魔法少女まどか☆マギカ 実績『朝焼けのエンドロール』獲得 作:くろしゅー
(まどドラにいろはちゃんが内定したので)初投稿です。
更に仲間を増やす実況、はーじまーるよー。
前回は、さやかちゃんの契約を阻止したところまででしたね。今回はその続き、17日目からです。
DAY.17
さて、前回さやかちゃんの契約を阻止したわけですが、まだイベントは終了したわけではありません。
説得の最後に言ったように、上条くんの腕を治さないといけませんからね。最初は、さやかちゃんと一緒に上条くんのお見舞いですね。
『凜。ちょっといいかしら』
お、ほむらちゃん。テレパシーでどうしたの?
『美樹さやかのことだけど、本当に阻止できたのね。昨日は少し疑っていたのだけれど、杞憂だったようね』
当たり前だよなぁ?
ユリちゃんにかかれば、ざっとこんなもんよ。むしろ、今までのほむらちゃんの説得がヒドすぎたんだゾ。さすがにあのやり方は、†悔い改めて†
『……善処するわ。ところで……』
ん? どうしました?
『あなた、美樹さやかに随分適当なこと吹き込んだみたいじゃない。さっき、美樹さやかがニヤニヤしながら私の机に来て、「ほむらも結構なツンデレですな~」とかほざいてきたのだけど……。心当たり、あるわよね?』
ファッ!?
……んにゃぴ、(知ら)ないです。
ヤベえよ、ヤベえよ……。(小声)
メッチャ怒ってんじゃんアゼルバイジャン……。
『前々から思ってたけど、私のイメージを勝手に印象操作するの止めてくれないかしら。私はそんな感じじゃ……』
親しみやすいキャラになって、良いじゃんアゼルバイジャン。
皆と仲良くなれたほうがいいでしょ?
『私は他の人と馴れ合うつもりは……』
まだ言う?
一人で戦おうとしてダメだったんだから、ワルプルギスの夜を越えるには皆との連携が必要だってはっきり分かんだね。なのに、どうして一人になろうとするんですか。(正論)
ユリちゃんも、ほむらちゃんのことを思ってのことだし、許してくれよ~、頼むよ~。
『……別に怒ってるとは言ってないでしょ。私のために動いてくれてるのは……、まあ、感謝してあげないこともないわ』
ありがとナス!
……チョロすぎんだろ。(小声)
『何か言ったかしら?』
ヴェッ、マリモ!(オンドゥル語)
あ、そうだ。(唐突)
ほむらちゃんたちのほうはどうだったんだゾ? 魔女のほうは問題なかった?
『ええ。二人もいたから、あっさり勝てたわ。ただ……』
ただ?
『巴マミに聞いたのだけど、彼女、佐倉杏子の説得に失敗したみたいだったわ。協力を得られそうにないって言ってたから』
あちゃー、やっぱり無理でしたか。
まあ、仕方ありません。ここの説得の成功率は5%もありませんからね。
『とりあえず私も説得してみようと思うから、今日は放課後、風見野市に行ってくるわ』
ん、おかのした。
じゃあ、ユリちゃんは見滝原を見回ってみるゾ。もしかしたら、マミさんの話を聞いて、来てるかもしれないからね。
『分かったわ。こっちは任せるわよ』
かしこまり!
というわけで、今日は上条くんのお見舞いの後、杏子ちゃんの説得を行います。
今の会話で杏子ちゃんが見滝原に来るフラグが立ったので、そこで頑張って説得(物理)しましょう。
ちなみに、今日はマミさんとは別行動をしましょう。マミさんと行動してると、杏子ちゃんの変な琴線に触れて、敵対心マシマシで襲いかかってきます。
マミさんへの感情が重い、重くない?
というわけで、マミさんに杏子ちゃんの説得と別行動の旨を伝えたら、放課後までカットです。
はい、放課後になりました。
そしたら、まずはさやかちゃんとの待ち合わせの場所に向かいましょう。
「あ、凜センパーイ」
さやかちゃん、オッスオッス。
それじゃあ、さっそく病院にゴー。
魔法少女移動中……。
はい、上条くんの病室に到着です。
「恭介? 入っていい?」
「さやかか? 悪いけど今は……」
お、開いてんじゃ~ん。(KY)
FF外から失礼するゾ~。
「うわぁ!? だ、誰!?」
「ちょ、凜センパイ!?」
君が上条くん? オッスオッス。
夕凪凜、15歳、学生です。
「あ、どうも……。って、だから誰なんですか!? いきなり病室入ってくるし!」
「ご、ごめんね、恭介! この人、あたしの学校の先輩で、恭介の腕のことで協力してくれるっていうから……」
「……その話か。それなら、悪いけど出ていってくれ。その話はもうしたくないんだ」
分かったよ。
で、上条くんの腕の状態なんだけど……。
「ホントに分かってます!? 10秒もせずに腕の話に戻ったんですけど!?」
なんだ、さやかちゃんに聞いてたよりずっと元気じゃんアゼルバイジャン。
これなら腕も治りそうだね。
「は? 何言ってるんですか、あなたは。冗談なら、笑えないんですけど……」
(冗談なわけ)ないです。
実は、腕に効きそうな治療法を紹介しようと思ってきたんだゾ。
「……本当ですか?」
当たり前だよなぁ?
今から教えてやるから、見とけよ見とけよ~。
はい、ここでいくつか選択肢が出てきますが、ふざけた選択肢を選ぶと病室から追い出されるので、マジメなやつを選びましょう。(1敗)
今回は、心理的なアプローチ、という選択肢を選びましょう。要は腕が動かないのは、心理的な問題ですよ、という心理学的アプローチに見せかける選択肢です。
「心? でも、ボクは特に……」
ホントにぃ? どこかでバイオリンに囚われすぎて、重荷になってたんじゃな~い?
「そんなワケない! ボクにとって、バイオリンは何よりも大切で、一番好きなものだ! それが重荷なんて……」
でも、今はそれが原因で荒れてるよね。
昨日、さやかちゃんに何て言ったか覚えてる?
「あ……」
自分の人生賭けてたものが出来なくなると知って荒れるなとは言わないけど、ずっと看病に来てくれた子にも当たっちゃうほど追い詰められるものなら、少し離れてみるのもアリじゃない?
「……」
「凜センパイ……」
そんなワケだから、もっと肩の力抜いてさ、バイオリンのこと以外にも目を向けてみれば?
「……そう、ですね。ちょっと考えてみます。……それと、さやか」
「なに?」
「昨日はヒドいこと言って、ごめん。さやかはずっとお見舞いに来てくれてたのに……」
「ううん。もう気にしてない、とは言えないけど、でも恭介が分かってくれたからいい。あたしも、無神経なこと言ってごめんね」
……仲直り、ヨシ!(現場猫)
じゃあ後は、触診と称して腕を触ったときに魔法をかけて、と。
遅効性の魔法にしたので、一週間くらいしたら腕も治るでしょう。あんまり早く治すと、色々疑われちゃうからね。しょうがないね。
これで、上条くんも腕が動かなかったのは心理的なものだったと勘違いしてくれますし、完璧です。
じゃあオレ、ギャラもらって帰るから……。
「あ、あの!」
ん? どうした上条くん。
「ありがとうございました! 夕凪先輩のおかげで、少し冷静になれた気がして、さやかにも謝れました」
いいってことよ。気にすんなって。
夕凪凜はクールに去るぜ……。
ということで、上条くんの治療は完了です。あとは、時間経過で治っていくので、さやかちゃんの契約も何とかなるでしょう。
「凜センパイ!」
うん? どうした、さやかちゃん。
「ありがとうございました! その、色々と助けてくれて。真剣に向き合ってくれて、あたし、すごい嬉しかったです」
いいってことよ。気にすんなって。
「凜センパイも頑張ってくださいね。あたしじゃ何の力にもなれないかもしれないけど、応援してます。ほむらと一緒に、なんちゃらギスの夜っての、ぶっ飛ばっしちゃってください!」
ありがとナス!
華麗に倒してやるから、見とけよ見とけよ~。(なお、倒せるとは言っていない)
さて、さやかちゃんとも爽やかにお別れできましたね。
今後、この攻略でさやかちゃんが出てくることはほぼないので、皆さんもさやかちゃんの姿を最後に焼き付けておきましょう。
ありがとう、さやかちゃん。君の(出番的)犠牲は無駄にしないよ……。
さて、では気持ちを切り替えて、次は杏子ちゃんを仲間へと勧誘に向かいましょう。
幸い、今日はマミさんとは別行動で街のパトロールなので、一人で接触して……。
「あ、いたいた。探したぞ、凜」
ファッ!?
アイエエエエエ!? フェリシアちゃん!? フェリシアちゃんナンデ!?
「なんでって、まばゆが今日は店の手伝いはいいって言うからさ。今日も魔女退治するんだろ? オレも行くぞ」
……ハァ~~~~。(クソデカため息)
あ ほ く さ。
まばゆちゃんの行動には目を光らせていたつもりでしたが、やっぱり完全に流れをコントロールするのは無理でしたね。
本来、フェリシアちゃんはレコンパンスのお手伝いで今回は参戦しないのがいつもの流れなのですが、まばゆちゃんがそれを変えたようです。
本当はユリちゃん一人で行きたかったのですが、この先の展開を知っているのはプレイヤーだけ。ユリちゃんにフェリシアちゃんの提案を断る選択肢は当然出てきません。なので、フェリシアちゃんの同行は確定です。
まあ、仕方ありません。まばゆちゃんが魔法少女を早い段階で知った時点で、このようなズレは想定していました。
それに、ユリちゃんの心理的な問題を解決して、鶴乃ちゃんを仲間にするという課題も残っているため、このズレは必ずしも悪いものではないかもしれません。
問題はない。プランはまだある……。二重、三重にな……。(SNIR感)
ということで、フェリシアちゃんと一緒にパトロールです。
といっても、今回使い魔が出る場所は知っているので、そこに向かえばいいだけですが。
魔法少女移動中……。
「おお? これ、魔女の反応じゃねーか?」
お、ソウルジェムに反応がありましたね。フェリシアちゃんも気づいたようです。
さっそく行ってみましょう。
「結界あったけど……。これ、使い魔の結界だ。これなら、ソッコーで終わりそうだな」
お、そうだな。(適当)
じゃけん、パパッと片付けましょうね~。
はい、ではこの実況二回目の、落書きの魔女の手下戦です。
前回はさやかちゃんが戦っていましたが、今回はユリちゃんとフェリシアちゃんの二人がかりです。
なので……。
「凜! コネクトで一気に決めるぞ!」
オッケー!
「これで、終わり!」
……という感じで、ただでさえ火力高めのフェリシアちゃんハンマーに、コネクトでの力が加算されるので、ほぼワンパンで終わります。南無三。
と、こうなるので、あのイベントも使い魔の結界が消えてから発生します。
「ちょっとちょっと、何やってんのさ」
「あ?」
お、大丈夫か大丈夫か?
路地裏に一人の人影が現れます。
「ソイツ、ただの使い魔だよ? 魔女じゃない。魔女になるヤツだよ?」
「だからぶっ潰したんだろ。魔女になるようなヤツなんて皆殺しだ。つーか、お前誰だよ?」
「相手に名前を聞くなら、そっちから名乗るのが礼儀じゃない?」
「そうなの? オレはフェリシア。深月フェリシアだ」
夕凪凜。15歳、学生です。
「そう。じゃあ、死ね!」
「うおっ!?」
はいジャスガ。
「おっと、さすがにそんな簡単にはいかないか」
「テメー! なにすんだよ! こっちが名乗ったんだから、そっちも言えよ!」
「アタシは別に言うなんて一言も言ってないけど?」
ガキが……。舐めてると潰すぞ……。
それで、なんでいきなり攻撃してきたの? 佐倉杏子ちゃん。
「なっ!? ……どこかで会ったか?」
んまあ、そう、よくわかんないです……。
そこら辺は、マミさんから聞いてんじゃないの?
「……なるほど。マミが言ってた話は本当だったってわけか。とんでもねーな」
いやあ、それほどでも。
「褒めてねえって。にしても、お前ら、本気でワルプルギスの夜に勝つ気か?」
当たり前だよなぁ? というわけで杏子ちゃんも協力してくれメンス。オナシャス!
「断る。アタシに協力するメリットがない」
ワルプルギスのグリーフシードあげるからさ。
「確かに良い案だな。ただし、お前らがいなきゃの話だが」
「は? どういう意味だよ」
「アタシさ~、そろそろ縄張り広げたいと思ってんだよね。マミ一人なら何とかなるけど、アンタらがいたんなら話は別だ。この街にこんなに魔法少女がいるなら、むしろワルプルギスに全滅してもらったほうがいい。そうすりゃ、魔法少女がいなくなったこの街をアタシのモンにできる」
「なっ、てめ……」
「そもそもさ。アタシ、やれ正義だの人助けだの、その手のおちゃらけた冗談かますようなヤツ、嫌いなんだわ」
そう……。(無関心)
それじゃあ……。
「うっせー! オレ、そんなんで魔女退治してねーよバーカ!」
ファッ!? フェリシアちゃん!?
「は? 違うの? マミと組んでんだから、そういう考えに共感したとかじゃないのか?」
「ちげーよ! そりゃ、人助けも大事だけど……、一番は魔女を全部ぶっ殺したいからだ!」
フェリシアちゃん、何言ってんですか! マズいですよ!
「なんでそんなに魔女を殺したいわけ?」
「とーちゃんとかーちゃんを殺したからだ!」
「っ!」
「でも、どんな魔女だったか、オレ覚えてねーし……。だから、この世界にいる魔女全部ぶっ殺せば、オレの復讐も終わるってわけだ。どーだ、賢いだろ!」
「お前……」
「ワルプルギスの夜ってのは、強えーらしいからな。だからオレ、凜と契約して戦うことにしたんだ」
「は? 契約?」
あーもうメチャクチャだよ。
「ん? そうだぞ。オレ、魔法少女の傭兵やって金稼いでてさ。そしたら、凜がワルプルギスの夜倒すのに協力してくれたら、それまでの間、住むとこも飯もくれるって言うからさ。オレとしても、こんなウマい契約逃すわけいかねーかなら。だから、お前の味方にはなんねぇ! お前が凜より良い条件出してくれるっていうなら、まあ考えないでもないけd……」
あー、これは……。ダメみたいですね。(諦念)
「テメェ!」
おっぶえ!
杏子ちゃんが襲いかかってきました。さすがにもうこれはダメかな?
「身寄りのねぇガキ連れてきて戦えだ!? このクズが!」
待って杏子ちゃん! 話せば分かる!
「テメェと話すことなんざ何もねえ! どうやらアタシの思い違いをしてたらしい。マミと一緒に戦ってるからどんなやつかと思ったら、こんなタヌキだったとはな! テメェみてーなヤツが、マミの側に近寄るんじゃねえ!」
ヤバい、杏子ちゃんガチギレです。だから、フェリシアちゃん連れてきたくなかったんだよ~。
「飯と住むとこが報酬だぁ? んなもん、子どもなら与えられて当たり前のもんだろうが! それ報酬でガキ連れてきて、正義の味方気取りか? 笑わせんじゃねえ!」
うーん、正論。(耳が)痛いですね、これは痛い……。
あれ? ユリちゃんの操作が……。
あっ。(察し)
……どうやら、今の杏子ちゃんの言葉でかなりの精神ダメージを受けてしまったようですね。
このゲームでは、トラウマや精神的な傷を抱えたキャラがそれを刺激されると、操作不能になるか一部の操作を受けつけなくなります。
とりあえずユリちゃんは、まだ一部の操作が出来なくなる程度で済んでいますね。性格を『気丈』にしたおかげで、心が折れにくいのか、こういうときも比較的操作ができるのが強みですね。
とはいえ、どうしましょうかね。回避も遅くなっているので、ユリちゃんのHPがガンガン減っていってますし。
「ほらどうした! さっきまでの動きはまぐれか?」
止めて叩かないで!(逆ギレ)
あっという間にユリちゃんHPが半分以下です。マズいですよ!
「テメー! これ以上、凜に攻撃すんな!」
フェリシアちゃんが加勢に入りますが、簡単に避けられてしまいます。これは、フェリシアちゃんの援護も期待できそうにないですね。
フェリシアちゃん自体は強いんですが、猪突猛進な戦い方と対人経験の差で、杏子ちゃんとタイマンだと、ほぼ勝てないんですよね。杏子ちゃん自体、クレバーな戦い方が得意な子ですし。
とはいえ、打開策もないですしねぇ。いやはや、どうしたものか。
「ぐあっ!」
「アンタはそこで寝てな。アタシが用があんのはコイツだ」
マズい! 首絞められながら、壁に叩きつけられてしまいました。 ライダー助けて!
「マミには悪いが、アンタはここで消させてもらう。強そうだし、ここで消せてラッキーだったよ」
ちょちょっと、待ってください! 待って! 助けて! 待ってください!お願いします!
「別にアンタのやり方が悪いとは言わねえよ。アタシだって色々やってきた。ただ、アタシがアンタのやり方が気に入らなかった。それだけだ」
ホントにヤバい! ソウルジェムに槍を向けられ……。
「お、お巡りさーーーん! か、カツアゲです! こ、ここ、こっちこっち! こっちです!」
「あ? チッ!」
ほえ?
「ここは退くしかないか。命拾いしたな、アンタ」
よ、良かった。なんとか、杏子ちゃんは撤退してくれました。
というか、今の声って……。
「大丈夫ですか、凜さん! しっかりしてください!」
まばゆちゃん! ありがとナス!
なんでここにいるかは知らんけど、おかげでユリちゃんの命が繋がったゾ。やっぱまばゆちゃんを……、最高やな!
ということで、今回はここまで。後はおふざけなしでイベントだけ流しておきます。ご視聴ありがとうございました。
DAY.17 Side MA
「大丈夫ですか、凜さん! しっかりしてください!」
私は赤い髪の人から手を放され、地面に倒れ込んだ凜さんに駆け寄ります。
「ゲホッ! ゲホッ! ……まばゆ?」
咳き込み、苦しそうに喘ぎながら、私に気づいた凜さんがこちらに顔を向けます。
「どうして……」
「ごめんなさい。ずっと付けてたんです。二人の後を。そしたら、さっきの人に凜さんがやられそうだったから、咄嗟に嘘を……」
「そう、なんだ」
すると、赤い髪の人に倒されて蹲っていたフェリシアさんも起き上がりました。
「凜! 大丈夫か!?」
「うん……、なんとか……」
「そうか、良かった……。まばゆ! 助かった! サンキューな!」
「いえ、私はなにも……。それより、凜さんを早く病院に……」
「それは、大丈夫……」
そう言うと、凜さんは上体を起こして、傷に手を当てる。すると、光が傷を包み、その光が消えたとき、傷はまるで最初から無かったように消えていました。
「私の、魔法で治せるから……」
「これが、魔法……」
「やっぱりある程度は知ってるんだね。最近、感じてた気配はまばゆだったか~……」
「えっ」
私は思わず声を上げてしまいます。まさか、気配がバレていたとは。
「図星かな?」
「……ええ、その通りです。ショッピングモールに凜さんと遊びに行った日、急に席を立った凜さんを追いかけていたら、凜さんと魔女の戦いを見ました。けど……」
「けど?」
「その……、言っていいのか分からず、見なかったふりをしました。凜さんが隠してるってことは、周りに言えない事情があるんじゃないかって思って……。そうだとしたら、無理に聞き出すのも悪い気がして。でも、やっぱり凜さんのことが心配だったので、その、後を付けて見ていたんです」
我ながらストーカーみたいな言い訳ですね。いや、付けていたのは本当ですから、ストーカーと言われても言い逃れできませんけど。凜さんに気味悪がられても仕方ないかもしれません。
しかし、私の考えとは裏腹に、凜さんは少し嬉しそうに、でも申し訳なさそうに笑いました。
「そっか……。私のせいでまばゆに心配かけちゃってごめんね」
「いえ! 凜さんのせいなんかじゃ……」
「ううん。私のせいだよ。まばゆには魔法少女の世界を知らないで生きてほしかったんだけどな。失敗失敗」
そう言って、凜さんは乾いた笑みを浮かべながら頭を掻きます。
「とにかく、ここまで知られちゃったら……」
「え?」
まさか、この展開って……。
よ、よくある『お前は知りすぎた』って言われて、消されるやつでしょうか!?
「す、スミマセン! 見てません! 私は何も見てません!」
「……もしかしてまばゆ、自分が『お前は知りすぎた』って言われて消されると思ってる?」
「うえ!? な、なんで分かったんですか!? 魔法少女って心まで読めるんですか!?」
「いや、映画じゃお決まりの展開だし、まばゆなら考えそうかなって。まばゆ、表情に出やすいし」
「な、なるほど」
私、そんなに分かりやすいですかね?
というか、凜さんにこのお約束展開が伝わったのも地味に驚きです。映画が好きというのは、私に合わせてくれたわけじゃなくて本当なんでしょうね。
「ん? となると、私の口封じをするんじゃないんですか?」
「そんなことしないって。むしろ逆。魔法少女について全部話すよ。まばゆだって、このまま黙っていられるのも気になっちゃうでしょ」
「それは、まあ……」
「よし。じゃあ私、ちょっとほむらに連絡するからさ、ちょっと待ってて。あ、ほむらは知ってる? 黒髪の子で……」
「ああ、はい。戦いのとき、時間を止めてた人ですよね」
その瞬間、凜さんの動きが止まりました。それこそ、時間が止まったみたいに。
「え? 私、なんか言っちゃいました?」
まるでラノベの主人公みたいなことを口にしてしまいます。とはいえ、今の発言、そんなにヤバい発言でしたかね。
「え、フェリシアさん、私何かヤバいこと言っちゃいましたか?」
「んや? そんなこと言って…………、るーーーーーーー!!」
「うわぁビックリした!」
フェリシアさんの大声に思わず、肩が跳ねます。
「まばゆ! お前、なんでほむらが時間止められること知ってんだよ!」
「え、だって私もその中を動けましたし。皆さんだって、止まった時間動いてたじゃないですか」
「あれはマミのリボンでほむらと繋がってたからだぞ! ほむらに触れてるやつ以外、止まった時間を自由に動けるのはほむらだけだ」
「え、じゃあなんで私動けるんですか?」
「オレに聞くなよ」
「ですよね」
すると、今まで動きを止めていた凜さんが、確認するように私に尋ねてきます。
「まばゆさ、前に一ヶ月先の予知夢を見たって言ったよね。それって、夢の途中で巴さんが行方不明になったり、夢の最後の日の天気がスーパーセルによる暴風雨だったりした?」
「また言い当てられた……。ええ、正解です。クラスメイトの巴さんが行方不明になって、ちょっとしたニュースになりましたし。夢の最後の天気は台風のようでした。それに、凜さんも……」
「いや、それだけで十分。ありがとうまばゆ」
凜さんはそう言うと、また何か考え始めてしまいました。
私としては、凜さんが暗い表情をするようになったことも知っておいてほしかったのですが……。
凜さんが黙ること数十秒。
凜さんは何かを決意したような顔で口を開きました。
「まばゆ」
「は、はい」
「さっき魔法少女について教えるって言ったけど、ちょっと予定変更。明日ほむらの家に来てもらっていい? 私がまばゆの家まで迎えにいくから。そこで、さっきの話をほむらにもしてほしいの」
「は、はい。それだけでいいのでしたら……」
凜さんの雰囲気がいつもと違います。
なんというか、いつものキャラを脱ぎ捨てているというか。あれが彼女の、本気モードというやつなんでしょうか。
少し怖くなるくらいの雰囲気を纏った凜さんに、私は恐る恐る質問します。
「あ、あの、凜さん。さっきの質問の意味って……」
「詳しい話は明日するけど、簡単に言えば、まばゆはあるはずがない記憶を持っている可能性がある。それは本来、ほむらしか知らないはずの記憶。もし、まばゆの夢が本当の記憶なら、まばゆはもしかしたら、とんでもないイレギュラーかも」
「私が、ですか?」
そんなことを言われても実感が湧きません。
私はそんなすごい人間だとはとても思えないのですが。
「とにかく、今日はもう帰ろう。まばゆの質問にも、明日全部答えるから」
「あ、凜さ……」
私が言葉を発する前に、凜さんは行ってしまいました。フェリシアさんも、「さっきは助かった! じゃーな!」と言って、凜さんの後を追って去っていきました。
「なんでしょう、この感覚」
なんだか胸がザワザワします。
何か触れてはいけないものに迫っているような、そんな感覚が私の体に広がっていきました。
DAY.17 Side FM
「んだよ、凜のやつ。急に機嫌悪くして」
オレはベッドに寝っ転がると同時にそう呟く。
パトロールのとき、赤いヤツにケンカ吹っかけられてから、凜はどこか変だった。
最初は、まばゆが魔法少女に関わっちまったせいだと思った。
オレにも魔法少女の友達はいるけど、まあ普通に考えたら、友達が傷つく姿なんか見たくないよな。ましてやまだ魔法少女じゃないなら、オレだって止めるかもしれない。
けど、そういうわけじゃなさそうだった。
まばゆのことを気にしてると思って、オレが励ましたら……。
「まばゆのこと? あれは……、時間の問題だったと思うよ。いつかはバレてた。だから、気にしてても仕方ないし、次を考えればいいだけだから。でも、励ましてくれてありがとう、フェリシアちゃん」
そんな感じで軽く流されてしまった。
大丈夫、という割には、表情はあまり大丈夫には見えなかった。どこか思い詰めた表情をしてて、声も震えてた気がする。
そこから、凜はあまり喋らなくなってしまった。
「なあ、凜」
「……」
「おーい、凜」
「……」
「なあ凜ってば!」
「っ!? な、なに?」
「なに、じゃねえよ。さっきから声かけてんのに、全然答えてくんねーじゃん。どうかしたのか?」
「う、ううん! 別にそんなことないよ。ちょっと疲れちゃっただけで……」
「そうか? じゃあちょっと休んだほうが……」
「大丈夫だから。すぐにご飯作るから、ちょっと待ってて」
「あ、おい……」
凜は逃げるようにキッチンへと向かった。
こんな感じで、オレが話しかけてもどこか上の空。やっと反応が返ってきたかと思えば、どこかよそよそしかった。
昨日まで、というより今日の昼間までは、壁すら感じさせない距離感で接してくれていたのに、この変わり様だ。何もなかったと考えるほうが難しいだろう。
(でも、怒っているわけじゃねえんだろうな)
オレに対してよそよそしかったけど、その内に怒りや恨みみたいな感情は感じなかった。
じゃあなんだ、と問われれば、オレは答えを持っていない。
アイツがあんな態度を取る気持ちの名前をオレは知らない。だから、怒ってるって考えるしかなかった。
(眠……)
難しいことを考えてたら、頭が疲れた。
半ば思考放棄するように、オレは眠りについた。
(……?)
オレは何かの物音で目が覚めた。
辺りを見回せば、カーテンの隙間から入る月明かり以外に光源がないほど、まだ夜の深い時間だった。
気のせいだったかと思い、もう一眠りしようとしたところで、また音がした。
いや、音じゃない。声だ。
発生源はオレの横。隣で寝てる凜だ。
この家に初めて来た時、一人暮らしだからと、一つしかないベッドを凜はオレに譲ろうとした。自分は床で寝るから、と言う凜をなんとか説得して、同じベッドで寝ることにしたんだ。
前は凜の叔父さんと叔母さんの使っていた家らしい。そのためか、シングルベッドにしては大きめのサイズで、オレと凜の二人で使ってもそこまで狭くはなかった。
そんなわけでオレの隣で寝ている凜なのだが、その凜から声がする。
起きているのかと思ったが、ときどき意味にならない言葉を発している辺り、ただの寝言なのだろう。
(なに言ってんだろうな)
ふと、オレは凜の寝言が気になった。
もし何か変なこと言っていたら、明日の朝からかってやろう。そうすれば凜だって……。
(きっとオレとまた話してくれるようになるはず)
我ながら良い案を思いついたと思ったオレは、寝返りを打って凜のほうを向く。そして、オレは凜の呟く寝言に耳を澄ました。
「……さい」
(ん~、よく聞こえねぇ。もうちょいなんだけど……)
オレは凜の発する音に集中する。すると、今度ははっきりと聞こえた。
「……ごめんなさい」
凜の、謝る声が。
「ごめんなさい、許してください……。違う……。私のせい……。私が悪いです……。ごめんなさい、ごめんなさい……」
苦しそうな声で、ごめんなさい、と凜は繰り返し呟いていた。
「皆は悪くないんです……。だから、皆から奪わないでください……。私なら、いいから……。苦しみも、絶望も、私に……」
(なんだよ、これ……)
オレは金縛りにあったみたいに、動けなくなってしまった。さっきまでのオレのバカな考えは消え失せ、変わりに恐怖がオレの体を支配する。
うるさいくらいに元気だと思ってた凜。いつも笑顔で、オレのことを見限らずに信じてくれた凜。太陽みたいなだなと思った凜。
そんな凜から零れた寝言は、聞いているだけで心が軋みそうなほど悲痛な声だった。
「……たすけて」
そんな時だ。今まで謝罪の言葉ばかりだった凜の言葉が、変わった。
「……やだ。たすけて……。もうやだ……。もう、むり……。だれか……」
そこでオレはようやく気づいた。
凜の言葉に、嗚咽が混じっていることに。
凜は、泣いてた。
「ごめんなさい……。ゆるして……。やくたたずでごめんなさい……。いきてて、ごめんなさい……。くるしみますから……。だから、たすけて……」
謝罪と救いの言葉が混ざり始め、嗚咽がはっきりと聞こえ始める。呼吸は、過呼吸になり始めていた。
その声で、ようやくオレの体は動いた。
「凜!!」
オレは起き上がって、凜の肩を掴んで揺する。
何度も何度も揺すって、凜はようやく目を開けた。
「フェ、リシア、ちゃん……?」
「凜? 大丈夫か、おい!」
焦点の合わない凜を揺すり、凜の視線を無理やりにでもオレに向けさせる。
「どうしたんだよ! 飯んときも、今だってうなされて……。何かあるんだったら……、うわっ」
オレが言葉を喋りきる前に、凜はオレを抱き寄せた。そんなに強い力じゃなかったけど、不意をつかれて、オレは凜に簡単に抱きしめられた。
「おい、凜?」
「ごめんね、フェリシアちゃん」
「はあ? なんでお前が謝んだよ?」
「昼間の佐倉さんの話、本当だね。私、最低だ」
凜の言っていることが分からない。凜はなにを謝っているんだ。
「フェリシアちゃんにお父さんもお母さんもいないって聞いたとき、私ね、一瞬だけ、この子ならワルプルギスの夜を倒すの手伝ってくれるだろうな、って思っちゃった。私が手を差し伸べれば、この子はついてきてくれるかもって、打算で動いてた。両親も住むとこも無い子に、当たり前の生活と引き換えに、死ぬかもしれない戦いを強制して。ヒドすぎるね、私」
オレを抱きしめる力が少し強くなる。凜の表情を見たかったが、凜は離してくれなかった。
「凜、オレは……」
「ううん、いいの。フェリシアちゃんに、戦う義務なんてない。契約も無しにしよう。やっぱり、この戦いにフェリシアちゃんを巻き込めない。ああでも安心して。ちゃんとワルプルギスの夜まではここを提供するから。その後は……、ワルプルギスにここを壊されちゃうだろうから、私が生きてればフェリシアちゃんに神浜の良さそうなところを紹介して……」
「いい加減にしろよ、おまえ!!」
オレの声に、凜は口を噤む。
「勝手に話進めて、何言ってんだよ! なんで契約が無しになるんだよ! どっちも納得した内容だったろ!?」
「……内容が不公平だからだよ。フェリシアちゃんに提示した報酬って、他の子なら誰でも受け取れて当たり前のもので……」
「んなこと知らねえよ! 他のやつがどうだろうと、オレにそれをくれたのは凜だけだったぞ! オレと一緒にいようって言ってくれたのはおまえだけだったんだぞ! なのに……」
感情が高ぶって、抑えが効かなくなる。ヤバい、と思ったときには、もう手遅れだった。
「なのに、なんでオレから離れようとするんだよぉ……!」
「フェリシア、ちゃん……」
我慢できずに、思わず泣いてしまう。人前で泣くなんて恥ずかしかったけど、今はそれより悲しかった。
今度は逆にオレが凜を強く抱きしめる。このテを離したら、今度こそ完全に突き放されそうで怖かった。
「せっかくオレたち、一緒に戦えるようになったじゃん! 連携、できるようになったじゃん! なのに、なんでだよ……!」
オレは凜の肩に自分の顔を押しつけながら、言い続ける。
「オレ、まばゆのケーキ屋でちゃんと働いてるぞ……! 接客が上手いって、まばゆの叔母さんにも言われたぞ……! 制服似合ってるって、まばゆが褒めてくれた……。ここ数日は、大変なこともあったけど、オレ、チョー楽しかった。だから、離れたくねえよ……! このまま、ずっと契約しててくれよぉ……!」
オレはとにかく自分の感情と思いを、全部凜にぶつけた。オレにできることは、これしか思いつかなかった。
すると、凜の手がオレの頭を撫でる。
「……うん、ごめんね。フェリシアちゃんの気持ち、考えてなかったね。最初から私は……、本当にごめんね」
「いい。許す。凜が一緒にいてくれたら、それでいい……」
「分かった。じゃあずっと一緒にいよう。不安にさせてごめんね」
そう言って、凜はベッドへと倒れ込む。それにつられて、オレの体もベッドへと倒れた。
「今日はこのまま寝よっか。私も、今日はこのほうがいいかも」
「うん……」
「ありがとう、フェリシアちゃん……」
あんなに泣いたのに、凜の体温を感じながら撫でられるだけで、オレは簡単に意識を手放した。
それでも、凜を掴む手は朝までずっと握られていた。
まどドラの新情報、ついに来ましたね。
思ったよりマギレコ要素多めで嬉しかったですね。
更新が遅くて申し訳ありません。
しばらく仕事が忙しくなりそうで、これからも更新はスローペースだとは思いますが、気長に待っていただければ幸いです。