個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア 作:ねぎトロ丼ねぎ多め
今回も短めです。
———埠頭の倉庫————
エキスポのメインストリートから少し離れた場所。そこに怪しい男達が集まり、顔に傷のある男が別の男から荷物を受け取る。傷の男は荷物を確認し、携帯で電話越しの相手と話す。
「ブツは予定通り受け取った……」
傷の男の足元には、不自然に曲がった鉄の棒に拘束される2人の警備員が転がっている。
「……なに、オールマイトが……?狼狽えるな、それは此方で対応する」
電話越しで慌てている相手に傷の男はそう言い、通話を切る。
「そうか、この島に来ているのか……オールマイト」
傷の男はそう呟き、携帯をコートのポケットへ乱雑に突っ込むようにしてしまう。
「まぁいい。こっちにはアイツから貰ったアレがある。…首を洗って待っておけ、オールマイト」
そう言って男は不敵な笑みを浮かべた。
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爆音side
(なんで緑谷がここに…?)
いや、よく見たら後ろに何人かいんな。麗日に八百万、耳郎に飯田…あと誰だあの金髪メガネの女。
「お前らも招待されてたのか」
「うん!爆音くんも?」
「まぁな」
「偶然やね〜」
「?爆音さん、後ろの方は…?」
緑谷たちと話していると、八百万がねじれに気付いたのか聞いてきた。
「あぁ、コイツは「はじめまして!声野の幼馴染の波動ねじれです!よろしくね!」
ねじれのことを紹介しようとしたら当の本人に遮られた。すんげーニコニコしてるし。つーかなんか幼馴染のとこだけデカくなかったか?
「君たちって声野のクラスメイトでしょ?緑谷くん、飯田くん、麗日さんに八百万さん、それと耳郎さん!」
「!僕たちのこと知ってるんですか?」
緑谷の問いにねじれはさも当然のように頷いてるが…オレ、ねじれにコイツらのこと話してたか?
「あ、そういえば…」
「?なんです…ひゃんっ!?」
突然ねじれが耳郎の方に歩いていったと思うと、両手で耳郎のプラグをいじり出した。
「耳郎さんのコレってどうなってるの?感覚とかあるの?」サワサワ
「ちょっ…!プラグはっ…!あんまりぃ…触らないでぇ…///」
一見無機物のような見た目だが、体の一部。当然感覚はある訳だから耳郎からしたらいきなり耳たぶをこねくり回されているようなもんだ。
「ひゃんっ…///んんっ…///」
ドッドッドッドッドッドッ……!!!!
耳郎がくすぐったがっている様子を目の当たりにしている緑谷からエンジンかと錯覚するレベルの心音が聞こえる。よく見たら顔も赤く染まりきっている。
「み、みみみ緑谷くん!クラスメイトをそのような目で見るのはやめたまえ!!」
飯田がいつもの調子で注意するが、お前の心音も大概だぞ。寧ろ緑谷よりひでぇんじゃねぇか?
「ちょ、ちょっと波動さ「そうそう、麗日さん!麗日さんの個性って触れた物とか人を浮かせられるんだよね?家とかでうっかり触っちゃったりしないの?」え?え?いや、そのー…」
見かねた麗日が止めようとするが、ねじれのマシンガンのように矢継ぎ早に繰り出される質問攻めに逆に圧倒されている。だがそれと同時に耳郎のプラグから手を離した。
「あぁ……///」
へたりと耳郎がその場に座り込む。
「ねぇねぇ飯田くん!飯田くんって足にマフラー付いてるけど、服とかってどうやって用意してるの?」
「こ、ここここれは我が家代々お世話になっている服造りの職人がががが……」
「一旦落ち着け飯田」
飯田はまだテンパってんのかマトモに話せてねぇ。
「八百万さんって「いい加減にしとけ!」あいたっ!?」
未だ質問を続けようとするねじれの頭に軽くチョップを当てる。
「いったぁ…」
「悪かったな、コイツは色々と好奇心が強えんだ。立てるか?耳郎」
「ら、らいじょーぶ…///」
無事…か?
「つーかソイツは誰だ?」
「あ、自己紹介がまだだったね。初めまして、メリッサ・シールドです。ここでサポートアイテムの開発の研究をしています」
「爆音だ。よろしく頼む」
「…あれ?今参加してるの轟くんじゃない?」
「あ?」
スタート地点を見ると見覚えのある紅白の頭が。そして何体かのロボが氷漬けになっている。
『只今のタイム14秒!第二位です!』
「…一位じゃねぇのか」
話し方、攻撃手段、何よりあの頭。
「…間違いねぇ、轟だな」
「世間って狭いんだね」