた見えた
「守谷くん、いつも誰と話してるんだろう?」
素直に聞いても教えてくれるかな?もしかしたら相花くんが知ってるかも?
理桜side
部室でとある作業に集中していると、乙宗さんがじっとあるノートを見つめていた。うーん、出にくい……
「やぁ、こず…そういえば話って?」
夕霧さんまで来て、何か話を始めたよ……
「……」
「それを広げているとき、だいたい難しい顔をしているね」
「……ねぇ、綴理。一曲、踊って貰ってもいい?」
「うん、わかった」
夕霧さんは言われたとおりに踊り、踊り終えると……
「お見事。それだけ踊れる人は、全国にもそういないでしょうね。この曲は一度も練習したことがないくせに…」
「何度も見たからね」
「見ただけで覚えられるのが、あなたの能力が卓越している証拠なの。小憎らしいほどに上手なんだから、もう」
見ただけでって……何となく感じてたけど、夕霧さんは天才型なんだな。
「褒められてない気がする」
「正直に話すと、日野下さんの指導方針に少し迷っていて……彼女のライブ、見てくれたでしょ?」
「よかったよ。とっても楽しそうだった」
確かに楽しそうにしてたな……
「それは分かっているわ。でも、むしろそれが問題っていうか……」
「こず?」
「……ああもう。日野下さんね、スクールアイドル始めたばかりで、すぐにライブやったり、配信にも手を出したり……楽しそうだからって、あんなにいっぱいいろんな事して、大丈夫なのかしら……」
「えっと…」
心配しすぎな気がするけど……あくまで乙宗さんがって事だからな……
「ねぇ綴理!あなたの指導している村野さんは、今も堅実に基礎トレーニングを積み重ねているわよね!?」
「う、うん!」
「私もそういうタイプだったから、分かるの!一つの目標を定めて、そこに向かって一歩一歩と歩を進めてゆくその感じよね!納得できるし、今まで歩んできた自分の軌跡を振り返れば、安心するの。でもね、世の中には綴理みたいに感性だけで急になんでも出来ちゃう人がいるじゃない!日野下さんがもしそうだったら、型にはめた指導をするのも彼女の良さを消しちゃわないかしら!」
「ええと…」
教える側も大変なんだな……まぁ俺は教える側に立つことはないけど……
「つまり。凄くモヤモヤしているの。日野下さんを見守るしかない、この状況に……私はどうすればいいのかしら……」
「本人に聞いてみたら、どうかな。どうしたらいいって?」
「それは…手っ取り早いとは、思うけれど……でも、駄目なの…考えすぎかもしれないけれど……私が心配していることを知られてしまったら……あの子の楽しみに水を差すことになりそうで……あの子、私とのライブをとっても気に入ってくれたでしょう。それから一週間もずっとライブをしたくなるくらい。きっと真っ白なのよ。どんな風に色づくのか。私にその責任の一端があるのだから。考えても考えすぎるってことないわ」
「こず…いい先輩なんだね」
「結果的に、なにもしていないのだけれどね!」
「ふふっ、いいんじゃないかな」
「ちょっと綴理、私は真剣に……」
「ただ立ち止まってるだけじゃなくて、かほのことを考えてそうしているんだよね。だったらいいんじゃないかな。困ったときには、すぐに手を差し伸べてあげるって事で」
「それは、だけど……」
「たぶんだけど…夢中で遊んでいる本人は、外からの声なんて聞こえないと思うんだ。だから、今は何を言っても意味ないから……みたいな?」
「あなたがそう言うと、妙に説得力があるわ」
「そうかな?説得力、いつの間についたんだろ。二年生になったから?」
それにしても……出るタイミング失ったな~あと、俺と六花の話が出てこないのは基本的に自由にさせて貰ってるからか?
するとまた部室のドアが開き、村野が入ってきた
「失礼します!きょうも、ご指導お願いします!」
「ああ、うん」
「今日もよろしくね。村野さん。村野さんはどう?ちゃんと綴理とコミュニケーション取れている?」
「えっ、大丈夫だと思いますけど、何ですか?急に…」
「ううん、なんでもないの。ちょっと綴理に話を聞いてもらっていただけ。村野さんも綴理のことで何かあったら、いつでも相談してちょうだいね」
「それがいいよ」
「先輩、自分で言っちゃうんですか!?大丈夫ですよ。何もありませんから!今のところは」
「今のところは……」
「ああっ、ごめんなさい!つい口が滑って…そういえば相談で思い出しましたが、守谷さんはクラスメイトの相談に乗っているので遅くなるそうです」
「あの子も馴染んでるみたいね」
「こず、りっかとりおの事はいいの?」
「あの二人…守谷くんの方はしっかりしているし、それにあの子の事で少し悩んでるみたいだから……何かあったときは相談に乗ると話してあるわ。相花くんは………自由だけどまぁしっかりは…ね」
「そういえば相花さんは何か整備を頼まれたらしく、部室に来ていると聞いてましたが…」
「えっ?」
「いないよ」
「よっと!」
『!?』
ようやく出るタイミングが出来たから、俺は天井から出てきた。
「い、いつからいたのかしら?」
「えっと…結構前から…お二人の話を聞いてもいますね」
「………」
「とりあえず様子を見つつ、何かあったらでいいと思いますよ。困ったときは絶対に一人で抱え込まずに話すと思いますし」
「……そう」
「とりあえず一旦埃落としてきますね」
「相花さん、本当に何を整備していたんですか?」
「配線の確認とか……」
まぁ乙宗さんも悩んでるけど、その内解決しそうな気がする
ガンダムブレイカー4もほしい
感想待ってます!