リア充に憧れて   作:荒北龍

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選ぶ権利はある

 

 

 

 

 

「どう思う?」

 

「動くにゃ、位置がズレるにゃ」

 

「あ、ごめん」

 

「で?なんにゃ」

 

俺は今マイハウスでタイヤキに吹っ飛ばされた腕を縫合してもらっている。

一応いにしえの秘薬でくっつきはしたが、今の状態ではまたすぐに取れてしまうので糸で完治するまで固定しておかなければならい。

以前激昂ラージャンの二頭同時狩猟でバレーボールした時に両腕がぐしゃぐしゃになっても即完治したが、さすがに欠損した体は簡単には治らないらしい。

 

「アザミの下半身エロくね?」

 

向かい側で回復などを取り出そうとボックスの中に上半身を入れて下半身を高々と突き上げている姿は思わず俺の息子が元気になっている。

しかも今はインナー姿で布1枚。

ピッタリと布が体にくっつき体のラインをはっきりと映し出すインナーで余計尻の形が浮かび上がり、ムッチムチの生太ももは尻とは違いさらけ出され、付け根でインナーの方が小さいので肉が積められそこからはみ出した肉がまた良い。

・・・でもなんでパンツの形が浮かんでないんだ?

 

え?まさかノーパン!?

 

「ギルドナイトに通報しといたにゃ」

 

「え?」

 

「通報されたので来た」

 

「え?」

 

後ろを振り向くと当然のようにマリーが立っていた。

こちらを振り返ったアザミが驚きで声にならない悲鳴をあげてそのままボックスの中に落ちてしまった。

 

「・・・・なんで居んの?」

 

「急いでお前に報告することがあってな。・・・・その傷はどうした?」

 

「彗星にやられた」

 

「遅かったか」

 

「やっぱりか」

 

「どうしたんですか師匠?」

 

ボックスの中から顔を出していまいち話の内容が理解できず首を傾げるアザミ。

タイヤキは俺の腕の縫合を終わらせると殺気を丸出しの状態で武器を研ぎ始めた。

 

「それはな・・・・」

 

「私から話そう」

 

「あ、そう。じゃぁ俺はシチュー作ってくるけど、どうせ"また"マリーも食ってくだろ?」

 

「あぁ、頂こう」

 

そう言ってダンテは焚き火が置いてある場所に向かい、鍋を用意するとテキパキと料理を始める。

 

(なんか、師匠とギルドナイトさん親しそう・・・・)

 

アザミはそんな2人を眺めながら、なんだか少しモヤモヤした、喉に小骨が引っかかったような不快感に蝕まれる。

そう思いながらも、ボックスを出てマリーの向かい側に座るアザミ。

 

「端的に言うが、意図的に古龍の出現情報を隠蔽されてた」

 

「そんなことできるんですか?」

 

「できる、そもそも今回の事はそうでなければ説明がつかん」

 

私にはどうしてそれがおかしな事なのか、疑問に思った。

そもそも古龍とは発見事態が稀だと言うのに、その情報がない事の何がおかしいのだろうか?

 

「そもそも今回現れたバルファルクは龍歴院によって存在が確認され、それ以来生態や行動パターン、出現場所などを徹底的に調べられていた。そしてこと細かくデータとされ記録され続けた」

 

バルファルク、元々存在自体伝説上のもので、昔の人々が作り出した神であるなど、様々な諸説を残し続けたモンスター。

そんなモンスターが突然現れたのだ、龍歴院の職員全員を導入し、バルファルクの生態を徹底的に調べられた。

 

「それにより危険なフィールドは全てG級以外は立ち入り禁止。ここも本当ならば立ち入り禁止になるはずだった」

 

「でも、私達はここで修行を・・・・」

 

「で、問題はここからだ。ダンテが大量のクエストを受けた時、全ての書類に狩猟環境安定と書かれている。少しフィールドを見て回れば不安定であるのがわかるのにも関わらずだ」

 

「で、でもたまたまバルファルクが見つからなかっただけじゃ・・・・」

 

「そして、面白いことに氷海に何故かバルファルクの目撃情報が届いている。しかも昨日だ」

 

たとえバルファルクが氷海からここまで全速力できたとして、それまでバルファルクの目撃情報がないのもおかしい。

まるで誰かが意図的にダンテとバルファルクをぶつける事を意図したかのように。

 

「おそらくダンテを死なせる為か、殺せずとも弟子を死なせ弟子殺しの罪を作ろうとしたのだろう」

 

「で、でもなんで師匠が・・・・」

 

「どうせ俺の武器と財産が欲しかったんだろう。正確には俺の師匠のもんだが」

 

「・・・・それはリナリアが遺書で全てお前に所有権を渡している。なぜその大剣以外手をつけない、渡す相手でもいるのか?」

 

「どれも俺の手には余るしろもんだ」

 

リナリア、俺の育ての親であり、狩の師だ。

強く、気高く、誰にも媚びず、どんな強敵にも引かず、民たちから愛されたハンターだ。

そんな彼女にも家族はいる。

どこぞの貴族だと言うが、何度か俺の家にサルビアの財産はお前のものではないだとか、相応しいくないだとか書かれた手紙をよこされたが、全部燃やしてやった。

 

「あ、それで思い出した。俺もお前に用があったんだ」

 

「何?」

 

そう言って俺はアイテムポーチから1枚の封筒を取り出す。

 

「これ、預かっててくれ」

 

「遺書か」

 

「ま、書いといて損は無いだろ」

 

「・・・・預かろう」

 

そう言ってマリーは封筒を懐にしまった。

 

「それだけか?」

 

「そうだけど?」

 

「・・・・・・」

 

「え、何?」

 

たぜかこちらをずっとジト目で見つめてくるマリーに俺は疑問を抱く。

何かマリーを怒らせることをしただろうか?

前にマリーの誕生日に紐パンと黒パンを送った事だろうか?それとも第三王女に「交尾してください」て手紙を書いて送った事だろうか?それとも前に悪ふざけでナンパしたのが【狩人】でその後のG級会議が地獄みたいな雰囲気にしてしまったことだろうか?

でも全部ラリアットで許してくれたし、それじゃないかぁ。

 

「私とお前はかれこれ長い付き合いだ。そうだろう?」

 

「まぁそうだな」

 

「なぜお前は一度も私に交尾の誘いをしない」

 

「何言ってんの?頭でも打った?常識ねーの?」

 

俺は速攻ラリアットを食らって気絶した。

アザミとタイヤキは何故が生ゴミを見る目でこちらを見てきた。

普通のこと言っただけなのに。

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