新年明けましておめでとうございまああああああああああああああああす!!!!!!!!!!!(声の大きさ:0.25レイサ)
……今年もよろしくお願いします。
あと今回めちゃくちゃ場面飛び飛びの駆け足です。申し訳ございません。
だって新年開始と同時に投稿したかったんだもの(クズの発言)
「───……なるほど、なるほど。実に───実に、興味深い」
私の諸々の説明を聞いた黒服は、とても興味深そうに私の顔を覗き込んだ。
証明になるかは分からなかったが、一応魔術系の戦技を使ってみた所、どこかの誰かさんとは違ってこれが本物の魔術───に類するものだと理解できたらしい。
「ククク……。まさか、本物の魔法使いにお目にかかれるとは思ってもいませんでした。戦技という物にも興味はありますが、それよりも魔法という物を是非
「…………。」
「……ああ、そうでしたね。貴方はそれが使えなくなったために私に会いに来たのでした。これは失礼。クックック……」
情報も手に入れた事だしさっさと帰りたいなどと思いつつ、疲労感から小さなため息をついた。
もう本当に疲れた。今日だけで一週間……いや、下手をすれば一ヶ月分の会話をした様な気がする。
というのも、私が魔法使いであると理解した黒服が次に私に質問した事が、『貴方は何者なのか』だったためである。
自分が───褪せ人が一体何者なのかを詳しく説明する為には、狭間の地という土地の事の説明と、エルデンリングと黄金律、そしてエルデンリングが砕かれたあの陰謀の夜の説明と、砕かれたリングの破片───大ルーンを手に入れ、その力に歪み、狂った神の血縁であるデミゴッド達の起こした破砕戦争についての説明をしなければならない訳だ。
そうして初めて、我々褪せ人が一体何者なのかを詳しく説明することが出来るのである。
さらにそれだけでは終わらない。何と黒服は私の身体を検査すると言い出したのだ。
血液検査と称して注射器で血を抜かれたり、謎の機械で身体をスキャンされたり、その結果自分の肉体年齢は15、6歳のそれと完全に同一 ───つまり私の元々の年齢がそれ位である事が判明したりともう散々である。
もう疲れた。(持久力:30)
「ククク……。随分とお疲れのご様子ですね。こちらも良い収穫がありました。今日はここまでにしておきましょう」
「自由の予感……つまりおれはやった!」(疲労による謎のハイテンション)
「本当にお疲れのご様子ですね、ククク……。ああ、そうだ。最後にもう一つ」
「スタミナ切れの予感……。つまり帰りたい……の時間だ」
疲労感でぼうっとする頭から引っ張り出した精一杯の抗議を、私は黒服にぶつけた。
しかしながら彼はそれを一切意に介さず、言葉を続ける。
「いえいえ、そう大した事ではありません。……星見さん、アビドス砂漠にはお気をつけ下さい。『奴』が居ますから」
「……奴?」
「ええ。砂漠の大蛇、ビナー。またの名を───『違いを痛感する静観の理解者』。……詳しくはおいおいに致しましょう。今のあなたの頭脳で、『デカグラマトンの預言者』を理解出来るとは思えません」
「預言者……? ああ、コリンの事か(迷推理)。貴公、彼を知っていたのか?」
「……やはり駄目そうですね」
───という事でアビドス砂漠に行ってみようと思う。
黒服からは行くなと警告されたが、だからこそ行ってみるのが我々褪せ人の流儀というものだ。
それにちょっと考えてみて欲しい。『違いを痛感する静観の理解者』砂漠の大蛇、ビナーだ。
絶対に倒せば良いものを落としていくに決まってる。*1
黒服の一時的な拠点であるという建物から出た私は、背伸びをして体をほぐし、そして気付いた。自らが空腹である事に。
ここキヴォトスに来てから気付いた事がある。
自分の身体は、どうやら睡眠と食事を必要としているらしい、と。
狭間の地では眠気や空腹を感じる前に死んでいたため気づかなかった様だ。
私は、食事の際はできる限りこの世界の物を食べる様にしている。せっかくこの世界に来たのだから、どうせならこの地の食べ物を食べたい。そういう理由だ。それに、今は夏休みなので学校がない。今日は風紀委員会の仕事もない。余りある時間を、私は飲食店での食事に使うことにした。
ちなみに、この世界の食事はどれもこれもとても美味しい事に定評がある。
スマートフォンを取り出して地図アプリを開き、近くの飲食店を調べた。これは便利な物だ。地図としての機能だけではなく、遠く離れた場所にいる他者と会話したり、風景を瞬時に保存しておいたり、一瞬で望んだ情報を手に入れられたりと、これさえあれば何でも出来る。
私は、そんなスマートフォンを完璧に使いこなせる。どうだ凄いだろう。
『アプリを開き、目的地を入力する欄に『近くの飲食店』と入力し、現在地からの経路を検索する』という動作をたったの約二時間で終えた私は、ナビゲーションの示す道を歩き始めた。
███
『柴関ラーメン』。それが、私が完璧に使いこなした地図アプリの示した飲食店だった。
扉を開けて店内に居た犬人の店主らしき人物を目撃した私は扉を閉め、一旦呼吸を整えてから改めて入店した。
「……な、何だ? 一体どうしたんだ……?」
「すまない。私はどうにも犬が苦手で、貴公のような犬人を見るとどうにも……」
「あ、ああ。なんだ、そんな事か……。『キコウ』……?」
そう。私は犬が大の苦手だ。ムカデやアリといった蟲の類いの次に苦手だ。
……ブライヴという獣人が狭間の地に居たのだが、彼と出会う度に───正確には彼から不意に話しかけられる度に全力で『猟犬のステップ』を踏んでいたのは、今となっては懐かしい思い出だ。…………ラニは、今どうしているのだろう。
「まあ……何はともあれ、いらっしゃい。好きな席に座ってくれ。ご注文は?」
「そうだな……」
言われた通りに適当な席に座り(店内には私しか客が居なかった)、メニュー表を開いた。そうして、興味深いものを見つけた。
「……この『柴関ラーメン』をひとつ」
「あいよ!」
『柴関ラーメン』。店の名を冠したメニュー。
数ヶ月に渡るキヴォトスでの生活で、私は店の名を冠したメニューはその店の自信作である事を理解していた。
「───……でね、ホシノちゃん! 私その時になって思い出したの! 『そういえばアビドスには授業が無いんだから夏休みの宿題なんて出るはずがない』って! あっ、ごめんくださーい!」
「ははは……悲しい事を言わないで下さい……」
そんな中、新たに水色の長髪を持つ少女と桃色の短髪を持つ少女が入店してきた。水色の方は身長が高く、桃色の方は身長が低い。
「……誰ですか?」
と、警戒を隠そうともせず桃色の低身長少女が私に向かって言ってきた。
……ここは店内だから、せめて銃に手をかけるのは待って頂きたい所だが。
「おおっ、いらっしゃい、二人とも! さあ、好きな席に座ってくれ!」
「……貴公、知り合いか?」
「ん? あー、まあ……すまん、客のプライバシーだ。言えない」
「そうか。それはすまなかった」
店主に『座れ』と言われた二人組は、私から最も遠い席に座った。正確には、私の近くの席に座ろうとした水色の長髪の少女の手を桃色の短髪の少女が半ば引きずる様に引っ張って最も遠い席に座らせた。
「ええっ、ホシノちゃんなんで?! あの人とお話してみたかったのに!」
「駄目ですよあんな見るからに怪しい人!」
「……怪しいって、どこが?」
「ユメ先輩はあの人の服装が見えないんですか? この真夏のアビドスで
「うーん……そうかなぁ、そんなに怪しいかなぁ……? ……ちょっと待っててね」
「?」
と、水色の長髪の少女がこちらに歩いてきた。
小声で何かを会話していた様だが、一体何を話していたのだろうか。
「こんにちは、初めまして! 私は梔子ユメ、あの子は小鳥遊ホシノって言います! ここアビドスの、生徒会長と副会長です!」
「……そうか、初めまして。私の名は星見ユウ。ゲヘナ学園の、風紀委員会に所属している」
「いやいやいやいや何やってるんですかユメ先輩?! 話しかけるのはやめておきましょうって言いましたよね!? あー……すみません、いきなり話しかけた挙げ句に騒いで。私たち、帰りますから…… 大将も、すみません……」
「また来てくれ、待ってるから」
と、またもや桃色の短髪の少女は水色の長髪の少女の手を引っ張ってどこかへ行ってしまった。
……その後食べた『柴関ラーメン』は、とてもとても美味しかった。最高だった。
「……ねぇねぇ所でホシノちゃん、さっきあの人が言ってた『きこー』ってなに?」
「スマホで調べたらどうですか……? 男性に対して使われる二人称です」
「へぇー、そうなんだ! 教えてくれてありがとう! 『きこー』……かっこいいなー! 今度私も使ってみよっと!」
「どうぞご勝手に……」
食事を済ませた私は、いよいよアビドス砂漠の探索を開始していた。
見渡す限りの砂で満たされた大地は、ケイリッドの慟哭砂丘以来だろうか?
砂漠をしばらく霊馬トレントに乗って駆けていると、私は良く見慣れた『ある物』を───黄金の光、祝福を発見した。
……何故、こんな所に。
まあ良い。あるに越したことはない。
トレントから降りた私は祝福に手をかざし、それを起動した。
その、次の瞬間。
──────私は、何か強大な存在の気配が地中から急速に接近してくるのを察知した。
背負っていた『レラーナの双剣』を引き抜いた私は、次の瞬間大量の砂に視界を覆われた。
……やがて舞う砂が晴れ、視界が明瞭になった時。
私は、目撃した。
ヘイローを持つ、見た事がない位に巨大な機械仕掛けの大蛇が、鎌首をもたげている光景を。
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⚓︎ 月と火の構え
黄金樹に誓って
祈
砂漠の大蛇、ビナー
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緋雫の聖杯瓶
という事で新年一発目のお話はここまで。
読んでくださりありがとうございました。
今後の展開について
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