個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア 作:ねぎトロ丼ねぎ多め
「さっきのハウンドドッグ先生、やばかったな…」
「なんで一回出てきたんだろ?」
「最初からブラドキング先生に言わせておけば良かったんじゃ…」
さっきのハウンドドッグは強烈だったな…なんでわざわざ一回出てきて吠え散らかしたんだ?耳郎も言ってるが、最初からブラドキングに全部言わせときゃもっとスムーズだっただろ。
「おい、もうとっくにHRの時間だぞ。早く席につけ」
「あっ!すんません!」
「いつの間に後ろに…」
いつの間にかヌルっと後ろに来ていた相澤に注意を食らい、全員が速攻で席についた。
「ハァ……じゃあまァ、今日からまた通常通り授業を続けていく。雄英史上かつてない程に色々ありまくったが上手く切り替えて学生の本文を全うするように。それと、今日は座学のみ。だが後期の訓練はより厳しく、激しくなっていくからな。気を引き締めておくように」
「話無いねぇ…」
「なんだ芦戸?」
「ひっ!久々の感覚!懐かしい!」
ほんの小さな芦戸のぼやきに相澤が久しぶりに軽くキレた。髪がどっかの戦闘民族みてぇになっちまってんな。
「ごめんなさい先生、少しいいかしら」
「構わん、いいぞ」
「さっき始業式で校長先生のお話に出てた"ヒーローインターン"ってどういうものなのか聞かせてもらえないかしら?」
「そーいや校長が何か言ってたな!」
「俺も気になっていた」
そんなんあったのか?なんか3年の方から視線感じてたせいでほぼ真面目に聞いてなかったから覚えてねぇや。
「それについては後日行う予定だったんだが…そうだな、先に言っておく方が合理的だな。平たく言うと"校外でのヒーロー活動"。以前行った職場体験の本格版だ」
「へえぇ…そんな制度が……って、体育祭での頑張りは何だったんですか!!?ウチ爆豪くん相手に命懸けで戦ったのに!!」
「確かに…!インターンがあるなら体育祭でスカウトを頂かなくとも道が拓けるか」
「落ち着け。ヒーローインターンは体育祭で得たスカウトをコネとして使うんだ。そしてこれは授業ではなく、生徒個人の任意で行うものだ。むしろ体育祭で指名を頂けなかったものは活動できないことの方が多い」
その後も淡々とした様子でインターンの説明を続ける。
「…以上。待たせて悪かったな、山田」
「山田やめろし!!ともかく、一限は英語!!すなわち俺だけの時間!ザ・ワールド!今日は詰めて詰めて詰めまくっていくぜー!上がってけぇぇ!!」
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「おやおや?このホコリ…」
「爆豪さん!掃除がなっていないわよ!」
「そこやったんはデクだ!なに嫁いびりしてる姑みてえなこと言ってんだクソチビが!オイコラクソデク!!てめー掃除すら満足にできねぇのか!」
「わっごめん!あ、皆部屋のゴミドアの前に出しといて、まとめるから」
爆豪はともかく、緑谷が掃除してんのめっちゃ似合ってんな。余計小松みてえだ。
「てか今日のマイク先生の授業、めっちゃ難しくなかった?」
「わかる。当然のように習ってない文法が出てくるし」
「ソレ私もビックリしたー!」
「爆音とか途中で真っ白になって動かなくなったと思ったら気絶したもんなー」
「気絶!?大丈夫なの!?」
「お前を保健室まで運ぶのめっちゃ大変だったんだからな!重すぎなんだよ!」
「チッ……」
あんなもん分かる方が異常だろうが。保健室にいたババアにキスされかけたし…厄日だったぜ。
「なら今度可能な限りでよろしければ私がお教え致しましょうか?多少はお力添えできるかと」
「…気持ちだけ受け取っとこう」
オレも八百万もねじれに何されるかわかんねーしな…
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「そろそろ寝るか…」
眠い。30分英語の勉強しただけでここまで眠くなるとは…英語は入眠用の科目だったか。
ピロン♪
「なんだ?メール?」
親父から無理矢理渡されたケータイにメールが二通入ってきた。一つはねじれ、もう一つは親父からだ。
「どれ」
ねじれからの方は…『明日会える事になったよ!楽しみにしててね♡」…なんかあったんだろうな、うん。親父の方は…『お前いつからねじれちゃんと結婚を前提にした付き合いをしてたんだ!?本人から聞かされたぞ!?しかもどっかから漏れて隣の波動さんからめっちゃ睨まれてるんだけど!!一回帰ってきなさい!!』…………だと……!?
「…ねじれェ……!!」
三日後
「ご迷惑おかけしました!!」
三日経ったことで謹慎が終了して、緑谷が帰ってきた。それも以前の倍近くの熱血さをもって。
「この三日間でついた差を取り戻すんだ!!」
「おお!爆音みたいにならないためにも頑張れよ!」
「おいちょっと待て。聞き捨てならない事が聞こえたんだが?」
「うわあああ!!?お、落ち着け爆音!!一旦拳をあげるのをやめろぉぉぉ!!」
「…何やってんだ!席につけ!!除籍されたいのか!」
「のわあっ!?相澤先生!?」
「ごごごめんなさい!ほら爆音、早く席に戻ろうぜ!な?」
「チッ……」
運が良かったな上鳴。相澤が来てなかったらねじりミンチにしてたところだ……!!
「じゃ、緑谷も戻ってきたところで本格的にインターンの話をしていこうと思う。…入っておいで」
「ん?」
「…?」
「職場体験とどういった違いがあるのか、直に体験している人間から話してもらう。多忙な中都合を合わせて来てくれたんだ、心して聞くように」
ドアを開けて教室に入ってきたのは見覚えのある薄い水色の髪。
「紹介しよう、現雄英生の中でもトップに君臨する3年生3名—通称ビッグs「声野ーー!!!」
「ぐわああああああ!!!?」
「爆音くーーん!!?」
相澤が言い切る前に薄水色がオレの方に飛び込んできた。オレの席教室のドアから10mぐらい離れてるはずなんだが…!!
「んちゅっ!!!」
「「「「!!?」」」」
「「「「キャァァァァ!!?」」」」
「ちゅー!?ちゅーしたよ!?」
「すっごい大胆!!」
「はわわわわわわ…!!!」
「チクショォォォ!!爆音何やってんだお前ええええ!!!!!」
「んじゅるる……ぶちゅっ……」
「……長ない?」
「ぶじゅるるるるるるっっ!!!むちゅっ…ぢゅるる…じゅぞっ!!!…れろれろれろれろれろ……」
「いやエグいエグいエグい!!」
「ディープキスにも程がある!!」
「深淵の接吻…」
「言うてる場合か!!」
「これ爆音大丈夫なのか?」
「ハハッ!波動さん相変わらずだね!」
「笑ってる場合じゃないよミリオ…!!」
「ああっ!!爆音くんの顔が唇を奪われすぎたせいでだんだん青く!?」
「爆音くん!?爆音くーーーーん!!?」
「ちょ、全員で引き離せ!!今すぐ!!急げぇぇ!!」
「うわぁっ!?波動先輩めっちゃ力強い!!こんな華奢なのに!!」
結局、オレがねじれのキスから解放されたのはそれから3分後のことだった。