植物を操るヒーロー   作:姉小路

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もっと良い感じに書きたい


戦闘訓練

体力テストが終わってから瞬く間に時間が過ぎ去り新入生たちも段々と雄英での生活に適応しつつある。

それは俺達のクラスも例外ではなく教室内ではポツポツとグループが出来ておりお昼ごはんみグループで食べている事が多い。そんな中俺は残念ながら友達は鱗飛しかいない。みんな優しいからちょくちょく話しかけたり遊びに誘ってくれるがノリが悪かったりタイミングが合わなかったりしていたらいつの間にか話しかけられる回数が減っていた。

 

「わーたーしが、普通に教室に来た!!!」

 

今日もヒーロー基礎学が始まり先生を待っていると今日はブラドキング先生ではなくオールマイトがやってきた。先生として授業をしているち噂には聞いていたがこうやって授業を受ける日が本当に来るとは。

テレビ越しでは無くリアルで見るのは二度だがその存在感になれることができる気がしない。

 

「早速だが今日の授業は戦闘訓練だ!!事前に申請したコスチュームに着替えてグラウンドβに集合だ!!」

 

オールマイトの登場で興奮気味のクラスメイト達はオールマイト先生から告げられた戦闘訓練という今日の授業内容を聞き更に盛り上がる。そんな中俺は教室を出て更衣室が混む前に着替えに行くのだった。

 

「白蓮、お前のコスチューム結構イカしてるな」

 

「そうか?割と鱗飛のコスチュームと近い感じの見た目だと思うけどな」

 

「それが良いんだよ、それが!!」

 

コスチュームに着替えて待っていると少し経ってから鱗飛が更衣室から出てくる。鱗飛のコスチュームは中華の格闘家を思わせる格好である。その一方で俺のコスチュームはいわゆる漢服をイメージして申請したものなので確かに系統は同じなのかもしれない。

 

「ていうかウチのクラス中華っぽいコスチュームの奴が多いな。俺の印象が薄くなっちまう!!」

 

「確かに、コスチュームはヒーローの第一印象が大切なのに系統が被っていると印象が薄くなってしまうか」

 

「そうなんだよ!!」

 

周りを見た感じ中華系のコスチュームを着ているのは俺の他には拳藤と鱗飛だけだが20人いるうちの3人が系統被りしたと思うとキャラ被りした感は否めない。

 

「まぁコスチュームなんて第一印象の話だし最終的には自分自身次第なんだから気にするな」

 

「そうは言ってもさぁ」

 

そんな話をして二人でしているとオールマイト先生がみんなの注目を集めて授業を進める。

内容は室内戦闘訓練、二人一組で分かれヒーロー側とヴィラン側に分かれて戦う。ヒーロー側の勝利条件は目的である核の保護かヴィランの捕縛。ヴィラン側の勝利条件は制限時間まで核を守り切るかヒーローを捕縛することである。

結構単純なルールだが即席でチームを組んで策略を練らなくてはならないし相手の個性の把握も完璧ではないので実践的な内容だと思う。

 

「さぁくじ引きでチームを決めよう!!」

 

くじをパッパと引いていきチームを振り分けていく。

俺が引くと出てきたボールに書かれた文字はE。これと同じ文字が書かれた相方を探して彷徨う。鱗飛では無いことは確認済みなので少しわくわくと不安を感じる。

 

「君が俺と同じチームE?」

 

声をかけられそちら側を見るとオレンジを基調としたフルアーマーに包まれる少年がいた。確か名前は骨抜柔造、彼は数少ない推薦入試合格者だったはず。

 

「そうですね、俺がチームEです」

 

「やっぱりか俺は骨抜柔造。よろしくな白蓮」

 

「骨抜さんお願いします。あと俺のこと知ってるんですね」

 

「まぁあんだけオーラが出てたら嫌でも注目するさ」

 

「オーラ....?」

 

「アレ?無自覚で出してた?」

 

「はい」

 

話を聞いてみると入学式のときから近づかないでオーラが出てたらしい唯一関わっていた鱗飛に言われるまで話しかけるのも怖かったとか。何が理由でそんなオーラが出ているのかは分からないが少し意識してみようと思う。

 

「俺等は少し後だし気軽に観戦でもしながら待ってようぜ」

 

「そうですね、クラスのみんながどのくらい出来るのかを知るのは大切ですから」

 

軽く骨抜とお互いの個性についての話し合いや作戦について打ち合わせを行ったので観戦しながら自分たちの番を待つことにした。鱗飛チームは物間のチームと訓練のようで中々いい勝負をしている。ヒーロー側である鱗飛が物間に近接戦を挑み捕縛を試みる。何とか物間は抵抗しているもののこのまま行くとすぐさま捕縛されてしまうだろう。だがここでフォロー出来るのがヒーロー課、物間チームである庄田二連撃が二人の間に割って入るように躍り出て鱗飛との戦いを始める。庄田に庇われた形となった物間はそのまま庄田を追ってきた円場硬成との戦う。物間は自身の個性であるコピーを使用し鱗飛と同じように鱗を飛ばしながら戦う。お互いに大きく実力差は無いので格闘戦だけでは差がつきづらく戦いが長期化する。そしてそのまま硬直状態が続き時間制限に焦ったヒーロー側の動きが雑になりそこを上手く狙ったヴィラン側が勝利することとなった。

 

「いや~負けちまった、時間を気にしないといけないのが結構辛かったなぁ。最後の最後で焦っちまった」

 

「まぁ何も案がなければそうなってしまうからな」

 

「でも相性の良い相手を狙って各個撃破しに行くのはいい判断だったと思うよ鱗飛に円場」

 

「俺の個性がもうちょい強度高めだったらなぁ」

 

鱗飛と物間の訓練が終わってから俺、骨抜、鱗飛、円場の4人で即席反省会をしていた。オールマイト先生からは「もう少し案を練ってから戦おう」とのお言葉をいただいていた。円場の個性は空気を固めるというもので、庄田を円場が封じているうちに鱗飛が物間を倒すという算段だったらしい。悪くないと思うし間違いではないと思うが失敗したあとのことを考えてないあたりにちょっと前まで中学生だったことを実感させられる。みんな大人だから偶に忘れちゃうんだよね。

 

「次は骨抜少年と白蓮少年のペアと鉄哲少年と回原少年のペアでやっていこう!!」

 

オールマイト先生に言われて訓練の準備へ向かう。今回は俺たちがヴィラン側で相手チームを迎え撃つ形となる。

俺と骨抜は鉄筋ビルの中に入って行き事前に打ち合わせをしていたように準備を行う。

 

『ヴィラン側骨抜、練ペアVSヒーロー側鉄哲、回原ペアスタート!!』

 

スタートの合図が知らされて訓練が開始される。

俺らのチームの作戦はこの建物の中に植物を張り巡らして索敵を行いつつ迷宮化させ複数箇所を骨抜の個性で罠を張っておくという単純なもの。単純だが効果は確実に出るだろう。

 

「骨抜さん一階入口に張ってた蔦が壊されたのでヒーローが入って来ます」

 

「オーケー、来そうなとこ予測して地面を緩くしとくわ」

 

こっちは時間さえ稼げれば勝ちなので焦ることなく遅延工作を徹底して行う。相手が何かを仕掛けてくるまでリスクを背負う必要がない。

 

「相手側はどうするつもりなんだろう、このまま植物を破って進んでもこっちはすぐに補修出来るのですけどね」

 

「まぁ個性の相性的にこっちの対策を打破できるほどのパワーがないんじゃないかな?」

 

面白みもない図だが淡々と植物の壁の補修をしたり間違った道へと誘ったりと罠を張り巡らして相手が来るのを待つ。すると罠が見える位置で待機をしていた骨抜から連絡が入る。

 

「白蓮、鉄哲が罠にかかったぞ。このまま固めて動けないようにしとく」

 

「了解」

 

どうやら鉄哲が骨抜の張った罠に引っかかったらしい。足だけか下半身全体か分からないがどちらにせよ埋まってしまった体を掘り出すのは大変だろうな。

 

「よしこのまま焦らずクールに行くぞ」

 

「もちろんです」

 

少し相手の動きが止まり静かになる。

今相手がいるのは二階中央あたりにいて俺たちは核を最上階の四階に隠している。制限時間は残り5分を切っているが何を企んでいるのか。

 

「俺が様子を見てきた方が良いか?」

 

「いえ、このままで大丈夫です。一片も勝ちへの要素を渡したくないので」

 

少し経つと植物たちが次々と破られるようになった。多分もう後退する事を考えず突進しにきたのだろう。実際の現場だと無駄死になりかねない行為だがここは訓練だからこその動きだと考えた方が良いのだろう。

 

「骨抜さん来ます!!」

 

「了解俺が前の方で抑えてくるわ!!一応罠だけ残してく!!」

 

まだ相手チームの場所は3階階段前といった感じだが五分あればギリギリ間に合うか間に合わないかぐらいのペースで来ているので妨害しに行ってもらう。

 

「ゴメン白蓮、鉄哲が行った!!」

 

「分かりました」

 

どうやら2人同時の戦闘はキツかったらしい。

他に回していた植物を最上階周りに集中させ守りを固める。ドゴドゴと殴る音が聞こえてくる。もう少しで来るな、そう感じ取りながら木を成長させ枝を一本だけ手に持つ。

 

「おらぁ!!よくもチマチマと遅延してくれたな!!」

 

最後の壁を突き破り入ってきた鉄哲、個性を使い続けて走ってきたのだろう。息切れているのが分かる。

 

「手加減をするつもりはありませんよ」

 

「当たり前だ!!」

 

手に持つ枝を使い攻撃を仕掛ける。枝といっても長さはあるのでリーチの長さを活かして戦いを進める。鉄哲の拳を振るうがその拳が届かない所から枝を振る。ヒーローらしくないと言われればそうかもしれないが生憎今の俺はヴィランなので関係ない。

 

「クソッ」

 

「早くしないと核が爆発してしまいますよ」

 

「そんな事分かってんだよ!!」

 

再び大振りで殴りに来るが体力の無さや焦りからか攻撃に怖さは全く感じられない。枝で攻撃を受け止め膠着状態を作り出す。

 

「ではサヨナラです」

 

「は?」

 

鉄哲の足に成長させた蔓を絡めそのまま窓から放り出す。放り出された鉄哲は何事?といった顔をしており現状を把握できていない様子。俺は手を振ってそのままお見送りした。

 

『ターイムアップ!!終了だ!!』

 

そして一分も経過せず訓練終了の合図がされる。

俺と骨抜はどっちも無事で相手側は回原が捕縛されてしまったらしい。結果としては快勝と言っても差し支えは無いだろう。




多分大きな木を成長させるだけで守り切れるだろうけど気にしない。
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