ビューティダンガンロンパ女学園 咲き誇る花園と這い寄る絶望   作:カセットコンロォで焼いた豚

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《注意》この小説は以下の要素を含みます。

・超高校級のネタバレ
・女性主人公
・残酷な描写
・執筆者の性癖が詰まったキャラ(追加)

この要素が苦手だという方はブラウザバックを推奨します。
それでも読みたいという方は――絶望に染まることを、心から歓迎いたします。


ようこそ絶望女学園3

 

「うわぁクマのぬいぐるみっす!可愛いっす!」

 

「かあいい!ウチあれ欲しい!」

 

「ラジコン?音質も良いし……細かい動きも出来そう……。凄くいい……!ゾクゾクするね!」

 

 何人かは声を出していたが、それに対し私含む何人かは驚きで開いた口が塞がらない様子だ。

 

『はいはい皆さん静粛に!!ボクはこの希望ヶ峰女学園の学園長のモノクマです!!以後お見知り置きを』

 

 どうやらあのぬいぐるみはモノクマという名前らしい。それよりも……。

 

「学園長……!?」

 

「モノクマって言ったっけ。めちゃくちゃ怪しいんだけど、ホントに学園長なの?というかここはどこなのよ」

 

 驚く私と違い落ち着いた様子で伽前さんが尋ねる。

 

『ん?どこってそりゃあ希望ヶ峰女学園の体育館だよ!!それと、ボクはちゃんと学園長さ!!』

 

「ふーん。じゃあここに来るまでの記憶がないのはあなたの仕業?」

 

『記憶?もしかして記憶喪失なの?』

 

 モノクマは初耳かのように首をかしげる。

 

『ま!オマエラの記憶を奪ったのはボクなんだけどね!ぶひゃひゃひゃ!!』

 

 モノクマは腹を抱えてわらう。私達を馬鹿にしているのは一目瞭然だった。

 

 松風さんはそれが気に入らなかったのか壇上に登り、モノクマの首を掴んだ。

 

「今お前ワタシ様を馬鹿にしやがったな!ぶっ壊してやる!」

 

『怖いなぁ松風さんは。落ち着きなよ!!そんなにカッカしてたら顔に小ジワできちゃうよ!!』

 

 火に油を注ぐとはまさにこの事。松風さんはモノクマを思いっきり地面に叩きつけ、さらに足で顔を踏みつけた。

 

「そんなに壊されたいんならワタシ様の全力キックで破壊してやる!」

 

『……』

 

 モノクマが黙ると同時にどこからかピピピピと目覚まし時計のような音がなり始める。

 

「松風くーん。それ多分爆発するよー。離れなー」

 

 白衣を着た人がのんきな大声を出す。

 

「ふぇ?あ、う?」

 

 松風さんは状況がわかっていないらしく、混乱していた。ピピピピという音の感覚が早まる。

 

「多分あと4秒だよー間に合わないんなら思いっきり蹴っちゃえー」

 

「……まずいね」

 

 白い髪と黒いパーカーが特徴の少女が壇上へと走り、その勢いでモノクマを蹴り上げる。

 

「ちょっ!アイツを蹴るのはワタシ様だって――」

 

 聞き取れたのはここまでだった。そのタイミングで4秒経ったのか壇上の奥で爆発が見えた。

 

「……大丈夫?松風耀さん」

 

「へ?あ……う、うわぁぁぁぁん!!」

 

 ようやく状況を理解したのか、松風さんは黒パーカーのこの胸の中でわんわんと泣き始めた。

 

『やれやれ……ギャグの天丼は基本かもしれないけどさ!!導入は毎回変えないとユーザーに飽きられるんだよ!!ただでさえ舞台が似てるっていうのに全く……』

 

「……何体いるのよ」

 

 再放送のように演台からモノクマが出てきた。伽前さんは再び現れたモノクマを見て頭を抱える。私は急展開が続いて脳が追いついていなかった。

 

『いい?言っちゃうよ?包み隠さず単刀直入に言っちゃうよ!?

 

 オマエラには今日からコロシアイ学園生活をしてもらいます!!

 

 ハッ!言っちゃった!!』

 

 コロシアイ学園生活、確かにそう聞こえた。声のテンションで一瞬聞き間違かと思ったが、爆発後の煙が目に入り聞き間違いではないことを直感で理解した。

 

『原作シリーズで散々説明したルールを今更説明するのも面倒だし、ちゃっちゃと要点だけ伝えるよ!!いい?1回しか言わないからね!!メモの準備はできた?

 

 

 オマエラには2つの選択肢があります!

 

 ここで一生を過ごすか、それとも誰かを殺してここから出るか!!

 

 もちろんこの空間は外界から完全に遮断されております。誰かを殺す以外の手段で出ようとしても無駄だからね!!』

 

 誰かを殺さないと、ここで一生を終える?

 

 何を言っているんだこのぬいぐるみは。

 

 

『女学園なので校則だってありますよ!!破ったらきつーい"おしおき"が待ってます!!詳しくはオマエラのポケットにある電子生徒手帳を確認してください』

 

 言われてポケットに手をいれると、見覚えのないスマートフォンのようなものが入っていた。これが電子生徒手帳なのだろうか。

 

『これで入学式は終わり!!ほら解散!!後は探索するなり寝るなり自己紹介するなり好きにしちゃいな!!』

 

 そう言い残すとモノクマは演台の裏へと消えた。

 

 

 私含む全員が何も言えなかった。

 

 静寂が訪れて一分程経過した。そしてこういう重い空気に慣れているのか久岡さんが静寂を打ち破る。

 

「ま、まずは探索するのはどうっすか?あの口ぶり的にここで一生暮らせるような設備は整ってるだらうし、脱出の鍵も見つかるかもっすよ!」

 

 そうだ。もしかしたら逃げる方法があるかもしれない。だいたい、コロシアイなんて馬鹿げたことするわけがないだろう。

 

「探索の前に校則を確認するべきだわ。もしモノクマの話が本当ならば"おしおき"もろくなものじゃないだろうし、知らなかったからって許すようなヤツには見えないでしょう?

 

 何が起こるかわからないからこそ動く前に出来ることを最大限やるべきよ」

 

 伽前さんの言葉を聞いて各々電子生徒手帳を見る。

 

 画面を指でタップすると『霧ヶ原ララ』と表示されたあとにホーム画面が出る。項目は校則しか無いようだ。

 

 校則をタップし、順番に確認していく。

 

 

 

1.生徒達はこの学園内だけで共同生活を行いましょう。共同生活の期限はありません。

 

2.夜10時から朝7時までを"夜時間"とします。夜時間は立ち入り禁止区域があるので注意しましょう。

 

3.就寝は寄宿舎エリアに設けられた個室でのみ可能です。他の部屋での故意の就寝は居眠りとみなし罰します。

 

4.希望ヶ峰女学園について調べるのは自由です。特に行動に制限は課せられません。

 

5.学園長ことモノクマへの暴力を禁じます。監視カメラの破壊を禁じます。

 

6.仲間の誰かを殺したクロは"卒業"となりますが、自分がクロだと他の生徒に知られてはいけません。

 

7.電子生徒手帳の他人への貸与を禁止します。

 

8.コロシアイ学園生活で同一のクロが殺せるのは、2人までとします。

 

9.鍵の掛かっているドアを壊すのは禁止とします。

 

 

 

 普段通りの生活をしていたら問題のなさそうな校則ばかりだった。

 

「モノクマといい校則といい、ホンマに愉快犯やな。だいたいコロシアイさせるぐらいなら自分で殺してけばいいんに」

 

 何故か猫耳を付けている赤髪の少女の呟きが体育館に響く。

 

「てか早く帰りたいんだけど〜。校則も確認したし、さっさと探索に行かね?」

 

 今度は指揮者のような服を着た、サイドテールの少女がダルそうに提案する。その提案に伽前さんが賛同する。

 

「それに賛成ね。1人だと危ないから二人以上で動くようにしましょう。何が起こるかわからないし。

 

 探索のあとは一度集合したほうがいいわね。1時間後にまたここに集まってもらえるかしら」

 

「わかったわ〜。じゃあ私は戛戛(かつかつ)ちゃんと……黄楊(つげ)ちゃん、この三人と行こうかな。よろしく〜」

 

「わしか!?まぁいいが……」

 

「ん?車田くん私を呼んだ?」

 

 車田さんは戛戛と呼ばれた背の低い少女と黄楊と呼ばれた先程の白衣を着た少女を連れて一足先に体育館を後にする。

 

 

「じゃあ私は(さき)ちゃんと行くっす!」

 

「よ、よろしくっ!」

 

 目つきの悪い少女を連れて久岡さんも出ていく。

 

「……私はこのまま松風耀さんを見てるよ」

 

 そう言った黒パーカーの少女の腰には松風さんが抱きついていた。

 

「それでは私はこの方と行かせていただきます。いきましょう」

 

「え、あ、はい。あ、置いてかないでください、あの〜……待ってくださ〜い……」

 

 淡々と歩く白色の笑顔の仮面を付けた少女をボロボロのチャイナドレスを着た少女が追いかけて行った。

 

 残るは私と伽前さん、佐藤さん、名前を知らない4人だけだ。

 

「7人なら近くの人と集まって2-2-3に分かれましょう」

 

 伽前さんが仕切る。モノクマが現れた時もそうだけど、伽前さんはリーダーシップがあるようだ。

 

 言われた通りに分かれると私と伽前さん、佐藤さんと部屋着の人、残りの3人という組み合わせになった。

 

「行くわよ」

 

「は、はい!」

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