六花side
散歩中に見掛けた美少女に対して声をかけるべきかどうか悩んでいると、美少女は僕に気がついた
「こんにちは」
「あ…えっと…」
「……こんにちはじゃなかった?」
「いや、こんにちはで合ってます」
「良かった。きみは……どうしてここに?」
「あ、一応蓮ノ空の生徒で……」
「蓮ノ空に男の子はいないよ?」
「今度入学することになって……」
「おぉ~おめでとう」
「あ、ありがとうございます……」
どうしよう……美少女だけど独特すぎる……
「名前……きいてもいい?」
「えっと、守谷六花です」
「ろっか……ボクは夕霧綴理。またね」
夕霧先輩はそのまま僕が来た道を歩いていった。なんと言うか変わった……いや、何でだろう?変わった人だとは何故か思えない。そう思いながら散歩に戻るのであった。
男子寮に戻ると玄関の前で正座させられている理桜と理桜の前に仁王立ちする乙宗先輩と苦笑いをしている大賀美先輩とさっき会ったばかりの夕霧先輩が理桜が持っていた麻袋を棒で突っついていた。これは…………
「先輩方、お疲れ様です……では」
「待ちなさい」
関わりたくないから見なかった事にして部屋に戻ろうとしたのに、乙宗先輩に肩を捕まれた。
「あの……何でしょうか?」
「貴方も話に加わりなさい」
あの……乙宗先輩。笑顔が怖いんですが……と言うか理桜は何をしたんだよ?僕は説明を大賀美先輩に求めると
……
「彼が麻袋を持って歩いているところを梢に声をかけられてねぃ……中身を確認しようとしたら中から……」
「おぉ~罠っぽい」
夕霧先輩が麻袋から取り出していたのは……トラバサミだった。うん、確か理桜は猛獣に警戒して罠を設置してくるって言ってたけど…………
「罠設置に関しては聞いてるけど、何で学校近くまで設置しようとしたのかな?」
「罠設置が楽しくって…………つい」
「…………理桜が悪いよ」
と言うか学校近くの森に設置したら誤って森に入った生徒に被害が出ないか?
「とりあえず今回は注意と言うことで……梢もそれでいいかい?」
「……分かりました」
「それじゃ!」
「学校近くの森に設置しないように」
「はい……」
本当に……大丈夫なのか?うん……
それから乙宗先輩から改めて夕霧先輩に関して紹介してもらい、新年度からの活動に関して聞かされた。入学式の後に部活勧誘のためのライブをするから、僕らはそのステージの設営をお願いされた。但し……
「相花くんは余計なことせず、ちゃんと設営をお願いするわね。くれぐれも余計なことをせずに」
「は、はい……」
滅茶苦茶釘を刺される理桜であった。
そして入学式の日…………
理桜が朝早くから学校に行こうとしているのを発見し、しっかりと捕まえたりしつつ、何だかんだ忙しい朝になった
「別に早めに行こうとしてただけだろ」
「気を付けるようにって言われてるんだよ。と言うか絶対何かしらしようとしてただろ?」
「……そんなことないよ。前に大賀美さんが疲れてる様子だからマッサージチェアをプレゼントしようと思っただけだから」
変なところは優しいな……とは言え
「特殊な機能とか生徒会長のイスを改造してマッサージ機能つけたりしないよな?」
「普通のだよ。まぁリサイクルショップにあった中古のを直したりしたけど……」
意外とまともなものだった。心配しすぎだな
「とりあえずそろそろ飯を食べないと……」
「そうだな。朝は軽めにパンと卵でいいな」
寮生活も慣れてきたけど、自分達で食事を用意しないといけないのは大変だな。
「寮母さん……いつくるんだろうな?」
「六花……それ分かってて言ってるだろ?」
「まぁ……」
大賀美先輩の話では寮母さんを呼ぶにしても理桜を押さえられるような人がいいらしいと言うことで、学校側で探してもらってるらしいけど…………難航してるらしい
「気長に待つしかないな」
「そうだな」
まぁ今はこの寮には僕ら二人しかいないし、待つしかないな。
朝食を食べ終え、洗い物を済まし学校へと向かうバスに乗るのであった。
バスに揺られながらも何人かの女子生徒に見られていた。2年生と3年生ならもう僕らを見慣れているからいちいち見ることはないから、同じ新入生だろうな…………
そう思いながら少し前の席の女子二人が仲良さげに話しているのが見えた。凄いな……今日が入学式なのにもうあんなに仲良く……
「六花、夢を見てるかもしれないけど……多分あそこの二人……片方がぐいぐい話しかけていて、もう片方はうんざりしてる感じだぞ」
夢くらい見させてくれよ……理桜
感想待ってます