【硝子玉の子】   作:みっつ─

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前回のあらすじ
舞台『東京ブレイド』の初日公演が終わり、次の仕事の話を始める大人連中の輪から当然のように外される硝太。そこには輪の中に入ろうとする五反田泰志がいた。アクアの演技指導を行ったことを知った硝太は五反田に詰め寄るも唐突な(サプライズ)八咫烏の登場とルビーの行動により行動を封じられる。


#86 意思という名の呪い

 ひとまず舞台の幕が下りる。プロデューサーの雷田さんが話をしているのを小耳に挟んだがどうやら今回の舞台は成功だったらしい。

 化粧を解いて衣装を脱ぎ『刀鬼』から『星野アクア』へと戻ったアクアは個室で同じく『鞘姫』から『黒川あかね』へと戻ったあかねと二人で個室にいる。

 

「お疲れ様アクア君」

「ああ」

 

 『今ガチ』から始まった二人の恋人関係は本人達は本物の恋愛関係ではない、所謂()()()だというものの周りからは本物の恋人関係だと思われるほどになっていた。

 

「本当に舞台初めて?ってなるぐらい上手かったよ、『刀鬼』の役。やっぱりアクア君もああいうの好きなのかな?」

「いや、硝太が『東京ブレイド』のファンだが、作品の話はあんまりしてこなかったからな」

 

 東京ブレイドがアクアやあかねのような高校生を始めとした若い世代に受けている作品だからかアクアがファンなのかと疑ったが、アクアは首を振って否定する。アイが死ぬまでなら漫画や小説のようなサブカルチャーも好き好んで見ていたが、アイの死後は復讐とルビーと硝太の二人を育てることに全力を注いだせいでサブカルチャーも芸能人としての目線でしか見れていない。ルビーはアイを始めとしたアイドルや芸能人の話をして好きの輪の中に硝太やミヤコも取り込むようなことをしたが硝太はその辺はなんとなく察していたのか好きな物の話をすることは無かった。そういった普通の青年らしい行動を自ら封じたアクアだからこそ今回の感情演技には苦労した。一時期はPTSDの発作で倒れるまで行ったが映画監督の五反田泰志の協力もあり何とか初日を終えることが出来た。そこまで苦労した甲斐もあり舞台は成功。5000万部を売り上げる超人気マンガの舞台を成功させたのだ。このまま続けて千秋楽まで問題なく行けば業界からの信用も稼げる。

 あかねも同じことを思ったのか、もしくはアクアの演技に惚れ直したのか満足そうな顔を見せるが、すぐにアクアが背中で隠しているものに気付き表情を暗くする。

 

「アクア君、それって…」

「ああ」

 

 あかねに気づかれたアクアは素直に身体を退けて背中に隠れていたものを見せる。そこには長机と小さな透明の袋が幾つか置いてあった。透明の袋にはそれぞれ名前が振ってあり、たばこの吸殻や髪の毛が入っている。あかね程の女性ならそれを一目見ただけで目的が理解できる。

 

「DNA鑑定に使う」

「…なんで?」

 

 この先の答えも分かっているが、あかねはそう聞かずにはいられなかった。心のどこかでそれは違って欲しい、と思っていたのかもしれない。だがアクアはあかねの想像通りの回答をした。

 

「アイを殺したのは、おそらく俺の父親だ。俺のDNAと照合すれば正体が分かる」

 

 アイを殺した男、これは直接彼女を刺殺したストーカーのことでは無い。実行犯は今も警察から逃げている貝原亮介という男だということはアクアもあかねも知っている。貝原亮介とアイの関係はあくまでアイドルとファンでしかない事も。問題は貝原亮介にアイの居場所を伝えた共犯者の存在。文字通りただの大学生だった当時の貝原亮介がアイの居場所を知り得るわけが無い、貝原亮介には共犯者が居る──という所までは警察も推理していたそうだがその正体までは掴めていない。

 アクアはその共犯者を自身の父親だと推理している。アイと性行為をしてアクアとルビーを孕ませた男。その行為が合意の上のものだったのかすら、アイがのらりくらりしていたのでアクアには掴めない。どちらにしろ処女受胎なんて何処かの宗教の神様でもないしアイは誰かとそういった行為をしていることは間違いない。想像するだけで気分が悪いが。そういった相手ならアイが自らの住居の位置を言っても不思議では無い。同じB小町のメンバーとすら仲は良くなく、友人らしい友人もいなかったので消去法でアクアとルビーの父親が最も疑わしい相手となる。父親ならばアクアとルビーの毛髪や唾液で簡単にDNA検査をして割り出せる。男が妻の托卵を疑った時によく使う方法だ。

 アクアはこれまでの仕事の関係者を片っ端から調べた。仕事の報酬はもちろん、監督の所のバイト代でも足がでたので内職までした。だが今のところ成果はゼロ。

 

「今回も外れだろうけどな」

「…」

 

 恨めしそうに透明の袋を眺めるアクア。鏑木の時と違い、今回のメンバーは演出家の金田一敏郎が『ララライ』の人間であることを除けばアイとの関わりなんて全くないと言ってもいい。金田一も年齢から考えてアイと関係のある男のことは知っているかもしれないが直接行為をしたと考えるのは少し強引に思える。だがそれでもほんの少しとはいえ可能性があるのも事実。それにアクアは毎回賭けている。分の良い賭け、悪い賭けという次元ではない。最早そうしなければならないと唱えられる執念に近い。アイが妊娠した頃には10歳前後だった『ララライ』の面子が入っていることからして選別した結果のものではないことも確かだ。

 あかねなら、より可能性の高い人物をピックアップすることでかける金額を減らすことも出来るだろうがアクアにはその可能性すら辿り着けない。

 

「お金、私からも払おうか?」

 

 いてもたってもいられなくなり、お金を出そうと考えるあかねだがアクアは迷わず首を横に振る。

 監督のバイトや内職がどれだけ含まれるのかは分からないがあかねは役者としてはまず間違いなくアクア以上に稼いでいる。だが、それを受け取れるほどアクアも腐っていない。あかねからのお金を受け取れるまで腐れたのなら、まだ楽だっただろうが星野アクアは善人であるが故にそれを許せない。

 

「いや、いい。これは俺の問題だ」

「でも…分かった」

 

 アクア本人に断られてはあかねもこれ以上追求出来ない。

 

──私、少しでも君の助けになりたいのに。

 

 今ガチの時、自殺未遂までするほどに追い詰められたあかねを救ったのはアクアだった。何か考えがあって助けに行った訳でもなく、あかねが好みの女だったからという訳でもない。見返りを求めたわけでも、復讐の手伝いをしてもらうためでもない。ただアクアの善性であかねを探しに行き、飛び降りようとしたあかねの手を掴んだ。

 その後アクアは硝太があかねに惚れていることを察して譲ろうとしたものの、あかねが硝太を断ることを知り、時分が彼氏として手を挙げた。その行動はあかねが役に入り込む時に使うプロファイリング技術が使えるのではないかという考えからだった。そこにアクアの善性はない。他者を道具として扱う卑怯者の思考。

 あかねはそれを承知でアクアと仕事としてカップルをすることにしたのだ。アイという母親の死、記憶を失うほどの衝撃を受けた弟の実質的な介護。それらを全て抱えることは出来ないけれど。ほんの少しでも持つことが出来たのなら。恩返しをしようとか、命を救われたのだから命で返したいとか、そういう感情ではない。ただ黒川あかねは、星野アクアの力になりたい。ただそれだけの事。

 そう考えている間にアクアは透明の袋をカバンに丁寧にしまう。その表情からこの事は有馬やMEMちょといった苺プロのメンバーはもちろん、ルビーや硝太といった家族にも絶対秘密だとわかった。

 

「…あかね。アイが『ララライ』にいた頃のこと、調べられるか?」

「う、うん!わかった」

 

 あかねの無力感を感じとったのか、アクアはアイの過去の経歴を探るように求める。アクアはアイが昔『ララライ』のワークショップに参加していたことは鏑木から聞いていた。鏑木の話を聞くとそこで芋っぽい子供だったアイは大人になったそうだ。この話を聞いた時、どこかに違和感を覚えたが現時点でブレイクする前のアイ個人に1番詳しいだろう鏑木の言葉は無碍には出来ない。

 

「今のところアイさんがいた時には『ララライ』の立ち上げ初期でワークショップとかやっていたそうだけど…」

「ワークショップ?何それ?」

 

 聞いたことのある、しかしこの場で聞こえるはずのない声にアクアとあかねは驚きながら同時に声のした方向に振り向く。

 そこには想像した通り、硝太がポツンと1人で立っていた。サングラスに帽子にヘッドフォン、左腕を三角巾で覆っている小学生低学年にしか見えない子供はよく目立つ。舞台の上で確認した時はミヤコやルビーも一緒にいたが今は一人らしい。一般客が入ってくる場所では無いとはいえ人がそれなりに通る場所を硝太一人で歩いてきたのは何かしら意味がある。アクアはキャストの毛髪やタバコの吸殻を入れた袋が机の上にないことを即座に確認して袋を入れたカバンを足元に下ろして隠す。

 アクアとあかね心配したのは先程までの話を聞かれていないか。一応アクアがアイの事を知りたがっているのは硝太も何となく理解している為、アクアがあかねに調べるように頼むのを聞かれた程度なら無視していい。だがアクアがDNA検査を使って自らの父親を探そうとしていることを知られていたらまずいことになる。アイの居場所を教えた共犯者は硝太の左腕の怪我を作った犯人とも繋がっている可能性が高い。その犯人も実際は不知火フリルを狙っていたそうだが犯人が自殺したとニュースで聞いた今となっては何も分からない。その状況でアクアがアイの真犯人を探していると硝太が聞けば間違いなく手を貸そうとしてくる。身体が万全ならともかく怪我がまだ尾を引く硝太に無理をさせる気は二人ともない。

 

「しょ、硝太君!?なんでここに?」

「なんでって…有馬先輩がダラけたから兄さんの様子見に来た」

「お前な…ノックぐらいしろよ」

 

 硝太は驚かせるつもりはなかったようで首を捻りながら二人を見比べるように眺める。つけていたサングラスを外して胸ポケットにしまうと年齢から外れた幼い素顔がよく見える。二人の様子を見て満足そうに微笑むと硝太はあかねに急接近してその両手を鷲掴みする。

 

「えーいいじゃん。あかね義姉ちゃんは忙しくて全然会えなかったし!」

「そ、そうだね…」

 

 戸籍を入れていないあかねは硝太の義理の姉ではないのだが、硝太はそんなことお構い無しにあかねに甘え始める。傍から見れば小さな子供が兄の彼女を未来の姉と思って甘えているだけの微笑ましい光景だがあかねは演技で顔を作っているだけで内心は気まずそうにしている。

 硝太は自覚は無いがあかねに恋愛感情を持っている。自覚があれば断ることが出来たが硝太が自覚していなければ断ることすら出来ない。その上、断っていないのだが硝太も自覚のない恋愛感情をあかねに向け続けている。全く関係の無い一人のファンならともかく硝太はこれからも長く付き合っていくだろう彼氏の弟。そして自身にすぐに懐いた可愛げのある硝太をあかねは男として、異性としてはともかく個人としては嫌っていない。嫌っていないのだから無碍にすることも出来ずこうして気まずい感情だけが溢れる。

 

「この前さ!ノブとケンゴと遊んでたらさっ、ゆきがねー」

「硝太、あかねも困ってるだろ。離してやれ」

「むー」

 

 しばらく、JIF以降会っていなかった分話したい話が沢山あるのかあかねの両手をブンブン振りながら思い出話を始める。硝太が思いっきり腕を回したらあかねはすぐに脱臼するか、文字通り腕がもぎ取れてしまうのでこれでも気づかっている方なのだがあかねの身体はつられて上下に振られる。見かねたアクアがその手を叩いて叱ると頬を餌を溜め込んだリスのように膨らませて半歩後ろに下がる。

 

「あっそうだ兄さん…後ろにいる人、誰?」

 

 硝太に言われてアクアは驚いてすぐ後ろを見る。だがそこにあるのは机と壁だけ。人の姿はない。そもそも人が入るような隙間はなく、机の上ですら人が立つには狭い。しかしそういう硝太の青く光る右目は嘘を言っているようには見えない。、

 

「誰って──」

「死霊かな?生霊かな?やけに兄さんと結び付きが強いから兄さんの生霊かと思っちゃった」

 

 ケラケラと笑いながらまるで普通に生霊がいるかのように言う。硝太は嘘が極端に下手なので嘘では無いことは分かるが硝太が霊感が強いことを知らないあかねはアクアの反応を伺おうとアクアの方に顔を向ける。

 アクアは当然インスタントバレットという異能力から発生していることは知らないものの、硝太が異様に霊感が強いことを知っている。硝太が急に生霊や死霊のこと言っても硝太にはそういうものが見えるから、で話は終わる。だが硝太が最後につけた言葉がアクアの思考を動かす。

 

──俺の、生霊?

 

 アクアは個室についた鏡に目を向ける。そこには部屋にいる硝太とあかね、アクアの姿ともう一つ、黒い影が映っている。黒髪高身長に白衣に眼鏡をかけた男性、雨宮吾郎。星野アクアの前世の名前と姿。罪悪感に漬け込むように出てきたそれは幻覚だと思っていたがそれが硝太も見えるとなると話が変わってくる。

 もし雨宮吾郎が硝太というように他人の死霊や生霊なら現状硝太とアクアにしか聞かれないとはいえアイに繋がることをペラペラ喋り出す危険人物でしかない。だが男の言葉がアクア視点で尚且つアクアに向けて厳しい言葉をかけるだけ。雨宮吾郎の形をした黒い影の正体はアイを守れなかった後悔から生み出されたものだとアクアは推理した。ならアクアにだけ見える幻覚でないとおかしい、生霊というのがそういうものだと言われればそれまでだがそう考えるのアクアは嫌っていたのか別の発想が思い浮かんできた。

 

──硝太が俺の脳を見ている?

 

 荒唐無稽な発想だがアクアはそれを内心で笑い飛ばすことすら出来ない。それほどまでに硝太の霊感に気味の悪いものを感じたいた。今まで他所のことのように感じていた弟の霊感が身近に発動されるだけでここまで気分が悪くなるとは。

 

「祓っとこうか?」

 

 アクアが黙ったまま特に反応しないことに何か気付いた硝太はアクアの背後にある壁を指で触れると、アクアに小さな声で耳打ちする。

 硝太ならアクアに取り憑いている後悔の具現化である雨宮吾郎を祓う(殺す)事が出来る。やったことがある訳では無いがそう確信できた。だがそれを自分の意思で勝手にやるのは違うと硝太は感じている。

 悪意はその単語からあってはならない悪いもののように感じるが所詮は人の感情の1つでしかない。アクアのように演技に役立てることも出来るが持つだけで犯罪になったり危険人物になる訳ではない。善と悪の違いなんて方向性でしかない。願いであろうと意思であろうとその違いは変わらない。その象徴とも言える雨宮吾郎を祓うのはアクアの精神の否定、認識の書き換えによる洗脳と大した違いは無い。赤の他人ならともかく身内に危害を与える訳でもない家族相手にそれをやるのはいくら硝太とはいえはばかられる。だが、もしもアクアが雨宮吾郎を消したがっているのなら──硝太には雨宮吾郎の正体はもちろん、アクアとの関係性も分からない。ただアクアの悪意を担っている何者かということしか分別できない為許可され降りれば殺すことに迷いは無い。

 

「…いやいい。これは、僕の意思だから」

 

 アクアは首を横に振って硝太からの申し出を断る。硝太の祓うという行為の意味を理解し、出来るか出来ないかを大まなに判断した上でそう結論づけた。

 喪失の感情を消してしまったら。アイは過去の記憶になってしまう。痛まし()()()過去へと変わってしまう。それはただの逃走でしかない。向き合うことも、戦うことでもなく逃げるだけ、アクアにとって許されることでは無い。

 アクアが拒否をすれば硝太には無理強いする理由は無い。無言で頷くと大人しくアクアから離れて、右手で右目を隠して青い光を消す。その時の表情が少し寂しそうにアクアとあかねには見えた。

 

「しょ──」

「おーい。黒川、星野いるかー?」

 

 硝太の表情から何かを感じとったあかねが声をかけようとしたと同時に個室の扉からノックの音が聞こえた。硝太は事前に気づいていたようで寂しそうな表情のまま扉の方に視線を向けることすらしない。ノックの音の後に聞こえてきたのは『東京ブレイド』の主人公、ブレイド役を努めた姫川大輝があかねとアクアを呼ぶ声だった。

 二人が対応するより早く中に二人共いると判断したのか姫川が扉を開く。

 

「おっさん達が今日飲みに行こうって…誰だこの餓鬼」

 

 扉を開いた姫川の目に硝太の姿が映る。実年齢だと高校生だが見た目は5、6歳程の子供にしか見えない。屋内だと言うのに帽子とヘッドフォンをして、左腕は三角巾に包まれていて骨折しているように見える幼い子供は姫川も当然初めてみる。

 硝太は姫川の方を振り向くことすらせず黙って胸ポケットにしまっていたサングラスを出して再びつける。話しかけてくるな、という意思表示だと受け取った姫川は代わりに二人で並んでいるアクアとあかねに視線を向ける。

 

「──お前ら、やる事やってたのか?」

 

 見るからに対人経験が少なく人見知りっぽい子供が二人には異様に懐いている。二人もそんな子供を個室に入れて三人で話していた。まるで一般家庭の家族に見える関係性に思わず硝太(そこにいた子供)が二人がヤッタ結果産まれたこのように見えてしまう。

 尚、もし硝太が見た目通り5、6歳頃の子供だとしても二人の子供として考えるのには年齢的に相当無理があるのだが残念ながら姫川はそれに気付く程頭が回る男では無い。

 

「そんな訳ないじゃ無いですか!アクア君の弟の硝太くんです」

「星野の?あんまし似てねぇな…」

 

 あかねが顔を赤くしながら即否定して硝太がアクアの弟だと言うと姫川は疑いながらもアクアと硝太の顔を確認する。実際はアクアと硝太の血は繋がっていないので見た目が似てるはずがないのだが、誰もそれを言っていないのもあり姫川は硝太とアクアが血の繋がった兄弟だと勘違いしている。

 そんな姫川が硝太の正面に回り腰を下ろして目線を合わせる。相手は子供と油断している姫川に対して黙ったまま棒立ちしていて明らかに警戒している硝太をこれ以上近づけさせてはいけないと感じたあかねが止めに入ろうとしたその時、硝太が右目を青く輝かせながら一言呟く。

 

「──アイリ?」

 

 聞き覚えのない言葉にアクアとあかねは疑問符を浮かべる。明らかに人の名前だが、少なくとも二人の知り合いにアイリという人物はいない。友達どころか知り合いの少ない硝太にそんな人物がいるとは思えないし、仮に居たとしても姫川と対峙して言う言葉ではない。

 そんな2人に対して姫川は目を大きく広げてこの世の終わりのような顔を見せた。




アクあかいいよね…いい…って感じの回。覚悟決まってるように見えて割とぶらぶらしてるアクアに寄り添う理解度MAXのあかねちゃん。多分あかねちゃんの方が覚悟ガンギマリだと思うよ
後硝太が前話で五反田のおっさんの周辺人物拷問して殺そうと思ってたヤツとは思えないほど可愛い弟してる回です。嘘みたいだろ…同一人物どころか人格が変わったり性格が変わってる訳じゃないんだぜ?これで。

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アクアと硝太の会話はお互いに口数は減る代わりに思考がめちゃくちゃ早くなる仲良し兄弟とも高め合うライバルとも取れる感じです。
けど傍から見たらアクアがいい感じに硝太をセーブしてるから親子が一番近い。
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