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ハルとサクラを見送った後。何故か凛々奈はその場から動かず腕を組んで首を傾げて唸っている。
「うーん」
「どうかしましたか? 凛々奈さん」
「いやね、なんか大事な事忘れてる気がするんだよなぁ〜」
「サクラさんの事ですか?」
「う〜ん、違うけどなんか関係あるような〜無いような〜」
「思い出せるといいですね、あっ! そういえば私洗濯機を回すの忘れてました!」
みいなは小走りで去って行った。
「う〜ん、モヤモヤするわ〜」
「凛々奈さ〜ん」
みいなは何故かすぐに戻ってきた。
「どったの? みーちゃん」
「昨日凛々奈さんが着てた服の中に何かの破片がいっぱい入ってますけどこれどうしますか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あーーーッ!!!!!!!!!!!!」
大声でさけぶ凛々奈。
「なんだ! いきなりうるさいぞ凛々奈!!」
驚いた唯牙も声を荒らげる。
「あ、あ、あ、う、う、」
凛々奈の肩がプルプル震えだす。
「うわあぁぁぁぁぁぁぁあん!!!!」
そして大声をあげて泣き出した。
「え!? 凛々奈さん!?」
みいなもわけも分からず驚いている。
「うえぇぇぇぇぇん!!!」
大粒の涙を流しながら口を動かす。
「パ、パ、パレ・・ バレ、 パレレ、レット」
上手く口も回らないようだ。
「壊れたぁ〜〜〜〜〜! うあああああん!」
みいなが持ってきた謎の破片は凛々奈の愛銃パレットバレットの破片だった。凛々奈はサクラの事を考えていた為に今の今まで愛銃が破壊されていた事をすっかり忘れていた。
「うぇぇえええええええん!!!!」
子供の様に泣きじゃくる凛々奈。
「唯牙さん・・・ 凛々奈さんが大泣きです・・・」
「あの銃は私と戦闘訓練を初めた時に用意してやってね、それからずっと大切にしていた物だったから・・・ ここまで泣くのはびっくりだが・・・」
「うぇええぇえぇぇえん!」
「よしよし、凛々奈さん大丈夫ですよ〜」
泣きすぎて床に座り込んでいる凛々奈をみいなが優しく抱きしめて頭を撫でている。すると唯牙は自分のスマートフォンを取り出して操作すると凛々奈に投げ渡した。
「浅葱に繋がってるから、自分で頼め」
浅葱乱馬、凛々奈達が長年世話になっている武器職人。パレットバレットも彼女が作った作品のその一つ。
凛々奈はスマートフォンをキャッチするとすぐに耳に当てて喋り始める。
『なんだ唯牙、何かあっ』
「武器オタぁぁぁぁぉぉぁぁぉぉああああああああ!!!!」
『うるっせえッ!! 嫌がらせかこの野郎!!!』
「パ、パレ、パレバレバレト・・・」
『はアッ!? ついに頭イカれちまったか?』
「パレットバレット壊れたあああぁぁぉぁぁぁあああうわああああああああああん!」
『なにィ? 私の作った最高硬度の特殊合金製の特注品だぞ!? なにがあったらあれをブッ壊せるってんだよ!?』
「なんかでっかい槍でドカあぁぁあんってなってボカああああんて壊れたのおおおお!」
『意味が分からんわ』
「あとナイフも壊れたから治してえぇええ武器オタああああああ!!」
『つか壊れたって、状態は?』
「バラバラのゴチャゴチャあああああああ!!!」
『はぁ、とりあえず使えるパーツがあるかもだからな、回収しに行くわ』
「早く来てぇええええ!!!!うああああああん!!」
『そうだな、直してやるから今後私の事は浅葱さんか乱馬さんと呼べ』
「分かったからぁあああ浅葱さんんんんん!!」
『はっはっは! これからも私に感謝の気持ちを忘れるなよ!』
「分かったから早く直しててよおおおおおお!」
『う〜い、手が空いたら向かうから気長に待ってろ』
プツッ 通話が切れた。
「今すぐ来いよ武器オタああああああああああ!!!」
「ふぇぇええええええん!!!」
「よしよし、凛々奈さん元気出して」
泣き続ける凛々奈を慰め続けるみいな。
「・・・・全く、どっちが年上か分からんな」
暫く戦力ダウンの凛々奈だった。
今回で六話が終了です。ここまで読んで下さって本当にありがとうございます。
次回は緩い感じのバトル有りのお話になる予定です。
良ければ是非続きも更新されたら読んでみてください!
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