許せなかった…ヴラド3世が罪人格だなんて… 作:ナマハゲィータ
逃げる爆弾魔を追う俺ヴラド公。
単純に追いかけても奴が仕込んだ爆弾で爆死、かといって慎重過ぎると奴は車が出入りする場所から駐車場を脱出しドカン。
故に俺が取ったのは兎に角奴に向かって鋭利物を投げ、『串刺公』で足止めすることだ。
例えば奴の頭上めがけて針やらピンやらをぶん投げ、『串刺公』を発動する。そうすると頭上の小物は鉄の杭に変化し敵を貫かんと落下する。
これで奴が回避行動を取った隙に距離を縮める。
または自動車に取り付けられた爆弾を破壊する。
こうやって距離を縮められたら普通の『串刺公』の範囲内だ。
とはいえ攻撃ばかりに気を取られていれば命が危ない。
下手に焦って近づき道連れ狙いの自爆などされては堪らない。
あと単純に駐車場の地形が地形なので壁や柱に阻まれて奴に攻撃出来ず逆にこちらが車の爆発によって吹き飛ばされた事もあった。
「クソっ!!なんだその才能は!俺の爆弾よりよっぽど融通が効くじゃねえか。」
「無から爆弾作れる奴には言われたくないな。それに爆弾の起爆時間弄れるのであろう。私が急いでいたら巻き込まれるようなタイミングで爆発していたではないか?」
自身が有利なフィールドに居るはずなのにその実押されていることにメテスキーは苛立ちを覚え俺に向かって噛みついてくる。
ただこちらとしては材料無しで爆弾生み出してるだけで十分ヤバい才能だ。
こちらが遠距離攻撃の手段が無かったらどうなっていた事か想像したくない。
そしてこの鬼ごっこでわかったことは奴は起爆時間を自由に弄れること、それと手が触れていた時間により爆弾の威力も変わるという事だ。
奴はこっちを罵りながらもきちんと俺を爆死させるために考えながら爆弾を配置したり時間を弄ったりしている。
奴が俺の攻撃をかわした時にはその回避行動の合間にこちらには見えない角度に爆弾を設置していたので運良くその爆弾を破壊してなければ死んでいただろう。
しばらく鬼ごっこが続いていたがそこで奴が仕掛けて来た。
いきなりいくつもの車が爆発し煙が駐車場を包む間にその姿を隠したのだ。
(……あえて俺から遠い車を爆破させそれに気を取られた隙に距離を離すだけでなく奴が通ったルート上の車も爆破させた事で煙が辺りを覆っているな。)
地味に不味い。
駐車場は広いが外へ出るルートもいくつかある。
車の出入り口に院内に入りそこから外へ出るルート。
そもそも壁や柱で視界が通りにくい上にこうボンボン爆破されたら見えるものも見えない。
最初は車だけにくっついていた爆弾も壁や柱なんかにまで設置されるようになり追い詰めているはずがこちらが追い詰められている気分だった。
ただここで焦らず冷静に周りを見渡す。
比較的開けた場所に俺はいたがそこからでも奴の姿は見えない。
さすがにおかしい。
今俺がいる場所は出口から遠く、かといって院内に入るドアも近くない以上まだ奴は駐車場内に居るはずだ。
なら隠れている可能性を考慮して索敵作業に入る事にした。
近くの車の下に鋭利物を投げ込み『串刺公』を発動する。
それもわかりやすく投げ込むのではなくさりげなくポロポロっとこの戦いで拾った車の破片やガラスの破片を地面に落とす。
そして才能行使によりその小さな鋭利物は鉄の杭へと変わり貫かんと伸びてゆく。
そうやって『串刺公』を使いながら俺は『悪魔公』も使用していた。
逃げてないなら隠れているはずだ。
それなら『串刺公』で恐怖を煽れば『悪魔公』が引っかかり炙り出せると踏んだ。
まぁそれで奴が全力で逃げていたなら俺もここでの撃破は諦め急いで駐車場から脱出するつもりだが。
「うあああああ!!」
そしてどうやら賭けに勝ったようだ。
情けない叫び声を上げながら奴は自動車の下から転がり出て這いながら逃走を試みる。
そんな隙は当然見逃すはずもなく俺は奴を『串刺公』で貫き殺害した。
串刺になった奴の体が花弁に変わりそこに輪廻の枝が転がった。
こうして俺はあまり大怪我することなく爆弾魔の処理に成功した。
廻り者紹介コーナー④
ジョージ・メテスキー
所属:白道会
外見:丸縁眼鏡をかけたどこにでも居そうな見た目の男性
パブロフによって調教された犬の一匹
元々は真面目な会社員であったが廻り者になった事で爆弾を爆破させる事に取り憑かれるようになった
特に目立つ建物を爆破させることで不安と混乱を巻き起こす事を好む
今回の作戦には非常に乗り気であり大病院爆破のときを待ちながら地下駐車場にて準備を行なっていた
ジョージ・メテスキーの才能
爆弾を作り出す才能
『マッド・ボンバー』
懐中時計型の爆弾を生み出す能力
手で触れる事で直接爆弾を触れている場所にくっつける事も可能でその威力は強力
ただし生き物につける事が出来ず、爆弾を破壊されると爆発せず消滅してしまう弱点がある
生前はマッド・ボンバーと呼ばれた連続爆弾魔ジョージ・メテスキー