個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア   作:ねぎトロ丼ねぎ多め

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まさかハーメルンがサイバー攻撃を受けるとは……


開幕!仮免試験!!

 

 

「降りろ、到着だ」

 

相澤の言葉で全員がバスから降りる。着いたのは仮免試験の試験会場、国立多古場競技場。そう、今日は仮免試験の本番だ。

 

「緊張してきたァ」

 

「多古場でやるんだ…」

 

「試験って何やんだろ…オイラ仮免取れっかなぁ…」

 

試験に対する緊張からか、ガラにもなく峰田性欲の権化が弱気なことを吐く。

 

「…オイ峰田、『取れるかな』じゃねえ。取る・・んだよ」

 

「…そだな!」

 

「爆音が言った通りだ。この試験に合格し仮免を取得できればお前らタマゴは晴れてヒヨッ子…セミプロへと孵化できる。頑張ってこい」

 

オレの発言に続き相澤が激励の言葉を口にする。

 

「よっしゃあ!なってやろうぜヒヨっ子によぉ!」

 

「よっし、いつもの一発決めてこうぜ!せーの…」

 

「「「「“Puls「Ultra!!!」!!?」」」」

 

誰だこの一目見るだけで暑苦しいってわかる奴は…!?

 

「勝手に他所様の円陣へ加わるのは良くないよ、イナサ」

 

「ああしまった!どうも大変失礼…致しましたァ!

 

そう言ってイナサと呼ばれた暑苦しい奴は頭を思いっきり下げて謝罪し、その頭の勢いで地面を叩き割る。

 

「何だこのテンションだけで乗り切るような人は!?」

 

「飯田と切島を足して二乗したような…!」

 

瀬呂が言ってるが、マジでその通りとしかいいようがない奴だ。この最早アホなレベルの馬鹿真面目さと暑苦しさは他の追随を許さねえ。

 

「待ってあの制服…」

 

「マジかぁ!」

 

「あれじゃん!西の有名な!!」

 

「東の雄英、西の士傑」

 

「数あるヒーロー科の中でも雄英に匹敵するほどの難関高…士傑高校!」

 

「士傑ゥ?」

 

んだそれ、全く知らねえんだが。

 

「一度言ってみたかったっス!プルスウルトラ!!雄英の皆さんと競えるなんて光栄の極みっス!よろしくお願いしまぁす!」

 

頭から血流してんのにマジでうるせえな。口開けなくなるまでブン殴るか?

 

「夜嵐イナサ…ありゃ強いぞ」

 

「先生知ってる人ですか?」

 

「ああ。奴は昨年度、つまりお前らの年の推薦入試にてトップの成績で合格したのにも関わらず何故か入学を辞退した男だ」

 

「!?」

 

「さっき雄英大好きとか言ってた癖に推薦蹴るって馬鹿じゃねえのか?」

 

「馬鹿は言い過ぎだけどそうだよな」

 

「変なのー…」

 

「変なのではあるが実力は本物だ。マークしとけ」

 

確かにアイツからは何となくだがそういう類のモンを感じたな。コイツらだと相手は重荷か?

 

「イレイザー?イレイザーじゃないか!」

 

「ヒュッ…」

 

「TVとか体育祭で姿は見たけどこうして直で会うのは久しぶりだな!」

 

「…そう、だな…」

 

士傑とかいう奴らが去った直後、向こうの方から一人女がやって来て、ソレを見た相澤の表情は一瞬で露骨に嫌そうな顔…否、恐怖に満ちた顔に変わった。

 

「あの人は…!」

 

「ところでイレイザー…いや消太、結婚しようぜ!

 

「ゑ?」

 

「しない…」

 

「きゃあ!」

 

唐突に相澤に結婚を迫り出したが、相手が相手なモンだからか速攻でフラれた。

 

「おいおい、そんな冗談… 笑えねえなぁ…?

 

「ヒエッ…⁉︎」

 

「「「うわぁぁ!?」」」

 

相澤が女をフった直後、女を中心にドス黒い何かが辺り一面を覆い尽くした。

 

「このドス黒い感触…何処かで…!」

 

「アレだ!I・アイランドの時の波動先輩だ!」

 

間違いねえ、アレに近い!!

 

「消太…もう結婚しちまおうぜ?お前の両親にはもう挨拶しといたし…もちろん恋人として、な♡」

 

「だから最近実家から『結婚しろ』って連絡がこなくなったのか…」

 

なんかヤベえ会話が聞こえてくるんだが。

 

「彼女はスマイルヒーローMs.ジョーク!個性は【爆笑】!周りの人間を強制的に笑わせる!彼女の敵退治は狂気に満ちてるよ!」

 

「それがヒーローの説明か?」

 

「なぁ良いだろ?消太ァ…私と結婚したら笑いが絶えない家庭を築けるし下着が無くなることも減ると思うぞ…?」

 

「しない!てかアレお前だったのか…」

 

…何故かはわからねえが、相澤に凄え親近感を感じるんだが。

 

「じゅる…もう我慢できん!ここで消太のどうt「ストップです先生!それ以上はマズイ!」

 

暴走しかけたMs.ジョークを後ろから来たオレらと同じくらいの歳の奴らが4人がかりで必死に食い止めている。

 

「助かった…」

 

「俺たちは傑物学園高校2年2組!ココは食い止めるんで早く行ってください!!」

 

「うおおおお離せええ!私は消太のハジメテを貪るんだああああ!!」

 

「先生!!ヒーローとしてと言うか人として終わってます!」

 

「早く行けええええ!!」

 

「…よしお前ら!一刻も早く受験会場に向かうぞ!!」

 

「「「はーい!」」」

 

いつになく必死な相澤の鶴の一声で全員が一斉に受験会場へと移動する。

 

「うおおお待ってくれ消太ァァ!私はぁ…消太の消太をイレイザーしたいだけなんだああああ!!」

 

「黙ってろこの変態!!」

 

「おーい、誰かロープ持ってきてくれー!」

 

「警察呼んでもらっていいー!?」

 

 

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「多いな」

 

「多いね」

 

説明会の会場は広さが参加人数と全く噛み合っておらず、すし詰め状態だ。

 

「えーではアレ…仮免のやつをはじめます。あー、僕はヒーロー公安委員会の目良です。好きな睡眠はノンレム睡眠。よろしく」

 

(((何かすごいキャラが濃い人だなぁ)))

 

「人手が足りなくて仕事が忙しい…眠たい…!そんな心情の下ご説明させていただきます」

 

コイツ俗に言う社畜か。しかも公安っつうことは公務員じゃねえか。仮にも国に勤めるエリートが社畜ったぁどういうことだよ。

 

「えー…試験ですが、ずばりこの場にいる受験者1540人一斉に勝ち抜けの演習を行なってもらいます」

 

「マジか」

 

「ざっくりだな」

 

「はい静かに。…対価にしろ義勇にしろ、理由はともあれ多くのヒーローが災害救助や敵退治に切磋琢磨してきた結果、事件発生から解決までにいたる時間はヒくくらい迅速になっています。君たちは仮免を取得した後、その激流に身を投じることになる。そのスピードについていけない者はハッキリ言って厳しい。よって…今回の試験はスピード重視!条件達成者先着100名を一次試験通過とします!」

 

「!?」

 

「「「何ィィーー!?」」」

 

1500人の内の100人って言うことは…一次試験だけでも合格率はざっくり7%もねえくらいか…ねじれの代とは比べもんにもならねえな。

 

「待て待て待て!!1500人中の100人って!五割どころじゃねえぞ!?」

 

「まァ社会で色々ありすぎたんで…運がアレだったと思ってアレしててください」

 

「アレて!」

 

「おいおい酷すぎんだろ!!」

 

「コレが公安のやり方かー!」

 

「…うるせええええ!!」

 

会場全体から飛んでくるブーイングにとうとうおっさんがキレた。

 

「こっちだってもう色々大変なんだよぉぉ!オールマイトは引退しちゃうし“個性”犯罪の発生率はなんか上がってきてるし!!仕事は増えるのに人員は全く増えないし!!クソみたいな労働環境で頑張ってんのに上司からは『もっと早く仕事しろ』って言われるし!!あああああこんな世界滅べ!滅べええええ!!」

 

「目良さーん!?」

 

「落ち着いてください!受験生たちの視線が凄いことに!!」

 

慌てた様子の他の職員共が壇上で暴れ回る目良を落ち着かせる。

 

(((((大人って大変なんだなぁ…)))))

 

 

 

5分後

 

「ハァ…ハァ…失礼しました。で、試験通過の条件というのがコレです」

 

落ち着いた目良いが懐から取り出したのはテニスボールぐらいの大きさのボールとなんかの的?みたいな奴。どうやら一次試験はコイツを使った的当てみたいなモンらしい。

 

「えー、じゃあ展開後にターゲットとボール配るんで全員に行き渡ってから1分後に試験開始とします」

 

「展開…?」

 

困惑するオレたちを他所に淡々と説明を続ける。

 

「各々苦手な地形好きな地形色々あると思います」

 

目良がそう言うと、オレたちを囲っていた壁が四方に倒れた。外にはビルやらクソデカい山やらがある広大なフィールドが広がっている。

 

「自分を活かして頑張ってください」

 

_________________________________________________________________________

 

 

「先着で合格ということは同校で潰し合うようなことは無いはず…!むしろ手の内を知り合った仲でチームアップするのが勝ち筋…!皆!あまり離れず一塊になって動こう!」

 

緑谷が声を張り上げるが…

 

「お断りだな」

 

「フザけろ、遠足じゃねえんだぞ」

 

「バッカ!待て待て!」

 

「おい爆豪!爆音も!切島まで!」

 

「俺も大所帯じゃかえって力が発揮できねえ」

 

「轟くん…!」

 

オレと爆豪、轟は能力や戦闘スタイル的に塊になるより個々で戦った方が真価を発揮する。下手に一箇所にかたまるのは悪手だ。

 

『それでは…5、4、3、2、1…START!!

 

「そりゃっ!!」

 

試験開始の合図とともに何人かのがオレに攻撃を仕掛けてくる。

 

「おっと!悪いがテメエらのしょうもねえ作戦は全部丸聞こえなんだよ!!」

 

「なんの!!雄出!」

 

「おう!」

 

デカブツが前線での白兵戦、オレの周りを走り回ってるヒョロガリはそこそこのスピードで駆け回りデカブツのサポート、後ろの方にいる女はボールを投げ予想外の動きをさせることでオレの動きをある程度だが牽制。個々の能力はちとアレだが、連携はそこまで悪くねえな。

 

「だけどよぉ…お前こん中で一番生っちょろいぞ!!」

 

べバキッッ!!

 

「カッッ…!?」

 

「翔!?」

 

ヒョロガリの顔面に一発拳をお見舞いする。音速を超えたスピードを出せるオレからしたらコイツらの動きは最早止まって見える。だがデカブツは耐久力が高そうだし、女の方を殴っても良かったんだがコイツがさっきから鬱陶しいから先にぶん殴っといた。

 

「ど、どうすんのよ!?翔がいなきゃ作戦が…!!」

 

「…しかだねえ、アレをやる」

 

「嘘でしょ!?流石に試験でアレをやるのは…!?」

 

「そんなんで全員落ちるほうが不味いだ!うおおおおお…!!」

 

力みだしたデカブツの体が段々と大きくなっていく。

 

フンガァァァァ!!

 

「おっと…!良いパワーじゃねえか!!」

 

今のオレとの掴み合いをマトモにできる奴なんざコイツ以外だとAFOぐらいじゃねえのか?

 

「そのパワーだけなら誇って良いと思うぜ…パワーだけならなぁ!!」

 

ウガッッ!?

 

元々コイツはそこまで動きが速くないが、この姿になってからは余計にそれが顕著になっている。

 

「死にさらせ!“死神の拳”!!!」

 

ズドンッッ!!!

 

ギャァァァァ!!?

 

ガントレットに覆われたことによってドス黒くなった腕でデカブツの腹を思いっきり殴りつけると、余程堪えたのかデカブツはその場に倒れて動かなくなった。

 

「嘘でしょ…ウチの学校のトップ2人がこうもアッサリと…!?」

 

女の方は仲間がやられて怖気付いたのかじりじりと後退りしてて逃げていった。

 

「さて、と…次はどいつからだ?全員ぶっ殺してやるよ…!!」

 

「ひっ!」

 

「くっ…!一旦引くのが得策か…」

 

さっきボールを投げつけてきていた他に奴らも少しずつ後退していく。こんだけ離れてりゃ大丈夫だろ。

 

「スゥゥゥ…」

 

エクトプラズムとの訓練で嫌と言うほどやったからな、手加減はできるようになったぜ。

 

「死なねぇ程度だがな!“サウンドバズーカ”!!

 

DGHOOOOM!

 

「「「のわああああ!?」」」

 

威力をナーフしたとは言え、元の技自体がかなり高火力だからな。周りにいた奴らは全員ぶっ飛ばされた。

 

「あとはコイツを…おらっ!」

 

ぶっ飛ばされて伸びてる奴らのターゲットにボールをぶつけまくる。

 

『あ、なんか入ってきた。えーっと、脱落者が…56名!?開始から3分足らずでこれは凄い!1人通過です!』

 

「ケッ、当たり前だろうが」

 

アイツらは…まだ交戦中みてぇだな。

 

「精々振り落とされんなよ…!!」





オリジナルキャラ紹介
ヒョロガリこと速いやつ
早足翔(はやあし かける)! 個性 俊足!
時速60kmで走ることができるぞ!飯田の【エンジン】と比べると成長性が無いが、代わりにかなりの持続力があるぞ!実は本人がとある高校のヒーロー科のトップだったぞ!

ゼブラと取っ組み合いしたやつ
丹我雄出(たんが おで)! 個性 筋肉!
自分の知能を代償に、一時的に全身の筋肉を巨大化・硬質化させることができるぞ!本編で披露した形態は知能が殆ど無くなって暴走する代わりに、OFA60%くらいのパワーを得ることができるぞ!本人は田舎訛りのある、心優しい男の子だぞ!

紅一点のやつ
鬼道操華(きどう そうか)! 個性 軌道操作!
一定範囲内でなら投げたものの軌道を操ることができるぞ!現在の射程は半径50m!"個性"の発動に物を投げるのが必須な都合上、本人の腕は結構ムキムキだぞ!本人はそのことを気にしてるぞ!

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