個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア 作:ねぎトロ丼ねぎ多め
どーしよー!!!!
相澤が倒れている中、体中に手をつけた主犯格の敵の側に突然黒いモヤが現れ、そこから先ほどの黒い霧まみれの敵が出てきた。
「ー死柄木弔」
「黒霧、13号は殺ったのか?」
「行動不能には出来たものの、散らし損ねた生徒がいまして……一人逃げられました」
「はぁ~!?」
黒霧と呼ばれた敵の報告に手を全身に付けた男、死柄木は首を掻きむしる。
「黒霧……お前……お前がワープゲートじゃなかったら粉々にしたよ…!流石に何十人ものプロ相手じゃ敵わない。ゲームオーバーだ。あーあ、今回はゲームオーバーだ。帰ろっか。
…けどその前に…平和の象徴としての矜持を少しでも——へし折って帰ろう」
そう言って死柄木は真っ黒で脳が剥き出しの敵…脳無に指示を飛ばそうとした。
「脳m「"サウンドバズーカ"!」ウォォ!?」
刹那、死柄木をとてつもない爆音が襲った。
「なんだぁ今の!?おい黒霧ィ!」
「恐らく生徒の攻撃かと…!」
「チッ…!折角気分よかったのに…!誰だァ!?」
そこに出てきたのは勿論…
「オレだ」
「「「「爆音(くん)!!!」」」」
敵を見た時にジェットボイスで飛んできて正解だったぜ。
「駄目だ爆音…!出てきたら危険だ…!!早く避難を…!」
「そんなこと言ったところで結局はあっちの方から襲ってくんだ。好きにさせてもらうぜ」
相澤の忠告を無視して、首を鳴らしながら敵共に向かう。
「なんだよお前の見た目!ほぼ俺達と同類じゃねぇか!」
軽くキレながら死柄木が煽ってくる。
「黙れ。テメェこそクソダセェ服着てんじゃねぇか。黒いTシャツに黒いズボン、オマケにクソダサい手のアクセサリー。そこら辺の中学生よりダサい服装じゃねぇか」
「〜ッ!!うるせぇんだよ!やれ、脳無!」
死柄木が脳無に指示を飛ばす。するとはこっちに突っ込んできた。
「オラッ!」
突っ込んできた所を思いっきり殴りつけた。
「ッ!?ガハッ!?」
「爆音くん!?」
次の瞬間、ダメージを受けていたのはオレの方だった。
「ハハハッ!お前は知らないだろうが、そいつは対平和の象徴 怪人『脳無』!『ショック吸収』や『超パワー』、『超再生』なんかの強力な個性を幾つも持った改造人間なんだよ!」
…なんだ、コイツ。自分のおもちゃを自慢するガキみてぇにベラベラと情報を話してきやがる。いや待てよ。今コイツなんて言った?
「おい手。…お前今、なんて言った?」
「んあ?だからコイツは改造人間だって「違う、そこより前だ」…『ショック吸収』や『超再生』なんかを持ってるって…」
おいおい、マジかよ。なら…
「エンリョしなくて良いってこったなぁ…!?」
その瞬間、周囲の空気が変わった。
「な、なんだよ急に!おい脳無!早くコイツをやれ!」
死柄木の指示を受けてまた脳無が突っ込んできた。
「爆音くん、危ない!避けて!」
緑谷が避けろと言ってくるが関係ねぇ!あの時と同じだ!まずは思いっきり息を吸い込む!
スゥゥゥゥゥゥゥ…!!
そしてぇ…!!
「"サウンドバズーカ"!!」
ドゴォォォォォォォォォォ!!
「ギュアアアアア!?」
次の瞬間、脳無は吹っ飛んでいた。
「は?」
「え?」
死柄木は何が起こったのか理解できずに立ち尽くしている。後ろにいる緑谷達も驚いている。
「ショックを吸収して…再生すんなら…本気出しても問題ねぇよなぁ!」
これから始まんのは『戦闘』じゃねぇ。『狩猟』だ。
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3分後
「カヒュー…カヒュー…」
「なんだ、もう終わりか?もっともつと思ってたんだがな。これじゃ『脳無』じゃなくて『能無』じゃねぇか」
そこからはもう一方的な蹂躙だった。脳無が近寄ろうとすれば"サウンドバズーカ"で吹き飛ばされ、逃げようとすれば"ボイスカッター"で足を切り落とされ、再生してもまた吹き飛ばされる。ソレを繰り返し続けた結果、脳無の体は再生を諦めていた。
「…嘘だろ、まだオールマイト来てねぇんだぞ!?何が『対平和の象徴』だよ!?このポンコツ!」
「死柄木弔、落ち着いて…!」
死柄木はその結果が気に入らなかったのかダルマのようになった脳無にキレ散らかし、黒霧はそれをなだめていた。
「さてと…次は… テメェらだなぁ!?」
「ヒッ!?おい黒霧!早くワープゲートを!」
「はい!」
脳無かやられたのご想定外だったのか、主犯格の2人が逃げ出そうとしていた。
「させるかよ!!」
また思いっきり息を吸い込む。が、
「脳無ゥ!俺たちの盾になれェ!」
「何ッ!?」
あいつらは脳無の体を盾にして逃げやがった。畜生、そいつぁは想定外だ…!
「クソッタレ!」
「もう大丈夫、私が来…あれ?ヴィランは?」
…遅ぇよ、平和の象徴。
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「16‥…17……敵との戦闘で負傷した少年を除いて……、ほぼ全員無事か。」
USJ襲撃後、駆けつけたプロの教師達により、残党の敵は全員拘束され、駆け付けた警察の護送車に乗せてる最中、塚内という名の警部が生徒達の安否確認をしていた。
そんな中、生徒達は自分たちがどこにいたかの話で盛り上がっている。
「とりあえず生徒らは教室に戻ってもらおう。すぐ事情聴取ってわけにもいかんだろ」
「刑事さん、相澤先生は…」
蛙吹が聞くと塚内はスマホを取り出し病院と連絡を取るとスピーカーをオンにし、生徒達に向ける。
『両腕粉砕骨折、顔面骨折…幸い脳系の損傷は見受けられません。ただ…、眼窩底骨が粉々になってしまいまして…、目に何かしらの後遺症が残る可能性があります』
「だそうだ」
「ケロ…」
その言葉を聞いた峰田と蛙吹が心配そうな顔になる。
「13号の方は、背中から上腕にかけての裂傷が酷いが命に別状は無しとのことだ」
「あの、デクくんは無事なんですか!?」
「そうだ、緑谷は!?あと爆音どこ行った!?」
麗日と切島が塚内警部に質問する。
「緑谷くんは保健室で大丈夫とのことだ。爆音くんは今警察署に向かっている」
「「「「警察署ォ!?」」」」
その言葉にクラス全員が驚愕する。
「何故ですか!?彼は敵を撃退しただけの筈です!」
飯田が塚内の言葉に反論した。
「いやその…彼は『脳無』と呼ばれる敵に対する過剰防衛について警察署内での厳重注意という名のお説教なんだ」
((((あぁ…))))
爆音の戦闘を見ていた生徒は静かに頷いた。
「セキュリティの大幅強化が必要だね」
「ワープなんて“個性”、ただでさえものすごく希少なのによりにもよって敵側にいるなんてね…。」
校長の言葉に奇抜な格好をした『18禁ヒーロー』ミッドナイトは、物悔しそうに言った。すると帽子を脱いだ塚内が校長に話しかけた。
「校長先生、念の為校内を隅まで見たいのですが。」
「ああ、もちろん!一部じゃとやかく言われているが、権限は警察の方が上さ!捜査は君達の分野!よろしく頼むよ!」
「そう言われると頑張らないと行けなくなりますね。精一杯調査を頑張らせていただきます
許可を取り、塚内は再び帽子を被ると部下の警察官達に指示を出し、行動を開始した。