許せなかった…ヴラド3世が罪人格だなんて…   作:ナマハゲィータ

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第82話:三日目

こうして二日目は自称チンギス・ハーンを見つけることは出来なかったがその部下と思われる廻り者の存在を確認できた。

 

警戒しながら帰還した俺たちを風見鶏頭のフーシェが出迎える。

 

「お疲れ様です。その様子ですと何か収穫がありましたね?」

「ああ。弘道館にて廻り者の存在を確認した。偵察を送っただけであるため数までは確認出来なかったがな。」

 

「相手がどれだけいるかわからねえ以上冷静にって奴だ。」

 

俺たちの顔を見て勘づいたフーシェに俺は今日の出来事を話す。

道雅もフーシェに聞かれる前に最低限の接触に止めた理由を話す。

 

「正しい判断です。それとこちらでも新たな情報を手に入れました。」

 

俺たちの言葉に頷き賛同するフーシェは自身が手に入れた情報も公開した。

 

「どうやらこの近辺の治安が1年ほど前から半グレや極まった連中が集まりだしたことで悪化してるようです。もしかしたらその廻り者たちが裏で彼らのリーダーとなり影響力を高めていたのかもしれません。」

 

「暴対法では取り締まれん半グレのバックに廻り者か。マフィアや侠客の廻り者も居るであろうからな。」

 

どうやらここの治安は悪くなっているようでその原因である半グレや極まった連中の勢力拡大の裏に廻り者が居る可能性が示唆された。

 

用心棒として居るだけでも味方の士気を上げ周りを萎縮させることは出来るからそうやって事実上のリーダーとなり影響力を得るってのは十分考えられる。

 

「廻り者になってやる事がお山の大将かー。」

 

「ガキ、なんで俺の方を見る!」

 

「別にー。」

 

そんな俺らの会話の裏で千佳が宋江を見ながら連中をお山の大将だとバカにしたため宋江は少しキレていたが彼女はサラッと流していた。

 

「そういえば昨日ボコしたチンピラ共ってもしかしたらこいつらのグループの下っ端って可能性はあるよな。ならもう明確な宣戦布告じゃねえか?」

 

「意図せずしてそうなるな。」

 

宋江の言葉に俺はハッとしたあと肯定した。

確かに偵察班が戻ってないって事は⭐︎戦闘員の正体がバレたのは間違いない。

自分達の部下を使ってこんな事されてはあちらからしたら宣戦布告と取ってもおかしくない。

 

「一人での夜遊びはキツくなりそうじゃねえか。男相手じゃ才能の一つは使えねえし俺自体はそこまで武闘派じゃねえし。」

 

「俺とおまえは狙われるだろうな。明らかに浮いてっし。」

 

「かと言ってローブ羽織っても不審者と思われるだろうしよぉ。となると明日からチンピラボコしつつ廻り者討伐か?」

 

「そうなるな。全員で固まると俺の才能が使い辛い、故に明日は俺と千佳、道雅と宋江のコンビで行動することとする。」

 

その事実に道雅は嘆く。

 

基本的に本人の姿が浮く以上に才能によって生み出す犬頭の怪人が異質すぎるため滅多に使えないのにもう一つの才能が通じない男相手では武闘派ではない道雅ではキツいようだ。

 

そんな彼を宋江は肩をポンポンと叩いて慰めていた。

まぁ宋江は⭐︎戦闘員を作った張本人なので間違いなくターゲットにされてるだろうしな。

 

という事で明日からは二人組で行動することになった。

単独行動は明らかに危険だが全員で固まると串刺公が使い辛いんだよね。

下手に味方を巻き込む可能性がある以上リスクは減らしたかった。

 

そんなこんなで三日目を迎えたが俺は現在まだ日が明るいうちに単独行動を取っていた。

 

昼なら奴らも警戒しないだろうという読み、及び見知らぬ男が弘道館や水戸城周りを歩き回っても観光客としか思われないという読みで行動している。

 

で、外を出歩いた感想だが…めっちゃ声かけられたな。

明らかに地元を知らない観光客だと見られたのか親切を装って勧誘された。

 

よく見ると顔は笑っていても目は笑ってないので裏の連中がこうやって擬態してるんだなぁと感じた。

 

何回かの声かけを経て俺は一回付いていく事にした。

迂闊かもしれないがここでこいつらから廻り者の情報を聞けたなら上々だと踏んでの事だ。

 

さてついて行った先は飲食店だが…まぁ輩が経営してるなぁってのは店に入ってすぐ分かった。

 

勝手に頼まれた料理は不味かったし店員の態度は悪いわで最悪だし会計もぼったくりレベルだった。

 

普通の人なら圧に萎縮して払ってしまうだろうがこちとら死地を潜り抜けてるのでこの程度効きはしない。

 

扉の前に立ち通せんぼした男をぶん殴って退かせるとそのまま退店、追ってくるのを確認したら串刺公で鉄杭を作りそれを槍のように構える。

 

丸腰だと思っていた男がいきなりご立派な武器を持ったので奴らはビビる。

それでもナイフ持って突っ込んで来たバカの肩を槍で貫き他に来るものは居ないか挑発すると奴らは顔を青ざめさせていた。

 

という事で一点攻勢。

鉄杭を槍代わりに逆に突っ込み動揺する半グレ連中を沈めていく。

相手は銃を持ってなかったため射程の差で無事圧勝出来た。

 

そうやって倒れ伏した一人の男の髪を掴んでインタビュー開始。

顔を殴りつつ情報収集に勤しみ用が済んだら悪魔公で全員気絶させた。

 

フーシェから連絡用に渡されていたスマホで宋江を呼び出し手駒の確保もさせた。

待ってる間に追加で誰か来るかと思ったが増援は無かった。

 

という訳で昼間から大立ち回りしてしまったがまぁ輪廻の枝使って廻り者になってないし側から見たらただの強いオッサンになるか?

俺と戦った連中はこうして証拠隠滅のために宋江の手駒にされてるから逃げたオッサンとしか思われてないかもな。

 

とはいえ挑発としては十分だろう。

今夜廻り者達は血眼で俺らを探しに来るだろうしそこを逆に襲うのもアリだろう。

そう思いながらホテルへと戻る俺たちだった。

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