許せなかった…ヴラド3世が罪人格だなんて…   作:ナマハゲィータ

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第22話:輪廻の枝奪われちった

道雅を探すという名目で繁華街を少女と練り歩くこととなった俺ヴラド3世。

 

絵面が完全にパパ活のそれだから冷や汗止まらねえし、背中も汗びっしょりなんだが?

 

頼親は一応近くにいるがいざというときのためという名目でダンマリ決め込んでるしよぉ!

こっちもその意図は分かるから睨むこともできない。

 

これが普通の女の子と二人きりならルンルンなのだが残念ながら横にいる少女は首切りカルトのメンバーであり推定廻り者。

加えて道雅と交戦しかけているので俺が彼と組んでいると分かれば何をしてくるか分からない。

 

というか廻り者は一度輪廻の枝によって廻り者になれば不完全な状態でも才能は行使出来るのだ。

故に不意打ちに気をつけなければならないので緊張しっぱなしだ。

 

そして何より会話がないのだ。

名前を聞くのもなんか不審に思われそうだし会話の話題がないためこの地獄のような時間が続いていた。

 

(道雅は一体どこにいるんだよ!)

 

 

 

そんなヴラド3世の心の叫びを他所に藤原道雅は何をしていたかというと。

 

「ZZZZ」

 

バーで爆睡していた。

 

道雅は流石にこのまま輪廻の枝を持ったまま帰るのもリスクがありかといってどこかに捨ててまた別の人物に拾われても面倒と輪廻の枝の扱いに悩んでいた。

 

このままじゃあどうにもならないと丁度夜の繁華街に居るのをいい事にキャバクラで軽く遊ぼうと考えた。

 

ある程度安全なバー選びにも『穢荒狗』は役に立つ。

 

ぼったくりバーなんかは基本的にバックに極道や半グレといった法に違反した『穢れ』が溜まりやすい連中が絡んでいるため狗が反応したらそこは危険で反応しなかったらリスクは低いという事が分かる。

 

こんなくだらない事に才能を使いを探していき、狗が反応しなかった店を見つけるとその中に入る。

 

ボーイは当然その格好に驚くもそこはプロでありしっかり接客した。

そして嬢もプロなので動揺を抑え笑顔を張り付かせ対応した。

 

そしてこの嬢がまた道雅の好みに一致したため彼は調子に乗り彼女にドリンク代を貢いでしまうのだった。

 

そうやって調子に乗ってシャンパンを開けて飲みに飲んだ結果酔いが回り無事爆睡となった。

 

さて完落ちとなった道雅に対してバーとしては居座られるのも困るため体を揺すって起こすと代金を請求し支払いを確認したらさっさと追い出してしまった。

 

「うーん…寝ちまうとは羽目を外したかな…あ?」

 

店から追い出された道雅は足元がおぼつかない状況でしばらく歩いていたが懐に入れた輪廻の枝が無くなっていたのに気づいた。

 

「おいおいおいまさか落としたか⁉︎まさかあのバーに信者が居たのか⁉︎いやでも反応は無かったぞ⁉︎」

 

道雅は焦りに焦る。

無理もない。

輪廻の枝が仮に彼女の下に戻れば彼女は廻り者として襲いかかってくるのは必定だ。

 

そして道雅は自信の才能に過信していた。

狗は穢れに反応するが裏を返せば穢れとなる行為をしてなければ反応しないのだ。

 

そして道雅から輪廻の枝を取り戻した嬢は「白道教」が表向き看板にしている女性救済団体の世話になった事がありメールで事のあらましを知っていた。

そこに道雅がやってきて浴びるように酒を飲み爆睡した事で密かに懐を探りそこから変なナイフ(輪廻の枝)を取り出し団体のメンバーに連絡したのだった。

 

つまりほとんど道雅の自業自得であった。

 

(いやー、これマズったな。あの嬢ちゃんの才能が分からないし石壁女の才能は俺ではどうにもならないしで。)

 

厄介な物は手放せたが持ち主の元に戻っては意味はないと頭を抱える。

 

「とにかく電話するしかないか。」

 

こうして道雅は源頼親に連絡を入れた。

 

「ゴメン。輪廻の枝奪われちまった。」

 

「は?」

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