個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア 作:ねぎトロ丼ねぎ多め
爆音side
決勝戦に備え控え室で水を飲み、軽くウォームアップをしていると、突然爆豪がドアを蹴って入ってきた。
「あァ!?なんでテメェがここにいんだ!!」
「それはこっちのセリフだ。お前控え室間違えたんじゃねぇのか?」
「んなワケ…」
爆豪が確認すると、そこには『爆音声野 控え室』と書いてある。
「……」
「おいおい、しっかりしろよ次席」
「次席って呼ぶなやァ!!」
自分が間違えたクセに偉そうだな。プライドだけは主席ってか?
「チィッ…おい口裂け野郎ォ!」
「?」
「ぜってぇてめぇをぶっ殺す。首洗って待っとけや」
…また宣戦布告かよ。だがまあいい。
「受けてたってやるよ、次席」
「だから次席って呼ぶなやクソがァ!」
バタン!
爆豪が出て行った。
「さて、と…準決勝であれだけだったんだ。決勝戦、楽しくなりそうだな」ニタァ
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『さぁさぁリスナー共ォ!泣いても笑ってもこれが最後!爆破の個性で常に有利に立ち回る!A組、爆豪!対するは終始圧倒的な勝利を見せ続けた敵顔の口裂け大男!同じくA組、爆音!』
まだ試合が始まっていないにも関わらず、スタジアムは既にボルテージが上がっていた。
「フゥー…うっし」
軽く顔を叩いて気合いを入れる。
『そんじゃいくぜぇ!レディー…FIGHT!!』
「喰らいやがれやァ!閃光弾!!」
カッッ!!
『ぬわあっ!?眩しいっ!?』
「ガッ!?」
なんだ!?前が見えねぇ!?
『ヘイヘイイレイザー、今の爆豪の技何かわかるか!?』
『知らん。爆破の際に生じる光だけを強化した爆破なんじゃないか?』
確かにこれじゃしばらく目が使いえねぇ…だがな。
「オレには聴覚があるんだよ!"エコーロケーション"!!」
ピィィィィィィ……
ククク…見える、見えるぞ。まあ実際には聞いてるんだがな。まあとにかく、左前方に爆豪がいることを確認できた。
「ケッ、そんなのこっちにゃお見通しだ!」
ん?爆豪が両腕を…こっちに?
「テメェのためだけに編み出した技だ…よーく味わえや!爆音器!!!」
爆豪が叫んだ瞬間、スタジアム中全体に爆音が轟いた。
KABOOOOOOOOOOOM!!!!!
「ガギッッ…!?」
ッッッ!?危ねぇ、意識持ってかれるとこだった…!クソッタレ、爆豪のやつこんな隠し玉をもってやがるとは…
「今度はこっちの番だ!"サウンドバズー…」
今気づいた。爆豪が戦闘の際に必ず鳴らす爆発の音。周りの観客どもの声。一切合切が聞こえねぇ。
「まさか…!!」
あぁ、クソ。間違いねぇ。聴覚器官を破壊された。
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緑谷side
おかしい…かっちゃんが爆音器って技を使ってから爆音くんが見当はずれな場所に攻撃を仕掛けている。何があったんだ?
「あっ…」
突然、口田くんが口を開いた。
「どうしたん、口田くん?」
麗日さんが口田くんに問いかけた。
「え、えっと、その…せ、戦闘訓練のとき爆音くんが言ってたのを思い出したんだ。確か爆音くんってものすごく耳が良いんだよ。1km先のコインが落ちた音を聞き取れるくらいには」
そのことを聞いて、僕は気づいた。
「ッ!そういうことか…!」
「どういうことやの?デクくん?」
「えっと…爆音くんはかっちゃんに目を潰されてるから聴覚を使ってかっちゃんの位置を把握しようと集中してて、そこにかっちゃんが爆音を叩き込んだって感じ」
「つ、つまり?」
「要するに今の爆音くんは…目も見えない、耳も聞こえない状態なんだよ」
オリジナル技紹介 爆音器
元ネタはDr.ストーンの爆鳴気。すごく単純に言うと閃光弾の音バージョン。
耳が良すぎる爆音メタの技。爆豪が本気を出せば10km先からでもしっかり聞こえる。