個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア   作:ねぎトロ丼ねぎ多め

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日常!

 

 

「あ、爆音くん帰ってきた」

 

「無事かー?主に波動先輩関連で」

 

「…無事だと思うか…?」

 

2限の数学の授業で気絶してから二時間後。昼休みになってからようやく復帰して教室に戻ってきた。

…まぁ二時間のうち半分くらいはそのまま襲おうととしてくるねじれとの格闘だったが。なんでアイツは隣にババアがいるのにお構いなしに襲おうとしてきたんだよ。あとババアも止めろよ。なに「若いねぇ…」って和んでんだよ、マジで。

 

「ウム!無事で何よりだ!さァ午後には体育も控えている!混み合う前にランチラッシュの料理を食べに行こう!」

 

「…あ、待って飯田くん。そういや爆音くんって確か食堂出禁喰らってなかったっけ?」

 

「出禁!?」

 

「あれ?麗日さん聞いてなかったっけ?爆音くん、この間食堂に貯蓄されてた3日分の食料を30分で食べ尽くしちゃって、それ以来出入りどころか接近すら禁止されてるんだよ」

 

「そ、そういえばそうだった…!委員長なのにクラスメイトの不祥事を忘れてしまうとは…!!」

 

「え?じゃあ爆音くんってお昼どうするん??」

 

「コレだ」

 

そう言って鞄から弁当を取り出して机の上に置いた。

蓋を取ると大量のおかずと白米が所狭しと敷き詰められている。

…それにしても今日はまた一段とデカいな。まぁどうにしろ全部食うがな。

 

「でっっっか!!サイズ感が親戚多いとこが頼む大きめのおせちレベルやん!」

 

「いくらなんでも大きすぎやしないか…!?」

 

「しかも通形先輩から聞いたんだけど、波動先輩が毎朝早くから起きて手作りしてるらしいよコレ」

 

「材料費は一体どこから出てきてるん??」

 

知らねえひらへぇ

 

「うわっ!もう半分くらい食べてる!!」

 

「爆音くん!!よく噛まないと消化に悪いぞ!!?」

 

「んぐっ…うるせぇな、もう消化したぞ」

 

「えっ、消化した??あれ?おかしいな、俺の知識が正しければ"個性"抜きの場合人間の消化は最低でも2時間はかかるハズ…」

 

「飯田くん、爆音くんを普通の人間と同じ尺度で見たら駄目だよ」

 

「なんかもう『爆音くんだから』って理由で全てまかり通る気がする…」

 

「…はっ!しまった、話し込んでいたらもう5分も経っているじゃないか!俺としたことが…2人とも!早いところ食堂nグゥ〜〜…むっ!?」

 

飯田の発言を遮るかのように、教室に馬鹿でかい腹の音が響き渡った。

 

「あっ…あはは…ごめん、なんか爆音くんの食べっぷり見てたらお腹空いてきちゃって」

 

「じゃあチーズあげる」

 

「もごっ!?」

 

突如どこからともなく青山が現れ、緑谷の口に何かを突っ込んだ。

あの見た目的にチーズか何かか?

 

「青山くん!?一体緑谷くんに何食べさせたん!?」

 

「ポン・レヴェックチーズ。フランス原産のウォッシュチーズさ。牛乳でできたチーズを塩水で洗って特定の菌以外繁殖させないから、他のチーズと比べてまろやかかつ癖が少なくて食べやすいんだ」

 

青山はチーズの説明を終えると、自分もチーズを一つ口に運び咀嚼し始めた。

そしてまだチーズが口に残っている緑谷にお構いなしにチーズをもう一個差し出した。

 

「んぐっ…ま、まだはいってるからまふぁふぁいっふぇるはら…!ありがと…!」

 

「青山くん!良かったら君も一緒にどうだい?君、いつも1人で食べてるだろう!」

 

「ノン☆ここの食事は僕の口には合わない☆」

 

そう言うと青山はどこから取り出したのかランチョマットに食器、ジュースが注がれたワイングラスに飯が盛り付けられている皿を自分の机の上に広げてそれを食い始めた。

 

「そうか…わかった!食の好みは千差万別!無理強いはしない!ではまた後ほど!」

 

「じゃあ2人ともまた後でね」

 

そう言い残して緑谷達は去って行った。

…オレと無言でフォークとナイフを動かし続ける青山を教室に放置して。

 

「…君もチーズ一個食べる?」

 

「一つじゃ足りねぇ、持ってるチーズ全部寄越せ」

 

「わぁ強欲☆山札から2枚ドローできそう☆」

 


 

 

翌日

 

「麗日がねぇ!私を浮かしてねェ!上空から強酸の雨を降らす!」

 

「エグない?」 

 

「中世の拷問とかにありそう」

 

「私を瀬呂がテープで操作してー!」

 

「爆音の方が速いだろ」

 

「爆音だと音速だから私の皮が剥げる!あ、あと口田と障子と耳郎が偵察ね!名付けてチーム・レイニーデイ!」

 

「ウチのクラスの索敵要員ほぼ全員使うの?」

 

昼休み、芦戸がハイテンションではしゃいでいた。

上鳴が見つけた『ラーカーズ』とか言う最近発足したプロヒーローのチームに触発されて、自分でも考えたくなったらしい。

 

「はいはいはい!俺は!?」

 

「オイラは!?」

 

「どっちもいらないかな!」

 

「よーし上鳴、足し算やろうぜ!ちょうど5になったら舌噛み切って死ぬルールで!」

 

「わーさんせー!」

 

「2人が壊れた!」

 

「芦戸さんのせいです。あーあ」 

 

「お、お二方!どうか気を落とさないでください!チームアップは"個性"だけではなく性格の相性も重要ですわ!」

 

「よーし峰田、もういっそルールとか関係なしに死んでやろうぜ!」

 

「いぇぇぇぇぇぇい!!」

 

「峰田さん!?上鳴さん!?ど、どうなさったんですの!?」

 

「ヤオモモー、それを世間一般では追い討ちかトドメと言うんだよー」

 

「皆!早く移動しないか!着替える時間が無くなってしまうぞ!」

 

「でも飯田ー、あの2人はどうするんだ?」

 

「ウーム…よし!もう爆音くんあたりに引きずっていってもらおう!!」

 

 

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

「死ねェェェ!!!」

 

「"サウンドバズーカ"!」

 

「う゛お゛お゛お゛!!!??」

 

今日も相変わらず必殺技の向上・開発の時間だ。

オレと爆豪は切島の"安無嶺過武瑠アンブレイカブル"とかいう技の向上のために、無抵抗の切島をサンドバッグ代わりにひたすら攻撃していた。

 

「はぁーっ…はぁーっ…」

 

「…なぁ爆音、少しいいか?」

 

「…?なんだよ…」

 

「お前さ、手加減してくれてるだろ?」

 

「…まあな。手加減しなかったら建物ごとお前が消し飛ぶぞ」

 

「いやさ、そのことなんだけどよ…ちょっとだけで良いから本気出してくんねぇか?」

 

「は?」 

 

頭か沸いたのか、突然切島が自殺志望者のようなことを言い出した。

確かコイツ期末試験だとオレより成績が良かった筈なんだがな。

 

「俺の"個性"は叩けば叩くほど強く、硬くなる。毎日ぶっ叩かれ続けてるし、安無嶺過武瑠も開発したばかりの時よりかなり硬度が上がってるハズだ!その限界を試してみたいんだよ!」

 

「そう言うことか…」

 

「おい切島ァ!んで俺じゃねぇんだよ!!」

 

「最大火力だと爆音の方が上だから」

 

「マトモな理由じゃねえかクソがッ!!」

 

爆豪が勝手に食いついて勝手に納得して地面を蹴り飛ばした。

前からずっと思っていたが、情緒があまりにもガキ過ぎるだろコイツ。

 

「と、ともかく!爆音、頼む!お前だってわかるだろ?限界を試したいこの気持ち!」

 

「…わからんこたぁない。分かった、やってやろうじゃねえか」

 

「うおお!ありがとう!じゃあ爆豪は万が一もあるし離れておいてくれ!」

 

「チィッ…!!」

 

明らかに殺意をむき出しにして舌打ちしてるが、律儀に離れていくあたりアイツらしいな。

…さぁ、やるか。

 

「スゥゥゥゥゥ……」

 

「よっしゃ来ォい!!」

 

「死んだらお前の責任だからな…!"サウンドバズーカ"!!!」

 

DOOOOOOMMMM!!!

 

「な、何事!?」

 

「すげー音したぞ!!大丈夫か!?」

 

"サウンドバズーカ"を放つと、ワラワラと他の連中が集まってきた。

…アレだな、手加減が下手になってんな。オレとしてはコンクリートにヒビが入る程度の威力のつもりだったが、どう考えてもそれどころじゃねえ。最悪死んでるかもしれん。

 

「……ブハッ!!!し、死ぬかと思った…」

 

砂煙が晴れると、そこには安無嶺過武璢を発動した切島が。

ところどころ欠けてはいるが、心音はキッチリ聞こえてくる。一応無事ではあるらしい。

 

「生きてるか。一応岩ぐらいなら消し飛ぶぐらいの破壊力があんだがな」

 

「ヘヘっ、俺だって成長してるんだぜ!…でももう無理だわ……後は頼む」

 

そう言い残すと、切島は後ろにぶっ倒れた。

 

「きっ…切島が死んだぁぁぁ!!!」

 

「誰か早く救急車!!救急車呼べ!」 

 

「きゅーきゅーしゃぁぁぁぁ!!!」

 

「誰もそんな古典的なギャグ求めてねえよ!この馬鹿!」

 

「皆落ち着いて!今セメントス先生が救護ロボを呼んだ!まもなく到着する!」

 

「ふぅ…今切島くんを軽く診たが、命に別状は無いよ。ショックで気絶してるだけみたいだ。…それと爆音くん、放課後職員室に来なさい。相澤先生と私のキツーい補講を受けてもらう」

 

「おい、オレは切島の要望に応えただけ「来なかったら波動さんの召喚も辞さないぞ」分かった、絶対に行く」

 


 

さらに翌日

 

「ねーねー!見て見て!見ててねー!ほっ!」

 

教室の後ろの方で机を退けると、芦戸がリズムに乗ってステップを踏み始めた。そして飛び上がり、空中で軽く一回転すると腕で着地。そのまま回転し始めた。俗に言うブレイクダンスだ。

 

「ブレイキンブレイキンブレイキーーン!!」

 

「彼女、ダンスが趣味なんだって☆」

 

「下履くならスカート脱げよなァ…!……いや待てよ、『見えない』と安心しきっている上での合法的パンチラと考えれば新たなエロスが…うん、十分イケるな」

 

「ちょっと峰田くん!セクハラ駄目!ゼッタイ!」

 

「あだだだだ!?」

 

「芦戸さんは身体の動きとか使い方がダンス由来…全ての挙動に全身を使う感じだ。僕もやってみようかな…」

 

「教えてもらえば?」

 

「オッケーボォォイ!! レッツダンスィン!!」

 

「あっ、ええとお願いします!」

 

「まずはツーステップを意識してねツーステップ!」

 

緑谷の半ば独り言のような呟きに上鳴が反応し、そこから芦戸のダンス教室が唐突に始まり、緑谷とついでに青山が指導を受けてた。

ダンス、というのは一見ふざけているように聞こえるが、実際のところ侮ることはできない。事実猿舞のように、ダンスは戦闘へと昇華させることもできる。

 

「芦戸みたいにヒーロー活動にそのまま活きる趣味って良いよな!…あと趣味と言えば、耳郎のもスゲェよな!」

 

「ちょっ、やめてよ……!」

 

「あの部屋楽器屋みてーだったもんなァ!ありゃ趣味の域超えてるぜ」

 

「もぉやめてってば!部屋王はもう忘れてくんない!?」

 

そして趣味の話になると、上鳴が耳郎に話題を振り、部屋の件を褒め出した。

確かにやたら楽器まみれだったなそういや。

 

「いやありゃもうプロだよプロ!何つーか正直カッコよかモゴッ!?

 

「───マジで!もうおしまい!」

 

静止されてなお褒め続ける上鳴の口を、耳がペンキで赤く染めたように耳郎が手で塞いで強制的に止めた。

そしてそのまま若干不機嫌なような、だがどこか嬉しそうな顔で席に戻って行った。

 

「…ねぇ爆音くん、あとでコーラ2、3本くらい奢ったげるからさ、今の耳郎ちゃんの心音とかって教えてもらえる?」

 

「死ぬ程早ぇな」

 

「ほっほぉ?なぁるほどねぇ…コレは芦戸ちゃんにも教えてあげねばならないねぇ…」

 

オレからの報告を聞くと、透明だから見えないが葉隠がニヤニヤとした顔を浮かべているのが容易に想像できるような声を出しながら芦戸の方へ歩んで行った。

 

キーンコーンカーンコーン……

 

「あ、チャイム」

 

「やっべぇ急げ!」

 

チャイムが鳴ると同時に、ついさっきまで駄弁っていた連中やダンスをしていた緑谷らが一瞬で自分の先へと戻っていった。

相澤の教育の賜物だな。さぁ、今日のHRは何すんだ?

 

「文化祭があります」

 

「ガッポォォォイ!!」

 

 





☆本日のゼブラの弁当のお品書き☆
・大量の白米
・鰻の蒲焼き(精がつく)
・牡蠣フライ(精がつく)
・あさりと海苔のリゾット(精がつく)
・納豆入りオムレツ(精が(ry)
・トマトと蒸し鶏のマリネ(精が(ry)
・ほうれん草のおひたし(精(ry)
・すっぽんの煮凝り((ry)
・愛情()
大きい(量が多い)のはそういう事です。察してください。
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