須賀京太郎が幼少期から咲や照と幼馴染だったら   作:ミノスラ

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京太郎の出番を増やすために、京太郎と咲は麻雀部に4月から入部したことにします。


宮永家にお泊り

 半荘2回目ダイジェスト

 

【南四局】 親 優希 ドラ{北}

 

 南:和  「32400」

 西:咲  「23800」

 北:京太郎「14000」

 東:優希 「29800」

 

 和 打{2}

「ロン」

 

 和が捨てた牌で咲はロンをする。

 

 ドラ{北}

 

 {二二三三四四24455北北} ロン{2}

 

「七対子・ドラ2、6400」

「終わりですね」

「今度は咲がトップか」

「次、いっくじぇー!」

 

 

 

 

 

【終局】

 

 和  「26000」-6400

 咲  「30200」+6400

 京太郎「14000」

 優希 「29800」

 

 1位:咲  +20

 2位:優希 +-0

 3位:和  -4

 4位:京太郎-16

 

 

 

 

 

 半荘3回目ダイジェスト

 

【南四局】 親 和 ドラ{白}

 

 南:京太郎「21200」

 西:優希 「19600」

 北:咲  「24800」

 東:和  「34400」

 

「今日の咲は大人しいなぁ。いつも咲や照さんと一緒に麻雀やるときは飛ばされそうになるのに」

「それは京太郎が弱いだけだじょ、これだけ半荘をやってまだ一度もアガってないのは京太郎だけだじぇ」

「ですが、須賀君は一度も振り込んでいませんよね。守りが強いのでしょうか?」

「京ちゃんは守りだけは強いよね。京ちゃんから直撃をしようとしているうちに、何度もお姉ちゃんに振り込んだんだよ……ん、雨?」

 

 

 ポツポツっと雨の音がし始めると、数秒ほどで雨が降り始める。

 

 

「降ってきましたね」

 

 

 和がそう言うと、部室の奥にあるベッドから「嘘!?」といった声が聞こえてくる。そのベッドの掛布団がもぞもぞと動くと、咲の見覚えのある人が出てきた。

 

 

「生徒会長?」

「私が寝ている間に今日のゲストが2人来たのね」

 

 

 咲が生徒会長だと思った人は、咲と京太郎の顔を見たあと和に話しかける。

 

 

「はい部長、そして入部希望だそうです」

「え、本当!? 名前は?」

 

 

 咲と京太郎の2人に視線を合わせる。

 

 

「え、えっと……宮永咲です」

「俺は須賀京太郎です」

「竹井久よ。ちなみにこの学校では生徒会長じゃなくて、学生議会長だけどね。あとこの麻雀部の部長をやっているわ」

 

 

 久はキリっとした表情で咲と京太郎に自己紹介をした。そんな久を放っておいて、和は牌を捨てていく。

 

 咲と京太郎は今麻雀をしているということを思い出し、久から目を離して対局に集中するのだった。

 

 

 

 

 

 久はみんなの後ろに立って、優希、京太郎、和、咲という順番に手牌を覗き見る。

 

 

(優希は相変わらず南場に弱くて手牌はあまり良くない、入部希望の彼は麻雀初級者って感じの牌効率ね、和は安定感のある打ち方だわ。そして入部希望の彼女はどんな手張ってるのかな)

 

 

 咲 手牌

 {八八東発} {横六[五]七} {横二三四} {一一横一}

 

(ホンイツ狙いの5200ね。和に直撃できれば逆転だけど、1位の和がこんな分かりやすい所に振り込むことはなさそうね)

 

 和 打{4}

 

 優希 打{八}

「それポン」

 

 咲は優希の八萬をポンする。{八横八八}

 

 咲 打{東}

 

(宮永さんは裸単騎ですか、アガれるとしたらホンイツ、もしくはチンイツですね)

 

 和は咲の安牌を捨ててベタオリを始めた。

 

(これは勝負あったわね)

 

 久が見守る中、咲達は次々に牌を河に捨てていく。そして最後の1牌を咲がツモると、その牌を河ではなく手牌の近くに置いた。

 

 

 

 

 

「ツモ!」

 

 ドラ{白}

 

 咲 手牌

 {発} {八横八八} {横六[五]七} {横二三四} {一一横一}

 

 ツモ{発}

 

「ハイテイ・ホンイツ・ドラ1、2000・4000」

 

 

 

 

 

 

【終局】

 

 京太郎「19200」-2000

 優希 「17600」-2000

 咲  「32800」+8000

 和  「30400」-4000

 

 

 1位:咲  +23

 2位:和  +-0

 3位:京太郎-11

 4位:優希 -12

 

 

 

 

 

「今回も宮永さんがトップですね」

「私は最下位だじぇ……」

「今度は2位になってやるぞー!」

 

 

 3人共まだまだやる気のようで、牌を自動卓に入れ、点棒の整理を始める。

 

 

「あの、部長が来てメンツが足りてるようですし、私は抜けさせてもらいますね」

「もう帰っちゃうの?」

「何だ咲、勝ち逃げか?」

「そんなんじゃないよ京ちゃん」

 

 

 咲は席を立ちあがると、久は咲を止める。

 

 

「あら、良いのよ宮永さんが抜けなくても」

「いえ、図書室に本を返しに行かなきゃいけないので」

「あっそういうこと」

「なので今日のところは失礼します、また明日よろしくお願いします」

「明日また遊ぼうねー」

 

 

 優希は咲に手を振ると、咲は一礼してから部室を出ていった。

 

 

 

 

 

「それで須賀君はこのあと麻雀続ける? 続けるなら私が卓に入るわよ」

「いえ、咲も帰ったことですし、今日のところはここまでにしようと思います」

「えー! 京太郎も帰っちゃうのか!」

「悪いな、咲を残して俺だけ楽しむわけにはいかないんだ。また明日も来るからさ、そんな顔すんなよ」

 

 

 京太郎は退屈そうな顔をする優希をなだめると、部長の方を向く。

 

 

「それでは部長、明日から俺と咲のこと、よろしくお願いします! 和と優希もまた明日な」

 

 

 京太郎は荷物をまとめると、部室から出ていった。

 

 

 

 

 

 部室には、久と和と優希の3人だけが残る。

 

 

「ふっ……ふふっ」

「部長?」

「部長が震えてるじぇ」

 

 

 久は震える体を止めると、和たちの方に振り返る。

 

 

「これで女子5人、私たち全国を狙えるわ!」

「っ……全国」

「まさか4月のうちに新入生が4人も来るなんて……和、優希。6月から始まるインターハイに向けて、清澄高校麻雀部は全国優勝目指して頑張るわよ!」

「はい!」

「だじぇ!」

 

 

 3人とも大盛り上がりで部室が騒がしくなった。

 

 

「あっ、でもその前に新入生歓迎会をやらないとね」

「何をやるのでしょうか?」

「タコスパーティーか!」

「麻雀部の新入生歓迎会と言ったら麻雀に決まってるわ」

 

 

 久はホワイトボードに麻雀で使うスコアシートを書き、部員の名前を入れていく。

 

 

「部員は6名、全員平等な回数対局するように、一人半荘4回対局して2回休む。合計6半荘の大会を開くわ。本当は同じ相手との対局回数も揃えたかったけど、数が多くなってしまうからこのくらいがちょうど良いのよ。大会の名前はどうしようかしら、優希が考えてみる?」

「えっ。私が!? んー、じゃあタコスカップだじぇ!」

「いいわねそれ、じゃあこの大会の名前は新入生歓迎会タコスカップに決まりね」

「やったじぇ!」

「それじゃあ今日は天気も酷くなりそうだし解散にしましょう。タコスカップは1週間後に開催ね」

「「はい!」」

「おっと、まこにも伝えなくっちゃ」

 

 

 久はスマホで、ここにはいないもう一人の部員である染谷まこに、タコスカップについてのメールを送るのであった。

 

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 

 京太郎が旧校舎を出て自宅まで帰ろうと移動していると、咲がこちらに向かってくる。

 

 

「あれ咲、本はもういいのか?」

「うん、もう返し終わったよ。京ちゃんは麻雀部の人達と麻雀やらなくていいの?」

「ああ、部活初日は咲に合わせようと思っていたからな」

「そうなんだ。京ちゃん、今日はすっごく楽しかったから、私まだまだ麻雀打ちたいよ」

「おっ、じゃあ今から部室に戻って麻雀やりに行くか! って、部室の明かりが消えてる!」

 

 

 部室の電気が消えていて、旧校舎は暗くなっていた。

 

 

「みんな帰っちゃったみたいだね」

「そうみたいだな、麻雀は明日だな」

「ねえ京ちゃん。私の家で麻雀しない?」

「咲の家で? でも照さんいないし、こんな天気に光ちゃんを呼ぶわけにもいかないし、4人で麻雀はできないぞ」

「家にはお父さんがいるから、三麻はできるもん」

「たくっ、仕方ないな」

「やった。じゃあ早く行こ」

 

 

 咲は笑うと、京太郎と一緒に咲の自宅まで帰るのであった。

 

 

 

 

 

「ただいまー」

「おかえり咲、京太郎君も家に来るのは正月ぶりだね」

「界さんお邪魔します!」

 

 

 玄関には咲の父である宮永界が出迎えてくれた。

 

 

「お父さん、麻雀やろう!」

「おいおいどうしたんだいきなり?」

「実は、俺と咲は今日から清澄高校の麻雀部に入ったんです」

「麻雀部で全国に行って、私たちはお姉ちゃんに会いに行くの。でもそこで麻雀部の人たちと麻雀をしてとっても楽しかったから、麻雀をもっとしたいなって思っちゃって」

「なるほど、それじゃあおやつと飲み物の準備をしないとね。咲と京太郎君は着替えた後に物置部屋にある雀卓の準備を頼めるかな?」

「了解です界さん」

「はーい」

 

 

 咲は自分の部屋に向かって行った。

 

 

「京太郎君の服は物置部屋にしまわれているからそれを使いなさい」

「分かりました!」

 

 

 界は炊事場に向かい、京太郎は物置部屋に向かった。

 

 京太郎は物置部屋に入ると、タンスに『京ちゃん』と書かれたシールが貼ってある場所を見つけて開ける。そこには綺麗に畳まれた京太郎の服があった。

 

 京太郎は制服を脱いで、その服に着替える。服は数日前に洗われていたようで、仄かに柔軟剤の香りがした。

 

 制服をカバンに詰めて部屋の隅に置くと、物置部屋の真ん中にあった全自動麻雀卓をリビングまで運び、テーブルカバーを外して三麻用の設定を変える。

 

 制服から普段着に着替えた咲が階段から降りてくると、イスやサイドテールを運び、埃を拭いて綺麗にしていた。

 

 

「準備は終わったかい?」

 

 

 界はキッチンワゴンにお菓子の入った籠と、2リットルのペットボトルジュースに、コップを3つ、そして氷の入ったアイスペールを載せてリビングにやってきた。

 

 

「はい、ばっちりです」

「こっちもイスとサイドテーブルを綺麗にしたよ」

 

 

 界はサイドテーブルにお菓子を置き。咲はアイスペールから氷を取り出しコップに入れると、ペットボトルの蓋を開けジュースを注ぎ始めた。

 

 ジュースを入れたコップを咲がサイドテールまで運ぶ。コップからはピチピチと氷の解ける音が聞こえてきて、冷たくて美味しそうだ。

 

 

「京太郎君、須賀さんには麻雀するために家に来ていると電話しといたからね」

「しまった、母さんに咲と麻雀すること伝えるの忘れてた! わざわざありがとうございます!」

「雨も酷くなってきていることだし、今日は泊っていきなさい。それも須賀さんには伝えてあるから」

「何から何までありがとうございます!」

「京ちゃん泊るの!? じゃあいっぱい麻雀できるね!」

「そうだな咲!」

 

 

 咲は京太郎が泊りになってはしゃいでいるようだった。

 

 

「さて、それじゃあそろそろ席決めといこうか」

 

 

 界と咲と京太郎は、裏向きになった3枚の牌をめくり、席を決めるのであった。

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