蓮ノ空の花と桜   作:水甲

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何だか久し振りになってしまった


第23話 ノートの書き込み

六花Side

 

花帆さんを追いかけ、一緒に学校に戻るけど…戻るまでの間ずっと無言だったが……

 

「あたし…自分のせいでいろんな人の期待を、裏切っちゃった……やっぱり、花咲くなんて、あたしにはムリなのかな…」

 

「そんなことは……」

 

「でも…全部…ダメにしちゃったんだよ…」

 

どう答えれば良いのか悩んだ。そんな時…

 

「花帆さん?それに六花さん?」

 

「わ、さ、さやかちゃん」

 

「さやかさん…」

 

「お二人とも、どうしたんですか?こんな所で。ライブの準備があるはずじゃ?」

 

「あ…えっと…」

 

僕が説明して良いものか…いや、するべきだよな

 

「実は……」

 

さやかさんに何があったのかを説明する。

 

「そうですか…それは大変でしたね……」

 

「うん、ぜんぶ…あたしのせいで……」

 

「そんな、言い方は……花帆さんは、今まであまり激しい運動をしてこなかったんですよね。だったら、自分の限界を見誤ってしまうのだって、仕方ないことかと……」

 

「仕方ないなんて…そんなの……もうちょっとで、大事故になるかもしれなかったんだよ!?あたしなんかのせいで…梢センパイが…」

 

「そうですね。でも、今回はならなかったんです。だったら次からは気をつけましょう」

 

「そんなの……」

 

花帆さんからすれば少し冷たいと思うかもしれないけど、さやかさんは別に間違ったことは言ってない。

 

「花帆さん、あんなに朝練も嫌がっていたのに、どうしてそんなに頑張ったんですか」

 

「それは……スクールアイドルが楽しくて……でも、それだけじゃなくて……最初は、ちょっとずつ上手になっていくことが、嬉しかったんだ。あたしが一人前のスクールアイドルになったら、今度こそ応援してくれるみんなを笑顔に出来るぞ、って思って……でも、梢センパイが、あたしのこといっぱい褒めてくれて……あたしと一緒に、夢だった衣装を着たいって言ってくれて、だからあたし、梢センパイの真剣な想いに、応えたいって思って……こんなんじゃぜんぜんだめだから、もっとがんばらないとって……」

 

「花帆さん……花帆さんは優しいですね」

 

「そんなことない!あたしなんて、自分勝手で…」

 

「でも自分が楽しむよりも、乙宗先輩のために頑張ろうと思ったんですよね。厳しい練習の上、自主練までして。誰にだって、出来る事じゃありません」

 

「……でも結局、上手くできなかったよ……いっぱい迷惑かけて、センパイにも、きっと、嫌われちゃった」

 

「大丈夫ですよ。乙宗先輩は、そんな事で花帆さんを嫌いになったりしませんよ。乙宗先輩が戻ってきたら、あとでしっかりとお話ししましょう。今は少し、休みませんか」

 

「………うん」

 

「お部屋まで、送っていきますよ」

 

「……大丈夫。さやかちゃんも練習中でしょ。お話聞いてくれて、ありがとうね。お陰でちょっと……落ち着いたから……」

 

「そうですか……あの、あまり気を落とさないでくださいね」

 

「うん……ありがとうね。さやかちゃん」

 

さやかさんを見送ると…

 

「六花くんも…大丈夫だから帰っても…」

 

「悪いけど、花帆さんを放っておけないからまだ付き合うよ」

 

「……そっか」

 

それから花帆さんは部室に鞄を置いたままだからと言うことで、一緒に部室に戻ることになった

 

 

 

 

 

 

部室に戻り、花帆さんが鞄を取ろうとすると何かに躓き、転びそうだったが何とか持ちこたえた。

 

「あぶない、あぶない…ってこの段ボール…」

 

花帆さんが躓きそうになった段ボールの中身が気になり、開くと中には沢山のノートが入っていた

 

「これって…」

 

「たまに梢センパイが開いてるノートだ。ええと……『スクールアイドルノート』?」

 

「連絡帳みたいなもんか?」

 

「うん…あたしたちより、もっともっと前の代の人たちが使ってたみたい……ひょっとしてこれ……」

 

「これまでの蓮ノ空のスクールアイドルたちから続いているノートかもな」

 

二人でノートを見ていく。何かへんな似顔絵も描かれていたりもするけど……

そんな中、花帆さんはある文章を見つけた

 

『先輩のためになりたかったのに、力不足で悔して、ひとりでいっぱい練習した。先輩に迷惑かけたくなくて、だけど…先輩は、喜んでくれなかった。私、馬鹿だった。自分のことしか考えてなくて、本当は先輩ともっと…』

 

その文章には涙で滲んだあとがあった。

 

「この子も、おんなじだ。あたしと……もしかしてこのたくさんのノート…今の代まで続いているんだったら、梢センパイの書き込みもあったりする……」

 

花帆さんは段ボールに入ったノートから梢センパイの書き込みを探す。僕もそれを手伝うと……最近のノートを見つけた

 

「梢センパイ、あたしのために練習メニューを書いてくれてる。こんなに細かく……なのに、あたしは勝手に……」

 

花帆さんの練習メニューだけじゃなく、僕らの事も…しっかり見てくれているんだな……そんな中、ある文章を見つけた

 

「これ…」

 

『後輩の指導は思うようにいかないことばかり。だけど、やりがいがあって、とても楽しい。1日1日と成長していく彼女を見るのは、自分のことのように嬉しい』

 

「梢センパイの……」

 

『出来ればずっと、スクールアイドルを続けて欲しい。辛いことや傷つくこともいっぱいあるだろう。だけど、それを乗り越えた先には、きっと今まで以上に、楽しいことが待っているはずだから。ひたむきに頑張っているあの子を見ると、胸が熱くなる。こんな気持ちは初めてだ。後輩がこんなに可愛いってことも、知らなかった。あの子のためなら、私は何でもしてあげたいって思う』

 

「あたし、このまま逃げてちゃ、本当にだめになっちゃう。そんなのやだ……センパイにしっかり謝って……それからちゃんと言わなくちゃ!」

 

「それなら今すぐだよね」

 

「うん…!」

 

多分そろそろ梢センパイも戻って来ているはずと思い、とりあえず2年の教室に向かう

 

 

 

 

 

2年の教室に行くと綴理先輩がいた。

 

「綴理センパイ!」

 

「あ、かほ、りっか。さやから聞いたよ、大変だったみたいだねーって」

 

「あの、梢センパイのこと、見掛けませんでしたか!?もしかしたら、学校に戻ってきているかもしれないんですけど」

 

「理桜にも連絡したんですけど、繋がらなくて…」

 

理桜の場合は多分だけど充電が切れている可能性があるけど……

 

「えっと、ごめん。見てないや」

 

「そうですか……すみません。ありがとうございます!」

 

「あ、もし、校内でこずが見つからなかったら、行く場所に心当たりあるよ」

 

「えっ?それって」

 

「大倉庫」

 

「「大倉庫?」」

 




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