「愛と呪いは小説より奇なり」を一旦未完にしてこの作品に集中しようと思います。もしかしたら最初から書き直すかもしれませんので、その時はよろしくお願いします。
変な気分だった。
記憶にない母のことを、自分以外の人間が知っていることを。
感謝していた。
血の繋がらない自分を愛してくれる義母を。
少し鬱陶しかったが、ありがたかった。
弟だからと甘やかしたり過保護に甘やかそうとしてくる姉を。
期待するのをやめた。
死んだ母しか見ておらず、自分を見ようとしてくれない兄を。
純粋に、恐れていた。
この力に目覚めてから、力の使い方を学び、勇ましい姿に脳を焼かれ、肩を並べられる友人に恵まれた。だが、それと同時に家族に関わることが怖くなった。
触っただけで殺してしまいそうに感じた。
どうすれば、非術師と関われるのだろうか
どうすれば、ありのままの自分を受け入れてもらえるのだろうか。
九十九さんは言った。
『揺れてるね•••悩めるだけ悩みな』
鹿紫雲師匠は言った。
『•••俺と同じ悩みにぶち当たったな。悩めるだけ悩め。そうすりゃ道も見つけられるだろ』
どっちも同じような答えしか聞けなかった。
俺は考えに考えたが、分からなかった。
なので黎人に聞きに行くことにした。
最近買ったっていう家には、この前明星たちと行ったことがある。
黎人から合鍵はもらってるし、勝手に入っても怒られはしないだろう。
家に入ったら、見慣れない女性物の靴があった。
ん?
誰だ?釘崎さん?それとも美夜姉さん?
リビングへの扉を開けると、誰もいなかった。
おかしい。今は10時前、いつもなら報告書をまとめているはず•••
「しゃぁねぇな•••」
ビリィ!!
彼の目元の、三本の雷のような傷が青く光る。
電気定位
電気を生み出すことのできる魚が電場の乱れを検出することにより物体の位置、距離、大きさ、形などの情報を得る行動である。電気魚は物体の電気抵抗成分と電気容量成分を区別することができ、この能力は視覚における色覚に対比される。つまり、レーダーの役割を持つ。
(電位は2つ•••シアタールームか?)
「しつれ•••」
「いっ!?ひっぃひゃひゃひゃひゃ!!!!」
「ほらほら呪力は一定にしないと•••あ」
星野孤白玖は目を疑ったし、目の前の光景を受け入れられなかった。
そこでみた光景というのは、シアタールームで、知らない女を合掌縛り*1して足の裏にフットマッサージ機を押し付けている黎人の姿だった。
▲△▲
黎人は思った。
Q,知り合いの弟子に、子供向け映画を流しながら女の子を縛って足裏をこちょこちょしている所を見られた時の対処法を述べよ。
「あひゃひゃ!!らっ、らめぇ!!あたまおかしくなりゅ!!」
A,とりあえず誤解を解く。
「••••誤解すんな。両者合意の上だ」
「ーーーーー失礼しました」
「おい待て弁解させろ!!」
数分後、一階のリビングにて。
しょうゆ煎餅の入った煎餅缶を机に置いて、3人は机を囲むように座っていた。つばめをじーっと穴が開くくらい見るコハク。茹で蛸のように真っ赤になって座るつばめ。黎人が湯呑みを二人に配りながら、座ってテレビをつける。
「ひょっとして、コイツがゴジョセンの言ってた黎人の彼女?」
「かのっ!?」
「やめろ
星野コハク
昨日電話した九十九特級術師の二番弟子。受肉体である鹿紫雲一の子孫であり、人外魔境新宿決戦以降は鹿紫雲を"先生"と仰いでいる。
「あれ、この前高専行ったらゴジョセンが『黎人に彼女ができた!!』って風潮してまわってたけど」
「•••撮り溜めたピンチャンの出てるお笑い番組送りつけるか」
五条悟は、流星の如く現れ3ヶ月後にC1優勝・解散をした人気お笑いコンビ『ピンチャン』を見ると拒絶反応が出るらしい。
高羽文彦の相方、なんか|夏油傑《額に縫い目のある特徴的な前髪の塩顔イケメン》に似た人*2が苦手らしい。見ると胃痛がするとかなんとか。
「つーか、なんで来たんだよ。明星なら実家だぞ?」
「明星に用はねぇよ。あんたに用があってきたんだけど••••お楽しみだったようで」
お邪魔しました〜と言いながら湯呑みを飲む。
「おたのっ!?」
頭から排熱するつばめ。
「だから違ぇよ。映画で呪力捻出を鍛えようとしたんだが、コイツほんっとうに飲み込みが悪くてな。ハードルを下げて幼児向けの映画で練習して、『これなら余裕だよ!』って調子乗ったから、くすぐりながら呪力捻出させてたんだよ。ほんとに誤解するなよ」
「•••ほんとに?」
「本当」
「下心があったりは?」
「しない•••って言いたいところだが、あるかないかで言ったらあったな。すまん」
(ぬわっ!!?)
ピィーーーーーと音の鳴るつばめ。
コハクはジト目で黎人を見る。こいつはつばめに恥をかかせたいのだろうか、もしくはただの無自覚なのか、彼は煎餅をバリっと食べながら口を開く。
「•••あんた羞恥心とか無いの?」
「んなもんあったら呪霊とキスしねーよ」
(きっす!!?)
「あれキスじゃなくて下顎を食い千切ったんじゃなかったっけ?ホントにイカれてんな•••」
「下顎を!?•••黎人くんって、変わった趣味してるんだね•••」
「呪霊の下顎な?つーか俺の趣味とはちげーよ」
煎餅を湯呑みで叩きながら黎人は話を続ける。
「んで?世間話しに来たわけじゃないんだろ?話してみな?」
コハクは、俯きながら自分の気持ちを吐露した。
「•••俺さ、去年の決戦前までは、周りの人間を人間として見れたんだけどさ。今では周りの人間が脆い土人形に見えて、触れるだけで壊れそうな気がするんだよ」
術師には、あるレベルの強さを持つと非術師への価値観が変化するという研究成果がある。
五条悟は他人を花と認識し、鹿紫雲一は土人形と認識し•••夏油傑は猿どもと蔑んだ。
こういった価値観の変化は非術師内でも発生することがある。
差別意識論はその例だ。
「んで、黎人に質問しにきたんだよ。あんたどうやって、他人と関わってるんだ?どう本当の自分を見てもらってーー」
「もらってねぇよ。今も潜入先のクラスメイト騙してるし、見てもらう必要も隠し通す義務もないだろ。お前難しく考えすぎなんじゃねぇの?お前このままだと恥ずいポエム書く中学生になるぞ」
ゲェっと嫌そうな顔をする黎人。
「•••ほんとか?」
「つーか、万人に受け入れてもらいたいなら、年相応のガキみたいな振る舞いしろよ。捨て犬拾ってきたり、真夜中までゲームやったり、テストで赤点取ったり•••そーいうのとは自分は違うっていうなら、それこそ自分らしい振る舞いをしろ。明星と一緒に修行して、この間みたいにみんなでスマブラしたり、鹿紫雲と飯食ったり•••そういうのがありのままのお前らしい振る舞いだろ」
コハクは黙った。
人に好かれたいのなら、人に好かれる行動をする。
それは基本だが、そーいう"自分を殺すこと"はしたくなかった。
自分はどうしようもなく、戦いが好きだし、命をかけることでしか愛を理解できない。
「一つ目の質問に対する返答は•••九十九さんの言う通り、お前は"呪術師としてのお前"と"一般人としてのお前"で揺れてる。でもどっちが正しいかなんて、俺には分からねぇよ。しかも、そのふたつはただの思考された可能性だ。どれを本音にするか、1人で悩まずに九十九さんや鹿紫雲、高専の仲間たちと一緒に悩めばいい」
黎人がお茶を注ぎながら、しけた顔をしたコハクの頬を摘む。
「ま〜つまり!!誰からも受け入れられる必要はないし、受けいられるように変える必要は無い。好きに振る舞え。けど悩んだら俺らを頼れ」
「•••そういうものか?」
「そういうもんだよ•••ピザとるし夕方まで遊んでいきな」
■▲▲■
結局、昼食にデリバリーのピザ食べて、3人で映画見て、楽しかった時間はあっという間に過ぎていき、夕方5時になった。帰るコハクを見送った黎人は今度はつばめを送った。
「コハクくん、晴々とした顔になったね」
「だな・・・あ〜〜!!まっったく!!面倒くさい役目だぜ!!」
「え〜?・・・でもその面倒くさい役目のおかげで、私は前を向けるようになったんだよ。本当に、ありがとね!!」
ばいばいと手を振るつばめを見送り、夕陽に照らされる道を歩く。
『教師?・・・ひょっとして、俺に憧れたな?』
『ばっ!?違ぇよ!?』
『ははは!!面倒くさい役目だと思うぞ?』
「・・・本当に面倒くさい役目ですよ、真白
じゅじゅさんぽ
順平「虎杖くんそれ自炊?」
吉野順平の弁当、惣菜パン
悠仁「いや、なんか•••脹相が作ってた。買い弁するからいいよって言ったら駄々こね出して•••」
虎杖悠仁の弁当、●リキュアキャラ弁
順平・野薔薇「「あ〜(察し)」」
〜回想〜
脹相「お願いだぁぁぁぁぁぁゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅじぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
悠仁「
〜回想終了〜
野薔薇「とんでもない光景連想させんじゃないわよ。」
釘崎野薔薇の弁当、卵焼きにウィンナーなど普通の弁当箱
悠仁「ごめーん•••あれ、伏黒も自炊?なんかめっちゃ多いけど。」
野薔薇「ほんとだ。何よアンタ、筋肉ゴリラになりたいって夢まだ諦めてなかったわけ?」
順平「やめた方がいいかもよ?五条先生が喚き散らしちゃうよ。」
獄門疆から出てきたばっかの頃、真希さんを見るや否や奇声をあげて教室から逃げ出したのだ。
そして決戦後に
恵「いや、なんか毎朝部屋の前に置いてある。」
伏黒恵の弁当、重箱に生姜焼きや肉団子などを詰めた豪華なやつ。
弁当箱には手紙がついていた。
〜〜〜
拝啓、私の夫へ♡
最近任務が多く寝不足だろうと考えるので、元気が出そうなおかずを詰めさせていただきました!!
お口に合うと嬉しいです♡
食べ終わったお弁当箱は共有スペースに置いといてください!!
貴方の妻より♡
追伸、あなたの部屋に置かれていた洗濯物を勝手に整理させていただきました。パンツに穴が空いていたのでワンちゃんのワッペンを付けましたのでご了承ください。
〜〜〜
悠仁「なん、だとーー」
順平「愛妻弁当•••いや、ヤンデレ弁当?」
野薔薇「そういや学生結婚してたわね•••ちょっと一発殴らせろ」
恵「なぜ•••」