【急募】TS美少女が呪術界で生き残る方法   作:うぇいうぇい

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二次創作、見る度に出てくるアレ。

存在しよう、記憶。


幻覚の多い世界

 

 

 六歳の誕生日を迎えて、もう幾日か経ったのだろうか。

 家にいると、どうにも時間の感覚が狂う。やっぱり出社退勤みたいなルーティーンが無いと、今が何日かも分からない。

 

 だが、俺にとってはどうでもいいことだ。

 異能の力が、暇過ぎるお家生活に彩りを与えていた。

 

 それは〝術式〟とかいう異能の力らしい。

 一つは痛いのなんので使いづらい能力で、もう一つは結界じみた幕を張る能力だった。

 

 前者はハ○レンごっこができて、使うには有用そうなのだが、如何せんこれが痛い。

 確かアメコミのヒーローにこんな奴いたよな。

 

 後者は純粋に楽しい。何と言っても、その結界モドキはすり抜ける対象を選択したり、空中に設置できたり、形状も立方体から球体まで様々。

 要するに、『結○師』ごっこが楽しめるのだ。

 

「聞いたか。あの六眼と無下限の抱き合わせが、もう一級を祓ったらしい」

「齢7つにしてか!! ぐぅ……相伝を一人も送り出せていないのは、御三家の中でも我々のみ。あの出来損な──ごほん、ご息女さまは術式を未だに発現しない。もう6つを数えた。これ以上は望み薄だ」

「やはり、当主様に新たな側室を設けるよう進言せねば」

 

 ……妙に慌ただしいと思えば、隣の部屋から酷い言葉の数々が聞こえてきた。

 

 出来損ない、とは俺の事だ。

 〝術式〟なる超能力も、実は一歳になる前くらいから使えるようになっていたが、人前では一度も使っていないし、それを使う時に出る〝ザンエ〟とやらが出ないように、力を制御する方法を編み出している。

 

 そんでもって従順な子供を演じていたから、今ではこんな有り様になってしまった。なのでこの待遇は誰も悪くない。単なる俺の自業自得だ。

 まあ、飯は普通に貰えるし、このままでもいいかなと思っていた。

 

 だが、今回のあれこれを聞いて、楽観して居られるほど俺も馬鹿じゃない。

 今度お父様の前で、わーいできたー、とはしゃいで見せれば、家を勘当される事もないだろう。

 

 計画実行は、お父様が任務から帰るという明日。

 家に滞在する時間は短い。手を煩わさないよう、ササッと見せてササッと篭もろう。

 

 召使にお父様への伝言を任せてから、明日に備えておやすみなさーい……

 

 

 ○ ✕ △ □

 

 

「……なんだと? あいつがそう言ったというのか」

「ええ、ええ。誠にございます」

 

 家に戻ってきた加茂家の当主は、召使から耳を疑う話を聞いた。

 

 当主の第一子、加茂式那は出来損ないであった。

 

 生来から人形のように表情を変えること無い、手間のかからぬ従順な女子だったが、その希薄な意志ゆえか、当主の血として受け継ぐべき術式を開花させていなかったのだ。

 

 次の胎を孕ませるしかあるまいと、そう考えていた時分に、この報せ。

 さては、奸知でも蓄えたかと溜息ながらに立ち上がる。

 

「誠であれば良し。でなくば放逐するのみよ」

 

 その程度の心持ちで、当主は娘の所を訪れた。

 

 一年ぶりに見る娘は、式那の名前通り美しく育っている。

 

 とはいえ、術式無しならば用は無い。

 三つ指をつき礼儀正しく座礼をする娘に、面を上げろと命じ、本題へと入らせた。

 

「発現したという術式、私に見せてみるがいい」

「はい」

 

 それが相伝術式という期待はさらさら無かった。

 術式さえあれば、どうにでもなろう。

 

 少なくとも、この時はそう思っていた。

 

「『骨晶──延』」

 

 細い右手から、肌を突き抜けて、純白の刃が現れる。

 

 刃が生えた肌からは血が滴っており、当主は驚きながら顔をみやるが、痛がる様子すら感じていない。

 

 それに、今の呪詞。聞き覚えこそなかったが、確かに知っているものだ。

 

 ──もしや、この術式は

 

「お前は、その術式をどのように理解している」

「……身体を自在に操る、でしょうか」

 

 その言葉を聞き────その時、当主の脳内に溢れ出した、存在しない(・・・・・)記憶。

 

『おとうさま! 今日も遊んでー!』

『おお、よいとも式那。さあ、こちらに来るのだ』

『んふふ〜!』

 

 ──ああ、そうだったのか

 

 ──式那……お前は、お前は……!

 

「お前は、私の娘だったんだなぁ……!!」

「……はい?」

 

 加茂家の相伝にして、最強の術式──その名も《軀體總術》。

 

 江戸より後継者が現れず、以降の相伝も劣化品たる赤血操術頼みになってしまった幻の術式が、我が子に宿っていると知った衝撃は計り知れなかった。

 

 それが、当主に幻覚と記憶を植え付けた。

 この六年、まともに腕に抱いた事のない娘を、自ら抱擁し、泣き崩れる程にまで感情を昇華させたのだ。

 

(待って、マジでどうしたのお父様。頭どっかぶつけた? 泉にでも落ちて浄化された?)

 

 全ては、相伝の術式をと望んだがため。

 この際、当主には性別などどうでも良かった。

 

 式那を、加茂家の次代とする。

 加茂家創始より、女子を当主とする事は前例の無いことである。他家……特に禪院などの反発は激しいだろう。

 

 だが、上層部も加茂家の凋落を憂いていた。

 そこに過去に謳われし最強最古の相伝が現れたのだ。求心力を失いつつある奴らに、この際性別などと言っている余裕は無い。

 

 いずれは、胎にするつもりではいる。これほど優秀であれば、次の嫡子も軀體總術を持つことであろう。

 それまで、加茂家の頂点として他家への抑止力となってもらう。

 

「お前が加茂の未来を担うのだ。その力を、呪術界の繁栄のために振るってくれ」

「は、はぁ……」

 

 そんな事情など理解しているはずもない娘は、ただ呆然と、されるがままに抱擁を受け入れた。

 

 

 




主人公は呪術廻戦が無かった世界線から来た模様
これも運命石の扉の選(ry

多分ずっと明かされない天与呪縛
:魂が男のまま、女性として転生する。結界術への高適性の獲得。魂の防御力上昇。死の概念の獲得。

攻略したい子を選んでねっ♡

  • 王道?:五条悟
  • 邪道:禪院直哉
  • 外道:夏油傑
  • 覇道:羂索
  • 非道:宿儺
  • 寡夫:伏黒甚爾
  • 百合:庵歌姫
  • 呪霊:真人
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