出航! Lyrical Gyze   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
前回の続きになります。

それではどうぞ。


第8話 運命大戦(2)

突然ソラの目の前に現れた、黄色い謎のぬいぐるみ。

 

「……ぬいぐるみ?」

「そうだ」

「あ~……色違いのカバのぬいぐるみか~」

「ドラゴンじゃ! 馬鹿者っ!!」

 

ボケてるのかワザとなのか分からない反応をするソラに突っ込むぬいぐるみ。

 

「…というか、最近のぬいぐるみは凄いね。空も飛べるようになったのか。声はボイスレコーダーで何とかなりそうな感じだけど」

「むぅ~っ……だから違う! 確かに外見はぬいぐるみだが、これは本当の姿ではない!」

 

どうやらぬいぐるみ曰く、この姿は本当の姿ではないらしい……

 

「我が名はガブエリウス。()()()()()させて操作しているだけだ!」

「とりあえず昼頃からボク達を付け回してたのと不法侵入の罪で、君をこの場で蹴飛ばしてもいい?」

「笑顔で物騒な事を言うのは止めろ!? あの時のお前の蹴り、意識が戻るまで時間が掛かったんだぞ!」

 

どうやら昼頃から感じてた気配の正体は、このガブエリウスで間違いないようだ。

 

「……という、半分冗談なのは置いといて。何か用なの?」

「冗談に聞こえんのだが……まぁいい。よく聞け! 私は伝えに来たのだ。君が()()()()()()()()()を得た事をな」

「?」

 

ガブエリウスから聞かされた言葉に首を傾げるソラ。

 

()()()()()()を手にした選ばられし者6()()が運命を変える力をヴァンガードファイトの勝敗によって奪い合う戦い……その名も運命大戦(うんめいたいせん)

「…あのさ、顔のドアップ止めて。近い。……それで?」

「ファイトの末に最後まで勝ち残った者1()()だけが運命を変えて、願いを叶える事ができるのだ」

「その運命大戦とやらに、ボクは参加資格があると?」

「そうだ。昨日、君が操られていた者達を解放していたの私は見た」

『ギーゼ、やっぱり見られてたみたい、昨日のファイト』

『ああ。この者で確定だろう。だが、我をその運命者カードとやらと勘違いしてるみたいだがな……』

 

どうやらガブエリウスは昨日のファイトを上空から見ていたようで、ソラが使ったそれを運命者カードとやらと勘違いしているようだ。

 

「勘違いしてるみたいで悪いけど、ボクが所有してるのは……このカードだよ」

「なっ!? 運命者カードではない!? しかもそのカードは……っ!」

 

そこでソラはギーゼのカードを見せた。案の定、ガブエリウスは有り得ないという表情をしていた。

 

「バカな! 破壊の竜神は歴史上で消滅した筈! 何故それを君が所有しているのだ!」

「……あのさ、そっちから一方的に接触してきておいて、まさか危険だから捨てろ云々とか言わないよね? この場で()()()()を惑星クレイに送還してもいいけど」

「む、むぅ……(この者の目、嘘は言ってない。それにこの殺気……下手に刺激すれば……私自身も危ない……)」

 

自分に殺気を放っていたソラを目の当たりにしたガブエリウス。

 

「…ふぅ。それで話を戻すけど、運命大戦とやらで、最後まで勝ち残った者はどんな願いでも叶えられるって事なの?」

「(殺気が消えた?) ……いや、正確にはなんでも願いが叶う訳ではない」

 

ソラから殺気が消えた事に安堵したガブエリウスは運命大戦の説明の続きをする。

 

「運命者で例えるなら、その所有者の意向を汲み取り、可能な限り願いを実現するという訳だ」

「なるほどね。その運命者の力とやらで叶えられそうな範疇の願いを叶えますって事か……」

 

とんだ言葉遊びじゃないかとソラは思った。

 

「……私から訊かせてもらいたい。君には叶えたい願いはあるのか?」

「今のところは浮かばないね。ただ……」

「ただ?」

「運命大戦とやらで確認がてら、やっておきたい事があるとだけ言っておくよ」

 

ガブエリウスにそう聞かれたので、遠回しに運命大戦に参加するかも的な事、そしてやっておきたい内容を敢えて言わないでおく事にしたソラ。

 

「……ふむ、その答えと内容は改めて訊きに来るとしよう。だが心せよ! 運命大戦が始まるまで幾日もない!」

 

それだけをソラに言い残すとガブエリウスは去って行った……

 

「……ガブエリウスの気配が消えた。やっと帰ったか」

『恐らく、近い内に運命大戦とやらの関係でまた接触して来るだろう。しかしどうするのだ?』

「何が?」

『先程の言い方から察して、運命者……つまり現在だと各国家の()()()()()()()()6()()に何かするのか?』

「一応そうなるかな。場合によっては向こうから接触して来る可能性もあるかもだけどね? とりあえず新しいデッキを2つ作ろっかな」

 

その辺は追々話すとギーゼに言うソラ。そして何故かデッキを2つくらい作るかと言い出したのだ。

 

『2つも構築するのか? だがそれに何か意味があるのか?』

「各国家から運命者がいるってガブエリウスが遠回しに言ってたでしょ?」

『なるほど。()()()()()()()()()()()()()()が接触してくる可能性を先読みして……という事か』

「そういう事。…まともな運命者ならいいんだけどね。…もしもの時は惑星クレイで、証人の為にギーゼを実体化させるかもだけど」

『それなら問題ない。お前のタイミングで我を呼ぶといい……』

 

こうしてほぼ確実に運命大戦に巻き込まれる形になったソラは、ギーゼと意見を交わしながら準備を整えるのであった。




読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。

※次回予告

運命大戦に巻き込まれたソラ。霊場魄山を舞台とする運命大戦第一回戦。対戦する運命者のカードは無双vs奇跡。カードの持ち主はなんとアキナとナオ、まさかの知り合いだったのだ。そしてソラが事前にガブエリウスに出した条件とは?

────次回、第9話『無双と竜神』
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