ピックアップガチャ(固定)スキル持ちの転生TS美少女が行く、激動昭和なお話   作:葛城

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第228話: 委員会「え、これを全国放送で? 正気かい?」

 

 

 ──全身エッチ人間なる不本意な評価を友人より下された千賀子だが、千賀子はへこたれなかった。

 

 

 何故なら、千賀子にはもう一人友人が居る。

 

 明美はけっこう明け透けというか、そういうところがある。だから、道子に連絡を取り、経緯を話して、実際に自分の身体を見てもらった。

 

 

「ままま~、全身エッチ人間だわ~、捨てるところ無しなユニバーサルエッチよ~」

「ゆ、ユニバーサルエッチ!? もっと露骨になっている!?」

「ダメだよ~、千賀子~。どこから見てもエッチ過ぎるわ~、諦めて全身エッチなのを認めて、これを着て撮影頑張ってね~」

「私は褒められているの? 煽られているの? どっちなのかしら???」

 

 

 そうしたら、明美以上にズバッと言い切られてしまった千賀子は、失意の中で……CM撮影に臨むことになった。

 

 

 ちなみに、だ。

 

 

 道子から貰ったのは、足首まである長袖の服である。

 

 頭からすっぽり入れるタイプの服で、視界確保用の穴が二つあるだけで、なんでもハロウィン用に作られた海外のジョーク的な服なんだとか。

 

 実際、着てみて確認したら、まんま幽霊というかゴーストのコスプレ衣装であったし、そのようにしか見えなかった。

 

 はたして、冗談で渡されたのか、本気で渡されたのか。

 

 おそらく、道子の事だから本気で渡してきたのだろうなあ、と千賀子は思った。

 

 

 で、だ。

 

 

 そんな出来事を踏まえたうえで、撮影現場へ。

 

 まあ、現場って言ったって、『春木温泉ランド』だ。

 

 オーナーが自ら出演するのに、そこを利用しないでどうする……という、これ以上ないぐらいにごもっともな発言が土師田よりなされたので、そこに決まった。

 

 千賀子も、『そりゃあ、そうだな』と素直に納得したぐらいの正論であった。

 

 まあ、さすがに営業時間内は人が多すぎるし、うっかり無関係な第三者が映った時点で使えなくなってしまうので、当然ながら営業時間外にて。

 

 なにやら、『ここに来たかったんだよね~』と、はしゃいでいる撮影スタッフと。

 

 それを咎めながらも指示を出して着々と準備を進めていく土師田と、それらを微笑ましそうに眺める千賀子。

 

 そんな流れで、まずは『湯船に浸かっている一枚絵を撮ろう』ということで、位置的に撮影がしやすい浴槽へと千賀子が入ることになった……のだけど。

 

 

「あ~、これ駄目ですね、放送禁止に引っ掛かります」

「待って、まだ湯に浸かってすらいないのだけど???」

 

 

 まさか、始まる前からアウト判定が下されるとは、さすがの千賀子も想像すらしていなかった。

 

 そんな、千賀子の現在の恰好は……特に、不自然な点は無い。

 

 髪が湯に浸からないようお団子状にまとめて、ぐるりと特注の大きなバスタオルで胸元から太ももまでをグルリと巻いただけ。

 

 よくある、温泉や銭湯の宣伝なんかで女性出演者がやる恰好だ。

 

 変にタオルが薄いとか、丈が短いとかはない。お湯に濡れても透けないようにしているし、キッチリ巻いて外れないようにしている。

 

 だからちゃんと隠れているし、水着を中に着用済みなので、千賀子は余裕綽々な感じで浴槽へと足を掛けていたのだが……さすがに納得できず、理由を問いただしてみた。

 

 

「身体のラインもそうですけど、うなじのラインが性的過ぎます。そんな無自覚に色気を出したら駄目に決まっているじゃないですか」

「私のうなじは何時から性器と同じ扱いになったんだ???」

 

 

 まさか、肌が見えている部分……まったく無警戒だった『うなじ』がアウト判定になるとは、理不尽にも程があると思った。

 

 ていうか、それは土師田の性癖による判定ではないだろうか? 

 

 そう思った千賀子は、他のスタッフたちにも聞いてみた。

 

 年を取ると色々な性癖が現れるのが世の常だし、スタッフは比較的若い子ばかりだから、そうは思わないだろう……と、思ったのだけど。

 

 

 ──24歳(男):すみません、見ちゃいます。色気かどうかは分かりませんけど、触ってみたいって思いました。

 ──22歳(女):私より10歳以上年上に見えない。シミとかニキビとか一つも無いし、羨ましい、舐めたい。

 ──30歳(男):お団子にまとめた髪がよく似合っている。そう思ってしまう人が現れても不思議ではない。

 ──27歳(男):近くで見てしまうと、ドキッとしてしまう。肌が白いから、余計に目立っている。

 

 

 そのほか含めて、まさかの全敗であった。

 

 しかも、話はそれだけでなく……どういうわけか、お風呂に入る前に掛け湯をしようとした千賀子の所作にすら及んだ。

 

 なんのこっちゃ……そう思った千賀子に伝えられた言葉は、『脇があまりにもエッチ過ぎます』、だった。

 

 

 ……。

 

 ……。

 

 …………いや、脇って(笑)。

 

 

 さすがにそれは無いだろうと思ったけど、なにやら『うなじ』以上に反応が露骨(女スタッフも含めて)だったので、千賀子はもう反論は諦めた。

 

 まあ、あえて擁護するならば、だ。

 

 人間というやつは隠されているモノに対して、価値があるモノだと思う性質らしく、普段から隠されている脇を見て、そう錯覚してしまう……話を戻そう。

 

 

「う~ん、掛け湯も駄目ですね」

「え、逆にしないと不衛生でしょ、マナーみたいなものじゃないの」

「秋山さんの肌を伝って流れ落ちていくお湯に色気が混じっています、苦情が来ますよ、これは」

「さすがに理不尽でしょ、それは」

 

 

 とりあえず、一旦最初から最後まで撮影をしましょうということで、掛け湯をしたら、土師田より駄目だと言われ。

 

 

「おっと、お湯に浸かる際はカメラにお尻を向けないでください。迫り出してくるお尻のライン、もうその姿勢だけでエッチですから」

「どうやって湯船に浸かれと?」

「角度が悪いのです、ちょっと横から……おっと、入る時に胸元の膨らみが目立ちますね、ダメですねこれは」

「いや、だから、どうしろと?」

 

 

 もう使える部分だけ切り取って誤魔化しましょうということで湯船に浸かれば、浸かる姿勢全部アウト判定になり。

 

 

「ふへ~、初めてこっちの風呂に入ったけど、大浴場を独り占めってのは良いものだなあ」

「……あ~、ダメですね。火照ったせいで色気倍増、子どもたちに毒です。肩までしっかり浸かってください」

「さすがに湯船に入ってからもアウト判定食らうとは思っていなかったなあ……」

「どうしましょう? 首から上もなんか妙な色気があるから、顔も隠した方が……」

「それ、私である必要、あるの?」

 

 

 どういうわけか、湯舟に浸かって肩から上しか見えていないのに、それすらアウトになった。

 

 

 ──ていうか、首から上だけの映像ってそれ、CMになるのだろうか? 

 

 

 率直に聞いてみたら、『たしかに、本末転倒ですね』とのことで、撮影のやり直しになった。

 

 どうやら、土師田の想定以上に、あまりにも色気がまったく落ちていないことに事前の計画が全部使えなくなったせいで、ちょっと混乱していたようで。

 

 写真に使うカレンダーとは違い、映像として全国放送ともなれば、ずっと規制というか基準が厳しいらしく、ちょっと思考が袋小路に入りかけていたようだ。

 

 

 ……で、だ。

 

 

 千賀子の発言にて一旦思考を切り替えた土師田は、湯には入らず素直に水着で……という、原点に返ってみたらしいのだけど。

 

 

「……秋山さん」

「はい」

「なんですか、そのクビレは? なんですか、その肌の艶やかさは? なんですか、弛んでいない胸の形は?」

「知りませんけど?」

「なんで見た目が年老いてないんですか? あなた、もう三十路超えていますよね? なんで下手なグラビアよりスタイル良いままなんですか???」

「そう、言われても……」

「普通は贅肉とか、肌の弛みとか、小じわとか、色々出始める頃じゃないですか。それが、どうして……」

「土師田さん、大丈夫? 気が狂っている時みたいな口調になっていますよ」

 

 

 床に両手を突いて考え込む土師田に、おろおろと手をさ迷わせる千賀子……しかし、その責任は千賀子にあった。

 

 全身エッチ人間と称されたのは、伊達ではない。

 

 相変わらずの、年齢を感じさせない肌の張り。ブラジャー無しでも悠然と高さを維持したままの、片手では絶対に収まらないサイズの膨らみ。

 

 最近は中年太りが声高に言われ始め、ダイエットブームがあらゆる場所で起き始めている中でも、それを全く必要とは感じさせない腰回りのライン。

 

 ムダ毛の類は一切確認できず、つま先に至るまでケチの付け所が全くない。

 

 仮に、グラビア撮影でこんな子が出てきたら、逆に金を払ってでもカメラマンを務めたい……そう思わせるほどの美しさが、衰えなく健在していた。

 

 

「……秋山さん」

「はい」

 

 

 四つん這いのまま、土師田は絞り出すように告げた。

 

 

「動画というのはですね、写真などの静止画よりも、はるかに情報量が多いのです。10倍、いえ、100倍以上はあると私は考えています」

「はい」

「同じように座っているだけの映像でも、静止画よりも動画の方が人を引き付けます。なんでかって、それは目に映る情報量が多いからです」

「はい」

「息遣いで上下する胸元、瞬きの動き、揺れる髪の動き、たったそれだけの事でも違いが一気に出るわけです。以前の映画で、それは体感していると思います」

「はい」

「だから、ただ歩く姿だけでも、人は写真以上の情報を読み取ります。これが、動画だけが持つ力であり、もろ刃の剣にもなるわけでして」

「はい」

「……ちょっと、あそこからここまで普段通りに歩いて往復してみてください」

 

 

 言われて、千賀子はその通りに往復し……改めて、土師田を……いや、他のスタッフたちを見やる。

 

 悲しい事に、一人の例外もなく、気まずそうに視線をさ迷わせていた。

 

 なんなら、そっと体の向きを変えたり、持っている道具で股間を隠したりしている人も……いや、まあ、うん。

 

 仕方ないのだ、だって、普通に歩くと揺れるから。

 

 というのも、実は今回、バスタオルの中に着ている水着は千賀子の持ち込みではなく、土師田が用意した水着である。

 

 なんでそうしたのかって、下手にルールが分かっていない千賀子が用意して二度手間になるのもそうだけど。

 

 女神様や女神様が用意する下着って、けっこうデザインが派手というか、なんというか、あまり人には見せられない。

 

 多少の着心地の悪さ、どうせ撮影の間だけだと思っていたのだけど……ここで、思いもよらなかったアクシデントが一つ。

 

 それは、女神様たちが用意した下着と違って、動くと胸が弾むのだ。

 

 超常的なミラクルパワーで作られていたり、現在の人類の科学力をはるかに超越した技術で作られたり、そういった下着にすっかり慣れていたから、うっかりしていた。

 

 おかげで、歩いても、振り返っても、屈んでも、胸が動く、動く。

 

 けしてわざとやっているわけではないのだが、画面の向こうから見ている人たちからしたら、そんな事が分かるわけもなく。

 

 おかげで、土師田を除いた全員が、歩くたびに弾む千賀子の膨らみを、それはもう『マジか……』ってな具合に、ジーっとみられる結果となった。

 

 

(これは……さすがに、ダメだよなあ)

 

 

 いくら鈍い千賀子でも、これはマズイなと思うわけだ。

 

 ちなみに、千賀子が来ている水着は、いわゆるビキニというやつで……まあ、それ以前の問題だったのだけれども。

 

 

 ──しかし、どうしたものか。

 

 

 この調子では、千賀子を出さない方が良いという結論になってしまう……しかし、土師田はとにかく千賀子を出したいのだという。

 

 こういう時の土師田は、とにかく頑固でもある。

 

 そこまでしたいと望むのであれば協力してはやりたいが……っと、思っていると。

 

 

「……服を着たまま入りましょう!」

「は?」

「水着なんてあからさま過ぎるのはダメです! 服を着ていても入りたい、そういうコンセプトでいきましょう!」

「は、はぁ……?」

 

 

 なにやら、斜め上な発想を土師田が始めた。

 

 なんだろう、土師田の目が血走り始めている気がする。

 

 まあ、気にするだけ無駄だろう、暴走し始めた土師田を相手にする時は、一線を越えない範囲で話を聞いてやるのが良いのだ。

 

 とりあえず、必要になるかもといくらか衣装を持ってきているようなので、着替えようと……が、ダメ。

 

 土師田が持ってきた衣装は、千賀子の身体には小さかったのだ。

 

 丈が足りないというか、冗談抜きで胸が入らず、息苦しさを通り越して締め付けのあまり痛みを覚えるほどだった。

 

 

「あれ、ダメでしたか? 男性用のLLサイズを持ってきたのですが……」

「服にもよるけど、私が着る場合は3Lか4Lぐらいじゃないと……」

 

 

 とりあえず、静観に徹して陰に隠れていたロボ子より、こそっと私服を受け取ろうと……が、そこで土師田より待ったが掛かった。

 

 いったい何が……答えは、衣装の契約の問題だ。

 

 どうやら、撮影に使う衣装も含めて色々と事情があるらしく、私服とはいえ勝手に他のは使えないのだとか。

 

 なんともまあ、CM撮影も色々と雁字搦めで面倒くさいんだな……っと、考えたあたりで、ふと道子より貰ったゴースト衣装のことを思い出した。

 

 

「──良いじゃないですかぁ!!」

「良いの!?」

「幽霊すら入りたくなる銭湯! 良いねえ、そういう意外性は大好きです!!」

「あ、そう……」

 

 

 試しに土師田に見せてみたら、爛々と目の色を輝かせた……あ~、うん、そうなのね。

 

 確認してみると、ロゴとかの類は一切無い。

 

 念のため、道子に電話で確認してみたら、『オーダーメイドみたいなものだから、使っても問題ないよ~』とのこと。

 

 ……とりあえず、改めて着てみる。

 

 下着の線が見えないようにとのことで、水着ではなく、専用のテープを乳首に貼って準備完了。

 

 

「じゃあ、初心に返って入浴するシーンからいきましょう──あ、もう先に湯船に入ってもらっていいですか? そこから撮影しますから」

 

 

 言われるがまま、そのまま入る。

 

 その際、水圧と服の中に残っていた空気と、態勢の関係からぼわっと内側から膨らみ、わちゃわちゃしたけど……準備OK。

 

 そのまま、土師田の宣言と共に撮影スタート。

 

 幸いにも、今回のCMは千賀子のセリフは一切無し。ただ、ゆっくりお風呂を堪能するといったシーンを、様々な角度から撮る。

 

 ……その際、目以外ほぼ隠れている己を撮ったところで意味があるのかとも思ったが……とりあえず、土師田が納得するまでおとなしくする。

 

 

「土師田さん、さすがに暑いよ……」

「あ、すみません! そうですね、いったん、あがりましょうか」

 

 

 そして、およそ12本もの撮影をしたあたりで、さすがにのぼせてきた千賀子は、もう限界だと言わんばかりにサッと立ち上がった。

 

 ぼたぼたぼた、と。

 

 大量のしずくが、滴り落ちてゆく。

 

 そりゃあ、着たままだから、たっぷり湯を吸った繊維から出ていくのが当たり前だ。

 

 顔には当たらないようにしていたが、息苦しさも相当だ。

 

 若干の酸欠と熱気によって、ちょっとクラクラする。深呼吸をして、ぼーっと呆ける頭に酸素を送りながら土師田を見やる。

 

 そして、土師田が何気なく振り返った──その瞬間。

 

 

「──んぁあぁああ!!! 俺はどうして、どうして、見逃したぁあああ!!!!」

「……はい?」

 

 

 なんかまたいきなり叫びだした……そんな事より、塩と砂糖とかブレンドした補水液持ってきてくれ。

 

 そう言いたかったけど、すぐには言葉が出なかったのであった。

 

 なんか視界の端で、若手スタッフがギクシャクした動きになっていたけど、とにかく早くしてくれって気持ちしかなかった。

 

 ……。

 

 ……。

 

 …………ちなみに、この10分後。

 

 水分補給とか色々済ませてすこしばかり気分が回復してから、土師田に、どうして叫んだのかと尋ねたら。

 

 

「いや、だって、秋山さんがボーっとのぼせた状態で、身体のラインが露わになった格好で出てくるなんて宝くじ当てるようなモノじゃないですか」

「……お、おう?」

「説明してからじゃあ、ダメなんですよ。後でいちおうそれっぽいのを撮りますけど、そういうのじゃないんです」

「そ、そうか……」

 

 

 なにか良く分からないフェチみたいな事を言われて、千賀子はそう答えるしか、ないのであった。

 

 ……。

 

 ……。

 

 …………なお、後日編集した映像をいくつかのパターンに分けて、上に(なんか、委員会とかあるらしい)お出ししてチェックしてもらったところ。

 

 

『──バカ、こんなエッチなの流せるわけないだろ!! (意訳)』

 

 

 とのことで、結局、一番コレだと思ったやつは通らなかったらしく、土師田はやけ酒を飲んだ、とのことであった。

 

 

 ……。

 

 ……。

 

 …………ちなみに、だ。

 

 

 通ったやつは、湯船から千賀子が上がる瞬間の映像のやつで、千賀子からしたら、思っていたより穏便なやつだな……と思っていたのだけど。

 

『千賀子……その、美人過ぎるのも時には足を引っ張るのね』

『千賀子~、セクシー過ぎて~、子どもに見せられないわ~』

 

 友人から、そのように言われ。

 

『千賀子、あんたは美人なんだから、ただ歩いているだけでもそういう目で見られるのよ、慎みなさいね』

 

 母親から電話で言われ。

 

『その、けして悪い意味ではないんだが……その、娘可愛さのバカな父親の戯言とでも思ってくれ』

 

 父親から遠回しに注意され。

 

『あのCM、ぜったいアレで想像するやついるから、次回はもっとおとなしいやつにしておいた方が良いぞ』

 

 兄から、直球に忠告された千賀子は。

 

 

「ちゃんと服を着ていたやつなのにアウト判定って、もはや私にどうしろと?」

「フェチは魅力を何倍にも引き上げる、お労しや、マスター……」

 

 

 なんとも言い難い理不尽に、顔をくしゃくしゃにするしかないのであった。

 

 だが、しかし。

 

 千賀子はまだ知る由もなかった……本当の理不尽は、その後にやってくるということに。

 

 

 

 

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