許せなかった…ヴラド3世が罪人格だなんて…   作:ナマハゲィータ

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第83話:策略と激突

二度の襲撃と構成員の失踪は彼らを率いる廻り者達の怒りを爆発させるのには十分であった。

 

そもそも彼らを生み出したチンギス・ハーンの思考と選考基準からしてこうなるのは明らかではあったが。

 

そしてこれは自分達の首を絞める軽挙妄動へと繋がる。

 

廻り者達のリーダーである新撰組の格好をした男は腑が煮えくり返る思いを抑えながら敵の思惑を探ったが他のメンバー、特に天狗顔と炎の廻り者は暴発し自身の部下に観光客狩を命じてしまった。

 

これによって警察も動き出し構成員が逮捕され、更にそこから他の余罪にまで繋がり今回の観光客狩に関わってない幹部クラスすら捕まる羽目になり彼らは表で自由に動かせる手駒を失いケジメをつけるには自分達で動かねばならなくなってしまった。

 

 

 

「大捕物だなぁ。」

 

ホテルの一室で俺たちは水戸市内の半グレグループ壊滅のニュースを見ていた。

 

いやぁしかしあの襲撃のあと3日用心のために外出しなかったらこんな事になるとはなぁ。

 

半グレグループ壊滅の発端は彼らの末端が観光客を恐喝及び暴行をしたため捕まったところから始まっており尻尾切りをする前に尻尾を掴まれた結果中核が捕まる羽目となったようだ。

 

「これで奴らは丸裸。今日から散策を再開して奴らを倒す。」

 

俺はそう宣言すると他のメンバーは首を縦に振った。

 

 

 

組織としては崩壊したが彼ら自身の純粋な暴力で下っ端を強引にまとめ上げた彼らはその下っ端共から情報を得ていた。

 

一つは怪しい格好をした二人組がキャバクラで騒いでいるという事。

もう一つは以前傘下の飲食店で暴れトンズラ扱いた男が娘らしき女と歩いているという事。

 

それを聞いた炎の廻り者と天狗顔の廻り者はリーダーの静止を無視して二手に別れてその場所へと向かっていった。

 

 

 

 

「テメェか!俺たちの組織をめちゃくちゃにした奴は!」

 

俺たちが人気のない場所を歩いていると刀から火が出ている男に因縁をつけられた。

 

「おっと何も言わなくて良いぜ!ここは誰も居ねえ!ならテメェらを燃やしたところでしばらくはバレやしねえ!」

 

奴に言葉を返す前に奴は言葉を続け最後に手に持った刀を振るいこちらに炎を放った。

 

まぁその炎はお七戦のように俺たちには届かず鉄の壁に阻まれた訳だが。

 

「また炎か。空を飛ばぬだけマシかもしれんな。」

 

「いやそんな冷静になれないよ!アタシはオッサンの後ろにいるからね!」

 

「テメェ舐めやがって!!確実に燃やしてやる!奪ってやる!」

 

お七と戦った後だからかもう炎に対する恐怖感情は麻痺していたがそんな俺の後ろで千佳はびびっていたし、そんな俺を見た奴は見るからに怒りの形相であった。

 

「私は君より強い炎の廻り者を倒している。それがこの態度に現れているのだよ。」

 

「五月蝿え!!その余裕も命も俺の炎が奪ってやる!!」

 

奴の怒りをサラリと流し余裕の表情を浮かべると火に油を注がれたかのように炎の勢いが増していく。

 

 

 

 

 

「随分楽しそうじゃねえか、アアン⁉︎」

 

「うわ、見るからにヤクザみたいな奴が出て来た。」

 

「顔が天狗だしヤクザ天狗って奴じゃねえか?」

 

ヴラド3世らが敵と相見えた頃、こちらでも敵と遭遇していた。

 

「テメェら廻り者だろ?俺たちの縄張りで好き勝手しやがって!!」

 

「いつから女遊びにお前の許可が居るようになったんだ?」

 

「お前の手駒は大体捕まってる癖に偉そうな面してんじょねーよ。」

 

縄張りを主張する敵に対し二人は嘲笑い煽る。

そんな二人の態度に怒りのボルテージは高まっていく。

 

その様子を見た宋江は徐に白い星を取り出すとそれを戦闘員へと変えていく。

そして相手を馬鹿にした顔で

 

「ちなみにこの戦闘員お前らの部下だから。」

 

と言った。

 

これにより怒りのボルテージが爆発した男は叫び声を上げながら戦闘態勢を取る。

 

それに合わせて道雅もまた才能行使で犬頭の怪人を呼び出す。

 

「テメェらがあん時の襲撃者か!」

 

「まぁそう言うことだ!数の暴力でぶっ殺してやるよ!」

 

「返り討ちにしてやるよカス共がァァァ!!」

 

弘道館での刺客の正体に気づいた男に道雅は数で殺すと宣言する。

その宣言に受けて立つと男は返す。

 

 

 

こうして水戸での廻り者同士の戦いが始まった。

だがこれは水戸での惨劇の始まりに過ぎなかった。

 

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