魔導学校〜アルルとその先輩の物語〜   作:由兎

4 / 11
第三弾。アルルが主人公。
今回、ダンジョン探索がメインの話になります。
色々と描写を考えてみたら、登場人物の表記が多くなってしまいました。


1年A組で話題のダンジョン

放課後、ぼくはカミュ先輩のいる3年生のクラスを目指して階段をのぼる。

数時間前のこと。同じ1年A組のクラスメイトのトプルくんからクツロギの町の近くで新しくダンジョンが発見されたという話を持ち掛けられた。クツロギの町ってギルドがあるところだね!ギルドといっても、冒険者ギルドじゃなくてぷよカードギルド。カードゲームの対戦の場所だ。ぼくたち10代の中だと女の子でも結構やっているコが多い。そんな話はともかく!

ダンジョンの話はかすみくんからも聞いていて、強い魔物がうじゃうじゃをしていてパーティを組むことが推薦だという噂だ。クラス中がその話題になっていて、放課後になったら、次々と出発をしていった。今日は金曜日、月曜日になるまでに行かないと話題に乗り遅れてしまう!

よし!ぼくもダンジョンに出発だ!さっそく、幼稚園の時からの友達であるラーラちゃんを誘ったんだけど、「お洋服が汚れるから嫌よ」なんて断られて。嫌だったら、そんなフリルのある服を着てこないでよ!

 

そんなわけでぼくは上級生である年上の友達のもとに。3年B組の元へやってきた。

「カミュ先輩いますか?」

「おーい、カミュ。お前の妹が来ているぜ!」なんて声が聞こえてきた。

人によっては「カノジョが来てるぞ」なんて言われていたっけ。

さすがにそれはビックリしたよ!傍から見ると恋人に思われることもあるなんて。異性の友達だから、色々と勘違いをされているみたい。年の差がある男女の友達って付き合いが長くなるごとに複雑になっていくもんだね。

そんなことを思っていたら、カミュ先輩が教室から出てきて。

「どうした?何か悩みでもあるのか?」

「クツロギの町に新しいダンジョンが発見したって噂になっているんだ!カミュ先輩、着いてきてくれない?」

「すまないが、オレは魔導幼稚園で『おしえて!カミュせんせい』の日だ。だから、一緒に行くことはできないよ」

おしえて!カミュせんせいとは魔導幼稚園の補習授業だよ。

カミュ先輩は幼少時の時から家業の手伝いをしていて、ぼくが幼稚園の頃は「おしえて!カミュせんぱい!」だったけど、18歳になった今では「おしえて!カミュせんせい」になっている。ぼくは筆記試験が大の苦手だったから補習を受けたんだけど、まさか大人じゃなくて子どもが先生のように勉強を教えてくれるなんて思ってもいなかったよ!ぼくは何度も赤点を取っていたから、カミュ先輩に顔と名前を憶えられてしまったんだっけ。懐かしい思い出だ。

18歳になった今は魔導幼稚園の仕事が年少の時より増えてきたみたいだ。

「そっか、それは残念…」

「まあ、日曜日だったら空いているがな。それでもいいか?」

「本当!それじゃ、日曜日にね」

「ああ」

3年生の教室をあとにした。さて、日曜日の為にらっきょ、ロイヤルカリー、月のスパイス、救急セット、魔導水、マックスミルク、魔導水晶のかけら。回復アイテムを用意しないとね!

何分、ぼくたち魔導学校の生徒は魔導師。それもまだ一人前じゃない。魔導学校を卒業をしてようやく一人前だ。ぼくが先輩を誘ったのも信頼以外にも実力を見込んでだった。

 

そして、日曜日。

「やっほー!先輩!」

「やぁ、アルル。行くぞ!」

大きな空洞が空いている。外から見ても、そこは真っ暗だった。昼間なのにまるでここだけが真夜中の時間になったような感覚になるくらいだ。カミュ先輩がぼくの前に立った。

「何かしら罠があるかもしれない。オレが先行を取る!…ライト!」

灯をつける魔法をカミュ先輩は唱える。すると上空からコウモリ!

「わわわ!」

ぼくの前にカミュ先輩が立っているけど、コウモリが気になってしまう。

一歩進むとダンジョンが青色に光った!少しづつ、前を進んでいく。地面に次々と誰かが入った足跡がある。ここは廃墟かな?何年も入っていない建物に入るような空気がした。柱に傷が入っていたり、靴を履いていないとガラスを踏んで怪我をしそうなところだ。

カミュ先輩のあとに続いて、入口から3フロアを進んだところ。

すると、星ぷよやオオカミ男が出てきた。ぷよぷよなんて雑魚の魔物だね。けど、入り口付近の魔物にしてはちょっと強いかも?ぼくたちは基本魔法を唱えて倒す。

それから更に4フロアを進むと宝箱があった!ぼくは宝箱を空ける!

「空だね」

「噂になっていればな」

ぼくはガッカリ。わかっていたものの、わくわく感がなくなった。

「もう一つ、宝箱…って、痛っ!」

「ブリザード!油断は禁物だ」

「ファイアー!!」

宝箱が体当たりをしてきた!ミミックだった。宝箱に化ける魔物だ。こんなところにもいたなんて!ぼくはらっきょを食べた。

更に進み。ダンジョン探索をしていると、地面に手紙が落ちている。

広げてみると、

 

『ラーラです!ダンジョン探索をしています!カミュ先輩、見てますか?』

 

ラーラちゃん!!ぼくの誘いを断って、誰かと一緒に行ってたの!?

誰かと約束をしていたら、言ってくれればよかったのに。

「…まだ、こんなことをやっているのか」

そういえば、ラーラちゃんといったら、授業中に誰かに手紙を書いていたっけね。

「あ、先輩、ぷよまんが落ちてるよ!」

カミュ先輩は呆れているようだった。ツッコミを入れる気にすらなれないみたい。仕掛けたのはラーラちゃんとは限らないけどもね。以前、同じことがあるとね?

ぷよまんは結局、拾わなかった。それから5フロアを進むと、

「貧乏暇なし!」

不意打ちで上空から魔物が炎の攻撃を仕掛けてきた。壁をすり抜けてきたらしい。

「やったなー!」「くっ!」

ぼくと先輩が少しダメージを受けた。

リッチープアー、ウィル・オー・ウィスプだ!幽霊が出そうとは思っていたけど、本当に出たよ!ツギハギだらけの服を着た幽霊、三体の青い人魂が浮いている。

「フレイムトルネード!!」

「アイスストーム!」

勝った!

「アルル!階段だ」

カミュ先輩が地下に降りる階段を見つけたようだった。階段を降りる途中。

「1年A組の中では噂になっていたんだけど、どのパーティと知り合わないのは何故だろうね?」

「出口まで意外と短いんじゃないか?」

などと雑談をしていた。

丸い黄色いの角の生えたリュックを背負った魔物商人のもももだ!

「いらっしゃいなの~」

今回、出張販売でいつもよりかが悪いらしい。とりあえず、ぼくはぷよまんが食べたくなったのでぷよまんを買った。もしかして、ラーラちゃん、もももの店で買ったんじゃ?カミュ先輩も何か買っているようだった。

「アルル、休憩をしなくて大丈夫か?」

「まだまだ、大丈夫だよ!」

もももの店をあとにして、ダンジョン探索を再開。2フロアを進むと、鏡だ!!鏡の中から、ぼくにそっくりな魔物!ドッペルゲンガーが現れた!

「フフフフ」

「ネオスペル!」

先輩はぼくに攻撃魔法を強化をする呪文を唱えた。

「ライトニング!」

「ライトニング!!」

ドッペルゲンガーはぼくと同じ攻撃をしてきた!外見も使う魔法もドッペルゲンガーは同じ。ダンジョンの定番の魔物だ。

「やったな!」「くっ!」

「ブリザード!」

「ライトニング!」

やった!勝った!ぼくとカミュ先輩はらっきょを食べた。壁だ。

「あれれ?行き止り」

「何か仕掛けがあるんじゃないか?」

壁を見る。何もなかった。地面を見たりした。壁を叩く!すると、壁から瓶詰めにされている福神漬けが出てきた!5分ほど経過。壁が崩れ出した!

時間差で道になったり、行き止りになったりするらしい。一見、ぼくたちは5フロアを進む。びっくぷよとマミーだ!!まるで遊園地のホラーハウスみたいだね。

「フレイムトルネード!」

「ファイアー!」

ミイラには炎!先輩もそう思ったらしい。

扉だ。

「オレが開けるよ」

カミュ先輩がドアを開けて、中に入ると犬と猫の銅像があった。

 

『天空のアイドル ポチッとにゃ~』

 

かわいい!けど、このダンジョンには似合わないかも?どんぱうんぱの像じゃあるまいし。

次のフロアに進もうとするとぼくたちは魔法陣でワープをした!!

「ここは?」

すると、剣を持った三白眼の赤い髪のお兄さん。髪の量がすごく多く、まるで頭の上に炎を背負っているような髪型だ。剣士だね。カミュ先輩よりちょっと年上みたい。

「俺を閉じ込めたのはお前かあああ!」

なんていきなりぼくに攻撃をしてきた!

「アルル!危ない!!ぐっ!」

カミュ先輩がぼくを庇ってくれた。剣の攻撃によってカミュ先輩のマントの一部が千切れた。

「先輩!?」

「オレのことはいいから、お前は攻撃しろ!!」

返事はしなかった。ぼくはマックスミルクを飲む。これを飲めば必殺技を使える。

「ジュゲム!!」

爆発魔法が炸裂!!

「ぐふぅ!正義の剣をくらえ!!」

剣を振り回して、再び、攻撃してきた!

「シールド!!」

カミュ先輩は障壁魔法を唱える。ぼくはもう一度マックスミルクを飲む。

「ジュゲム!!」

「ぐわあああああ」

お兄さんの体が消えていく。これはイリュージョン?

試験の時でお馴染みの先生の作った魔法で作られた魔物。たまに人でもイリュージョンの時もあるから、侮れない。イリュージョンであっても、コミュニケーションを取れたりするから、本物と区別がつかないほどにできている。

「アルル、よくやったな!!」

「先輩、怪我とマントが!」

「そんなものいくらでも替えはあるさ。お前が無事ならそれでいい。それにキュアーで傷を回復できるしな」

 

すると、どこからかくす玉が落ちてきて、結んでいないリボンと紙がパラパラ。

 

『祝 クリアーおめでとう!!キミたちの評価はAランク!!<1年C組担任>』

 

さっきの銅像と同じ猫と犬の絵が描いてある。1年C組の先生が作ったダンジョンだったらしい!足元に魔法陣。ぼくたちは転送をして、ダンジョンの入口に飛ばされたのだった。

「カミュ先輩、ありがとうね!」

「フッ、またな。何かあったら、声をかけてくれ」

ぼくたちはパーティを解散をした。家に帰ったら、ぷよまんを食べようっと。

 

そして、月曜日。休み時間になると、1年A組で「クツロギの町の近くのダンジョンはランクはなんだった?」なんて話題になっていて、どうやらA、Bの他にかぼちゃプリンランクというのがあるらしい。なんでかぼちゃプリン?

どうも時間、倒した敵、使った魔法、使ったアイテムなどそれによって評価が異なるらしい。それとダンジョンの進み方によって、罠や魔物が色々と変化していたのか、その話で盛り上がっていた。その中で宝箱にピンク色の猫のぬいぐるみとぶち犬のぬいぐるみが入っていたという話を聞いて、ぼくもちょっと欲しかったよ!

進み方によっては最後に倒したのは剣士じゃなくて、シルクハットを被った男。マスクドサタン通なる人物だったと様々。何度も何度も行きたくなるように造られているらしい。ひょっとしたら、Cランクというのもあるんじゃないかな?

話題についていけるのも、一緒に着いてきてくれたカミュ先輩のおかげだね。

こうしてダンジョンに行けなかったら、クラスメイトからネタバレをされていたのだから。

 




SS版魔導でカミュは登場予定だったのに、不採用。それでこんな話を。
第一弾といい、アルルは魔導学校に通っていることを当たり前に思ってましたけど、よくよく考えると。主人公のアルルの設定ですら、ぷよぷよシリーズによっては無職になっているので、学校に通っていること自体が妄想にも入るということに気づきました。
アルルと違って、ラーラがカミュのことを卒業試験まで知らなかったのはおそらく赤点を取っていたからでは?と推測した結果がこれ。
ちなみに三白眼の赤い髪の剣士はiモード魔導のグラベルです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。