IS学園所属生徒スネイルです。   作:蓮太郎

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あらすじ!

スネイル、技術と知識以外失いIS学園からリスタート。


2.二度目の学生生活

 

 何故か過去に戻った上に学生からスタートで全てを失ったスネイルです。

 

 しかも私が産まれた時期がズレてよりによって織斑一夏と同い年になった上にISまで動かしてしまうのは流石に予想外すぎましたよ、ええ。

 

 私の自己紹介を終えた後の視線は凄いものです、なんだコイツと言わんばかりの視線を向けてきました。

 

 だが、よく考えなくてもIS学園にはコネはあるでしょうけれどエリートが集まる学園である事を忘れてはいけません。

 

 この時期の一年生でも代表候補生はそれなりに居たはず。

 

 それこそ私と直接関わりがあった更識簪もこの時は日本代表候補生でした。

 

 このクラスにもイギリス代表候補生のセシリア・オルコットも居るので間違いではない筈。

 

 織斑一夏の簡素な自己紹介も終わり、それぞれクラスメイト達が各々の自己紹介を進める。

 

 だが、視線は私と織斑一夏に向けられていることがよく分る。

 

 鬱陶しいにもほどがある。もしや、彼もこのような環境で何年も過ごしていた故に朴念仁が加速していたのか?

 

 まあ、脳改造の影響でしょう。姉、もしくは姉に似た人間に欲情するようにプログラムされていたので…………

 

 と、これ以上考えるのはやめておきましょう。

 

 教師として新任なのか分からないが、山田先生、一応年上なので先生と付けますが、新任と言って過言ではないほどの慌てっぷりを見せている。

 

 こんなのが教師で大丈夫か?そう思った矢先に扉が開く。

 

「全く、そんな体たらくでは舐められるのが関の山だぞ」

 

 織斑千冬、世界最強(ブリュンヒルデ)の称号を持つ女、そして一夏の姉である。

 

 彼女の登場に殆どのクラスメイトが黄色い声を上げる。

 

 煩くて敵わない、憧れの人がいるならもう少し冷静にならないものか。

 

「静かにしろ!」

 

 バンッ!と帳簿で机を叩き皆を黙らせましたよ、この女。

 

 いえ、強いインパクトでまとめると言うのはよくある手法。ただ、あまりにも手慣れている。

 

「私がこのクラスの担任になる織斑千冬だ。一年で使い物にしてやる、覚悟しろ」

 

「千冬姉が担任!?」

 

「織斑先生だ」

 

 場所によって礼節をわきまえているのはいいが、実の弟に容赦無い帳簿の振り落としを炸裂させるのはいかがなものか。

 

 仮にも強化人間、普通の人間が食らえば「いってぇ!?」で済まないんですよ。

 

 さて、入学して簡素なオリエンテーションが済むと、すぐさま授業になりました。

 

 割とミーハーな生徒は多いですが、やはりエリート学校でしょう。

 

 指導者が山田先生で若干おぼつかないとはいえ皆真面目に聞いている。

 

 私はどうか?教科書は既に丸暗記していますし、そもそも篠ノ之束博士と共同で開発もしていたので、下手すると今の篠ノ之束博士よりも詳しいかもしれません。

 

 一瞬のアドバンテージではありますが、情報の出し方を間違えると害獣や『技研』が嗅ぎつけてくるかもしれないのでもどかしい。

 

 今はまだ雌伏の時、隙を見て協力者を見つけるのです。

 

 ところで織斑一夏、何故周りをキョロキョロしてるのですか。

 

 よく見ると、と言っても後ろを見るために筆箱に仕込んだ鏡で周囲を観察しているのですが、教科書を開いていない?

 

 流石に不審に思ったのか教卓の横で立っていた織斑千冬が声をかける。

 

「一夏、教科書はどうした?」

 

「教科書って…………?」

 

「前に渡されただろう、分厚いやつだ」

 

「あれか!電話帳と間違えて捨てました」

 

 ずっでん!とクラスメイト達がずっこけた音が聞こえた。

 

 私もこけてないとはいえ、正気を疑っています。

 

 仮にも女性しか扱えないISを動かせた特別待遇のモルモット、身の振り方を考えなければ生き残ることも難しいんですよ。

 

 私のような前世持ちは例外として、本来なら知識を蓄えなければならないところを、義務であるはずなのにそれすらも放棄しているとは…………

 

「全く、学生の本業すら出来んのか」

 

「あんなの間違えるだろ…………」

 

 間違える馬鹿がどこにいるのですか。

 

「そこのお前も他人ごとではないぞ。予習は済んでいるんだろうな?」

 

「もちろんです、全て暗記するのは当然でしょう」

 

 無論、私は全項目を暗記しています。

 

 しかし、この時代の教科書は実に拙い。基礎理論もほとんど推測しているものばかりで真面目に研究したとは思えない杜撰なものばかり。

 

 篠ノ之束博士が天才とはいえど、ロクに理解しようとしない猿ばかり。

 

 本当に世界は私を苛立たせるのが天才のようだ…………

 

「確か教科書って2000ページ以上あったよね?」

 

「流石に暗記は無理じゃない?」

 

「でも見るからにインテリエリートだし出来るのかも」

 

「メガネは伊達じゃないね」

 

「すっごい偉そうにしてるけどね」

 

 偉そうではない、企業なのだから偉い…………その企業が無いんでしたね。

 

 はあ、まったく教科書を暗記した程度でざわつくとは程度が知れている。

 

「ならいい。山田先生、続けてくれ」

 

「あ、はい!」

 

 停止していた授業がようやく再開する。しかし、私にとって非常につまらないものだった事は言っておく。

 

 順調に授業をこなしていき昼休み、昼食の時間ですがサッと終わらせましょう。

 

 栄養補給はゼリー飲料で十分、社会人であった時は周りのプレッシャーはあるものの食事は普通に食べてました。

 

 しかし今は違う、学園内での権力はほぼ無いに等しい。今の私に必要なのは権力と人脈。

 

 先ずは整備科から人望を集めましょう。時間は有限、即断即決で

 

 なに、私は元々研究志望の技術者なので事情を説明すれば整備に参加はさせてもらえるでしょう。

 

「な、なあ一緒に昼飯食いに行かないか?」

 

「やることがあるので失礼します」

 

「お、おう」

 

 織斑一夏が昼食に誘ってきましたが、交流はいつでもできます。

 

 このまま食堂でゼリー飲料だけ貰い、この足で整備科へと向かう。

 

 いずれ私にも専用機がどこかの企業から届けられるでしょう。今はまだ決まっていないようなので、企業が決まり次第、素材のみ送ってもらうことにしましょう。

 

 どこの誰が作った物よりも、私自身が手掛けた方が高性能なので。

 

 とはいえ、使える素材も限られるのもまた事実。

 

 こんな時にスウィンバーンが居れば素材を集めるだけの資金を調達してくれた筈です。

 

 しかし、この時代に居ない、もしくは私に出会っていない時点で会うことは不可能でしょう。

 

 会えない人間のことを考えても仕方ない。やるべき事をするまで。

 

 そう、更識簪との接触を。

 

 





人脈、資金、資源、この3つがなければ動くことはままならない。

だからかんちゃん落としに行きましょうね〜。

なおかなり敵視している模様。スネイルの手腕に期待だね。

多分、本編と交互に更新するかもしれないのでどちらもよろしくお願いします。
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