ピックアップガチャ(固定)スキル持ちの転生TS美少女が行く、激動昭和なお話 作:葛城
ちょっと性的な表現有り
人類基準では実質無限(使い切るのに何万年、何十万年と掛かるので)にも等しい資源ガチャの産物である『スタンド』。
ロボ子の言う通り、その能力を十全に発揮するには、相応の準備が必要である。
と、いうのも、だ。
前回のチュートリアルの時は、千賀子が怒って話を切り上げてしまった。
なので、実際に使うのだから入念に調べてから……と判断し、女神監修の下で改めて仕様を確認したわけ──いや、その前に、だ。
……改めて『スタンド』の仕様を説明する。
『スタンド』とは、女神様が用意した『罠』の気配プンプンな資源ガチャの産物であり、全体的な見た目はガソリンスタンドっぽい感じである。
そう、誤解されている方は多いと思うが、『スタンド』と『┷』は、まったくの別物である。
設備自体に、『変身:アメノウズメ』でなければ中に入れない、防犯的なバリアがあるだけで。
別に、『┷』を使用しなくても、設備自体は使用することが可能である。
……では、どうして使わなかったのか?
それはひとえに、『アメノウズメ』に変身中は抑制がまったく利かないから。間違いなく、数回目で『┷』で処女を散らしているだろうと危惧したからだ。
それぐらいに、変身中(解いた後も)の興奮度合いは凄まじい。
そのうえ、そんな千賀子に対しても、分身たちは命令には逆らえない。どこまでいっても、分身は分身なのだ。
変身中で正気を失っているとはいえ、千賀子から命令されたらその通りにするしかないし、事前に厳命をされていたとしても、新たに命令を下された時点でそちらが優先される。
同様に、ロボ子も千賀子の命令には逆らえない。
ロボ子からすれば、変身中の千賀子も、素面の千賀子も、同じ存在でしかない。注意や警告はしても、千賀子がやると決めた事には命令通りに遂行する。
処女性なんてのも知識としてあるだけで、ロボ子からしたら『マスターが命令しましたよね?』でしかなくて。
そんなに嫌なら最初から使わなければ良いのでは……という、身も蓋も無い思考ロジックが基本なのである。
つまり、全てにおいて千賀子が自己責任で欲求を抑え込むしかなく、そんなの無理だと判断した千賀子は、『スタンド』を使用しなかったのである。
……で、だ。
そんな経緯があって放置されていた『スタンド』の仕様を、実際に使うわけだから、安全性を確かめるためにも改めて調べよう……という話になったのだけど。
そこでまあ、やはりというか、女神様が仕込んでいた、とんでもねえ罠が露見した。
その罠とは──なんと、この『スタンド』。
確かに、女神様の言う通り、一度の時間制限があるとはいえ、様々な資源を取り出すことができるのだが。
……どの資源を取り出す(出てくる)のか、それもランダムだったのだ。
バリアを通って設備に近付くと、どうやら眼前にルーレットが出現するらしく、それによって何が出て来るのかが決まる仕様らしいのだ。
そう、思い返してみると、だ。
『様々な資源を取り出せる』とは言っていたが、『望んだ資源を自由に取り出せる』とは……言っていなかったのだ。
そして、その前提があって初めて、『 』稼働のための『┷』が、いかに回りくどくも凶悪な仕様なのかが分かる。
気合と根性で耐えたとしても、必ずしも望んだ資源が手に入らない。一発で手に入る時もあれば、それこそ何回チャレンジしても手に入らない時もある。
しかも、このルーレット結果をリセットしようとするなら、再びバリアが張られた後で、『アメノウズメ』でもう一度……最初からやり直す必要があるわけだ。
興奮がまともに冷めていないのに、2度、3度、行えば待っているのは……その救済処置として、『┷』が置かれているわけだ。
コレを使えば、ハズレを引いても目的のモノに変換することができる。
アメノウズメに変身することによる体力の消耗は抑えられるし、踊ったのが一回だけならば、まだ興奮の度合いも低い。
実質的にハズレが無いわけで、女神的には、千賀子にヨシ、自分にヨシ、そんな夢のような装置の……つもりなのだろう。
「……まあ、女神様のやる事だし、これぐらいは許容範囲だわ」
「本体の私、そういう慣れ方はあまりよろしくないのではなくて?」
「2号、日常を快適に送る秘訣は細かい事を気にしないこと。強制でない分、以前よりもよほど優しい方だと思う……」
そう、己を納得させた千賀子は、女神様に頼み込んで『スタンド』の設備をちゃんと見学させてもらう。
本番になって使い方に手間取って貴重な時間を消費するのは効率が悪い。やり方が分からず、一回分無駄にしたら、相当凹む自身が千賀子にはあった。
なので、あくまでも使い方の確認……という体で、しっかり目視で確認する。
これまでとは違い、使い方を間違える可能性があるし、千賀子が『スタンド』を使ってくれることが嬉しいのか、女神様はクネクネと総身をくねらせながら、ちゃんと説明してくれた。
……そうして、改めて分かったというか、判明した問題点が一つ。
それは、『 』にエネルギーを注入するための『┷』だが、千賀子の体格に対して微妙に位置が高いのだ。
中腰の位置では高すぎるし、立った腰の位置でも微妙に高い。背伸びをしても、位置が合わない。
それぐらい、姿勢に合わせて変えてくれたらと思ったが、女神様的には『こういうのが良いのです!』と力説されてしまい、調整はしてくれなかった。
これはまあ、アレだろう。
動物とかが、微妙に届かない位置にある食べ物を前に、困った顔で四苦八苦する姿を眺める、アレ。
やっている事は、『┷』のちん○を千賀子の穴に入れるという、見る者全てをドン引きさせそうな事だが……とにかく、修正される気配が今のところはないのが分かった。
──ならば、どうするか?
考えるまでもなく、台を──置こうと思ったが、どうやら私物は持ち込めないようなので、分身たちが協力することになった。
具体的には、分身たちが介助して穴の位置を合わせ、ドッキングさせるというもの。
『 』が設置されている電話ボックスっぽいそこは狭いので非常にやり難いが、装置自体はけっこうデリケートらしくて、神通力を間近で使うと誤作動してしまう時があるらしい。
だから、人海戦術ならぬ、マンパワーによって解決するのが一番手っ取り早いという結論になった。
……そうして、だ。
あーでもない、こーでもない、そんな感じで色々と体勢や姿勢を変えてシミュレーションしてみたが、結局のところ、実際にやってみないと勝手が分からない。
やろうとしている事は、非常に変則的な自慰(もどき)ではあるのだが……それでも、千賀子たちは真剣であった。
そのシミュレーションが終われば、今度はロボ子による偽装工作が本格化する。
幸いにも、女神パワーによって作られた『愛し子カワイイもうどこから褒めたら良いのか分からないうう涙が出そうああ出ちゃったカワイイ愛し子カワイイぺろぺろしたい会社』があるおかげで……ん?
……幸いにも、『愛し子カワイイもうどこから褒めたら良いのか分からないうう涙が出そうああ出ちゃったカワイイ愛し子カワイイぺろぺろしたい会社』がある……おお、なんてことだ!
どうやら、どう略称しようが、自動的に『愛し子カワイイもうどこから褒めたら良いのか分からないうう涙が出そうああ出ちゃったカワイイ愛し子カワイイぺろぺろしたい会社』に変換されてしまうようだ。
これも、女神様の御業か……でも、毎回この長さは色々と言われそうなので、今後は『例のアレ』としよう。
この『例のアレ』は、人類の科学力をはるかに超越した科学力によって生み出されたロボ子ですら、『え、なにこれ、コワッ……』とドン引きするような会社である。
具体的に、どういう会社なのか……それは、千賀子にもよく分かっていない。
なにせ、会社とは言っても、本社が無い。あくまでも書類上存在するだけで、実物の建物は存在していないのだ。
分かっているのは、この会社を通すと、あらゆる取引に対して誰一人疑問を抱かず、そういうものだと納得する……という、考え出すと頭おかしくなりそうな機能が備わった会社だということ。
つまり、この会社を通して『鋼鉄100億トン輸入した』と記録を作ると……素人からしてもウッソだろおまえとか言われそうな内容ですら、『そうなんだ!』の一言で終わってしまうのである。
100億トンの鋼鉄をどうやって運んで来たのかとか、どこに保管してあるのかとか、どこから購入したのかとか、何に使う予定なのかとか。
そういう疑問を一切合財感じさせず、誰一人疑問を抱かず、それを当然の事として、あるいは話が終わった事として。
誰かの手に渡した分だけ、その時になってようやくその分だけを認識できる……という、そりゃあ、ロボ子もドン引きするわけである。
……で、だ。
取引用の会社は『例のアレ』を使うとして、今度は『スタンド』で得た物資の保管場所である。
少量ならば『山』の中に隠せるが、国家規模の取引量ともなると、物理的に広さが足りない。それこそ、はげ山にするぐらいに……それは、駄目である。
いちおう、千賀子が所有している『無人島』があるけれど、あそこには巨女たちが住んでいる。
巨女たちは笑顔で受け入れそうだが、自然なままのあそこに、そういったモノは置きたくない……と、千賀子は思ってしまうわけだ。
ならば、月面に……残念ながら、月面への移動は、そういった大荷物を運搬できるようにはなっていない。
あくまでも、人間サイズ……せいぜい、家具や私物を移動できるぐらいだろうか。
……では、いったいどうしたらよいのだろうか?
その答えは……『スタンド』が、自身で解決してくれた。いや、正確には、女神様が普通に教えてくれた。
「必要量に応じて、女神様製のタンカーとか色々出現する……??? え、どういうこと???」
首を傾げながら尋ねれば、女神様より手渡された……『タンカー』っぽい船の絵が描かれたカード。カードの裏面には、現在所有している資源の種類や量、形状や状態などが細かく記されていた。
……つまり、だ。
このカードを使う(発動)と、どこからともなく海上に、そのカードに記された資源をタップリ乗せたタンカーが出現し、女神的なアレで諸々の取引が行われる……という作りになっているようだ。
タンカーは使用を終えると自動的に消滅(なお、誰も疑問を覚えない)し、資源入りのタンクやドラム缶なども、誰もが疑問を抱かないよう自動的に帳尻を合わせて取引がなされる……らしい。
考え出すととんでもなく怖くなるが……とりあえず、そんなこんなで、疑問点を一つずつ解決していって……そして。
──そして、時は来た!
……。
……。
…………『アメノウズメ』に変身した千賀子の踊りが、『スタンド』のバリアを解除する。
それは、事情を知らない者からすれば、とても幻想的で、とてもエロチックで、とても……本能を刺激する光景に見えただろう。
実際、踊っている最中の千賀子は、ある種のトランス状態にあった。
もっともっと、踊りたい。
まだまだ己は踊れるし、踊るべきなのだ。
もっと、もっと、もっと、もっと。
三全世界の彼方にまで、この踊りを見せ付けてやらねば──いや、待て!
「──うっ、くぅ!?」
ハッと我に返った千賀子は、すぐさま変身を解除する。見やれば、己の手は『┷』がある電話ボックスっぽいそこのノブを掴んでいた。
実に、アブナイ!
加えて、危惧していたとおり、分身たちも千賀子の傍で控えるだけで、千賀子を止めようとはしていなかった。
千賀子が我に返ったことで、無意識に命令解除の思念を送っていたのか、2号と3号はホッとした様子で千賀子の下へと駆け寄ってきた。
ちなみに、4号はエマと一緒に神社でお留守番である──で、だ。
かつてないぐらいに高ぶる身体に対して、力を入れて堪える。それだけでも、思わず総身が震えてしまうぐらいの快感が背筋を走ったが……それでも、耐えられた。
「ルーレット、回ります!」
視線を向ければ、ロボ子が『スタンド』設備の前に立ち、ルーレットを確認……そうして、ルーレットが止まったのは。
『 ── ヘリウム ──』
で、あった。
……。
……。
…………え、ヘリウム? ヘリウムって、元素記号(He)の?
「ろ、ロボ子、どうなの、それ?」
「推定で50年後ぐらいには貴重ガスとして世界中で引っ張りだこかと!」
「今はどうなの!?」
「現時点では風船を飛ばすぐらいの市場価値しかありません! パーティグッズの一つとして、安価で用意できますよ!」
「くそったれ! 神は死んだ!!」
『呼びましたか?』
「呼んでないので、そこでニヤニヤしていてください!!」
希望的な願望に過ぎなかったが、どうやらハズレを引いてしまったようだ──ならば、作戦通りにプランBへ移行!
2号と3号が協力して千賀子を抱え……お尻を『┷』に向ける。横から見れば、なんともマヌケな構図だが、当人たちは真剣である。
「オーライ! オーライ! 角度ヨシ! 高さヨシ!」
「お、重い、神通力無しだとキツイ……!」
「そんなに重くないと思うけど!?」
「重さよりも、本体の私ってばぬるぬるして滑りすぎでしょ!」
「し、仕方ないだろ、そうなるんだから!」
「本体の私……細腕の女二人でひと1人を抱えるのがどれだけ大変か──あっ!?」
事前にシミュレーションをしていたとはいえ、慣れない作業であることには変わりなく。
一瞬の油断……とまではいかなくとも、僅かばかり体勢を崩し、それを支えようと残った二人が動き──それによって、悲劇が起こった。
いったい、なにが──答えは、まさかの穴間違い。
ケアレスミス、一瞬の不注意、予期せぬハプニング、不運は起こって欲しくない時にこそ、起こるモノ。
つまり、だ。
『 ( i )
* 』
この二つに対して、( i )の中に差し込まなければならないところを。
『 * 』 ← こっちの方にミステイク、バッドラック・ドッキングをしてしまった……というわけだ。
「 」
もちろん、そちらの準備などしておらず、出口に無理やり突っ込んだわけだから……その痛みは、言葉で表せられるものではなく。
「ああ! 本体の私の顔色が真っ青に!?」
「や、ヤバい、早く抜かないと──うん!?」
「いっだぁ!? え、ちょ、いだ、いだだだだ!!?!?」
「痛い痛い痛いいたた、いやマジでコレ痛すぎぃぃいぃ!!!」
そして、千賀子自身、己の身に何が起こったのか理解する間もなく、半ば意識を飛ばしかけてしまったことで……悲劇は加速した。
「ほ、本体ぃぃぃ!!! あんた『同期』させているわねぇえええ!!! わざわざこっちにまでぇぇいったぁぁああああいいい!!!」
「死なば諸共とか、ちょ、いだ、いっだ、ぎゃああ、待ってぇぇ、2号頼むから動かさないでぇぇぇ!!! ああー落としちゃダメェェ!! 『*』が切れるぅぅぅ!!!」
「落としてな──おっぱい踏むなぁ! 人のおっぱいをバスマットかなに──いっでぇぇほんどうにいだいぃぃぃいい!!!!」
「もういい! 私のおっぱい踏み台にしていいから、角度合わせて!! 下手に位置がズレるとぉぉぉおおお!!!」
「ほんた、本体ぃぃ!! 手すり、手すりを持って、位置をぉぉぉおお尻に力入れ──ぎゃああああああ!!!!」
「踏ん張る、踏ん張るのもダメェェ!?!?!? お腹に力が入ると──ぐぉぉぉおおおお!!! いっでぇぇええ!!!」
その様は、まさしく阿鼻叫喚である。
傍から見たら、全裸の美女が『*』に『┷』を差し込んだまま半ば気絶し、それを支えている同じ顔の美女が、自らの身体を踏み台代わりにして、なんとか今以上の悲劇を食い止めている……といった感じだろうか。
これの何が悲劇って、分身自身が感じた痛みだったり損傷だったりしたら、分身たちはいくらでも対処が出来たのだ。
けれども、今回は違う。
痛みを感じているのは千賀子であり、その痛みを強制的に『同期』させられている。
つまり、対処しようにも、その原因は分身たちではどうにもできない場所にあるし、実際に怪我を負ったわけでもなく。
分身であるがゆえに気絶することもできず、神通力を使うわけにもいかず、どうすることもできないまま、ギャーギャーと悲鳴をあげてのた打ち回ることしかできなかった。
──(^Д^;)’’ ←のたうちまわる千賀子たちを可愛いと思う反面、想像していた光景と違うことに、ちょっと困惑中。
なお、女神様は女神様で珍しい反応を見せていたが……その中で、ひとまず命に別状がない事を外部スキャンにて確認したロボ子は、さっそく『 』を稼働させ、ヘリウムを別の資源へと変換する。
幸いにも、AをBにしか変えられないというわけではなく、AをBにもCにもDにも変えられるので、とりあえずは万遍なく用意できるが……しかし、だ。
──想定していた以上に早く、千賀子が限界を迎えるかもしれない。
そんな予測が、ロボ子の頭脳ユニットを駆け巡る。
事実として、気絶しているからまだ大丈夫だろうが、覚醒したら……おそらく、1分とて耐えられはしないだろう。
なんとか、少しでも長く気絶してくれたら……そんな事を考えつつ、装置に表示されたカードの数字を確認していた……その、時であった。
「──水臭いですぞ! 千賀子様!」
なんと、呼んでもいないのに──河童たちが姿を見せた!
……マジで誰も呼んでいないのに……困惑するロボ子が話を伺えば、だ。
どうやらどこかで今回の情報が漏れていたらしく、話を聞きつけた河童たちは居ても立っても居られず、急いで駆け付けたようだ。
ロボ子のセキュリティを掻い潜るUMAの能力を恐れたらよいのか、それとも邪魔にしかならない河童どもを怒ればよいのか……ロボ子が判断に迷っていると。
「──これより、千賀子様を励まし鼓舞する! 『おちんちんランド開演の儀』だ!! 者ども、気合を入れるのだ!!」
「「「「おう!!!!」」」」
野太い声が、重なる。
呆気に取られるロボ子と、何か始まったぞと見ている女神様を尻目に、河童たちは円陣を作ってポージングを始めると……何時ぞやと同じく、バチンバチンと張り手の音が青空に響いた。
それは、古来より続く、奉納の儀。神聖なる不可侵、益荒男たちの信仰であり、熱意であった。
「うっ、メス臭っ……吐きそう……」
「な、なんて惨い光景だ……」
「くっ! 千賀子様、頑張ってくださいませ!!」
1人、また1人、千賀子たちの姿と、漂ってくる匂いにやられて、倒れてしまう河童たち。
それでも、河童たちは諦めない。
倒れても、1人、また1人、筋肉を隆起させ、千賀子を鼓舞するためにポージングを再開する。
ああ、だが、相手はあまりに強大だ。
ジリ貧としか言い様がない状況に、河童たちの心に暗い影が──だが、正義は彼らを見捨てなかった!
「──お困りのようね!」
「その声は──花子さんか!?」
「不甲斐ない河童たちに変わって、私たちがやりましょう!」
なんと、呼んでもいないのに、花子さんたちまでやってきたのである!
「さぁ──かぐわしき、百合の花園をここへ──」
それ以上、言葉で語る必要はない。
そう言わんばかりに、集まった花子さんたちは二人一組になり──軽やかに、それでいて情熱的なダンスを始める。
その姿はどこまでも美しく、花子さん音楽隊が奏でるヴァイオリンの音色と共に、花々の香りが漂い始める!
『ウキャー! ウキャー!』
『ウキャー! ウキャー!』
満を持して登場するヒバゴン。彼らもまた掛け替えのない仲間であり、危険を承知で駆け付けた勇者である。
ヒバゴンたちも、ダンスを踊る。中をくり抜いた樹木や、硬い木の棒、大きな枝葉を使って、原始的なリズムを刻む。
そして──彼らだけではなかった。
未だ千賀子が出会っていない、様々なUMAたちも続々と駆け付けて来る。彼ら彼女らは千賀子との直接的な面識はなくとも、みんなの心は一つである!
誰もが踊り、誰もが歌い、誰もが願い、誰もが──千賀子が成し遂げるのを、心から応援している。そこに、肌の色や立場や性別、種族とて関係はないのだ!
「え、えっと……ぷぇー、ぷぃー」
そう、たとえ端っこの方で、駆け付けたは良いけど踊りも歌もできないので、ぷぃーぷぃーと頑張って草笛を吹いている巨女たちであっても──関係ない!
HIP―HOPは、ここにあったのだ。
(う、うるせぇ……)
ぼやける思考の中で、千賀子は確かに、それを聞いていたのであった。
……。
……。
…………あ、ひとまず資源は回収され、千賀子の『*』も切れてはいなかったことを、最後に記載しておく。
イイハナシカナー?
※ なお、4号には『同期』されなかった模様。