個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア 作:ねぎトロ丼ねぎ多め
「なんで他の女の子を褒めるの?なんで他の女の子に触るの?私だけ褒めてよ?私だけに触ってよ?ねえ?浮気?なんで?なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで…」
「落ち着け…!!」
普段のような天真爛漫な笑みは完全に消え去った状態のねじれがさながらホラー映画のワンシーンのようにゆっくりと歩み寄って来る。
「波動先輩!?落ち着い…ぐわああああ!?」
「飯田さん!?」
止めようとした飯田がぶっ飛ばされた。
「ヒッ……!?」
「ヒィィィエェェェ!?あっ……」
「峰田ァ!?ちょっおま汚ねぇ!!」
隣の耳郎は恐怖のあまり足が生まれたての子鹿並みに揺れまくり、後ろの方の峰田に至っては漏らしてる。
「デクくん達まだここにいたの?パーティー始まってるわよ?」
「あっ真打来たぁぁ!…来たけど…」
「逃げてメリッサさん!ここにいちゃ命が危ない!」
「命が惜しかったら今すぐ逃げて!ここはウチらが食い止める!」
「え?」
タイミングが良いのか悪いのか、これまたドレスに身を包んだメリッサが出てきた。
「あ、爆音くんの彼女さん!そのドレス、凄く似合ってるわ!」
「ほぇ?」
「「「!!?」」」
なんだ?彼女って単語が出た瞬間ねじれが元に戻った…!?
「…別に彼女じゃね「おいこら爆音てめぇ彼女いたのかよ!!お前は同志だと思ってたのに!!死ねよクソがぁぁ!!!!」ぇ…」
「チクショオォォォ!!結局男は強さかよ!?」
「…なんか距離近いなとは思ってたけど彼女だったんだ…納得…」
なんか周りが勝手に納得してやがる…
「ば、爆音くん…お付き合いしている女性がいながら他の女性を先に褒めるのは良くない…ぞ…!」
「いいから飯田くんは早く病院に行って!!」
「彼女…えへへ…」
こうして飯田という尊い犠牲はあったが、なんとかねじれを元に戻すことが出来た。
「よ、よし…皆!そろそろパーティー会場へ行くぞ!これ以上遅れる訳にはいかない…ぐはっ!!」
「飯田くん無茶しないで…!」
ズタボロで血を吐いているにも関わらず先陣を切る飯田に一先ず俺たちも着いて行こうとした。その時だった。
『I・アイランド管理システムよりお知らせです。警備システムにより、I・エキスポエリアに爆発物が仕掛けられたと言う情報を入手しました。』
『I・アイランドは現時刻をもって厳重警戒モードに移行します。島内に住んでいる方は自宅又は宿泊施設に。遠方からお越しの方は近くの指定避難施設に入り、待機して下さい』
『また、主な主要施設は警備システムによって強制封鎖します』
「「「「「!!?」」」」」」
放送が終わると同時に、窓が順にシャッターで覆われ、自動ドアが封鎖された。
「何が起こってるんだ…!?」
「あれ?圏外になってる…さっきまで普通に通じてたのに…不思議〜…」
「エレベーターも反応無いよ」
「マジかよ!?」
「爆発物が設置されただけで警備システムが限界モードになるなんて…」
何処もかしこも封じられている。それにメリッサの言うことが本当ならばこれはかなりの異常事態らしい。
「……飯田くん、パーティー会場へ行こう」
「何故だ?」
真剣な表情の緑谷に飯田が問う。
「パーティー会場にはオールマイトが来てるんだ」
「オールマイトが!?」
「何だよ、それなら心配要らねーな」
オールマイトもI・アイランドの名前が出た事で全員が安堵の表情を浮かべる。
「メリッサさん、パーティー会場へ行くにはどうすれば?」
「非常階段を使えば、会場の近くに行けると思う」
メリッサの指差す方向には重そうなドアが。
「よし…!メリッサさん、案内お願いしま
BOOOOOOOOOM!!!!
「ッ!?なんだ!?」
突如閉鎖されたはずの入り口から爆発音が轟いた。
「あれは…脳無!?」
「いや、でもよく見たら脳無じゃない…?」
「カロロロ……」
「いや…アイツは…!」
間違いねぇ、ニトロだ。だが前の奴とは色が違うし、体中に虎のような模様がある。…何かあると睨んで間違いねぇな。
「おっ…らぁ!!」
ジェットボイスでニトロのとこまで飛び、反撃する暇さえ与えないで頭を蹴っ飛ばす。
ベキョッ!!!
「!?」
「きゃぁぁぁぁぁ!!?」
「頭がっ…!?」
蹴りが当たった瞬間、ニトロの首から上が弾けるようにしてぶっ飛んだ。
「構えとけ!コイツはこれぐらいじゃ死なねぇ!」
「いや、頭ぶっ飛ばされて死なない訳が…!!」
ニュルンッ!!!
「は?」
「頭が生えた!?なんなんだあの生物は…!?」
「シュアアアアア!!!」
「あっぶねっ…!」
首から上が再生しやがった…!
「待って!あの頭が…!!」
ズズズズズズズ……
「ギャガァァァァ!!」
「嘘でしょ…!!?」
ぶっ飛ばした頭の方から体が生えてニトロが二体に増えた。
「なんなんだよコイツ!まるでプラナリアじゃねぇか!!」
「プラナリア…?っ!それだ!!」
緑谷が叫ぶ。
「爆音くん!多分アイツの個性は超再生!それも体のほんの一部からでも再生できるレベルのだ!できるだけ攻撃するのは避けて捕縛を!」
「無茶言うな!オレに捕縛は…」
「捕縛ならオイラの出番だぜ!GRAPE RUSH!!」
峰田が飛び出して、もぎもぎを投げつけてニトロ共の動きを封じる。
「どーだ!これがオイラの実力…」
「「ガアッ!!」」
ボオッッッ!!
ニトロ共は口から火を吹き、自分の体についたもぎもぎを全て燃やし尽くした。
「もう駄目だぁぁ!!燃やされちゃどうしようもねぇよ!」
「出力20…!峰田くん離れて!ねじれる波動!!」
「ギャッッ!?」 「バギッッ!?」
「おお!効いてる!?」
「…駄目だぁ!」
「あ!?」
ねじれが急に駄目だとか言い出した。
「なんでだよ!効いてるじゃねぇか!!」
「ううん、アレ見て!これ以上出力を上げたらアイツらバラバラになっちゃう!もっと増えるだけだよ!」
確かに、今のを喰らったニトロ共の体は大分ダメージを受けている。しかし、再生能力がある為即座に再生している。だからと言って出力を上げるとバラバラになってさらに増えるし、出力を下げても効果は期待できないだろう。つまり…
「完全に八方塞がりじゃねえか!!」
上鳴がオレの考えてることを代弁する。
「私が捕縛ネットを創造して…!」
「いや、火吹いてたし多分燃やされて終わりだよ!」
「俺がいく!"穿天氷壁"!!」
パキパキパキッッッッ!!!
「やった…のか!?」
ニトロ共が凍りついた。
「まだよ!アイツらが個性を隠し持ってる可能性もあるわ!みんな警戒を怠らないで!」
「いやいや、あそこまで凍ってんだぜ?流石に…」
「「ジュア゛ア゛ア゛!!!」」
「あったわ!!嘘だろ!?」
突然氷の中のニトロが光出したと思うと、周りの氷を溶かして氷の牢獄から抜け出した。
「くっ…!万事休すか…!!」
「………コレしかねぇな」
「え?」
「"サウンドアーマー"!!」
「うわっ!?」
「えっ?」
「のわっ!?」
「きゃっ!?」
「"ジェットボイス"!!」
「ちょっ、声————」
オレ以外の奴らをサウンドアーマーで防護した後、ジェットボイスでさっきの非常階段に飛ばす。
ダンッッッ!!!
…よし。ドアが開かねぇよう音壁で塞いだ。
「爆音くん!?」
「クソッ!ドアが開かない!!」
「ここを開けてくれ!いくら君でも1人じゃ危険すぎる!」
『うるせぇ!!』
「「「「!?」」」」
音弾で声を飛ばす。
『お前らがいても邪魔でしかねぇんだよ!とっとと上に行け!』
「し、しかし…!」
『早く行けっつってんだろうが!!!』
「っ!は、波動先輩!爆音を説得してくださいよ!」
「ん〜…まあ大丈夫じゃない?」
「!?」
「声野ってプロヒーローより全然強いし。それに自分で大丈夫だって言ってるんだから大丈夫だよ!」
流石ねじれだ、オレの事を良くわかってる。
「…飯田くん。行こう!」
「ッ…!分かった!みんな行くぞ!」
階段を登る音が聞こえる。…全員行ったみてぇだな。
「待たせたな、トカゲ共ォ…」
「カロロ…」 「シュアアア…!」
「さぁ…ケンカしようぜぇ!!」
ニトロ
元ネタはトリコのエルグ。AFOがオールマイトへの嫌がらせのためにニトロを素体として造った脳無の一種。分裂しやすいよう、敢えて防御力を低くされている。現状判明している個性は
・プラナリア…細胞がダメージを負うと死滅する前に複製を作りだし、新たな肉体を形成するぞ!
・火炎放射…口から鉄をも溶かす炎を吐けるぞ!
・発熱…体温を摂氏500度まで上げられるぞ!
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