六花side
学校に着くまでの間、少し寝ていようとしたけど一緒に乗っている二人の女子生徒の話し声が気になる……と言うより隣に座る理桜が気になって仕方なかった。何かビリビリペンをずっと見つめてるけど……それ、大丈夫な奴だよな?
「寝ないのか?」
「理桜、何してるんだ?」
「忘れ物ないか確認してるだけ」
「そっか……」
まぁ入学式だけだから荷物はそんなに多くないけど…………ちょっと気になるのは何でネイルガンなんて鞄に入ってるんだ?いや、きっと何かしら使う理由があるんだけど……うん、考えるのをやめよう
バスを降り、校門の前に着くと……
「何で山の中ーーーー!?」
一緒に乗ってた女子生徒の一人がそう叫んでいた。いや、知らなかったのかよ……
「ほら、花帆さん。他の人が見てますよ」
「うぅ……ってあれ?何で男の子が蓮ノ空に?」
「何年か前に共学になったみたいですけど……それも知らなかったんですか?」
「うん……」
んーこれは何かしら声をかけた方が良いのか?
でもいきなり声をかけたら困らせたりするんじゃ……
いや、一々考えていても仕方ないか……
「その……大丈夫か?」
「多分大丈夫かと……ただただ思っていたものと違ったことがショックだったのかと」
「そういうことある?」
事前に入学する学校に関して調べていたりするんじゃ……
「何か物凄く不思議そうな顔されてる!?」
「ごめん……つい」
まぁそういうこともあるよなって思うよ……それに予想外のことが起こることもあるし……例えば少し前に学校側からもう少し男子寮を離せないかって言われたときなんか理桜が直ぐに対応したなって思ったら、何故か男子寮の近くにバス亭が出来てたとか…………
「あの、大丈夫ですか?」
「あぁごめん。予想外のことって本当に大変だなって……」
「は、はぁ……所でよろしいんですか?」
「何が?」
「お連れの人……先に行ってしまったみたいですが……」
「あ……」
やばい、理桜を一人にしたら高確率で偉いことに……
「またあとで!それじゃ!」
理桜を追いかけるため、僕は二人と別れた。そういえば名前を聞き忘れてた。まぁまた会いそうだしいいか
理桜と無事合流し、後をついていくと理桜は部室に工具とかを置いておきたかったらしい。うん、完全に誤解してたな。早々理桜がやらかすとかないだろうし……信じるようにしないとな
それから入学式を終え、僕らは女子寮に来ていた。女子寮の寮母さんから説明を受けるためだけど、まぁ僕らの場合は寮母さんがいないから一緒にと言うことだろう。
「恵まれた大自然の中で、皆さんには厳粛な規律と確固たる伝統を学んでいただきます。いいですか?規律と伝統、ですよ。どちらが欠けても、蓮ノ空の品位に関わります」
規律と伝統か……うん……規律か………………
僕は隣の理桜を見ると……
「そんな人を規律を乱すようなことをする人みたいに見るなよ」
「……………………そうだな」
「何か間があったな……」
まぁ理桜の場合は規律の中で抜け道を見出だすからな……うん
それから次の日、理桜と一緒に部室に行き、乙宗先輩から作業を割り振られる中……
「乙宗さん、すみません。大賀美さんにトラップの設置場所をもう少し奥にして欲しいと頼まれたので、ちょっと行ってきます」
「分かったわ。くれぐれも気を付けてね。くれぐれも」
ついていった方が良いか?いや、僕が抜けるとステージ設営に影響が出そうだし……理桜を信じよう
理桜side
森の中に入り、トラップを再設置し終えた俺。今のところ罠にかかった動物はいないな。まぁ小動物とか掛からないようにしてるし…………とりあえずクラブの方に戻るか……
そう思った瞬間、近くで物音が聞こえ、振り向くとそこには……
「カワウソか……」
カワウソくらい何度か見掛けたから特に驚かないけど……
「ほら、あっち行ってろ。ここら辺は特殊な罠があるから危ないぞ」
なんて言っても通じるわけ……
「ひ……ひぃ!?」
「ん?」
小さな悲鳴が聞こえたと思ったら、同じクラスの……確か日野下だっけ?何でこんなところに?あと、俺を見て直ぐ様逃げるのはどうなんだ?そう思い、俺は後を追いかけていく。
追いかけていき、たどり着いた場所は丁度倉庫がある場所だった。そこには…………
「ひぃ!?ほら、いたじゃないですか!昔のホラー映画に出てくるマスクを被った怪人が!?」
「…………」
「…………」
怯えた日野下に、頭を抱える乙宗さんと六花がいた。それにしても誰が怪人だよ
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