Tarnished Archive   作:助動詞

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今更ですが、今作はブルーアーカイブとエルデンリングのクロスオーバー作品です。両原作のネタバレ注意です。また、作品中で主人公が原作のゲームで出来ないような動きをする事があります。ご了承下さい。それと後半はやっぱり駆け足気味です。申し訳ございません……。



逆手剣鬼強ぇ!このまま逆らう奴らを撫で斬りにしていこうぜ!!!
レディソードのモーション気持ち良すぎだろ!!!R2からR1に繋がるの気持ち良すぎだろ!!!反省しろ!!!モーションが星見の初期装備一式と何故か良く合う!!!
調香瓶!まさか君が武器になるとは!!!あと孤牢の騎士はそのクロスボウも落とせ!!!


I am a lord of all that is……!

「……ところでユメ先輩、意気揚々と戦闘の準備をしている所悪いのですが、……ヘイロー、ありませんけど、攻撃に耐えられますか……?」

 

『……へ?た、多分大丈夫だよ!だって幽霊だよ!?銃弾の一発や二発くらいすり抜けられるよ!』

 

「そうですかね?さっき私を抱きしめてくれたので、物理的な干渉は出来そうですが……。星見君?そこのところどうなんです……どうなの〜?」

 

残念ながら、霊体でも物理属性の攻撃は普通に受けてしまう。少なくとも狭間の地では。*1梔子先輩が狭間の地のルールでこの状態になった以上、そしてヘイローを失った今、恐らくは彼女もいつものあなたと同じく一発の銃弾が命取りとなるだろう。

 

彼女がスケルトンとして復活していれば、例え倒れたとしても時間をかければ復活できるのだが、彼女は普通の人間の姿で召喚されている。

 

……よって、この戦いでは梔子先輩は余り前線に出ない方が良いだろう。まぁ、恐らくは『ティビアの呼び声』で再召喚できるだろうが……。

 

『そっかぁ…』

 

「……ユメ先輩。この盾、お借りしていたのですが……。先輩に、返します。これで、身を守っていて下さい」

 

『えっ?……でも、それじゃホシノちゃんが……』

 

「私は大丈夫ですよ、先輩。私の硬さ、先輩も良く知っているでしょう?……それに、」

 

「今、すっごく、『本気』を出したい気分なんです」

 

『っ!』

 

その瞬間、ホシノ先輩の気配が一変した。風紀委員会と敵対しかけた時よりも、もっとずっと鋭く、力強い気配に。

 

「やる気は十分みたいね。小鳥遊ホシノ」

 

「……もちろん。大事な後輩を殺した奴らに、手加減なんてするもんか」

 

『皆さん!そろそろ敵が動き出す筈です!梔子先輩と星見さんは後方へ……!戦車やヘリ、多数のドローンやロボット、オートマタ、人間兵の増援も迫っています!』

 

「"星見君、後方から魔法で支援を……え?『今回は自分も前線で戦う』?だ、駄目だよ!"」

 

なぜ駄目なのか。今のあなたはかつてない程に生命力に満ち溢れている。今だけは、もはや銃弾や爆発どうこうではあなたの命に届きはしないだろう。

 

それに、筋力も敵との闘争を望んでいる。早くいつもは使えない武器を振り回してオートマタ兵共を叩き潰したい。『手持ち大砲』も、今なら自由に撃ち放題だ。

 

『……ねぇ、セリカちゃん、だったよね?その、彼って本当に魔法使いなの?発言が狂戦士のそれなんだけど……?』

 

「……ええ、そうよ。残念ながら、あいつは本物の魔法使いよ」

 

『ま、魔法使いのイメージが……!』

 

「"……分かった。でも、少しでもまずいと思ったらすぐに下がってね。他の皆は……陸八魔さんは後方から狙撃で支援、対策委員会と便利屋と風紀委員会は前線で戦闘。連携は任せて、こっちで指示をするから。……空崎さんとホシノと星見君は───やり方は任せるよ、自由に暴れておいで!"」

 

『『「「「「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」」」』』

 

了解。

 

さて、めでたく先生から前線に立つ許可が下りた事だ。ここは一発景気付けに、派手な魔法でも一発ぶっ放そうか。『黄金樹に誓って』と『黄金樹の恵み』を味方に掛けた事だし、先輩達から少し離れておこう。

 

「……『初手で魔法を使うので、騒音と巻き込みに注意』?ええ、分かったわ。注意しておく」

 

凄まじい音を立てて、オートマタ達を覆う氷が崩壊した。

 

『敵、動き始めます!戦闘、開始!』

 

その声と同時、あなたは地面を蹴って跳び上がった。左手の聖印に、祈りと魔力を込めながら。

 

ここに、神話は再現される。

 

空中に跳んだあなたの全身から、激しい赤雷と衝撃波が解き放たれた。それらは、矮小な存在の命を一撃で刈り取る程の威力を備えたそれらは、しかしこの魔法(奇跡)の言わば副産物に過ぎず。

 

「……あ、あれは……!」

 

 「■■■■■■■■■■■■■■■■■──────!!!!!」

 

あなたの口から───いや、あなたの口だった部位から、この世のものとは思えない程の絶叫が発せられる。

 

あなたの頭部は、その形状を、巨大な竜のソレへと変貌させていた。

 

『プラキドサクスの滅び』。

 

その叫びは。時の狭間、嵐の中心に座す竜王、黄金樹の前史、エルデの王であったという神にも等しい存在の───

 

滅びゆく、断末魔であった。

 

『せ、セリカちゃん!見て!ほら!ドラゴンだよ!すごーい!私初めてみた!』

 

「ち、ちょっと先輩!?わかった、わかったから一旦離れて……!」

 

変化した竜頭の、その大きく開いた顎から、極太の、黄金に輝く光線が照射される。

その光線で、あなたは視界に映る敵を片端から薙ぎ払った。光線の通った場所は金色の爆発に飲み込まれ、敵に甚大な被害をもたらす。

 

やがて祈祷の効果が切れ、首から上が人間のそれに戻り、あなたは再び地に降り立った。さて、理事長は何処だろう。

 

『凍っていたオートマタ兵は、これで全滅です!……理事長ですか?それは……その、向こうで……』

 

アヤネに示された方向をみたあなたは、その光景を目撃してしまう。

 

「ぐぶぁっ!?おごっ!?く、あがぁっ!?」

 

「……………!」

 

ホシノ先輩が、余りにも完璧な無表情で、理事長を一方的に攻撃し続けている光景を。

 

使うのは銃だけではない。殴る蹴るは当たり前、時には手榴弾を、時には掴みからの投げを織り交ぜた連続の攻撃。キヴォトス人の───いや、ホシノ先輩の膨大なスタミナが可能とした、余りにも一方的な連撃であった。

 

「がぶあぁっ!?」

 

と、一際大きな悲鳴を上げて吹っ飛んだ理事長は、それきりぐったりと動かなくなった。

 

「………。あ、星見君、君も一発入れていく?入れるよね?だってこれは君のこと殺した訳だし」

 

「………いや、遠慮しておこう」

 

彼女の目には、それはそれは凄まじい程の憎悪の情がありありと浮かんでいた。その凄まじさたるや、あなたがしろがね人に向けるそれとほぼ互角である。

 


 

「クソっ、理事長がやられたか……!」

 

「ヤツハココニイルナカデモトップクラスノセンリョク……」

 

「モウダメダァ………オシマイダァ………」

 

「ミンナシヌシカナイジャナイ!」

 

「……オートマタ共!その語彙は一体どこでインプットして来た!……クソッ、こうなったら大量の兵や兵装で何としてでも……!」

 


 

けたたましいプロペラの音が上空から響く。上を見ると、9機の戦闘用ヘリがこちらに飛んで来るのが見えた。地上では戦車に大量のロボットや人間、オートマタの兵士が迫っている。

 

かつてのあなたであれば、無言で『祝福の記憶』を使った後に見なかった事にする程の戦力が集結していた。

 

だが、今のあなたはノリにノッている。

 

さて、どう戦おうか。まずはヘリに『星砕き』を放ち、地に叩き堕とそうか。……と、考えていたのだが。

 

「ヘリは私が何とかする。あなた達は地上をお願い」

 

と、空崎委員長に言われた。はて、彼女は一体何をするつもりだろう。

 

……その疑問は、一瞬で氷解した。

 

彼女は、遥か上空のヘリへと跳び上がったのだ。

 

彼女の背中には翼が生えてはいる物の、かつてのアヤネ曰く『私達キヴォトス人の中には、翼を持つ人も居ますよ。……まあ、空を飛べる訳では無いのですが』だそうだ。つまり、彼女は自身の身体能力のみであの挙動を取った事になる。

 

余り軽率に人間を辞めないで欲しい。あらゆる手を尽くしてあの程度だった接ぎ木のゴドリックがかわいそうではないか。

 

さて、ヘリへと跳び上がった彼女だが、その勢いのままにヘリ前面の窓を殴りつけ、破壊。内部へと侵入した。

 

二人のパイロット達の抵抗を物ともせず、逆に彼女達を外へと追い出してしまった。制御を失ったヘリは、当然の事ながら墜落して行く。その、落ちるヘリを足場に、別のヘリへとジャンプ。あとはまた同じ事を繰り返した。

 

それを、連続して繰り返す。その間に、陸八魔の狙撃でプロペラを破壊されたヘリが1機、落ちて来た。

 

……こうして、何とも呆気なく、9機のヘリは全滅したのだ。

 

『便利屋ァ!何を邪魔してくれてるんですか!?お陰で委員長の『八艘飛び』が記録更新出来なかったじゃあ無いですかッ!!!』

 

「……アコ、私そんな記録取って無い」

 

「………もう、あの四人だけで良いんじゃないかな………」

 

「ん、同感………」

 

さて、自分達は自分達の為すべきことを為そう。

 

「星見君はここをお願い!わた……おじさんは向こうの方をやってくる!」

 


 

それは、分かり切った攻撃だった。兵士達があなたに浴びせようとした、無数の銃弾。弾幕。

 

だがしかし。繰り返すが、それは分かり切った攻撃である。当然既に対策は出来ている。

 

右手に持つその武器に宿る戦技を、あなたは使用した。

 

『水鳥乱舞』。マレニアの義手刀に宿る戦技。

 

大量の斬撃を纏いつつ、舞うような連撃を繰り出し敵に接近。あなたに向かう殆どの弾丸は、弾かれ、或いは切り裂かれ無力化された。

 

だが全てでは無い。いくつかの弾丸は斬撃の合間を縫い、あなたの身体に直撃する。しかし、あなたは無傷であった。それは何故か。

 

『……ふん、そう簡単に我が王を傷つけられると思うなよ?』

 

ラニが、何らかの力であなたを保護していたからだ。

彼女の冷たい魔力が、あなたの全身を覆っている。

 

……十分に距離は詰められた。さて、次は……!

 

右手の武器を切り替える。

 

それを構えれば───瞬間、全てが赤黒く染まった。

 

武器を───『モーグウィンの聖槍』を天に突き立て、宿る戦技を発動する。

 

『血授の儀』。かつてあなたを苦しめた血の君主、モーグの『数え上げる呪い』。その規模をスケールダウンさせた技。

 

広範囲の敵が、『出血(BLOOD LOSS)』の状態異常を発生した。

 

人間は血を、ロボットやオートマタはオイルやら冷却液やら潤滑油やら、その他諸々の液体をその身体から吹き出した。まあ、恐らく全員生きてはいるだろう。癪だが、後で回復の祈祷をかけようか。

 

飛び散ったそれらの液体が、あなたの全身を汚してゆく。後で石鹸でも使って落としておこう。

 

さて、せっかくだ。普段は使えないような武器を使ってみるとしよう。

 

あなたは数多く存在する持ち物の奥深くから、一振りの特大剣を取り出した。

 

『グレートソード』。この武器を表現するには、『鉄塊』の二文字がふさわしいだろう。戦技は……おや、いつの間に付け替えたのだろう、『炎撃』が付与されている。

 

まあ良い。どこかに手頃な敵は……

 

……何だあれは。あの巨大な……ロボット?いや、オートマタか……?

 

『星見さん、あれは『ゴリアテ』、中に人間が搭乗し、操作して戦う兵器で……後ろ!』

 

背後から忍び寄った、『血授の儀』をかろうじて逃れたオートマタ兵に、あなたは押し倒された。

 

そのまま後頭部を殴られ……る前に、あなたはある祈祷を発動する。

 

あなたの身体から、巨大な火柱が立ち昇り、オートマタをあなたの肉体ごと焼いた。

 

『火の大罪』。術者の体を焼き、周囲を攻撃する祈祷。その炎は、暫くあなたの身体を焼き続ける。

 

せっかく自分が焼けているのだ。どうせなら武器も燃やそう。

 

左手に発生した炎を目の前に薙ぎ払い、それをグレートソードで切る。炎が剣身に纏わりつく。『炎撃』による火属性のエンチャントだ。

 

燃える身体と剣、そして左手に聖印を持って、あなたは『ゴリアテ』とやらに対峙する。

 

ゴリアテはあなたに向き直って、銃を構える。その一瞬の隙を突き、あなたは敵に飛びかかって切りつけた。

 

グレートソードは重い武器だ。およそ人間には扱えぬ程に。

 

故にこの武器は───人外をも、屠りうるのだ。

 

あなたが片手で振るった特大剣は、一撃で敵の体勢を大きく崩した。

 

致命の一撃を叩き込も……うとしたが、しかしすぐに敵は姿勢を立て直してしまった。すかさず、あなたは攻撃方法を切り替える。

 

聖印を持つ左手で敵に掴みかかり、そしてそのまま───

 

「『火よ!』」

 

祈祷を発動、ゴリアテは爆炎に包まれた。

 

直後に胸部が開き、中から人が出てくる。

 

「ま、待ってくれ!降参するからどうか話を」

 

彼女の腹の辺りに思い切り攻撃を叩き込むと、彼女は膝から崩れ落ちた。今度は顔面に、さっきよりも力を込めて思い切り剣を振り抜く。

 

……ヘイローの消失及び脈がある事を確認。

 

「"敵、これにて全滅!皆、お疲れ様!"」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

『いや〜、みんな、本当に強いね〜!やっぱりみんなは私の自慢の後輩だよ〜!』

 

「どうも、ありがとうございます〜☆」

 

無事に敵を全滅させたあなた達は、アビドスへと帰還していた。……所で、梔子先輩が『みんな、帰り道はちゃんと分かる?水とか食べ物とかも大丈夫かな……?』とやけに神妙な顔で聞いてきたのは何故だろう。それを聞いたホシノ先輩の目がまた光を失ったのも気になる。

 

……まぁ、概ね予測は付くが。大方彼女の死因か何かだろう。

 

便利屋達と風紀委員会の3人とは既に別れた。特に便利屋は、本当にいつの間にか消えていたのだ。お陰で共闘を感謝する事が出来なかった。いつか、どこかでまた会えると良いのだが。

 

空崎委員長には、別れ際に『……ごめんなさい、私がもっと早く警告できていたら、貴方は死なずに済んだのに……』と謝罪された。もちろん、生命力が皆無のあなたがほぼ全面的に悪いので彼女が謝る必要は無い。攻撃に耐えられない方が悪いのだ。

 

「皆さん!おかえりなさい!」

 

と、アヤネがあなた達を出迎えてくれた。

 

彼女に、皆で『ただいま』と返すと、梔子先輩はどこか感慨深く、

『そっかぁ……。私、ようやく帰ってこれたんだね……』

と言った。ずっと、死んだ場所に縛られていたのだろうか。

 

「……はい。おかえりなさい、ユメ先輩っ……!」

 

『うん。ただいま、ホシノちゃん』

 

*1
不死人「いいなー」




聡明なる読者諸君……お気づきだろうか……!

この男っ……!ルーンの回収をしていない……!して、いないのだっ………!

次回、最終回……かも?

アンケートにもご協力下さい。(締め切りは7/4まで)
他に読みたい物があれば、活動報告までお願いします。

もしも主人公がやって来たのが、原作開始前(アビドス編が始まる前)のゲヘナだったら?

  • 給食部ルート
  • 美食研究会ルート
  • 温泉開発部ルート
  • 激長!便利屋ルート
  • やっぱり激長!風紀委員会ルート
  • 全部書いて♡
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