許せなかった…ヴラド3世が罪人格だなんて…   作:ナマハゲィータ

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第81話:二日目

水戸滞在二日目の今日から本格的な捜索が始まるがその前に夜の街に出掛けた道雅に何か収穫がないか聞いてみた。

なにかしら情報を得たかもしれないからな。

 

「収穫?理想の女は見つかってないが?」

 

「そんなわかりきったことはどうでも良い。それより女と話すついでに何か話とか聞いてないのか?」

 

「わかりきったことってのは酷くねぇか?話なぁ…そういえば新撰組のコスプレをした男をこの辺りで見たって話を聞いたな。」

 

「そうか。十中八九廻り者だろうがそいつが敵か味方かは分からん。警戒する必要はあるだろうな。」

 

しょんぼりとした様子の道雅を気にせず何か気になる事は無かったかと尋ねると新撰組のコスプレをした男を見かけたという話を聞けた。

 

水戸と新撰組の繋がりはよくわからないが廻り者である事を前提に動く必要はありそうだと思えた。

 

 

 

という事で早速その新撰組のコスプレ男が目撃された場所へ向かう事になったが。

 

「場所って弘道館かぁ。」

 

フーシェを除いた俺たち四人が向かった先は観光地である弘道館であった。

休日は観光客で賑わうここも平日であり日も落ち閉められた弘道館の近くには当然人は居なかった。

 

しかし弘道館って事はやっぱ幕末水戸藩系の廻り者でも居るのだろうか。

 

原作でもフランスでナポレオンの廻り者が出てきたのでその国の廻り者が出る可能性はあるが正直日本人である扇寺西耶がダヴィンチの廻り者な時点でそこら辺は関係ない気もしてきた。

 

「暗いね〜。でどうする?ぐるりと回る?」

 

「仮に中に居るなら俺の下僕を突入させりゃこっちに損害無く手の内を探れねえか?視界共有とかないけど。」

 

「意味ねえじゃねえかよ間抜け!」

 

「まぁ敵がおらんのなら戻ってこれるだろうしチャレンジは大事だ。」

 

千佳の質問に宋江が下僕を使って偵察を行うと申し出た。

視界共有はないから意味ないだろ!と道雅は詰めたが俺としては閉まってるはずの弘道館に誰か居るってだけでも情報アドではあるので彼の申し出を受けた。

 

「なら俺も狗出すわ。敵が居るとしてそいつがやばい奴だったら変身解除した奴の身も危ないだろうしな。」

 

すると道雅も協力すると言ってくれたので有り難くその好意に甘えることにした。

 

こうして1号と犬頭怪人3体を弘道館の壁を登らせ内部に侵入させた。

 

そして送り出してから10分経っても誰も戻って来ず遠くから煙が上がるのを確認した俺たちは内部に廻り者がいると確信した。

 

「ただここから不法侵入するわけにもいかんし今日は帰るぞ。」

 

「逃がしてくれるか?」

 

「その時はその時だ。むしろ奴らを引きずり出せたと考える事も出来る。」

 

とはいえこちらも不法侵入する訳にはいかないので一旦退く事にした。

もし仕掛けてくるならこっちとしては好都合なので襲撃を警戒しながら帰路へつく。

因みに襲撃は来なかったので無事に帰ることはできた。

 

 

 

 

 

 

ヴラド3世が弘道館に偵察を送った頃、その弘道館には複数の廻り者が居た。

その中でも上座に居たのは有名な浅葱色の羽織を着た筋骨隆々の男であった。

 

「テメェらチンギス・ハーンの旦那が言っていたがもう直水戸に旦那を狙う不届者がやってくるようだ。旦那に廻り者にしていただいた御恩を今こそ返すときじゃねえかい?」

 

周りを見渡しながらそう訴える男に下座に座る4人の廻り者は皆首を縦に振る。

 

「やられたら何百倍にもやり返す、血の報復だ!」

 

「ギャハハハ、燃やし尽くしてやる!」

 

そのうち二人は狂気とも言えるほどやる気を滲ませ残る二人は寡黙に頷くだけだがその眼には確かな闘志が宿っていた。

 

「いやぁヤル気があって良いねぇ!」

 

そんな彼らの反応を見て男は満足気だった。

 

「ッ⁉︎テメェ誰だ!!」

 

しかしその光景を誰かに見られていると気づいた男が叫ぶと下座にいた廻り者のうち一人が上半身を業火に変え突っ込んで行く。

 

あっという間に不届者は火に包まれたがそこから犬の頭をした化け物が刀を振りかぶり襲いかかってきた。

 

しかしこの攻撃を防いだ彼らは反撃で敵を倒していた。

 

「言った側からこれとはなぁ。」

 

「チッ。偵察って所か。」

 

陣笠を被り室内にも関わらず和傘をさしている廻り者の言葉に浅葱色の羽織を纏った男は舌打ちしながら敵の行動について推測していた。

 

「あっ!こいつは!」

 

そんな時に一番槍で突っ込んだ男から驚きの声をあげた。

 

「どうした!」

 

「襲って来た奴の頭にある白い星を破壊したら人間が出てきたんだがこいつは俺らが率いるグループのチンピラだ!」

 

「今日集会に集まらねえと思ったら敵の駒にされていたようだ。これは報復するしかねえ!」

 

こちらを見ていた奇怪な怪人の正体が廻り者がリーダーをしている半グレグループの下っ端だと上半身が業火となりまるで妖怪火取り魔のような姿となった男が叫ぶと顔が天狗のように赤く長い鼻をした男は怒りを露わにし報復を叫ぶ。

 

とはいえ下手人はもう離れてる可能性が高く今から動くのは愚策にも思えた。

 

「ならテメェらの部下共に報復の意思を固めさせ夜の街に繰り出させろ。敵も廻り者なら基本的に夜しか動けねえはずだし見た目は明らかに浮くから大勢で探せば見つかるだろう。」

「分かった。すぐにそうする。」

「報復だぁぁぁ!」

 

新撰組の格好をした男の指示に二人はすぐ行動に移す。

 

「チンギス・ハーンの旦那や水戸に来ている連中が手を出す必要はねえ。ここは俺たちだけで終わらせてやる。」

 

そう語る男の眼はギラギラとしていた。

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