無名の大魔族リーナ、魔族ライフを謳歌する 作:ヌメロン使いの男
というわけでエンディングその1です。
勇者ヒンメルの死から4000年後。
世界に平穏がもたらされてから、3000年の時が経った。
偉大なる二人のエルフによって、最悪の大魔族リーナは打ち倒されたが、彼女は多くの厄災を遺していた。
力の代償に人を魔獣に変える禁断の武器、“魔弾”。
彼女や眷属が使用し猛威を振るった魔法、“
そして、彼女の残した最悪の魔法、“
これらは彼女が討伐された後に発生した大戦争、通称“リーナ戦争”の際に猛威を振るい、戦後その全てが禁止された。
“
リーナの蒔いた争いの種はいくつか芽吹いたが、その大半は彼女を討ったエルフ、“葬送のフリーレン”とその仲間達によって打ち砕かれた。
かくして、世界に大混乱をもたらした大魔族の陰謀は、全て打ち破られたのである。
「おい、今日は“禁域”に行ってみようぜ!」
「えー、お父さんに怒られちゃうよ」
この世界には、立ち入ってはいけない、禁忌とされた場所が2つある。
1つは、世界を支配することを目論み滅んだ国の、かつての都。
ここには今もなお、住民達の怨念が彷徨っていると言われている。*2
もう一つは、“禁域”と呼ばれる場所。
ここが封印されている理由は不明だが、絶対に近づいてはいけない場所として知られている。
秘密の研究施設があるとか、凶悪な魔獣が封印されているという噂が流れている。*3
「バレなきゃ大丈夫だって!行こうぜ!」
「うーん・・・いいよ!」
「ほら、やっぱり警備の人がいるじゃん」
「ちぇっ、やっぱり入れないか・・・」
禁域とされているだけあって、警備は厳重。
とても子供が立ち入れるような場所ではない・・・普通なら。
『・・・おいで、おいで』
突然、少年の頭に声が響く。
「あれ・・・何か言った?」
「いや、なんにも・・・」
ドサッ
「えっ!?」
突然、警備の兵士達が倒れた。
『おいで・・・おいで・・・』
「まただ・・・声がする」
「なあ!これやばいって!戻ろうぜ!」
ふふっ、ビビってるビビってる。
ここでもう一押し!
『こっちに・・・おいで・・・』
「やっぱり・・・女の子が向こうで呼んでるよ!」
「はあ!?こんな所にいるわけねえだろ!?」
ほーら、早くここまでやってこい。
そうしないと私達は出られないからね。
「お、俺は知らねえからなっ!」
あっ、一人逃げた。
まあいいか、こいつがいれば。
『こっち・・・こっち・・・』
少年を結界の近くまで誘導する。
「・・・ここ?」
少年の目の前に、大きな鉄の門が現れた。
『門を・・・開いて・・・』
「う、うん・・・」
少年に押されて、少しずつ、少しずつ門が開く。
そうだ、あと少し。
「そこのお前っ!何してる!」
異変に気付いた警備兵がやってきたが、もう遅い。
「ふふふっ、あっはははははっ!」
少女の笑い声が響き渡り、門の向こうから3つの影が近づいてくる。
「な、なん「さよならー♪」・・・」
「う、うわあっ!」
警備兵の頭が吹き飛び、それを見た少年が腰を抜かす。
「やーっと出られたわね」
ピンクの髪の少女は、背伸びをしながら。
「ここまで長かったですね・・・」
黒髪の少女は、感慨深そうにしみじみとつぶやきながら。
「いやー、シャバの空気はいいもんだね!感謝するよ、少年!」
銀髪の、翼の生えた少女は、少年の方をむいてニッコリ微笑みながら。
門を、結界を超えた。
「お礼に、良いものを見せてあげよう!」
銀髪の少女が空に飛び上がる。
「祝砲といこうか!『
閃光が、山々を、町を、人々を焼き尽くす。
「さぁーて、第2ラウンドだ!」
災厄が、世界に解き放たれた。
蘇った世界の脅威!
新時代の『勇者』たちの戦いが今、始まる!
というわけで、人の善性がリーナの策略を打ち破ったENDです。
これにはフリーレンもニッコリ。