六花Side
先輩達の去年の話を聞き終えた花帆さんと僕はさやかさんと理桜に声をかけていた
「さやかちゃーん!理央くーん!梢センパイも綴理センパイも、入学したばかりの時から凄かったみたい!」
「聞きました!乙宗先輩は体育の成績も一番良かったとか。学級委員も務めていたそうですね。皆さん乙宗先輩の事を話すときは凄く誇らしげでした」
「綴理先輩は入学式に一人だけ寝て、おんぶされて戻されたって話があったな」
「だけどその時から凄く綺麗な人が居るって言われたらしいな」
何というか入学したときから話題になってたんだな。先輩二人は…
「二人とも最初からスクールアイドルとして、とても人気だったみたいで、撫子祭も凄く盛り上がったそうですよ。去年の1年生の中でも、凄く目立つ二人だったとか」
「うん、二人ともスクールアイドルクラブだったから、ライブの時にはみんな見に来てたって。梢センパイ、いつも綴理センパイの事を会場まで連れてってあげたみたい」
「休日はたまに近江町市場でお手伝いをしていたみたいで、外で二人に会えたらラッキー、みたいな願掛けのような事までされていたみたいです」
「大人気じゃん!!よーっし、この調子でもうちょっと色々去年の事を探ってみよう!」
「そうですね、逸話には事欠かさないお二人ですし、きっとすぐに色んな事が聞けますよ!」
更に話を聞くことになる中、理桜は僕にあることを聞いてきた
「なぁ、話を聞いていると、もう一人の話を聞くんだが?」
「……まぁその内分かると思うよ」
僕はそう返すしかなかった
話を聞き終え、部室に戻った僕ら
「ふう、これで大体一通り、話を聞くことが出来ました」
「おつかれさまー!やー、センパイたち凄かったねぇ」
「そうですね。それこそ、夏のライブでも凄い人数が応援に行ったとか、乙宗先輩の水着風の衣装がとても綺麗だったそうですよ。それを一番自慢していたのが綴理先輩だったらしくて、素敵な関係だなと思いました」
「そうだねぇ。綴理センパイが清掃ボランティア中に、気が付いたら色んな人に囲まれてライブになっちゃってたって話も凄かったよ。梢センパイ、最初は慌ててたけど、なんだかんだ最後は会場整理とかしちゃったみたい」
「確か冬に綴理さんが沢山ライブし始めたらしいな」
「梢先輩も冬に色んな部活の助っ人に出てたらしい」
「冬の時期は他にもいろいろ、綴理先輩が雪の中でライブをしている写真ですとか…」
「こっちも梢センパイがライブをやってるやつあったよ!雪だるまの隣で!」
花帆さんが写真を見ている中、何か違和感を感じていた。さやかさんはどうしたのか心配そうにしていると…
「なんか…最初の頃はいつも一緒に居た感じしない?」
「……言われてみれば。でもソロでやるのも、所属のユニットが違うのですから…あれ?そもそもユニットっていつ決めたんでしょう?」
「……分かんない。分かんないけど、秋くらいに決めたのかなぁ。それからずっと、ソロっぽい?」
「ふむ…」
夕方、僕は花帆さんの練習サポートをする中、梢先輩がやって来た
「あ、梢センパイ、お疲れ様です!」
「お疲れ様です」
「えぇ、二人とも遅くなってごめんなさいね」
「会議、大変でした?」
「それはもう大変だったわ。やっぱり、みんなステージの枠が欲しいから……戦いよ」
「た、たたかい…!」
なんか本当に大変だったみたい…
「花帆さん達も、お願いしていたことは進められたかしら?」
「あ、はい!さやかちゃん達と一緒に、記事のために色んな……情報収集してました!」
「あらあら、頼もしいわね。楽しみだわ。じゃあ、今日は遅くなってしまったし、準備運動を終えたら軽く合わせだけしましょうか」
「はい!」
「とはいえ、簡単に終わらせるだけでも良くないし…撫子祭に向けて、配信をしましょう」
「それなら準備しておきます」
「お願いね。六花くん」
配信の準備を終わらせ、早速配信を始める。配信が進む中、僕はあるコメントが目に入った。それは花帆さんも気が付いた
「二人ともどうかしたの?」
「今ちょっと気になるコメントがあって…」
「コメント?」
「梢センパイって、去年は綴理センパイと一緒にステージに立ってたんですよね?」
花帆さんの言葉を聞き、辛そうな顔を見せる梢先輩
「もう二人は一緒にやらないのかなーって、そういうコメントがあってですね。確かに梢センパイが綴理センパイと一緒にやるなら、それはそれですっごく見てみたいなーと言うか…」
「それは申し訳ないわね」
「え?」
「コメントをしてくれた人に申し訳ないと思ったのよ」
「えっと…それはつまり、やっぱりやらないっていう…」
「そうね。もう二度と綴理と二人でステージに立つことはないわ」
「え…それは…どうしてですか?」
「今の私には花帆さんが居るもの。あなたと一緒に、スクールアイドルとして磨きをかけるのに精一杯よ。頑張りましょうね。花帆さん」
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