ピックアップガチャ(固定)スキル持ちの転生TS美少女が行く、激動昭和なお話   作:葛城

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第189話: ちなみに、カラーとは言いつつも色付きセロハンだったり……

 

 

 

 ──『移動図書館』というものを、御存じだろうか。

 

 

 それは、様々な書籍と職員を載せた車などが巡回することで、交通網が不便な地域や、様々な理由から公共図書館を利用出来ない人々に読書の機会を提供する……といった目的のために設立したサービスである。

 

 日本におけるその始まりは1948年にまでさかのぼる。

 

 最初に始めたのは高知・鹿児島の県立図書館らしいのだが、移動図書館のブームの先駆けになったのは、そこではなく。

 

 千葉県立図書館が、進駐軍より払い下げを受けた四輪駆動車を改造した『訪問図書館ひかり号』が先駆けを作った……というのが、有力である。

 

 で、話を戻すが、この移動図書館が拡大期を迎えたのは1960年代からだと言われており、70年代、80年代とその数を増やし、90年代がピークとされている。

 

 だが、移動図書館が増えた理由は先述したのとは別に、それだけではない原因がある……という話(あくまでも、噂話程度だが……)が、実はあったりする。

 

 それは、1960年代以降になって白熱し続けていた受験戦争……すなわち、図書館の本を読むためではなく、そのスペースを間借りする受験生たちが原因というものだ。

 

 これは現代にも通じる事で、現代でも受験生などが座席を独占するといった話はチラホラあるし、実際にそういった苦情はあって、幾度となく議論されてきた問題でもある。

 

 曰く『図書館の設備は、あくまでも図書館の蔵書を利用する者のために在る。勉強目的とはいえ、本来の使い方をせず長期間席などを独占するのは如何なものか、図書館は学生のたまり場ではない』という、そりゃあそうだと言われてしまうような内容である。

 

 けれども、現代はまだマシな方だろう。当時の酷さは、現代とはワケが違ったという話がある。

 

 時間帯も曜日もバラバラに訪れる社会人や低学年児童ならともかく、受験生ともなれば、使用している時間が長く、途切れない。

 

 何故なら、単純に人数が違う。

 

 現代とは、子供の数が倍以上違うのだ……必然的に、受験生の数も増え、競争も激化し、そこに加えて、この頃は詰め込み教育であった。

 

 時期によっては開館時間から閉館時間まで全ての席が学生に占拠されていたなんて話もあり、また、空いている席に座ろうとした子供と、そこを事前予約していたと訴える学生とでトラブルになる……なんてのもあったのだとか。

 

 現代ならば『けしからん!』とSNSが炎上しそうな話だが、これもまた、この頃の空気を実際に体感した者にしか分からない事なのかもしれない。

 

 まあ、それで移動図書館を増やすなんて対策をするのは眉唾な話であり。

 

 実際のところは別館を作ったり、時間制限を設けるといった対応を取っていたり……という対応を取られていたらしいので、あくまでも噂話程度だということを留意していただきたい。

 

 

 ……で、だ。

 

 

 なんで、そんな長い前置きをしたのかと言うと、それは夏も終わって秋に入り、ようやく涼しくなって長袖服が当たり前の季節になってきた……そんな頃。

 

 

「最近、気が立っている受験生が多いわね。このまえ、うちの子がぶつかりかけて、『気を付けろ!!』って怒鳴られたって泣きながら愚痴られたわ」

 

 

 始まりは、久しぶりに千賀子・明美・道子の3人で集まって、お喋りをしていた時……何気なく出た話題からだった。

 

 

「そっか~、もうそろそろ追い込みの時期だものね~」

 

 

 それを聞いた道子は同情して苦笑するも、代わりに怒りもしなかった。

 

 それは、当の明美がそこまで怒っていないのもそうだが、今どきの受験生の厳しさをチラホラ見聞きしているからだった。

 

 いわゆる、スパルタ教育というやつで。

 

 他人より物覚えが悪ければ倍の課題をこなせ、それが出来なければ3倍でも4倍でもこなせ、寝る暇があるならとにかく机にかじりついてでも勉強しろ。

 

 進学塾、並びにエリートを目指すための塾では、そういった熱血論が幅を利かせているのは、けして珍しくはなかった。

 

 実際、この頃の一部学生たちの勉強疲れ、それがもたらすノイローゼによる自殺や自傷は後を絶たず、本当に命を絶ってしまう子供が続出していた。

 

 街中でも、大なり小なり受験を控えた学生からはピリピリとした空気が出ており、周りの者たちも『もうすぐ受験だから、仕方ないのよ……』みたいな感じで、先述したようなトラブルが起こっても、運が悪かったねと流されるのが当たり前になっていた。

 

 もちろん、全ての受験生がそうなっていたかと言えば、そんな事はない。中には、気楽に過ごしている者もいただろう。

 

 あるいは、そういった圧力への反発から飛行に走り、それが結果的に校内暴力を生み出す土壌に繋がった……という見方もあるだろう。

 

 なんにせよ、受験の結果次第でその後の人生が大きく左右されるという常識があったため、ちょっと怒鳴られたぐらいでは誰も彼もいちいち気に止めてはいなかった。

 

 

「そうそう、そういえば、ちょっと前に図書館に行ったのよ。でも、近場の図書館がぜんぶ受験生で埋まっちゃっていたのはまいったわ。空気がピリピリしてて、子供が怖がるのも分かるけど……付き添って往復も大変よ」

 

 

 一つため息をこぼした明美に、道子は首を傾げた。

 

 

「付き添って図書館って、もしかして自由研究~?」

「そうよ、学校の図書館は本が少なくて、違うのがいっぱい読みたいって言われてね」

「と、いうことは~、お疲れ~?」

「そう、おかげで大変だったわ……」

 

 

 深々と、明美はため息を吐いて……それから、ポツポツと語り始めた。

 

 曰く、『とてもではないが、子供だけで行かせられるような空気ではなかった』、らしい。

 

 なにせ、学生のみならず、大人の姿もちらほらあったけど、とにかく混んでいて、蒸し暑い。それでいて、学生たちがピリピリしているときた。

 

 ただでさえ空調が追い付かずに蒸し暑いというのに、『この夏で差を付けろ!!』だなんて感じで塾などが煽るから、そりゃあもう雰囲気が固い。

 

 うっかり本を落とそうものならジロッと視線が集まり、子供の声は高く通りやすいから、それが余計に視線を集める要因になる。

 

 席は全部独占されていて退く気配はなく、仕方なく通路で中を確認していると、大人などから『こんなところで読むな』と怒られる始末。

 

 時期が悪いと言われたらそれまでだが……あくまでも一過性の話なこともあって、我慢するしかないわけであった。

 

 

「あれで、すっかり家の子は図書館を怖がっちゃってね。でも、本って買うと高いでしょ? 私としては、意欲があるうちにドンドン手を出してほしいんだけど……」

「色々な本を読んで~、色々な事に興味を持ってもらいたいものね~」

「そうなのよ~、いや、本当にね。私たちの子供の頃なんて、本は高かったし種類も……いつの間にか3丁目の、ほら、豆腐屋の向かいにあった『貸本屋』も閉店しているし……」

「貸本屋~??」

「あぁ、あったあった、言われてみたらいつの間にか閉店していたよね、あの店」

「そうそう、中学生の時にはもう閉店していたんじゃないかしら……」

 

 

 首を傾げる道子に、懐かしい記憶がよみがえった千賀子はうんうんと頷いた。

 

 

 ──『貸本屋』とは、戦後から1950年代に渡って全国的に流行した店であり、現代の言葉で言い直すならば『レンタルコミック店』である。

 

 なんで流行したのかと言うと、単純に本の値段が高かったから。

 

 まだまだ子供に買い与えられるほど余裕のある家は少なく、そのため、安価なレンタルコミック店……貸本屋が全国的に流行したのである。

 

 ちなみに、貸本屋はなにも客だけでなく、作家たちにとっても利点があった。

 

 絶対的な購入者数が少ないということは、その分だけ作家への実入りも減る。折衷案というわけではないが、貸本屋が間に入ることで、より大勢の作家が食いつなげたわけである。

 

 なお、この貸本屋時代にて、後に有名になる大先生にも影響を与える作家の作品や技法が生まれるのだが、話が逸れるので戻そう。

 

 

「一度入ってみたかったけど、女の子だけで入るんじゃないって言われて中に入れなかったなあ……」

「そうそう、男の人ばかりだからって言われていたわね。実際、男の人ばかりだったから、あそこに1人で入るのは勇気が出なかったわ」

「……あ、あの本屋さんのこと~? そういえば、男の人ばかり入っているお店だったわね~」

 

 

 懐かしい思い出話の華を咲かせる二人に、少し遅れて道子も思い出したのか、「大人の人が多かったわね~」と、どこかうろ覚えな様子だが、嬉しそうであった。

 

 

「今にして思うと、アレって便利よね」

「そう?」

「だって、特に汚さず読める子なら、1冊買うお金で3冊は借りられるし……それなら、週に3,4冊ぐらい読ませてあげられるのになあ……って思うじゃない?」

「あ~……まあ、確かに」

 

 

 言われて、千賀子は納得する。

 

 色々な本を読みたいとおねだりするあたり、自分の本が欲しいというよりは、とにかく色々な本を読みたいという子なのだろう。

 

 親としてありがたい子だなと思う反面、千賀子が明美の立場なら、明美と同じく、今こそ貸本屋があってほしいと思っているところだ。

 

 そうして、ふと。

 

 

(……エマは本というより、アニメや漫画……というか、1も2もとにかく身体を動かすのが好きなタイプだからなあ)

 

 

 エマの事を考えてみる。

 

 

(幼稚園の頃から、とにかく元気で活力的って評判だものね。ガキ大将を返り討ちにしちゃうような子だものね)

 

 

 対して悩む間もなく、考えるよりも身体を動かせといった感じの活動的な子であることを改めて思い出し……千賀子は、曖昧に微笑んで無かったことにした。

 

 

 ……。

 

 ……。

 

 …………そうして、だ。

 

 

 久しぶりのお喋りも終わり、『神社』へと戻り、日も暮れ、エマも寝息を立て始め……その寝顔を見届けた後。

 

『第○○回:千賀子会議』

 

 これまた久しぶりに垂れ幕を設置した千賀子は、集めた分身たちとロボ子を前にして。

 

 

「──移動貸本屋をやりましょう」

 

 

 そう、宣言をしたのであった。

 

 

 

 

 

 ──とはいえ、だ。

 

 

 移動図書館……ではなく、移動貸本屋というのは、残念ながらこれまでのように金銭だけで解決というか、話を進められる話ではない。

 

 なんでかって、扱うのは他人が作った書物だからだ。

 

 千賀子が普通に本を買ったとしても、その権利は千賀子にしかない。そのまま図書として読ませるのはアウトだし、無償でも貸し出すなんて行為がアウトである。

 

 個人間の貸し借りだて、本来は駄目だけどいちいち取り締まるなんて現実的じゃないから、放置されている……という話でしかなく。

 

 なので、貸本屋をやるとするならば、それに合わせて出版社などと契約を結ぶ必要があるわけだ。

 

 とはいえ、問題はそこだ。

 

 本が高かった1950年代ならともかく、1978年の今では、本の一冊や二冊、普通に新品に手が届くようになった時代である。

 

 50年代と70年代では何もかもが違うから、50年代と同じ感覚でやろうとしても失敗するのは目に見えているし、今は上手くいかないから貸本屋は廃れたわけで。

 

 わざわざ車を用意して移動図書館の真似事(つまり、貸本屋)なんてしようと思っても、そもそも委託してくれる出版社など皆無だろう。

 

 かといって、かってにやろうと思うなら……それはもう出版社や作家に喧嘩を売りまくっているも同然である。

 

 それを防ぐには、それこそ権利も込めて作品を買い取る必要があるわけで……個人でやる移動貸本屋なんて、どう考えても成立できるような話ではないのだ。

 

 

「本体の私、それってなんの意味があるの?」

「とりあえず、本の他に、車には春木競馬場のロゴとか、車内に私の写真とかを展示します」

「回りくどいわね」

「え、だめ?」

 

 

 良い考えだと思ったのに……そう呟く千賀子に、戻ってきた3号は「そもそも、本を集めるのが無理でしょ」そうキッパリ言い切った。

 

 

「競馬場の場合は、レース場やら設備やら賞金を用意したら、あとは勝手に集まってくれるわけだけど……貸本屋をやるなら、こっちから出版社とか色々動く必要があるわけじゃない?」

「あっ……」

「それをやるとなれば、別に会社を立ち上げたり、交渉役に人を雇ったり、新たに分身を作ったり、一気に忙しさが増すわけよ……これ以上、分身は増やしたくないのでしょう?」

「う~ん……そうだね」

「まあ、ぶっちゃけちゃうと、『愛し子カワイイもうどこから褒めたら良いのか分からないうう涙が出そうああ出ちゃったカワイイ愛し子カワイイぺろぺろしたい会社』を通せばなんか良い感じに面倒臭いこと全部終わりそうな気もするけど……正直、後が怖いでしょ?」

 

『──(=^ω^=)コワクナイヨ』

「ステイ! 女神様、ステイ!」

 

『──(=^ω^=)イトシゴカワイイヨ』

「ステイ! 女神様、良い子だから、ステイ!!」

 

 

 唐突に話に割り込んできた女神様をなだめつつ、千賀子は3号の言い分に納得し……同時に、ちょっと落ち込んだ。

 

 3号に言われて、こりゃアカンわと考えを改めたが、それはそれとして、けっこう良い考えかなって思っていたから……まあ、仕方がない。

 

 どんな事柄も、廃れるには廃れるだけの理由があるし、広がるには広がるだけの理由があって、こればかりは千賀子でもどうにもならない事である。

 

 それこそ、女神パワーによる反則技のゴリ押しをしなければ……さすがに、第二、第三の『春木競馬場』を作る度胸はなかった千賀子、素直に断念である。

 

 何事も地道にやるのが、ある意味では一番の近道なのだろう。

 

 それを改めて実感した千賀子は、一つため息を吐いて……それから、改めて……というわけではないけど、雑談タイムが始まった。

 

 昔に比べて『同期』をしていないし、逆にソレをしない方が新鮮味もあるというか、楽しいこともあって、最近ではむしろこっちの方がメインになりつつある、『千賀子会議』である。

 

 さすがに、この時間から夜食ともなればロボ子の目がピカッと物理的に光るけど、お煎餅ぐらいなら大目に見てくれる。

 

 ある意味、エマにも黙ってイケナイ事をしているというか、子供の頃に戻ったかのような、この静かな時間を千賀子は好きで、なんともいえない安らぎの一時であった。

 

 

「──そういえば、春木競馬場や冴陀等村で、『インベーダーゲーム』を置こうかどうかって話が職員から出ているらしいわね」

 

 

 そんな中で、ふと……2号が、ポツリと呟いた。

 

 

 ──『インベーダーゲーム』。正確には、『スペースインベーダー』。

 

 

 それは、1978年に販売された、アーケード用固定画面シューティングゲームである。

 

 日本のアーケード史上最大のヒット作であり、許諾なしのコピー品も含めれば、ブームとなった1年半足らずの間に約50万台が出回ったという逸話があるゲームである。

 

 このゲームは後のゲームにおいて様々な影響をもたらすばかりか、社会現象を引き起こし、日本において初めてCPUを使用したゲームとしても有名である。

 

 

「インベーダー……あ~、なんか、前世にもあったなあ……なんかそんな名前のゲーム……」

 

 

 今生の時間を入れると最低でも30年以上も前になる前世のこと……さすがに、うろ覚え過ぎて思い出せない。

 

 

「……冴陀等村は別として、春木競馬場の方なら置いてもいいけど、悩むってことはけっこう高いの?」

「1台あたり、定価50万円前後って話らしいわよ。もちろん、工事費別だから、それを入れるともっと上がるわよ」

「50万……えっと、ロボ子、今どきの社会人の初任給って、いくらぐらい?」

「平均して、おおよそ10万前後でしょうか」

 

 

 10万円……つまり、一台あたり5ヵ月分の給料が飛ぶわけで、これを回収しようと思ったら……なるほど、悩むのも分かる。

 

 現代なら1台100万越えの製品だ。

 

 新たに電気工事をする場合は、もっと初期費用が掛かり……搬入費用も入れるとなれば、そりゃあ……が、しかし。

 

 

「それがね、人気に火が付いているみたいで、販売されて3ヵ月も経っていないのに、早くも生産が追い付いていないらしいのよ」

「え、そんなに?」

「すごいわよ、今度インベーダーハウスとかいうゲームセンターが競馬場の近くにできるって話よ」

「はぇ~、すっごい……」

 

 

 最近のゲーム事情というか、サブカル事情はエマを通してでしか知らないが……どうやら、相当な人気のようだ。

 

 

(……さすがに、エマのワガママでも駄目かな)

 

 

 ちょっと気になるが、おそらく行列が出来ているだろうから、並んでまでやりたいという程ではない。

 

 仮に空いていたとしても、おそらく客層はあまりよろしくないだろうし、1人で行くと絡まれる可能性が極めて高い。

 

 だいたい、エマを置いて遊びに行くわけにはいかず、後でエマが知ったら泣いて拗ねてしまうのは確定である以上は……無言のままに首を横に振る程度の話でしかなかった。

 

 

『──はい、どうぞ(ギュッ)』

「え、なに、いきなり手を握ってきてどうし──待って、なにそれ? さっきまでそこには何も置いていなか──」

『──インベーダーゲーム、ですよ』

「違うよ女神様、人の話を聞いてね?」

 

 

 だが、今は違う! 

 

 そんな千賀子に対して、頼んでもいないのに一方的に手を差し伸べる(物理的な意味でも)神様がいた! 

 

 

『──愛しく可愛い貴女が、寂しそうにしていましたので……』

「どう振り返ってもそんな雰囲気出した覚えがないんだけど……なにこれ、やらないとダメなの?」

 

 

 正直、怪し過ぎて逃げ出したい気持ちでいっぱいだが……なにか思い至った時の女神様を前に、下手に逃げようとすると後が怖すぎるから、諦めるしかない。

 

 こういう時、分身たちは気配を消して壁の方に居るし、ロボ子はロボ子で絶対的上位存在である女神様には逆らわないので……まったく、頼りにならないやつらめ! 

 

 とりあえず、溜め息を吐いて色々と諦めた千賀子は……促されるがまま、部屋の隅に置かれた椅子に座り、テーブルタイプの筐体(きょうたい)へと向く。

 

 

「女神様、インベーダーゲームってカラーなんですね。あと、胸がつっかえて見えにくいしやりにくいです」

『──はい、2,3か月ぐらい先の未来から引っ張ってきました。胸なら私が抑えてさしあげますね』

「女神様? ナチュラルに過去と未来を超越するのを止めてもらえますか? あと、腕の数が多過ぎて邪魔です」

 

 

 文句を挟みつつも、とりあえずはゲームスタート。

 

 初めてのことだが、さすがは『ガチャ』による底上げ……初見ではあるが、すぐに操作には慣れ、ピィ、ピィ、ピコン、ピコン、と警戒に敵を倒し続け……そして、倒し終えた、その瞬間。

 

 

 

『 ― 実質200話達成記念ガチャ開催 ― 』

 

 

 

 画面には、新たにその文字がテカテカと表示され。

 

 

 

「はっ?」

 

 

 

 200話って、いったい何の話だろうか? 

 

 あまりにも意味不明、あまりにも唐突過ぎる、もはや絶句するしか、千賀子にはできなかった。

 

 

 

 

 




ガチャからは逃れられない
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