梢side
ライブの次の日、昨日会った日野下さんにお手伝いの件をお願いしようと思って会いに行こうとしていたけど……確かあの子はあの二人……守谷くんと相花くんと同じクラスだったはずだけど…………大丈夫よね?大丈夫なはずよね?相花くんは……まぁ個性的すぎるけど下手な暴走をしないように守谷くんが押さえてるはずだから……心配しすぎよね?とりあえず様子を見にあの子達の教室に入ると…………
「…………」
「守谷くん、許してあげて!」
「冗談だから、きっと冗談だから」
「だからそれ以上縄で縛るのは……」
「ガムテープもやめて!」
予想の斜め上を行き過ぎている……これ、見なかったことにしても……
「あれ?乙宗先輩、どうしたんですか?一年の教室に?」
「…………」
今更見なかったことに出来なかった。
とりあえず守谷くん、相花くん、日野下さんを部室に連れていき、事情を聞くと…………
「まず私が学校生活をより楽しくなるように生徒会に色々と提案したんです」
提案の内容は駅前までのシャトルバスの本数を増やして、生徒が自由に外出できるようにしてほしいと言うことだった。当然却下されたみたいで……落ち込んでいるとクラスメイトに元気付けられていると今度はある事を思い付いたらしい。それは……誘致。お店を誘致し、学校近くにショッピングセンターを作ることを思い付いたらしいけど、普通に難しいし、出来たとしてもショッピングセンターが出来る頃には卒業していると言われたらしい。だけど話を聞いていた相花くんが日野下さんの提案に乗った。夏頃にはショッピングセンターが出来る。そのためには早速森を切り開きに行こうとした所を守谷くんに止められたと…………
「守谷くん。お疲れ様」
「日野下さん。お願いだから理桜の前で変なことを言わないでくれ。マジで実行しかねない……」
「う、うん」
「ちょっとしたジョークなのに……」
「お前のは笑えないからな……」
守谷くん、本当に苦労をかけるわね…………とりあえず3人に荷物運びをお願いしつつ、日野下さんの話を聞かないと……
六花side
荷物運びをしながら、乙宗先輩が日野下さんと話をしていた。
話の内容的にはクラスの子の一人が学校をやめたいと思ってるとか……それ、よく使われる友達の話と言いつつ、自分の事だよな……僕は理桜の方に目線を送った。理桜も黙って話を聞くと目線で返した
「どうしてそんな風に思ったのかしら?」
「えっと……学校に入ったら思っていたのと違っていて……」
他の学校のパンフレットまで取り寄せているとか……それだけ学校と言うものに強い憧れがあったのかもしれない……
「どんな学校にと言うよりも、どんな風に過ごしたかったのかだと思います。もっと毎日が華やかで、キラキラしてて、楽しそうな友達に囲まれて、楽しそうに過ごして……」
「その子にとって蓮ノ空はそうじゃなかったってことね……それなら日野下さんがその子のために学校を楽しくして見せるってどうかしら?」
「私がですか!?無理ですよ……」
「あら?どうして?自分の好きな気持ちは思ったより周りの人に伝わるものよ」
「好きな気持ち……」
「…………日野下」
話を聞いていた理桜が話に入ってきた。
「好きな気持ちって言うのは凄いものだぞ」
「相花くん?」
「まぁわざわざ話すことではないけど、色々とやってみた方がいいぞ」
「そっか……」
それから僕らは荷物運びをするのであったが、僕は理桜にあることを聞いた
「従妹のこと話さなくて良いのか?」
「今は……良いかなと」
理桜なりに考えたんだろうな。それにしても……
「あまり無茶はするなよ……理桜」
「俺が無茶?してないけど……」
「日野下さんの提案……理桜なりに元気付けようとしたと思ってな」
「…………気のせいだよ」
理桜は笑顔でそう言うのであった。
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