無名の大魔族リーナ、魔族ライフを謳歌する   作:ヌメロン使いの男

11 / 12
この小説はマルチエンディングだったんだよ!

というわけでエンディングその1です。


END1 破られた平穏、新たなる戦い

勇者ヒンメルの死から4000年後。

世界に平穏がもたらされてから、3000年の時が経った。

 

偉大なる二人のエルフによって、最悪の大魔族リーナは打ち倒されたが、彼女は多くの厄災を遺していた。

 

力の代償に人を魔獣に変える禁断の武器、“魔弾”。

彼女や眷属が使用し猛威を振るった魔法、“創世の光を放つ魔法(ジェネシス)”。

そして、彼女の残した最悪の魔法、“人を魔族に変える魔法(フェーヴァンデン)*1

 

これらは彼女が討伐された後に発生した大戦争、通称“リーナ戦争”の際に猛威を振るい、戦後その全てが禁止された。

 

人を魔族に変える魔法(フェーヴァンデン)”によって魔族にされた人々やその子孫は、かつては差別や迫害を受けていたが、現在では同じ人間として受け入れられている。

 

リーナの蒔いた争いの種はいくつか芽吹いたが、その大半は彼女を討ったエルフ、“葬送のフリーレン”とその仲間達によって打ち砕かれた。

 

かくして、世界に大混乱をもたらした大魔族の陰謀は、全て打ち破られたのである。

 


 

「おい、今日は“禁域”に行ってみようぜ!」

 

「えー、お父さんに怒られちゃうよ」

 

この世界には、立ち入ってはいけない、禁忌とされた場所が2つある。

 

1つは、世界を支配することを目論み滅んだ国の、かつての都。

ここには今もなお、住民達の怨念が彷徨っていると言われている。*2

 

もう一つは、“禁域”と呼ばれる場所。

ここが封印されている理由は不明だが、絶対に近づいてはいけない場所として知られている。

秘密の研究施設があるとか、凶悪な魔獣が封印されているという噂が流れている。*3

 

「バレなきゃ大丈夫だって!行こうぜ!」

 

「うーん・・・いいよ!」

 

 

 

「ほら、やっぱり警備の人がいるじゃん」

 

「ちぇっ、やっぱり入れないか・・・」

 

禁域とされているだけあって、警備は厳重。

とても子供が立ち入れるような場所ではない・・・普通なら。

 

『・・・おいで、おいで』

 

突然、少年の頭に声が響く。

 

「あれ・・・何か言った?」

 

「いや、なんにも・・・」

 

ドサッ

 

「えっ!?」

 

突然、警備の兵士達が倒れた。

 

『おいで・・・おいで・・・』

 

「まただ・・・声がする」

 

「なあ!これやばいって!戻ろうぜ!」

 

ふふっ、ビビってるビビってる。

 

ここでもう一押し!

 

『こっちに・・・おいで・・・』

 

「やっぱり・・・女の子が向こうで呼んでるよ!」

 

「はあ!?こんな所にいるわけねえだろ!?」

 

ほーら、早くここまでやってこい。

 

そうしないと私達は出られないからね。

 

「お、俺は知らねえからなっ!」

 

あっ、一人逃げた。

 

まあいいか、こいつがいれば。

 

『こっち・・・こっち・・・』

 

少年を結界の近くまで誘導する。

 

「・・・ここ?」

 

少年の目の前に、大きな鉄の門が現れた。

 

『門を・・・開いて・・・』

 

「う、うん・・・」

 

少年に押されて、少しずつ、少しずつ門が開く。

 

そうだ、あと少し。

 

「そこのお前っ!何してる!」

 

異変に気付いた警備兵がやってきたが、もう遅い。

 

「ふふふっ、あっはははははっ!」

 

少女の笑い声が響き渡り、門の向こうから3つの影が近づいてくる。

 

「な、なん「さよならー♪」・・・」

 

「う、うわあっ!」

 

警備兵の頭が吹き飛び、それを見た少年が腰を抜かす。

 

「やーっと出られたわね」

 

ピンクの髪の少女は、背伸びをしながら。

 

「ここまで長かったですね・・・」

 

黒髪の少女は、感慨深そうにしみじみとつぶやきながら。

 

「いやー、シャバの空気はいいもんだね!感謝するよ、少年!」

 

銀髪の、翼の生えた少女は、少年の方をむいてニッコリ微笑みながら。

 

門を、結界を超えた。

 

「お礼に、良いものを見せてあげよう!」

 

銀髪の少女が空に飛び上がる。

 

「祝砲といこうか!『創世の光を放つ魔法(ジェネシス)』!」

 

閃光が、山々を、町を、人々を焼き尽くす。

 

「さぁーて、第2ラウンドだ!」

 

災厄が、世界に解き放たれた。

*1
リーナがやった、魔獣を体内に入れる魔法。

*2
怨念がどうのは表向きの理由。広まったらまずい兵器や、土地に深く染み付いて消えない汚染があるため、大陸魔法協会によって立ち入り禁止とされている。

*3
リーナを解放しようとする輩が現れることを考え、ここに封印されていることは秘匿されている。




蘇った世界の脅威!
新時代の『勇者』たちの戦いが今、始まる!

というわけで、人の善性がリーナの策略を打ち破ったENDです。

これにはフリーレンもニッコリ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。