個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア   作:ねぎトロ丼ねぎ多め

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奥の“手”!

 

 

 

「突然の爆発失礼しました!お久しぶりですね!ヒーロー科の…すみません、全員名前忘れました!ごめんなさい!」

 

「み…みどりやいずくでしゅ…」

 

「麗日お茶子です…」

 

「爆音だ」

 

「飯田天哉だ!体育祭トーナメントにて君が広告塔に利用した男だ!」

 

ブチギレて暴走しかける麗日を全力で止め、一旦落ち着かせてから自己紹介に入る。

 

「なる程!では私ベイビー開発で忙しいので!」

 

「まっ待って!僕コスチューム改良の件でパワーローダー先生に相談があるんですけど…」

 

「コスチューム改良!!?興味あります!!」

 

「のわっ!?」

 

話を聞く素振りすら見せずに工房に戻ろうとする発目だったが、緑谷が口にしたコスチューム改良という言葉に異常なまでに反応を見せた。

 

「…発目…寮制になって工房に入り浸るのは良いがこれ以上荒らしっ放しにするなら出禁にするぞ…くけけ…」

 

パワーローダーの言い草だとコイツはしょっちゅう爆破を起こしているみてえだな。しかもそのまま放置。もうやってる事ただの不法投棄じゃねえのか?

 

「イレイザーヘッドから聞いてる。必殺技に伴うコス変更の件だろ?入りな」

 

________________________________________

 

 

「じゃコスチュームの説明書見して」

 

工房の中に入り、パワーローダーに自分の戦闘服の説明書を渡す。発目がやったらアウトだが、パワーローダーは許可証ライセンスを持っているから多少弄る程度ならセーフらしい。

 

「あの…僕は腕の靱帯への負担を軽減できないかって思ってて、そいういうのって可能ですか?」

 

「ああ緑谷くんは拳や指で戦うスタイルだったね。そういう事ならちょっといじれば…すぐにでも可能だよ」

 

コイツ有能だな。発目コッチとは大違いだ。…だが発目このバカ、どこか懐かしいような感覚がすんだよな。

 

「はいはいなるほど」

 

「「「「!!?」」」」

 

と、突然発目が緑谷の体を全身でまさぐりだした。

 

「何をやっているんだ発目くん!!今すぐ緑谷くんから離れるんだ!死にたいのか!?

 

「早く離れろ!!殺されんぞ!!

 

「え、2人とも何を急n」

 

「…発目サン?」

 

「「ヒッ…!!?」」

 

オレと飯田の必死の説得も虚しく、案の定麗日から殺気が溢れ出す。

 

「…そんなにベタベタする必要は無いと思うんやけど。あとデクくんもなんで顔真っ赤にしてるん?」

 

「いいいいやこれはそそそそそそののの…」

 

「いえ、体に触れるのが本人の筋肉の付き方や骨格を知るのに一番効率が良いので!…緑谷さんは見かけによらず結構ガッチリとしていますね。そんなあなたには…とっておきのベイビー!パワードスーツ!」

 

麗日の殺気をものともせず緑谷に変な鎧のような物を着せる。

 

「筋肉の収縮を感知して動きを補助するハイテクっ子です!」

 

「いや僕腕のサポートだけで良いんだけど…」

 

「コイツ人の話聞かねえな」

 

「爆音くんも割と大概だと思うぞ」

 

「…お前らも勝手にオレ達の救出に来てたらしいじゃねえか。ソレはどうなんだ?」

 

「うっ…」

 

「いだだだだだだ腰がいだだだだ!!!」

 

「デクくーーーーん!!?」

 

「プログラムの稼働範囲をミスったようです!ごめんなさい!」

 

飯田と話したほんの数秒の間で緑谷は発目のパワードスーツの誤作動で腰を捻り切られかけていた。なんでコイツはちょっと目を離した隙に死にかけてんだよ…

 

「腕のサポートを頼みに来たのに腰を捻り切られそうになるとは…」

 

「これはこれで捕縛用アイテムとして使えそうですね」

 

「いやただの拷問器具か処刑器具だろ」

 

その後も発目の暴走は続いた。飯田が冷却器を強化したいと言えばなぜか腕に装着するクソデカブースターを取り出してきてその結果飯田が天井に埋まり、オレが何も言っていないにも関わらず何処からともなく音を増幅するスピーカーなるものを持ってきて無理矢理装着させようとさせてきたりと碌でもないことしか起こらなかった。

 

「すまんね。彼女は病的なまでに自分本位なんだ」

 

「よく存じております」

 

「縄で繋いどけ」

 

「ただまァ君らもヒーロー志望なら彼女との縁を大事にしておくべきだよ。…きっとプロになってから世話になる」

 

「え?」

 

パワーローダー曰く、発目は入学してから今まで、たったの四ヶ月余りで数十個ものサポートアイテムを開発しているらしい。…失敗を恐れないかつ天才肌の職人。何となくだが小松小僧に通じるものがある。ずっと感じていたどこか懐かしい感覚はコレだったか。

 

「!!飯田くん!ちょっと!教えてもらえないかな!?」

 

「?何か知らないが待ちたまえ。気づいていないかもしれないがコスチュームの件が一つも進展していない」

 

「あっ…」

 

「完全に忘れてたな」

 

何か思いついたみてえだがタイミングが悪かったな、緑谷。

 

___________________________________________

 

 

四日後

 

「緑谷と爆音コスチューム変えたんだな!」

 

「うん!」

 

「ああ」

 

結局あの後色々アイテムを押し付けようとする発目を退けながらパワーローダーと共にコスチュームを改良。とは言っても今までのものに加えて新しく革っぽい素材のコートを付け足しただけだが。そして新しくガントレット型のサポートアイテムを装着している。

 

「デハ早速実践ト行コウカ」

 

「おう」

 

そう言ってエクトプラズムの分身に“ジェットボイス”で接近し、横腹に拳を叩き込む。

 

「グゥッ……!!?」

 

「分身が消えねえっつうことは…成功だな」

 

拳が当たった分身は立つのがギリギリなレベルで悶え苦しみはしているが消えはしない。つまり手加減は成功ということらしい。

 

「シカシ驚イタ。ソノガントレット、見カケニヨラズカナリ硬イナ」

 

「そういう素材で作ったんだとよ」

 

なんでもこのガントレットは特殊な素材で作られており、普段は伸縮性があるが強い衝撃が加わると鋼鉄並みに硬くなる…ということらしい。

 

「ソレトキニナッテイタンダガ、ソノコートニモナニカ仕掛ガアルノカ?」

 

「ん…あー、防刃防弾、あと防火の機能がある。それと…内側にコイツ・・・を忍ばせてる」

 

「ソレハ…?」

 

ボゴッッ!

 

「!危ナイ、岩ガ———!」

 

ちょうど良い、コイツのテストにはもってこいだ。

 

「そらよ!」

 

コートの内側から取り出したソレをガントレットに装着して降ってきた岩に向かって腕を振り抜く。

 

バキッッッッ!!

 

次の瞬間、ガントレットは巨大化して岩と同程度のサイズになり岩を粉々に砕いた。

 

「オオ…!」

 

「名付けて“死神の拳”…!コイツがオレの奥の”手“だ」

 

 






オリジナルサポートアイテム設定 
死神の拳
某有名サポートアイテムメーカーが作成したガントレット型のサポートアイテム。そのまま殴ってもそこそこの火力になるが、付属のチップのようなものを装着する事で一時的に巨大化させる事ができる。なお、チップの方は使い捨てである。
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