許せなかった…ヴラド3世が罪人格だなんて… 作:ナマハゲィータ
「もっと詳しい情報よこすのだな。」
「おら!出し惜しみすんじゃねぇ!吐けこら!」
衝撃情報に驚いた俺たちだがそこで思考停止するわけにはいかないのでもっと情報を出すよう俺と道雅は急かす。
道雅なんかは完全に輩だ。
「まぁ落ち着いてください。そう急かさずとも喋りますよ。」
そんな俺たちをフーシェは制して話を続ける。
「まず驚かないでいただきたいですがその廻り者はチンギス・ハーンを名乗っています。」
そして語られたのはより衝撃的な情報である。
まぁ当然だ。
原作で出た王の廻り者の才能はどいつもこいつも桁違いの力を持っていた。
で、名乗りがチンギス・ハーンとなればその力がどれだけのものか想像するだけ恐ろしい。
というか項羽とかアレクサンドロス=ノングラータといった規格外な連中と同格か少し下くらいでも驚かねえぞ。
ただ少し経って冷静になると違和感を感じていく。
「そんなビッグネームもビッグネームな廻り者がここまで回りくどいことをするか?手当たり次第蹂躙していくイメージしかないぞ。」
「まあ、しないでしょうね。チンギス・ハーンレベルなら持ち前のカリスマで全龍海ごときを神輿に担ぐ真似する必要はないでしょうから。」
「あん?じゃあそいつはチンギス・ハーンの名を騙る別の廻り者って事か?」
俺は頭に浮かんだ疑問をフーシェにぶつけると、彼は俺の質問に否と答えた上でその理由も説明した。
それを聞いた道雅は頭を抱えながらフーシェに質問する。
「その可能性は高いでしょう。黒鋭隊と自称チンギス・ハーンとの戦闘記録を拝見しましたが、まぁ強力な廻り者なのは間違いありませんがチンギス・ハーンを名乗るには控えめですね。」
「その才能というのは?」
「名前までは分かりませんが狼または馬を召喚し蹂躙するものでしたね。まぁ並の廻り者なら対応出来ず蹂躙されておしまいでしょう。」
「馬も狼もチンギス・ハーンの要素ではあるが…直接対峙せんと確証は取れんな。」
フーシェ曰く強力な才能ではあるがチンギス・ハーンを名乗る割には控えめとの事だ。
戦闘映像を見た上でそういう反応ならやはり奴はチンギス・ハーンの廻り者ではない可能性が高い。
とはいえ実際に会ってみないと分からない。
「ただ潜伏先は分からないんですよね。彼がばら撒いた廻り者はあちこちに居て黒鋭隊を使って何体か廻り者は排除しましたが、全国各地に散らばっていてその全ては排除しきれてません。現に宋江の事は抜けてましたからね。」
フーシェも奴がどこに潜んでいるかは分からないようだ。
と、道雅はフーシェが様々な情報を得ていることに疑問を覚えたのかこう尋ねた。
「そもそもどうやって情報得てるんだよ。」
「騙した詐欺師でも使っておるのだろうよ。」
「ちょっと。せっかく特別感出そうとしたのに答えを言わないでくださいよ。」
フーシェがはぐらかすのは目に見えていたので、俺は以前フーシェが詐欺師を騙したと言っていたのを思い出しその詐欺師を使ったのではないかと答えた。
するとその答えが正しかったのか、フーシェが頭の風見鶏を回転させながら文句を言ってきた。
「お主が以前言っていたではないか、詐欺師を騙して金を得たとな。」
フーシェは俺の指摘に肩を落としていたが、気を取り直してどうやって情報を得たか話した。
「情報も得たとは言ってないはずなんですがね…。まぁそういう事です。より詳しく知りたいときは自分の足で探しますがね。潜入も可能ですし。」
やはりこいつの才能って強力だよなぁと関心していると、突然フーシェから着信音がなりだした。
失礼、と言って席を離れてから5分ほど経って彼は戻ってくると
「朗報です。どうやら茨城県にて彼らしき人物を見たという連絡が入って来ました。」
と俺たちに告げた。
次の目的地は決まった。