個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア   作:ねぎトロ丼ねぎ多め

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今回短めだけどユルシテ…


閉幕!文化祭!

「今年のミスコン優勝者は!ヒーロー科三年!波動ねじれさんだぁぁぁぁ!!」

 

司会者が叫ぶようにねじれの優勝を告げると、会場中から大歓声が湧き上がった。

 

「やったー!!」

 

よほど嬉しいのか、ねじれは壇上で普段からはかけ離れた、文字通り無邪気な笑顔で壇上を飛び回っている。

 

「まさかあのような、絢爛さとも豪華さとも全く違う脳破壊展開美しさがあるとは…波動さん、私の完敗ですわ」

 

「ごめん皆…流石にあのキスのインパクトには勝てなかった…」

 

「謝る必要なんかねえよ拳藤!初出場で先輩方を押し退けて三位なんて大健闘じゃねえか!」

 

「いやー、辞退者が多かったうえでの三位だからなー…」 

 

『さーさ、TOP3の皆さんは記念撮影を行うのでこちらへお願いしまーす!』

 

「うおー!ケンドー!!可愛いぞー!」

 

「絢爛崎先ぱーい!最高でしたー!」

 

「波動さん!貴女のお陰で新たな扉を開くことができました!!本当にありがとうございます!!」

 

ねじれにまつ毛、そして拳藤を含めたTOP3達は特設された段を上り、謎の歓声を浴びながら一人一人記念の写真を撮りだした。

…おい待てなんでオレの腕掴んでんだ。一緒に記念撮影?いや撮らねぇぞ絶対。

 

「一緒に撮ってくれないんだ…へぇー……みんなの前で死ぬほど○○○されるのと今一緒に撮るのどっちが良「よし今すぐ撮るぞオラァ!!」

 

『うわぁ急に乗り気になるな!』

 

すぐ終わると思ってたが、「別のポーズでも撮りたい」というねじれの強い要望もあって結果的に何十枚か撮ってからようやく解放された。

なんでわざわざ横抱きお姫様抱っこなんざするんだよ。

 

「あ、写真撮影終わった?」

 

「あぁ…確実に十五分は拘束されてたがな…」

 

「疲れてるとこ申し訳ないけど…ちょっと来て欲しいところがあって」

 

「そんな気力はもうねぇよ…今日はもう寮に帰って寝る…」

 

ガシッッ!!

 

「大丈夫、すぐ終わるから!ね?」

 

緑谷が有無なぞ言わせぬといった様子でオレの右腕を掴む。

…まさか……

 

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

「離せっつってんだろ…!」

 

「まぁまぁまぁまぁ……!」

 

緑谷に引っ張られるようにして向かう先は校門。

とっとと寮に帰ろうとしたが、緑谷が目立たない程度に"個性"発動してやがるから振り解くこともできん。

到着すると、校門の前には相澤と通形、そしてエリが立っていた。

 

「エリちゃん、今日はありがとね!楽しかった!」

 

「……うん」 

 

緑谷が声をかけるが、エリの返答はどこか暗い。心音もわずかにだが乱れている。これはストレスを感じている時の心音だ。

いや、顔色を見るに、ストレスというより寂しいのだろう。

 

「エリちゃん、顔を上げて?」

 

「…?」

 

「サプライズ!」

 

俯いていたエリが顔を上げると、緑谷は懐からリンゴアメを取り出し、エリの眼前に差し出した。

 

「リンゴアメ!?売ってた!?俺探したよ!?」

 

「プログラム見たら売ってなさそうだったんで、買い出しのついでに材料買って作っておいたんです!食紅だけは近所のコンビニになかったから、爆音くんに買ってきてもらって…さ、エリちゃん!どうぞ食べてみて!先輩もどうぞ!」

 

「おおっ!ありがとう!」

 

「あむっ……ふふっ、さらに甘い」

 

カリっと良い音をたてながらリンゴアメをかじったエリは、ガキらしい、屈託のない笑顔でにっこりと笑った。

コイツの真っ当なガキらしいところを見たのは初めてかもしれん。

 

「相変わらず子供に対しては甘いよねー爆音は」

 

「おい何言おうとしてんだテメェ」

 

「相変わらずって…昔からこういう一面が?」

 

「そうそう!波動さん曰くだけど、小学校の頃はいじめっ子に勝手にアイス食べられて泣いてる幼稚園の男の子にいじめっ子をボコボコにした後アイス返してあげたりしてたらしいし」

 

「やっぱりそうだったんですね!実は僕も一回は断られるのを承知でLINEでお願いしたら二つ返事で引き受けてくれて…あの爆音くんにこんな一面が「黙れッ!」うひゃあっ!?」

 

「あっはっは!照れてる照れてる!」

 

キレるオレを他所に、ちっさい口いっぱいにリンゴアメをほおばりながら、エリはオレ達を見上げる。

 

「…また作るよ、楽しみにしててね」

 

緑谷の言葉にこくりと頷き、エリは相澤と通形に連れられて病院へ戻って行った。

 


 

コンコン…

 

「入るよ?」

 

時刻はとっくに22時を回った夜中、最早週に4回は聞くようになった窓をノックする音の後、オレが返答するより前にねじれがベランダから部屋に入ってきた。…多分、というか確実にあのこと*1だろう。

 

「お邪魔しまーす♪」

 

「なんでソレ着てんだよお前…」

 

「えへへ、可愛いでしょ?」

 

部屋に入ってきたねじれは何故か昼間のミスコンの時に着ていたドレスを身に纏っている。

 

「で、何しに来た?先に言っとくが、もう昼間のアレで疲れたからヤる気はねぇぞ」

 

正直な話をすると、マジで疲れているから課題のレポートも終わらせたしとっとと寝たいというのがオレの本音だ。

 

「違うよ?今日はね、ご褒美をあげに来たんだー♡」

 

「ご褒美ィ?」

 

「今の私見て何か気づかない?」

 

「何って…ただのドレス…!!?おまっ…!」

 

電気をつけてなかったから気づかなかったが、よく見るとねじれは下着を着けていない。

ドレスの生地が少し薄めなのも相まって、目を凝らすと何がとは言わないが透けて見える。

 

「通形から聞いたよ?エリちゃんのために、緑谷くんと一緒にリンゴアメ作ってあげたんでしょ?普段料理なんてしないのに」

 

ただでさえ色々と見えそうなドレスをはだけさせながら、じわりじわりとこちらに歩み寄り、そしてベッドに到達するとオレの体の———股の辺りの上に、馬乗りになってきた。

 

「頑張った子には…ご褒美をあげないとね♡」

 

「だからヤる気はねぇってんぶっ!?

 

オレの頭を胸に押し付けてきた。

そのまま襲われるもんだと思っていたが、そこから少し強めにオレの体を抱きしめるとそのまま動かなくなった。

 

「何してんだお前」

 

「ん?ご褒美だよ?嫌だった?」

 

「………」

 

「沈黙は肯定と受け取るね♡」

 

黙っているのを良いことに、ねじれは赤ん坊をあやす母親のようにオレの頭を撫で始めた。

ガキ扱いされるのは不服だ。だが不思議と、悪い気はしない。むしろどこか心地良さすら感じられる。

…それはそれとして、だ。

 

「お前…その鼻息はなんだ?」

 

「スゥゥゥゥ…ごめん、疲れてるだろうからヤらないつもりだったけど、可愛いすぎてもう我慢できないや」

 

「は?」

 

「いただきます♡」

 

「えっちょっ」

 

抵抗する暇もなく、ちょうど雲に飲み込まれた月のように、ねじれに呑まれていく。

締まりは悪いが、文化祭はこうして幕を下ろした。

 

 

*1
前話参照




えー、ラストについてですが…ごめんなさい、欲望が暴走しました。
だが辞める気は無い。
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