出航! Lyrical Gyze   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
前回のファイト回の続きです。
拙い内容ですが楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。


第17話 万化立ち塞がるは竜神の(そら)(3)

ダメージはソラが3ポイント、ミコトが1ポイントだ。

 

「こ、これが……竜神……」

「アローザル・ギーゼのスキル、各領域から、オーバートリガーを表向きでオーダーゾーンに置く。今回もデッキから『決意の精霊王 オルバリア』を置かせてもらうね」

「オーバートリガーをスキルで手放した!?」

 

ミコトは、オーバートリガーを手放す効果処理を淡々と行うソラに驚きを隠せない。

 

「その後、メインフェイズ開始時に各領域から……ふむ。今回も手札にいる指定カード、『トリクハート』をスペリオルコール!」

「グレードが0で、パワーが0のユニット……?」

「手札からスペリオルコールした場合は、1枚ドロー」

 

トリクハートを左後列に呼び出す。そして手札からコールしたので、1枚ドローするソラ。

 

「メインフェイズ。ギーゼのスキル、1枚カウンターブラスト、エネルギーブラスト3枚する事で、以下1つを行う。今回はゼロスドラゴン・トークンを2枚、リアガードサークルにスペリオルコール」

「なっ!? 単体パワーが2万3000のトークンが2体も!?」

 

ギーゼの効果を使い、前列の盤面にゼロスドラゴン・トークンを呼び出したソラ。

 

「そして、ゼロスドラゴンにバトル終了時にとある効果を付与」

「(ただでさえ、こんなにパワーが高いトークンなんて見た事もないのに、スキルも獲得するなんて……嫌な予感しかない……)」

 

どういう効果を獲得したのかは、まだ分からないが、嫌な予感がしたミコト。

 

「…さてさて。ミコトちゃんのリアガードをどうにかしたいけど、リリカルモナステリオの都合上、相手の盤面に干渉できるデッキタイプなんて限られてるし~……」

「その割に困ってるように見えませんが?」

「君の後列にアイリーンがいるからね。()()()()()、という点という意味では困ってるけど」

「なるほど。先輩の言いたい事は理解しました」

 

彼が言う『時間の問題』の意味。それはアイリーンが持つスキル、リアガードをブーストした時の山札の確認の事を指していた。

 

「…となると……これでいっか。お互いのバトルフェイズ開始時、ファイト中に1度だけ使えるスキル、ギーゼのジャッジメントスキル発動!」

「ファイト中に1度だけのスキル!? このタイミングで!?」

 

そしてソラは、バトルフェイズ開始時にスキル発動を宣言した。

 

「コストで、オーダーゾーンから、ネオンギーゼをソウルに置く。これにより、このファイト中、相手のオーバートリガーのシールドをマイナス5万、『パワー増加と追加効果を得られない』と『ダメージチェックで出た時、トリガー効果を全て無効』に変更する!」

「(オーバートリガーそのものを完全に無効化するスキル……!)」

 

だから自分のオーバートリガーを手放すような効果処理だったのかとミコトは初めて気づく。

 

「ゼロスドラゴンでアタック」

「ノーガード、ダメージチェック」

 

2点目『イノセントオレンジ アニエス』

 

「ノートリガーです」

「バトル終了時の効果発動。自身をオーダーゾーンに表で降臨させる」

「……(ただ置くじゃなくて『表』で、か……これにも意味があるの?)」

 

ただ『置く』ではなく『表で置く』という表現に考えるミコト。

 

「ギーゼでヴァンガードにアタック」

「ノーガード」

「ツインドライブ」

 

1『すくすく花壇 セリーン』

2『ウッドエレメンタル リーフィ』治

 

「ヒールトリガー。ダメージ1回復、ゼロスドラゴンにパワー+1万」

 

ヒールトリガーを引いたソラは、ダメージが3から2に回復。

 

「ダメージチェック」

 

3点目『珠玉の一曲 エドウィージュ』☆

 

「クリティカルトリガー! クリスレインのパワー+1万!」

 

ダメージトリガーの効果で、クリスレインのパワーは2万3000に上昇する。

 

「トリクハートのブースト、ゼロスドラゴンでヴァンガードにアタック。ドレスカウンター発動。ブーストかアタックした時、現在のパワーに加えて、相手のヴァンガードのパワーも追加する」

「なっ!? パワーを追加する!? ノーガード!」

 

4点目『笑顔の絶えない日々 アルビナ』

 

「バトル終了時、ゼロスドラゴンをオーダーゾーンに降臨させ、ターンエンド。この時、トリクハートのスキルが発動。自身も降臨させる」

 

トリクハートもオーダーゾーンに降臨させ、ターン終了を宣言するソラ。

 

「トークンもそうですが、ドレスカウンター……むちゃくちゃなスキルですね……」

「そうかな? こっちもトリガーを引けたからね。五分五分じゃない?」

「……(地味に手札が私よりある人が何を言ってるんですか)」

 

トークンとヴァンガードの攻撃だけ済ませ、地味に自分より手札が多い事を心の中でつっこむミコト。

 

「(そういえばさっきドライブチェックで見えたセリーン、スキルが書かれてなかった。先輩はなんでそれをデッキに……?)」

 

ここでミコト。ある事に気づく。それはさっきのドライブチェックで出たセリーンだ。本来スキル持ちのカードな筈なのに、何故かスキルが書いてないバニラカードだったのだ。

 

「(まさか先輩のデッキタイプって……いやでも)」

 

未知なるユニット、ギーゼで隠れているが、本来のソラが使ってると思われるデッキタイプの正体が確信できない。

 

ならばとミコトはカードを思い切ってドローする……

 

「私のターン! ペルソナライド、クリスレイン!」

「!(これは何かくるっ!)」

 

ソラもミコトの目を見て、何かを察し防御時の思考を加速させる。

 

「『イノセントオレンジ アニエス』を左前列にコール。スキル発動! 山札の上5枚を見て……『笑顔の絶えない日々 アルビナ』を中央後列にコール!」

 

発動させた効果

【自】:このユニットが(R)に登場した時、あなたのヴァンガードが「クリスレイン」を含むグレード3以上なら、【コスト】[【カウンターブラスト】1,【エネルギーブラスト】3]することで、あなたの山札を上から5枚見て、あなたの、VとRに同名がない、ユニットカードを1枚まで選び、Rにコールし、山札をシャッフルする。

 

「クリスレインのスキル。1枚ドロー、3枚エネルギーチャージ。自身を対象にして、パワー+1万5000、自身にクリティカル+1」

「アニエスを使っての連鎖コールか。やるね?」

「バトルフェイズ、アイリーンのブースト、ウィズメイでアタック! アイリーンのスキル、山札の上を見て……下へ置く」

「ノーガード、ダメージチェック……」

 

3点目『ルミネセンス・ファウンテン』

 

「ユイカのブースト、アニエスでアタック!」

「ノーガード」

 

4点目『シアターレッスン ラファティ』

 

「(ラファティにもスキルが無い……それにオーダーカード。やっぱり……先輩のデッキの大元は()()()()()()()()! なら!) アルビナのブースト、クリスレインでヴァンガードにアタック!」

 

ダメージゾーンに落ちたカードを見たミコトはソラのデッキタイプを理解。手札のシールド値はそこまで多くないと思い、アルビナの永続スキル込みブーストで、このままアタックする。

 

VG『万化の運命者 クリスレイン』5万1000 ☆2

 

「…ギーゼのターン1スキル発動、自身がアタックされた時、ゼロスドラゴン・トークンを2枚までガーディアンサークルにコールし、それらのシールド+1万!」

「さっきのトークンがガードに参加!? 嘘でしょ!?」

 

なんとギーゼのスキルにより、2体のゼロスドラゴンがガーディアンサークルに現れ、クリスレインの攻撃を防ぐ構えをしていた。

 

「続けてブリッツオーダー、『ヴァイブラント・シンフォニー』! ()()()()()にヴァンガードにアタックがヒットしてるなら、条件達成! ギーゼを対象にして、そのバトル中、パワー+3万!」

 

合唱用の楽譜を持った様々な種族の生徒がゼロスドラゴンの足元に現れ「さん、はいっ!」と掛け声に合わせて歌声はギーゼに纏わり付き障壁を展開する。

 

そのパワー、自身のスキルと合わせて……なんと6万3000!

 

「更にリサシャ、リクリスでガード!」

「くっ、この数値は……」

 

追加でシールド値をもう1万足して、合計で7万3000まで到達させたソラ。その数値はミコトがトリガーを2枚引いても届かない。

 

「ツインドライブ」

 

1『クーリング・ハート ユイカ』

2『朗らかな陽の下で ウォリス』☆

 

「クリティカルトリガー! クリスレインのパワー+1万、クリティカル+1」

 

クリティカルトリガーを引き当てたミコトは、全ての効果をヴァンガードにつぎ込んだ。

 

「とりあえず防いだけど……これで終わりじゃないでしょ?」

「ご明察です、万化絢爛! ディヴァインスキル発動!」

 

ミコトは運命者カードが持つ、ディヴァインスキル発動を宣言した!

 

「自分のリアガードを全て手札に戻し、アニエスを左前列にコール! そしてアニエスのパワーとクリティカルをクリスレインと同じにする!」

 

発動した効果

ディヴァインスキル-【自】【(V)】:このユニットがグレード3以上にアタックしたバトル終了時、【コスト】[リアガードすべてを手札に戻す]ことで、あなたの手札からユニットカードを1枚まで選び、Rにコールし、そのターン中、そのユニットのパワーとクリティカルを、このユニットと同じになるまで増減させる。(ディヴァインスキルはあなたの他のカードも含めてファイト中合計1回だけ使える)

 

なんとユニットガードを手札からコールし、パワーと元々のクリティカルをクリスレインと同じにするという爆発力がある効果だった!

 

「更にアニエスのスキル、ファウスティーナを右前列にコール!」

「そんなのありか~って、思われるけど……これはぶっちゃけ、ありなんだよね~」

「はい♪ あり寄りのありありで~す♪」

 

しかもアニエスの効果自体が無効化されてる訳ではないので、コストが残ってれば、普通に使用できる。

 

「ファウスティーナでヴァンガードにアタック! スキル発動、アタックした時、自分の他のユニット1枚につき、そのバトル中、パワー+2000。クリスレインとアニエスがいるから+4000!」

「しかもペルソナライド中だから、パワー2万2000か……ノーガード、ダメージチェック」

 

5点目『不覚にうっかり リクリス』

 

「ノートリガー」

「アニエスでヴァンガードにアタッーク!」

 

RG『イノセントオレンジ アニエス 』6万1000 ☆3

 

「手札を1枚捨て、ウォルミアで完全ガード!」

 

完全ガードの為、ガード成功。

 

「ターンエンドです」

「ミコトちゃん、凄いね? そのデッキの都合上、防御時が特に人によっては大変だろうに」

「それ先輩が言いますか? 先輩が使ってるそのデッキ、私でも()()の中身は使いこなす事はできなんですよ?」

「あ。ボクの大元のカード、気づいちゃった?」

「個人的に九分九厘(くぶくりん)ってところです。と言っても、気づいたのはついさっきです」

「なるほどね~」

 

ミコトを褒めつつ、彼女の言葉を聞いたソラ。そして観察眼も持ち合わせてるアイドルだなと思った。

 

「ボクのスタンド&ドロー。エネルギーチャージ。…なら答え合わせしてあげる」

 

自信もっていいよ?とミコトに付け足しながら。

 

「ギーゼのスキル。ライドフェイズ開始時、ゼロスドラゴンが2枚以上【スタンド】で降臨してるなら、手札を1枚捨てる事で、ペルソナライドを発動させる」

「手札を1枚捨てるだけでペルソナライド!? そんなのあり!?」

「…コストで1枚捨ててるから許して。ペルソナライドの効果で1枚ドロー。この時、ゼロスドラゴンが4枚以上なら、()()()1()()()()()

「嘘でしょ!?」

 

まだソラのライドフェイズなのにも関わらず、ミコトは1ダメージを余儀なくされたのだ!

 

5点目『あふれる精彩 ウィズメイ』

 

「そしてメインフェイズ。ギーゼのスキル発動。今回はもう1つのスキル。オーダーゾーンかソウルにいるネオンギーゼを右前列、トリクハートを左前列にスペリオルコール。それらにパワー+4000!」

「さっきのパワー0のユニットにファーストヴァンガード?」

 

今回はソウルからネオンギーゼ、オーダーゾーンからトリクハートを盤面に登場させたソラ。しかも2体とも前列に現れた。

 

「ノーマルオーダー、『超絶映える!』をプレイ。カウンターブラストを1枚する事で、そのターン中、ボクは『あなたのリアガードすべてのパワー+5000。』を得る。」

「リアガードのパワーが+5000って事は……」

 

そう。トリクハートが1万5000、ネオンギーゼが2万1000という、地味なシールド値を要求されている事を意味する。

 

「バトルフェイズ、ネオンギーゼでヴァンガードにアタック!」

「ウォリスでガード!」

 

SLD 1万5000、ガード成功。

 

「トリクハートでヴァンガードにアタック。ドレスカウンター発動。」

「パワーが1万3000追加されて……この時点で、トリクハートは2万8000。それなら……タンムーズ、ユイカでガード!」

 

SLD 2万、ガード成功。

 

「ギーゼでヴァンガードにアタック」

 

VG『裁きの竜神 ギーゼ』2万3000

 

「流石にそこは防がせてもらいます! 手札を1枚捨てて、クリスティーヌで完全ガード!」

 

手札に持っていた守護者(センチネル)を使って、ミコトはヴァンガードの攻撃を確実に防いだ。だがソラのドライブチェックが残っている。

 

「ツインドライブ」

 

1『ライトエレメンタル パチリ』☆

2『ライトエレメンタル パチリ』☆

 

「ここでダブルクリティカルトリガー!?」

「効果は全てヴァンガードへ」

 

なんとソラは、このドライブチェックでクリティカルトリガーを2枚引き当てたのだ!

 

「それじゃあ答え合わせといこうか。今、此処に最後の試練を万化の運命者に齎せ! 裁きの刻(ジャッジメントタイム)、発動!」

「ジャッジメントタイム!?」

 

そしてミコトに答え合わせと言わんばかりに、スキルをソラは発動させたのだ!

 

「相手がファイト中に1回だけの効果を発動した場合が条件で、その効果を発動、または得る事ができる。よって……」

「まさかクリスレインのディバインスキルを!?」

「…コストでリアガード全てを手札に戻す。トリクハートは自身の効果で、手札を経由しかけた直後、そのまま降臨させ、ネオンギーゼは手札に戻す」

 

盤面に居たネオンギーゼ、トリクハートはソラの手札に戻る、だがトリクハートは直後、オーダーゾーンに降臨してしまう。

 

「手札から『茜色に染まる頬 フローゼリア』をスペリオルコール。そしてパワーとクリティカルをギーゼと同じにする。その処理後に『超絶映える!』の影響でパワー+5000」

「やっぱりそれが先輩の大元のカードでしたか。……オーダーの使い方や戦略といい、尊敬します」

 

盤面に現れた制服を着た1人のエルフ。ソラのデッキタイプの大元のカードの正体であり、ソラがヴァンガードを始めた時からずっと一緒だったユニットでもある。

 

「フローゼリアでクリスレインにアタック!」

 

RG『茜色に染まる頬 フローゼリア』4万8000 ☆3

 

「ノーガード」

 

ミコトはノーガードを選択した。何故なら、手札のガードが1枚……否、2枚足りないからである。

 

「ダメージチェック……」

 

6点目『万化の運命者 クリスレイン』

 

「ノートリガー……です。…参りました」

 

運命大戦の第二回戦の消化試合の勝者は、ソラという形で幕を閉じた。




読んでいただきありがとうございます。
今回のファイト中、ギーゼ様の新しいスキルを、ちゃっかり公開してみました。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。

※次回予告

運命大戦第三回戦はアキナvsタイゾウ。連戦でもタイゾウの自信は揺るがず、プロファイターとして常に全力で戦うのが流儀。ソラはタイゾウが運命大戦そのものに参加したという行動に違和感を感じており……?

────次回、第18話『互い問う標と竜神』
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