問題児が駒王学園に来るそうですよ?―ただし、一人とは言ってない― 作:金谷沙原
少し言い訳をさせていただくと、就職のために勉強中の為でして、けして遊んでるわけではないです…ホントデスヨ?
プロローグ
聖杯戦争を勝ち抜き、最後に穢れた聖杯を砕いてから十数世紀…。
貴方に気持ちを伝え、此処に至るまでそれほどの時が経ちました…。
貴方にとっては数ヵ月に過ぎないかもしれない。けれど、私にとっては長い、とても長い時間でした…。
貴方は既に新しい相手を見付けているかもしれない。迷惑に思われるかもしれない…。
それでも会いに行きたい。その手に触れたい…。
私はそれほどに恋焦がれています…。
愛しています…。
蒼い空。そこから大きな影が地上に降り立った。
轟音を吐き出しながら着陸したそれは、動きを止めると中から沢山の人間を吐き出し始めた。
まあ、有り体に言ってしまえばただの旅客機なのだが。
その中に一人とても目立つ者がいた。といっても見た目は機内から出てくる金髪碧眼、北欧系の少女たちと大して変わらない。しかし、それでも注目を引く何かが彼女にはあった。
彼女が一歩歩みを進めるごとに幾人もの人が頭を垂らしたくなる衝動に駆られ、彼女から眼を離すことが出来なかった。
入国審査を無事通過し、空港の出口を抜けた彼女は想い人の住まう方角に顔を向け、我知らず呟いていた。
「やっと此処まで来られました・・・。待っていてください…シロウ」
たまたまその横顔を見ていた芸大生の青年はあまりの美しさに感動し、スケッチブックに描き、その絵で一躍有名になったが、晩年「あの絵は本物の半分も描けていなかった、あの場に居たのが私などではなく、当時高名な画家であったならどんなに素晴らしいものになっていただろうか…」と涙を流したという。
そんなこととは露知らず、彼女は目的の場所へと歩みを進めた。
「少し、帰るのが遅くなってしまいましたね」
豪奢な装飾の施された回廊を一人の女性が歩いていた。
大人の女性というには少し幼く、かといって少女というには大人びた彼女は、上等な絹糸のような銀髪をなびかせ、微かに眉をしかめながら何処かに向かっていた。
ー公務とはいえ、長くここに留まり過ぎました。早くあちらに戻らなければ、他の方に先を越されてしまいます…
「じいや」
「出立の準備は整っております」
女性の呼び掛けに、間髪入れず答えた人物は、何処からともなく深く礼をした姿で当然のように彼女の右斜め後ろに現れた。
「流石です。それでは参りましょう。…駒王学園へ」
「はい」
ー今参りますわ、古城…
彼女は頬に朱を差し、憎からず想っている相手の顔を思い浮かべながら、逸る心を抑え、あくまで優雅に目的地へと向かった。
ちょうど同じ頃、ある真祖が寒気を感じていたのはまた別の話。
二次方程式とか連立方程式とか因数分解とかとっくの昔に忘れたわっ!
と、勉強中に悪態をついていたのは私です…
もう10年近く前ですからね、覚えてないですね全然
活動報告でアンケートしているので見ていただけるとありがたいですm(__)m