前回の続きになります。
それではどうぞ。
翌日。御巳学園から帰宅したソラ。
「よし」
私服に着替え終えたソラ。ちなみに今着てる私服は、妹のウララが通ってる学校の制服を私服用にアレンジしたものだ。
「やっと来たか!」
「……」
「待て! そんな顔をするな!? 勝手に入ってしまったのは詫びる!」
身支度も終えたので、何か飲もうかとリビングのドアを開けると、何故かガブエリウスが居た。
ソラが考えてる事が分かったのか、慌てながら弁明しているが。
「ここに来たって事は……運命大戦の件?」
「うむ。よく聞け! 遂に運命が動き出す! 君に運命大戦のルールを説明しよう!」
「なるほどね。とりあえずそこに座ってもらえる? 紅茶を淹れるから」
話が長くなりそうな気がしたソラは、自分とガブエリウスの分の紅茶を淹れる。
「口に合うか分からないけど、どうぞ」
「うむ、頂こう……ふむ、美味いな……」
「……(普通に飲めるんかい)」
紅茶を一口飲むガブエリウス。ぬいぐるみなのに紅茶も飲めるのかとソラは心の中で突っ込んだ。
「では説明させてもらおう。運命大戦は、参加者の中から選ばれた
「トーナメント方式に近いやり方なんだね。そこは」
「そう、それを最後まで繰り返すのだ」
運命大戦のルールは思ってた程、複雑ではなさそうだ。しかし……
「ちなみにさ? その対戦相手はどうやって決まるの?」
ソラが気になってるのはここだ。いくらトーナメント方式とはいえ、対戦相手の決め方が複雑なんてのも経験上あるからだ。
「誰と誰が戦うのか、全ては運命の導きに従うのみ」
「完全なランダム方式か……例えば、1人が勝ちました。そこから2連戦になる場合もあるって事?」
「うむ。あり得るだろう」
どうやら、その対戦表になる可能性も無きにしも非ずらしい……
「ファイトが行われる場所と始まる時間とかは?」
「時が来れば自ずと分かる」
「そこは事前に教えてほしかったなぁ……」
軽く溜息をつく。随分と行き当たりばったりだなとソラは思った。
「いくつか確認したいんだけど?」
「ん? なんだ?」
「まず1つ。負けた人間が払う代償とかはあるの?」
「はあ? そんなものはない」
割と真面目に質問してるのに、何言ってんだとばかりな声を出しながらガブエリウスは質問に答えた。
「聞き方を変えようか。強いて言えばの範囲で、負けた人間は何かある?」
「そういう意味か……確かに言葉足らずだったな。強いて言うならば、
「事前に持ってたお得なクーポン券を全部、相手にあげますみたいなもんか……納得」
「私は逆にその例えは解りにくいのだが……」
ガブエリウスが突っ込むが、ソラなりに解釈するとこんな感じになる。つまりそういう事でいいのだろう。
「2つめの確認。ボクはこの運命大戦とやらで完全なイレギュラーだ。更に言うなら、巻き込まれたに等しい。そこは理解してる?」
「……私としても、それは申し訳ないと思っている」
巻き込んでしまったという自覚はガブエリウスにもあるらしい。
「そこで君に条件をいくつか出す。1つは、負けた相手……この場合は、各対戦で負けた運命者の所有者だね。その相手とファイトするから、立会人になる事」
ソラがガブエリウスに出した条件は、運命大戦で敗北した者とのファイトの立会人になれというものだ。
「2つ、ボクとの対戦では勝敗にカウントもせず、次の対戦を普通に進める事。消化不良試合に近いと思ってもらえばいいよ。これは運命大戦の初戦が始まる前に必ず君自身が伝える事」
「良かろう。いくつかと言ってたが、他にもあるのか?」
「あるけど、今のところはこの2つかな。他は運命大戦が始まってからでないと」
「承知した。……私からも1ついいか?」
「何?」
条件を了承してくれたガブエリウスがソラに問い掛ける。ぬいぐるみがだが、口調が真面目なのが窺えた。
「何故そのカードに選ばれたのか、君に心当たりはないのか?」
「それを聞いてどうするの? 探りか興味本位で聞いてるなら答えないけど」
「いや、今は止めておこう。そう返されると、内容を纏めてから聞き直す事にした。気にしないでくれ」
「……」
そっちから訊いておいて、勝手に納得するのかとソラは思った。
「次は運命大戦で会おう!」
ガブエリウスはそう言い残して、去って行った。
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本日はありがとうございました。