虹ヶ咲のシンガーソン軍師   作:初見さん

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 クロスオーバーではないとタグに書いたらクロスオーバーにされたので消しました。
 タグがころころ変わって申し訳ございません。


番外編1 勘助の事が好きだったんだよ!

「これより軍議を開始します」

「せつ菜先輩、勘助先輩がいません」

「今回は10人で、勘助さん抜きで話すために勘助さんだけ嘘の時刻を教えてます」

 

 

 急に始まった軍議に言いたいことが山ほどあるが、せつ菜が何の目的もなしにこのようなことをするとは思えなかったのでかすみは理由を聞いてみた。

 そのせつ菜が語る理由は一つ。

 

 山本勘助をどう思っているかである。

 

 その時璃奈としずくに電流が走る。ライバルがこれ以上増えるわけにはいかないと。

 

「私は生意気な後輩。それ以上でもそれ以下でもないわ。勘助の言葉に動かされた一人だけど、なんか癪に障るのよね」

「そんなこと言ってるけど、最近果林ちゃん勘助君と話してるとき笑顔だよ」

 

 エマの言葉に果林はむせる。少し頬を赤らめながら、まぁ楽しいけど。とまんざらでもないようだが、あくまで恋愛ではなく後輩として見ていると発言した。

 エマも頼れる弟みたいだと発言し、彼方に至っては妹である遥の恩人という大きな話になっていたが、3年生は全員勘助に対して好意はあるが、恋愛感情がなかった。

 

「愛さんはライバルかも、りなりーの一番は愛さんなのにりなりーはカンスケにほの字だし、たまにカンスケは愛さんの運動能力を超えてくるから負けたくないんだよね」

「愛さんほの字は死語」

「え! マジで!?」

 

 愛も好意があるがそれは好敵手としての感情であった。ちなみに歩夢と侑は……

 

「私は侑ちゃんがいればいいよ。ね、侑ちゃん」

「歩夢圧が強いよ……でも私も歩夢がいればいいかな。恋愛とか分からないし。でも勘助君のことはいい仲間で、マネージャー同士私たちは仲がいいと思っているよ」

「かすみんも好きですけど、どっちかというとお兄ちゃんのような気がします。いっつも自分の手柄なのにかすみんのことを部長と言って、部長がやってくれたとか、みんなが頑張ったからだとか、ほかの人の手柄にするというか……とにかく、人に好かれる人気者ですよね。勘助先輩は」

 

 かすみの言葉にみんなが頷く。現にスクールアイドルフェスティバルの後、勘助にかなりのファンが出来た。

 スクールアイドルではないが、エンターテイナーとして完璧なライブを行った勘助の人気がうなぎ上りだったのだ。

 さらには勘助は謙遜しながらもサインや握手、写真も笑顔と優しい言葉をかけて対応している紳士性にもファンがついていた。

 今ではお台場の軍師系シンガーソングライターとして歴史研究会が名付けた。どうやら天才軍師の方の山本勘助の存在を知っていたらしく、名前が一致しているのでこれが一気に有名になった。

 

 閑話休題

 

「それでは勘助さんを愛していると、恋愛感情を持っているのは……」

「私と璃奈さんですね」

「ちょ!? しずくさん私は!?」

 

 せつ菜が省かれた。二人曰く告ってなくねとのこと。

 確かに大好きと伝えたが恋愛として伝えたわけではなかったようなとせつ菜は考える。

 それでもせつ菜はムキになった。そのムキになったことが仇となるのだが。

 

「確かに私は、同好会の件で幼馴染といえども勘助さん少しギスギスしていました」

「それでも! 小学生の時から勉強ばかりの私にアニメや漫画、スクールアイドルという新しい視野を与えてくれた勘助さんのことを好きにならないわけはありません」

「私は、昔から勘助さんに助けられた人間です。私以外にも優しい勘助さんに心を痛めますが、それでも……」

「お疲れ様です、なんか猫居たんだけど……あれ? 私もしかして遅刻し……」

 

 最悪のタイミングで勘助がせつ菜から伝えられた時間内に部室に入ってきて……

 

「それでも! 私もしずくさんや璃奈さんと同じ、いやそれ以上に勘助さんのことが大好きなんです! そしてあわよくば恋仲になりた……い」

 

 お察しの通りだった。その後勘助とせつ菜は顔を真っ赤にしてキャパオーバーした。

 

 ☆

 

「はんぺん……俺を助けて、修羅場だよ……」

「よしよし、勘助さん」

「ずるい璃奈さん! 私も……勘助さん落ち着きましょう。分かってたことじゃないですか」

 

 その後顔を真っ赤にしてうずくまるせつ菜を愛たちが、勘助を璃奈としずく。そして偶々学園の敷地内にいた猫、はんぺんを抱きかかえたので、はんぺんにも慰めてもらった。

 

「そういえば勘助さんなんではんぺん連れてきたの? 璃奈ちゃんボード『???』」

「たまたま敷地にいてな、璃奈の知り合いとは知らなかったから、生徒会長のせつ菜に聞いたらこの野良猫をどうにかしてくれるかなって連れてきちゃった」

 

 まさかお散歩係で敷地内の歩行の許可をしているとは思わなかったので、連れてきた。と言った勘助だが、璃奈ははんぺんがここまで勘助に懐いてることに驚いた。

 勘助は勘助でそれどころじゃなく、の同じ部活の女の子3人に告白されて、人生初の恋愛観について悩みながらはんぺんを撫でまくっていた。

 はんぺんはお勘助にお腹を見せながらもっと撫でろと言わんばかりに甘えてくれているのが幸いか。

 

「……あの、勘助さん。なんかすみません」

「いいよ、みんなも年頃の女の子だもんな。恋愛の一つや二つ当たり前の感情だ」

 

 その対象が自分じゃなければと勘助は心の中で思ってしまったが、それだと三人の想いを踏み躙る事になるので絶対言わなかった。

 

「でも、私は本気で勘助さんが好き。好きでも無い人にキスしないから」

「わ、私も好きじゃない人に告白なんてしません!」

 

 璃奈もしずくも、勘助に告げる。せつ菜もしずくと同じ言葉を発して勘助に自分の気持ちを伝えた。

 勘助はまだ答えは出せないと前置きしながら、卒業までには必ず答えを出すと約束して、この軍議は終了するのだった。

 

 ☆

 

「俺もうユニコーンかはんぺんと結婚する!」

「さっきまでの言葉はなんだったんですか!?」

「勘助さん、気持ちは分かるけどダメ」

「王子様がそんな事でどうするんですか!?」

「私は王子じゃねぇ! はんぺん可愛い! ユニコォォォォォォォォォォォォォン!!」

 

 

 因みに、今の勘助にとってはギターとはんぺんが唯一の癒しだったそうだ。

 

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