悪戯好きの魔法使いと幻想郷 〜迷い込んだアイドル達〜 作:ふかちゃん
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紅に染まった幻想郷の空を1隻の帆船が飛行する。
舵輪を握り船を操るのは宝鐘海賊団船長、宝鐘マリン。
マリン「せっかく幻想郷に来たって言うのに異変のせいで待ちぼうけの上弾幕ごっこのひとつもせずに帰るだなんて真っ平御免なんだワ!咲夜ちゃん…船長が今から行くから待っててくださいね〜!」
事の始まりは少々巻きもどる。
マリン「つまり元の世界に帰るには少しの間準備が必要…ということですか?」
霊夢「そういうこと。少なくとも今日明日で出来るものでは無いもの。だから準備ができるまでの間此処…博麗神社で待っててくれないかしら。」
マリン「分かりました!霊夢ちゃんと同じ屋根の下なら何日でも何ヶ月でも喜んで!」
そんなマリンに紫と同じようなものを感じ顔をしかめる霊夢は今その紫が行動を起こしていることに気付かなかった。
???「で……その『スペルカードルール』とやらを広めるために私達にやられ役になれと?」
紫「理解が早くて助かりますわ。あなた達にはスペルカードルール普及の礎になって頂きたいですもの。」
霧の湖に佇む赤い不気味な館。
その主と紫は内装まで赤い部屋で話をしていた。
話し相手は「少女」だが彼女が纏う魔力は只者では無い。
鬼すら上回るパワーに天狗すら翻弄させるスピード。更には多くの悪魔をひれ伏させ従えるその種族の名は吸血鬼。
「ドラキュラ」として名高い「ヴラド・ツェペシュ公」の末裔が一人にしてこの紅魔館の主「レミリア・スカーレット」である。
???「お嬢様に人間の戯れ相手…それもやられ役になれですって?…今すぐその首を掻き切って差し上げましょうか?」
そのレミリアの横に控えつつナイフを片手に八雲紫に明確な敵意を向けるのは十六夜咲夜。…レミリア・スカーレットに仕える人間のメイドである。
『時間を操る程度の能力』という強力な能力を扱う彼女を手で制しながらレミリアは静かに笑みを浮かべる。
レミリア「いいじゃない咲夜。最もこの妖怪がタダで私達にやられ役になれと言わない限りの話だけれど。」
咲夜「お嬢様…!ですが!」
紫「件の吸血鬼異変…あの日からこの館は私達の貼った結界により封印されてきました。……お子様はそろそろお外に出たいのではなくて?」
言うなれば「結界を解除してやるから協力しろ」との事である。
呆気に取られたレミリアではあるが口元に笑みを浮かべては大爆笑の後にその赤い瞳で紫を見つめる。
レミリア「いいだろう。貴女の言う『異変』とやらの引き立て役になってやろうじゃないの。…もしかしたら力加減を間違えて博麗の巫女を殺してしまうかもしれないけれど。」
紫「その時は博麗の巫女の実力がその程度だったという訳ですわ。…それにあの子、そんな簡単にやられてくれる子ではありませんもの。」
おほほ とセンスを口元で隠しながら赤い目がずらりと並ぶ空間「スキマ」に消えていく彼女を見おくり紅魔館に静寂が戻る。
咲夜「…よろしかったのですか?」
レミリア「幻想郷にこの私…スカーレットデビルの名を轟かせるちょうどいい機会だわ。」
無邪気に笑うレミリアは紅魔館に居候する魔法使いを呼べと咲夜に命令する。
「吸血鬼にとってこの太陽は邪魔だと思わない?」なんて妖艶に微笑みながら。
夜。
霊夢「そうだ、マリン。…明日にはあなた帰れるわよ。」
夕食の最中の霊夢の言葉に思わずむせこんだマリン。
しかし直ぐに肩を掴んでキラキラとした目を霊夢に向ける。
マリン「本当ですか霊夢ちゃん!?船長、ついに帰れるんですね!?」
霊夢「ええ、まあそういうことよ。良かったわね。」
マリン「これでぺこら達や一味のみんなに会えるんだワ〜!」
心を躍らせながらご飯をかきこみ眠りについたマリンを見て霊夢はふうと一息つく。
霊夢「本当に騒がしいやつだったわね……」
しかし翌朝。
いそいそと準備をする姿を見て帰れるのかと聞いたマリンへの答えは期待を裏切るものだった。
霊夢「事情が変わった。私が戻ってくるまで外に出ないこと!いいわね!」
その言葉を残して外に出ていく霊夢を見て独占欲強いんだから〜 なんて笑いながらお見送りをしようと玄関に向かったマリンが見たのは真っ赤な空だった。
マリン「え………?」
………『東方紅魔郷』…紅霧異変の始まりである。
マリン「これは…当分の間帰ってきそうにないですね……」
苦笑いをするマリン。
アイドルグループに所属する彼女ももういい大人。霊夢のいいつけを守って神社で大人しく…
マリン「する訳ねぇよなぁああああ!先回りして霊夢ちゃんをびっくりさせてやるんだワ!ついでに紅魔館のみんなにも会いに行くとしましょうか…!」
しかしここで問題発生。
博麗神社から紅魔館…もとい霧の湖にはかなりの距離があり徒歩で行けば丸一日がかかってしまう。
マリン「空とか飛んで行けませんかね〜……船長、船なんて持ってませんし………」
ブツブツとつぶやくマリン。直後真下の地面が盛り上がり、目の前に舵輪が現れる。
マリン「え?え!?これって…え!?」
そう、彼女は今夢までに見た帆船の舵輪を握っているのである。
マリン「ちっっっっさ!!!!」
但し操縦席と帆、船体という最小限の設備しかないそれはマリン1人だけ。無理をしても3期生全員がギリギリ乗れるか乗れないかという小ささでありお世辞にも巨大な海賊船とは言えない。
マリン「まあ、いいか……それでは行きますよ〜!出航!!」
それでもウッキウキに舵輪を回せば帆船は赤い霧が太陽を覆い隠す空へと発進した。
宝鐘マリン
○宝鐘海賊団船長である程度の能力
→いつどこにいても彼女専用の海賊船「マリン号」を召喚することが出来る。
この海賊船は弾幕ごっこに支障のない大きさをしておりレーザーや色とりどりの弾を発射することが出来る。
ホロメンは元の世界と幻想郷を
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自由に行き来できる
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自由に行き来出来ない