「内容的には前回のをベースでいいと思うんだけど」
侑のスクールアイドルフェスティバルの企画案にかすみと愛が賛成する。
天気の問題を考慮しながらも、東雲と藤黄も参加したので、参加者の増加も考慮していた。
みんなが和気あいあいと話をする中、勘助だけは少し浮かない顔をしていた。
「どうしたの勘助君?」
「エマさん……いえ、何でもないです。フェスティバルの話は私も賛成です……」
そして勘助はまた悩む。それを見ていたせつ菜がもう一度勘助に話を聞く。どうやら勘助はランジュの歌を作った人を知りたいらしい。
「たしかにすごいパフォーマンスだったよねぇ」
「ええ、彼方さんの言う通りなんですけど、あの曲は嵐珠さんじゃない別の人間が作った曲だと思います」
「どうして?」
「なんとなくです。それでも、絶対そうだと思ってます。作曲は別の人間だと」
勘助は確かに聞いたのだ。父親の曲よりも心に残った曲を。それがランジュの曲だった。
そして、ランジュにはその曲を作れる腕がないかと言われればそんなこともないだろうが、なんか違う気がしたのだ。
だがこのままだと埒もあかないので、勘助自身気にしないでほしいと強制的に止めたのだった。
☆
YG国際学園との交流ライブをすることになる話をしたその日、ランジュも誘おうとしたが断られた。
彼女曰くスクールアイドルフェスティバルまで同好会とのステージを取っておきたいとのことだった。
「侑、どうだったテスト」
「アウトです」
「そうか。私は大収穫だった」
「満点?」
「おそらくな、ただ、テストの事じゃない。見つけたんだ、私の超えるべき相手を」
一方で音楽科のテストの話をしていた侑と勘助は見つけたと発言した。それは、前に勘助が言っていたランジュの歌の製作者、ミア・テイラー。
テイラー家という世界の誇る音楽一家でありその娘。勘助はテスト中にショウ・ランジュの歌を作ったのも彼女だと確信していた。
彼女は問題を解き終えた瞬間帰ってしまったが、勘助は確実に満点だと思った。
「珍しいね勘助君が固執するなんて」
「私はシンガーソングライターとして、あのミア・テイラーって人にあわよくば教えを請いたいだけさ。彼女の作る曲きっとときめくぜ」
「さすがだね勘助君は。音楽に目がない」
その後、侑が愛さんにもその話とミアが14歳で飛び級した話を聞いたら鼻血だして小さい子っていいよね! と言っていたらしい。
はんぺんと一緒に愛とミアの両方と話した侑は、勘助の言う通りランジュの曲を作ったのが彼女だと知った時、ミアも勘助も化け物だと思ってしまったのは別の話。
☆
「ミア・テイラーさんだな……」
「そうだけど、君は?」
「山本勘助。シンガーソングライターだ」
シンガーソングライターと聞いた時ミアは少し顔を歪めたが、そう、と一言告げる。そして何の用かとミアは聞く。勘助は一つ息を整えて言った。
「私を……貴方の家臣にさせてください」
「……What?」
勘助の提案はミアに即刻却下されたのだった。それを侑に言ったらドン引きされたが。
そして時同じくして、ショウ・ランジュのためにエマ、璃奈、彼方、かすみの4人でライブをすることになるのは後から勘助が知った事実である。