『織斑一夏』という人がISを起動させてから、1週間。日本政府は各都道府県にてIS適性検査を行った。
すると、友也が通っている学校でIS適正検査が行われ、友也が「IS適正あり」となり、
結果を受けて友也は、校長室に案内された。ドアの周りには屈強なガードマンを配置し外部からの襲撃を防いでいた。
実は友也の学校にも、少なからず女尊男卑の思想を持つ子がいたのだ。これに危惧した学校側は、友也をガードすることにしたのだ。
校長先生と少しだけ話したら、校長室に入って来る人影があった。一人は、いかにも真面目そうな雰囲気の男性と、黒いタイトスーツを着て目は鷹の様に凛々しく、それでいてスタイルが抜群にいい人がいた。
哲哉「初めまして、私はIS委員会日本支部事務局の
千冬「初めまして、私はIS学園教師の織斑千冬です」
友也「諸星友也です」
哲哉「早速で悪いが諸星君。君はIS学園に行ってもらうことになる。これは、IS学園及び日本政府からの要望だ」
友也「…理由を聞いてもいいですか?」
哲哉「現在世界各国で男性操縦者のIS適正検査を行ているが、90%を終了した時点で反応があったのは、織斑一夏君と君だけだ。これを受けて、世界IS委員会は『この2名以外に適性はない』と判断した」
千冬「そこで、我々IS学園側でこの2名を保護するという目的でIS学園への入学を希望している。拒否した場合は要人保護プログラムを受けてもらい、各地を転々とする日々が始まるだろう。勿論政府の監視下でな…」
友也としては、IS学園に行くものやぶさかではない。では、何故理由を聞いたのかというと、この2名が本当に政府の人間なのか見極めるためである。
適当な事を言えば、力づくで逃げ切ることは可能なのだ。しかし、言っている事がまともであるため友也は応じることにしたのだ。
友也「…分かりました。あなた達の事を信用します。突然こんな事を聞いてしまい申し訳ありませんでした」
そう言って、友也は頭を下げた。これに驚いた2人は頭を上げるように言ったのだ。
哲哉「頭をあげてください諸星君。確かに、大人の事情でIS学園に入ってくれというのは、少々虫が良すぎるからね。我々は最大限の努力で君たちに協力するよ。これが、私の連絡先だ。遠慮なく言ってくれ」
千冬「私としても、IS学園では出来る限りサポートする。安心してくれ」
友也「ありがとうございます!」
そう言って、友也と哲哉達は握手をして別れた。別れる際に千冬から『必読』とでかでかと書かれたIS教科書。そして、運用上必要となる法令・法律を記載している法令書などを手渡された。
次の日には全校集会が開かれ、友也はIS学園へ入学することが決まったと報告があった。
これに関しては、様々なリアクションがあった。血涙を流しながら「羨ましいぞ!」と大声で叫ぶ男子生徒。
「頑張ってね~!」と声援を送る女子生徒。こちらを値踏みするような目で見ている女尊男卑の一部生徒。
その日の放課後、柔道部のメンバーも友也のIS学園行きを歓迎していた。
柔道部部長「友也…おめでとう!」
『おめでとうございます!』
友也「部長…みんなありがとうございます!こんな形で学校を離れるのは寂しいけど…皆さんの活躍を祈っていますね」
柔道部部長「うむ!離れていても空は同じだ!皆、友也の新たな門出を祝って胴上げと行こうではないか!」
『イェーイ!』
友也「ちょ、ちょっと!」
そう言って、部員達は部長の合図の基友也を胴上げしに行くのであった。その時の友也の顔は、まんざらでもない顔であった。
次の日。IS学園に入学する前の参考書と戦いながら勉強が始まった。幸いにも、母からの助言もあり、8割程度までは理解出来た。
当初はIS学園側が用意しているホテルに滞在する事になっていたが、友也のたっての希望で『IS Transport』で過ごすことになった。
ここに居れば、下手なセキュリティで警護されるよりも、ずっと安心できる。
しかし、実習ができないのが痛い。友也はまだIS学園に入学する手前なので、IS学園の許可なく、IS展開、武装展開、飛行訓練等が出来ない。
出来ない場合はどうすればいいのか。答えは簡単である。『IS Transport』でアルバイトとして働けばいい。
『IS Transport』所有のIS【打鉄】であれば、会社の規定範囲内であれば、IS展開、飛行訓練までは行える。
武装展開は、非武装を掲げている『IS Transport』には無理だったが、それでも、各国の国家代表の映像や、モンドグロッソの映像などを参考にして、勉強していた。
そして、IS学園に入学する日がやって来た。『IS Transport』の前には全社員一同が揃っていた。
友也「社長、『IS Transport』の皆さんお時間を作って頂きありがとうございます」
社長「なに、そんなに畏まったりしなくても大丈夫だよ」
達也「私からもありがとうございます。息子の門出を盛大に祝って頂いて」
智香「友也、元気でいるのよ。ちゃんと連絡をよこすのよ」
友也「大丈夫だよ母さん。ちゃんと夏休み前には、帰って来るからさぁ」
智香「そうだったわね。それじゃ、いってらっしゃいね友也!」
達也「行って来い友也!」
『いってらっしゃいませ~!』
こうして、達也達『IS Transport』の社員達に見守れら、友也はIS学園へと向かうのであった。
友也がIS学園へ向かう数時間前…
IS学園とある部屋には、自身の訓練を終えてシャワーを浴びている女子生徒がいた。薄い水色のロングヘア。サファイアブルーを想わせる瞳をしており、まつ毛は常に整えている。同世代には劣りスレンダー体型になっているが、ある程度の筋肉はつけており体幹はしっかりとしている。それも彼女の魅力だろう。
その人は、シャワーを浴び終えるとバスタオルを片手に、濡れている髪の毛を乾かしながら、薄いネグリジェ姿でいた。
???「ふぅ。やはり、シャワーよりも日本の「お風呂」というものを体験したいわね。あれは、いいリフレッシュになるわ」
彼女の名は、『サラ・ウェルキン』IS学園2年生のイギリス代表候補生である。彼女は、濡れている髪の毛を物ともせずタブレット端末を覗いていた。
そこにあるのは、今年入学して来る子達のリストだった。サラはある一点を見ていた。そこにあるのは、織斑一夏と諸星友也のデータだった。
サラ「織斑一夏。
そう言ってベットに横たわり天井を見上げた。髪は既に乾いており、シルクの様な髪はふわっと巻き上がった。
しかしサラはもう1人の男性操縦者である、諸星友也を見ていた。
サラ「諸星友也。株式会社『IS Transport』の技術主任の母と宣伝部長の父を持つ人か。中学時代は全国柔道大会で優勝。その実績を買われて、スポーツ強豪校へ進学する予定がIS学園に入学かぁ。う~ん…ありかもね」
そう言ってサラは妖艶な笑みを浮かべた。まるで、獲物を狩るのを楽しんでいる様な目だった。
サラ「織斑一夏には、あまり興味はないけど、
ネグリジェ姿のサラはタブレット端末に向かってバーンと撃ったのだ。