個性【ボイスデーモン】のヒーローアカデミア   作:ねぎトロ丼ねぎ多め

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短くなっちゃった!(諦め)


再開!

 

「雄英で預かることになった」

 

「近いうちにまた会えるどころか!!」

 

11月も下旬に差しかかり寒さが少し厳しくなってきた頃、緑谷に呼ばれてA組の寮の共有スペースに降りてくるとエリがやってきていた。

一時外出ではなく、退院して雄英で預かることになったと相澤から説明が入る。 

 

「先生、どういった経緯で…?」

 

「いつまでも病院ってわけにはいかないからな」

 

エリを天喰とねじれの二人がかまい倒している中で、相澤と通形はオレ達一部生徒を外に連れ出した。

連れ出されたのは緑谷や切島、麗日や梅雨、そしてオレ。あの事件に関わった生徒たちのみだ。

 

「エリちゃんは親に捨てられてな……」

 

相澤の説明を聞いて思わず眉を顰めた。

両親はエリを捨て、さらに血縁にあたる八斎會組長は長い間意識不明の重体のため保護できるのが雄英しかないらしい。

それと万が一エリの"個性"が暴走してしまった時、安全に制圧できる相澤がいるから都合が良い、というのもあるだろう。

しばらくは教師寮の空き部屋で生活、教師陣で監督しつつ、あわよくば"個性"のコントロールを身につけさせる…という予定らしい。

ちなみにエリの世話は主に相澤と卒業に必要な単位は取得済みで、更に何かあっても最悪"個性"で全部通り抜けられる通形が抜粋されたとのこと。

 

「忙しいだろうけど、皆も偶には顔を出してあげてくれると嬉しいな!」

 

「もちろんッス!」

 

「じゃあ早速で悪いが通形、しばらく頼めるか?」

 

「ラジャー!エリちゃんと遊べるようにカタンとかモノポリーとか用意しといたんで!」

 

「何そのチョイス!?」

 

「エリちゃんにはまだちょっと早いんじゃ…」

 


 

「煌く眼でロックオン!」

「猫の手手助けやってくる!」

「どこからともなくやってくる」

「キュートにキャットにスティンガー!」

「「「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」」」」

 

「プッシーキャッツ!お久しぶりです!」

 

「元気そうねキティ達!」

 

「来賓がある」と言われ寮で待機していると、今度はいつだかの猫ババア共が私服でやって来た。

ここしばらくはAFOだのヴィラン連合だのの襲撃やら神野の件やらがあり、さらに全寮制になったのもあって外出自体難しかったから、何気に林間学校以来だ。

 

「爆音、爆豪。二人とも、あの時ゃ守りきってやれずすまなんだ」

 

「ほじくり返すんじゃねぇ」

 

「寧ろ強くなる契機になったからどーでも良い」

 

「ウーム、これは二人がポジティブと捉えて良いのだろうか…」

 

「面倒だしそういうことにしとこうぜ委員長」

 

飯田がブツブツ考えてる向こうでは女子どもが土産の肉球まんじゅうを開封し八百万が茶の用意を、さらにその奥の方では障子がソファーにかけるよう勧めている。

 

「しかし、なんでまた雄英に?」

 

「復帰のご挨拶に来たのよ」

 

「復帰!?」

 

「おめでとうございます!…でも、ラグドールの"個性"は奪われてるんじゃ?」

 

「戻ってないよ!アチキは今後、事務仕事で3人をサポートしてくの!OLキャッツ!」

 

あのハゲに奪われた"個性"【サーチ】は直接的な戦闘能力こそ皆無だがかなり優秀な能力、可能ならば取り戻したいところだが、例のハゲAFOの"個性"はまだ未知数。どんな"個性"を隠し持っているのかがわからない限り、おいそれと奴に"個性"を発動させるわけにはいかない。

 

「では何故このタイミングで復帰を?」

 

「今度発表されるんだけど、ヒーロービルボードチャートJP下半期。私たちは411位だったんだ」

 

「低いな」

 

「おまっ爆音!もうちょっとオブラートに包めよ!」

 

「でも前回は32位だったから…急落したのは確かだよ」

 

「なるほど、だからか!ファイトっす!」

 

「違うんだなこれが!」

 

以前までトップ50に入っていたとはいえ全く活動していなかったヒーローが3ケタ台にいるのは異質なことだ。

なぜ3ケタ台に残れたのか。それは、ファン共からの支持率。事件解決数なんかはトップ層に遠く及ばないどころか最底辺もいいとこなのに、支持率だけは3ケタ台どころか2ケタ台に迫るほど突出していたらしい。

 

「待ってくれてる人がいる!」

 

「それなら立ち止まってなんかいられにゃい!ということで復帰を決意したんだにゃ!」

 

「そう言うことかよ、漢だぜワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」

 

切島はそう叫び漢泣きしはじめたが、果たしてこれは漢らしいと言えることなのか?確かに根性はあると思うが。

 

「あ、そろそろ時間だから私たちはお暇させてもらうわ。B組のとこにも挨拶行かなきゃだし」

 

「あ、それなら私たちお見送りしますよ!ね、ヤオモモ!」

 

「えぇ、もちろんですわ。…そうだ、お土産にお紅茶の茶葉でもいかがですか?」

 

「あら、良いの?じゃあお言葉に甘えて」

 

漢泣きする切島をよそに、猫ババア共と葉隠、八百万をはじめとする女子数人はエントランスの出口の方へと向かって行った。

 

「ビルボードチャート、か」

 

「そういや下半期はまだ発表されてなかったもんね」

 

「オールマイトのいないビルボードチャートかぁ…どうなってるんだろうな?」

 

ピロリン♪

 

「ん?誰かのスマホにメール来たか?」

 

「オレだな。……なんだ、リューキュウか」

 

「え!?リューキュウ!?」

 

「なになに………ほーん…」

 

「なんだよ、トップヒーローからわざわざ連絡来るって!何があったんだよ!なぁ!気になるじゃんか!」

 

上鳴がギャーギャー騒いでるのを無視してメールを読み進める。

…これは面倒くせぇことになりそうだな。主にねじれ関連で。

 


 

数日後

 

「いやーごめんね、急に来てもらっちゃって」

 

「リューキュウの頼みなら全然!ね、声野♡」

 

先日の話題にも上がったビルボードチャートランキング、オレは今その発表の場にいる。

猫ババアどもが帰った後、リューキュウからねじれと共に会場へ来るように連絡があったからだ。

 

「ねじれはともかく、なんでオレが呼ばれるんだよ」

 

「…いや、その…なんかスポンサーの方がね、「彼らがいれば会場も盛り上がるんじゃないか」って…こっちの話も聞かずに乗り気になっちゃって…」

 

「盛り上がるぅ?観客が二人増えたくらいで盛り上がる訳ねぇだろ、頭沸いてんのか」

 

「…その…いきなりすぎてすごく言いづらいんだけど…あなた達、これから司会者席の方で現役のヒーロー候補の意見として解説と感想を担当してもらうことになってて…」

 

「…は?」 「え?」

 

突然のリューキュウの発言に、思わずねじれとオレの声が重なる。

司会者席?解説?感想?

 

「なんっっっにも聞いてねぇぞ!どういうことだ!!」

 

「ひいっ!ご、ごめんなさい!でも私もさっき急に言われて、もう何が何やら…」

 

オレの叫びに驚いてはいるものの心音に乱れはない、つまりリューキュウは嘘をついていない。さっき言われたというのは本当なのだろう。

 

「…あ、スポンサー!?どうしてここに…!?」

 

「はは、突然ごめんね。君たちがリューキュウのとこのインターン生だね?私はスポンサーの金久租かねくそ有枡あります!君たちと会えるのを楽しみにしていたんだよ!」

 

オレらが揉めていると、スポンサーと呼ばれるハゲた小太りのおっさんが握手を求めてこっちに寄って来た。 

 

「テメェ、いきなりが過ぎるだr」

 

「あ、そうだ!はいこれ!気持ちばかりのものだけど、受け取ってくれると嬉しいな!」 

 

「ん?」

 

…なんだこの紙。なんかのチケットか?

 

「これって…フューチャーパークの特別招待券じゃないですか!?滅多に手に入らないという幻の!」

 

「フューチャーパーク…?」

 

「声野はそういうの興味ないもんね…今調べるからちょっと待っててね。えーっと、『フューチャーパークは大人から子供まで、老若男女が楽しめる超大型遊園地です!あまりの人気に普段は入場するのにすら最低でも二時間はかかるし、アトラクションも一つ乗るのに三時間待つなんてザラ!そんな中、専用の入場ゲートが用意されていて、さらにほぼ全てのアトラクションにすぐ乗れるスペシャルパスが付いてる特別招待券はファンの間ではほとんど幻の存在として語られてる超レアアイテム!』…なんだって」

 

遊園地か…至極どうでも良いな。

 

「どうでも良いし、オレはさっさと帰r「あ、『特別招待券にはフューチャーパークホテル宿泊券と一流のシェフが腕を振るう超豪華バイキング参加券も付属されています』だって」よしとっとと解説すんぞゴラァ!!」

 

「掌返すの早いわね!?」

 

「はっはっは、喜んでもらえたようで何よりだよ!」

 

結局、チケットに釣られてオレとねじれの二人で解説と感想を担当することになってしまった。

 

 




オリジナルキャラ紹介
金久租有枡(かねくそ あります!)個性 直感!
あまりの精度の高さ故に、もはや未来予知のような超直感能力!この"個性"と本人の才覚をフル活用して株で大儲け!わずか20年程度で巨万の富を得た、日本有数の大富豪だ!しかし大稼ぎした代償とでも言うのか、まだ40代だが既に毛根が死滅してしまっている!本人はそのことを非常に気にしており、普段は温厚なものの、頭について少しでも触れられた瞬間そこらのヴィランなら裸足で逃げ出すレベルの怒気を放つぞ!
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